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第38話:自分の気持ちに正直に…【前編】~アデル視点~
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「アデル、明日からいよいよローズ嬢が学院に登校してくる。いつまでも意地を張っていないで、素直になるんだよ。それにマイケルの奴、すっかりローズ嬢を気に入っている様で、昨日も僕たちの存在を無視して、ローズ嬢にばかり話しかけていた。本当に腹ただしい男だ!」
そうか、明日はいよいよローズが学院に来る日か。やっと明日、ローズに会える。この2週間、ローズの事ばかり考えていた。正直自分がどうやって過ごしていたのか、あまり覚えていない。
とにかく今日は早く寝よう。寝てしまえば、あっという間に明日になる。そう思っても、興奮して眠れない。
ローズの傷、大丈夫かな?もし僕を見て嫌そうな顔をされたらどうしよう…それに、マイケルとの仲も気になる。
結局この日も、ほとんど寝れないまま朝を迎えてしまった。
翌日、いつもより早く準備を整え、馬車に乗り込もうとした時だった。
「もう学院に行くのかい?早いね。それにしてもアデル、君の顔、酷いよ。目にクマは出来ているし、頬もこけてしまっている。そんな姿を見たら、ローズ嬢もショックを受けるのではないのかい?」
兄上にそう言われてしまった。確かに今の僕の顔は酷い。でも酷い顔のお陰で、最近令嬢たちが話しかけてこなくなったのは、よかったが…
こんな酷い顔をローズが見たら、完全に引かれるかもしれないな…なんだかローズに会うのが怖くなってきた。こうなったら、離れた場所からローズを見守ろう。
そう決意し、兄上を置いて先に馬車に乗り込み、学院へと向かった。さすがに早く着きすぎた様で、まだ生徒はいない。とにかくローズが来るのを待とう。
そう思い、ずっと校門近くをウロウロとしている。
「アデル、君は一体何をしているんだい?ローズ嬢に早く会いたいのはわかるが、こんなところでウロウロしていたら、変質者に間違われるよ…」
あきれ顔の兄上。ティーナも苦笑いしていた。どうやら兄上たちも登校してきた様だ。
「僕の事は放っておいてください」
そう兄上に伝えた。すると
「あっ、あれ、ローズ様の馬車だわ」
ティーナが指さす先には、確かにローズの馬車が。ゆっくりと降りてくるローズ、まだ傷痕は残っているが、それでも元気そうだ。
あぁ…ローズ…
ついうっとりと見つめてしまう。夢にまで見たローズが、今僕の瞳に映っているのだ。周りの視線が気になるのか、キョロキョロとしている。
クソ、周りの奴らめ、ジロジロとローズを見ないでくれ!ローズへの視線に苛立ちを感じていると、兄上とティーナが、すぐにローズの元へと向かった。僕も本当はローズの元に向かいたい。でも、ローズを傷つけてしまったのだ。それにお見舞いだって、一度だって行かなかった。
一体どの面下げてローズに会えばいいのだ。それに今の僕は、酷い顔だ。どうしていいのか分からず、遠くからローズを見つめる。
すると次の瞬間、ローズと目が合った。すぐに目をそらしたが、嬉しそうに僕の方にローズが走って来た。
「アデル様、おはようございます。まだ少し傷は目立ちますが、すっかり良くなりましたわ。アデル様、毎日私の為に花束を選んでいただき、ありがとうございました。選ぶのに大変だったでしょう?本当にありがとうございます」
そう言うと、何度も頭を下げたのだ。
どうして彼女が、僕が花束を準備していたことを知っているのだ?意味が分からない。するとティーナが、自分が話したと暴露したのだ。
ティーナめ、まさかローズに話してしまうなんて!あれほどまでに内緒にして欲しいと言ったのに!今までに感じた事のない怒りの感情が、ティーナに芽生え、気が付けば怒鳴りつけていた。
悲しそうに謝るティーナ。謝られても、許せないものは許せないのだ!怒りがおさまらない僕を宥めたのは、兄上だ。とにかく、これ以上ティーナの顔なんて見たくない!そんな思いで、その場を立ち去ろうとしたのだが。
ローズが僕を呼び止め、昼食を一緒に食べようと誘ってくれたのだ。嬉しい!僕もローズと一緒に食べたい、でも…
断ろうとした時、マイケルが現れたのだ。あの男、馴れ馴れしくローズに話しかけ、挙句の果てに、手まで握ったのだ。
気が付くと、マイケルからローズの手を奪い取っていた。久しぶりに触れるローズの手、やっぱり温かくて柔らかくて落ち着く。この手を、離したくはない…
でも、離さないと…
ゆっくりと手を離すと、ローズは教室に行ってしまった。ローズの後ろ姿からどうしても目が離せず、姿が見えなくなるまで、ずっと見つめていた。
そうか、明日はいよいよローズが学院に来る日か。やっと明日、ローズに会える。この2週間、ローズの事ばかり考えていた。正直自分がどうやって過ごしていたのか、あまり覚えていない。
とにかく今日は早く寝よう。寝てしまえば、あっという間に明日になる。そう思っても、興奮して眠れない。
ローズの傷、大丈夫かな?もし僕を見て嫌そうな顔をされたらどうしよう…それに、マイケルとの仲も気になる。
結局この日も、ほとんど寝れないまま朝を迎えてしまった。
翌日、いつもより早く準備を整え、馬車に乗り込もうとした時だった。
「もう学院に行くのかい?早いね。それにしてもアデル、君の顔、酷いよ。目にクマは出来ているし、頬もこけてしまっている。そんな姿を見たら、ローズ嬢もショックを受けるのではないのかい?」
兄上にそう言われてしまった。確かに今の僕の顔は酷い。でも酷い顔のお陰で、最近令嬢たちが話しかけてこなくなったのは、よかったが…
こんな酷い顔をローズが見たら、完全に引かれるかもしれないな…なんだかローズに会うのが怖くなってきた。こうなったら、離れた場所からローズを見守ろう。
そう決意し、兄上を置いて先に馬車に乗り込み、学院へと向かった。さすがに早く着きすぎた様で、まだ生徒はいない。とにかくローズが来るのを待とう。
そう思い、ずっと校門近くをウロウロとしている。
「アデル、君は一体何をしているんだい?ローズ嬢に早く会いたいのはわかるが、こんなところでウロウロしていたら、変質者に間違われるよ…」
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「僕の事は放っておいてください」
そう兄上に伝えた。すると
「あっ、あれ、ローズ様の馬車だわ」
ティーナが指さす先には、確かにローズの馬車が。ゆっくりと降りてくるローズ、まだ傷痕は残っているが、それでも元気そうだ。
あぁ…ローズ…
ついうっとりと見つめてしまう。夢にまで見たローズが、今僕の瞳に映っているのだ。周りの視線が気になるのか、キョロキョロとしている。
クソ、周りの奴らめ、ジロジロとローズを見ないでくれ!ローズへの視線に苛立ちを感じていると、兄上とティーナが、すぐにローズの元へと向かった。僕も本当はローズの元に向かいたい。でも、ローズを傷つけてしまったのだ。それにお見舞いだって、一度だって行かなかった。
一体どの面下げてローズに会えばいいのだ。それに今の僕は、酷い顔だ。どうしていいのか分からず、遠くからローズを見つめる。
すると次の瞬間、ローズと目が合った。すぐに目をそらしたが、嬉しそうに僕の方にローズが走って来た。
「アデル様、おはようございます。まだ少し傷は目立ちますが、すっかり良くなりましたわ。アデル様、毎日私の為に花束を選んでいただき、ありがとうございました。選ぶのに大変だったでしょう?本当にありがとうございます」
そう言うと、何度も頭を下げたのだ。
どうして彼女が、僕が花束を準備していたことを知っているのだ?意味が分からない。するとティーナが、自分が話したと暴露したのだ。
ティーナめ、まさかローズに話してしまうなんて!あれほどまでに内緒にして欲しいと言ったのに!今までに感じた事のない怒りの感情が、ティーナに芽生え、気が付けば怒鳴りつけていた。
悲しそうに謝るティーナ。謝られても、許せないものは許せないのだ!怒りがおさまらない僕を宥めたのは、兄上だ。とにかく、これ以上ティーナの顔なんて見たくない!そんな思いで、その場を立ち去ろうとしたのだが。
ローズが僕を呼び止め、昼食を一緒に食べようと誘ってくれたのだ。嬉しい!僕もローズと一緒に食べたい、でも…
断ろうとした時、マイケルが現れたのだ。あの男、馴れ馴れしくローズに話しかけ、挙句の果てに、手まで握ったのだ。
気が付くと、マイケルからローズの手を奪い取っていた。久しぶりに触れるローズの手、やっぱり温かくて柔らかくて落ち着く。この手を、離したくはない…
でも、離さないと…
ゆっくりと手を離すと、ローズは教室に行ってしまった。ローズの後ろ姿からどうしても目が離せず、姿が見えなくなるまで、ずっと見つめていた。
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