彼の幸せを願っていたら、いつの間にか私も幸せになりました

Karamimi

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第58話:どう接していいかわかりません

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翌日、まだ動揺を隠せない私は、朝から盛大に紅茶をこぼしてしまうという失態を犯した。私ったら、一体何をしているのかしら?

昨日の夜は、マイケル様の事を色々と考えていて眠れなかったし…
そんな私を見た執事が

「お嬢様、一体どうされたのですか?昨日の夜から変ですよ。私でよければ相談に乗ります。何なりとお話しください」

真剣の表情で話してくれた。でも…さすがに執事に恋の相談なんて出来る訳がない。

「ありがとう。でも、大丈夫よ。それじゃあ、私はそろそろ行くわね」

「お嬢様、そちらは壁…」

執事の叫び声と同時に、豪快に壁にぶつかってしまった。私ったら何をやっているのかしら…本当に情けない。

「今すごい音がしましたが、大丈夫ですか?お嬢様、おでこが赤くなっております。お嬢様はどうやらおでこに怪我をするのが、得意の様ですね。すぐに冷やすものを持ってきますから」

「…大丈夫よ、大したことはないわ。それじゃあ、行ってくるわね」

気を取り直して、馬車へと乗り込む。おでこに怪我をするが得意だなんて、どさくさに紛れて失礼な事を言ってくれるじゃない。本当にもう…

それにしても、マイケル様にどんな顔をして会えばいいのかしら?どうしよう、急に緊張してきたわ。私、いつも通り接する事が出来るかしら?

急に不安になってきた。そんな事を考えているうちに、学院に着いてしまった。とにかく落ち着かないと。深呼吸をして馬車から降りようとした時、校門の前で待っているマイケル様が目に入った。

「え…」

その瞬間…

ゴン!

豪快に馬車の扉の上の部分で、おでこをぶつけてしまった。さっき家でも壁にぶつけたばかりだ。さすがに痛くて、その場にうずくまってしまった。

「ローズ、大丈夫かい?」

マイケル様が私のところに飛んできてくれた。

「マイケル様、おはようございます。大したことはございませんので大丈夫ですわ。それでは、ごきげんよう」

涙目になりながらも、極力平然を装い、マイケル様の元を去ろうとしたのだが…

「何が大したことないだ。たんこぶが出来ているではないか?これは冷やさないと。すぐに医務室へ」

「いえ…本当に大したことはございませんわ。オホホホホ」

私ったら、なにがオホホホよ!完全におかしな子じゃない。

「ローズ、大丈夫かい?その傷はどうしたんだ。まさか、マイケルにやられたのかい?」

私の元にやって来たのは、アデル様だ。

「いえ、馬車から降りるとき、ちょっとおでこをぶつけただけですわ。本当に大したことはありませんの。それではこれで」

「何が大したことないだ。腫れて赤くなっているではないか。すぐに医務室に行こう。おいで、ローズ」

「ローズは俺が医務室に連れていくから、アデルは教室に戻っていてくれ」

「マイケルこそ、教室に戻ったらどうですか?2年生教室は1年生教室より少し離れているでしょう?」

「俺の目の前でローズは怪我をしたのだ。俺が連れていくのが筋だろう!ローズ、ごめんね、昨日俺が動揺させる事を言ったから…」

「マイケル様、私は決して動揺している訳ではありませんわ。それにしても、昨日のパフェ、美味しかったですわね。オホホホホ」

私ったら、だから何がオホホホよ。それにパフェの事まで話して…

「ローズ、パフェとはどういう事だい?友人と行ったのではないのかい?」

「昨日は俺も一緒に行ったんだよ。皆でシェアして、とても美味しかった。また行こうね、ローズ」

「シェアだって!どういう事だ、ローズ。昨日は友人と3人で行くと、言っていたではないか?」

「甘いものが嫌いな君が押しかけてきたら困ると思って、とっさにそう言っただけだろう?何でもかんでもついてくるものではない」

「何ですって!」

「なんだよ」

なぜかマイケル様とアデル様がヒートアップし始めた。どうしよう、止めないと。

「ローズ様、とりあえず2人はグラスに任せて、医務室に向かいましょう」

私に声を掛けてきてくれたのは、ティーナ様だ。スッと私の手を取ると、そのまま医務室へと向かった。どうやらグラス様は2人の仲裁に入るつもりでいるらしい。

「グラス様は、よかったのですか?いつもティーナ様にベッタリなのに…」

「ええ、いいのよ。グラス、最近アデルの事が心配な様で。さっきも私に“あの2人は僕が見ているから、ティーナはローズ嬢を医務室に連れて行ってやってくれ”て言ったのよ」

そう言ってティーナ様が笑っていた。まさかあのグラス様がティーナ様から離れるだなんて。意外過ぎてこれまた衝撃だ。

「ローズ様、大丈夫ですか?おでこ。それから、なんだかマイケル様とお話している時のローズ様、様子が変でしたが、なにかありましたか?昨日マイケル様と、お出掛けをしたのでしょう?」

心配そうに話しかけてくるティーナ様。どうしよう、ティーナ様に相談しようかしら?でも…

「もしかして、マイケル様から告白されたとかですか?」

「え…」
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