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第3話:無事脱出できました
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家を出ると、いっきに走り出す。万が一見つかったら大変だ。きっと連れ戻されるだろう。一刻も早く、この村を出ないと!そんな思いで走る。
その時だった。
「あれ?リリアちゃんじゃないか?こんなところで何をしているのだい?」
まずい、村長夫婦だ。馬車でどこかに出掛けるところの様だ。もし私がこの村を出ようとしていることがバレたら、きっと連れ戻される。
「あの…私は…」
「その格好、もしかして!早く乗りな」
何を思ったのか、奥さんが私の手を掴むと、そのまま馬車に乗せたのだ。
「お願いします、どうかあの家に送り返さないで下さい。お願いします」
必死に奥さんに頭を下げた。すると…
「可哀そうに…今日女将さんから聞いたよ。あなたを隣町の商人に売り渡そうとしていると。それが嫌で、逃げ出そうとしていたのだろう?あなたのご両親が亡くなってから、今まで散々酷い目に遭って来たのだものね。助けてあげられなくて、ごめんね」
なぜか奥さんが、涙を流しながら抱きしめてきたのだ。
「いくら相手が金持ちだからって、あんな年の離れた男の元に嫁がせるだなんて…あまりにも酷い話だと、さっきも話していたのだよ」
「食事もろくに与えられずに、奴隷の様にこき使われて…その上、歳の離れた男の元に嫁がせようとするだなんて…あいつらは鬼だよ!リリアちゃん、逃げるつもりなのだろう?駅まで送ってあげるから、安心しな。それでお金はあるのかい?」
「駅まで送って下さるのですか?」
「当たり前だろう!リリアちゃんの事は、ずっと気にかけて来たのだよ。でも、あそこの奥さん、ヒステリックで有名だろう?私たちが意見しようものなら、リリアちゃんに危害を加えかねないから…私たちも何もできなくてね」
「とにかく、見つかったら面倒だ。急ごう」
まさか村長夫妻がそんな風に、私の事を考えていてくれていただなんて。嬉しくて涙が溢れそうになる。
「クロードの元に向かうのだろう?これ、少しだけれど持って行きな」
奥さんが、私の手に何かを握らせたのだ。
「奥さん、さすがにこれは…」
「いいんだよ!今まで何もしてあげられなかったのだから。どうか幸せになるのだよ。いいかい、ここには二度と戻って来てはいけないよ。分かったね。さあ、行きな」
駅に付くと、私の背中を押してくれた奥さん。
「村長、奥さん、ありがとうございます。このご恩は決して忘れません。どうかお2人もお元気で」
「お礼はいいから、早く行きな!」
村長と奥さんに頭を下げると、急いで停車している汽車へと乗り込んだ。ちょうどタイミングよく、汽車が出発する。
村の人たちが私を気にかけてくれている事は、何となくわかっていた。でも、まさか逃げる手助けをしてくれるだなんて…
奥さんはもうこの村には帰って来てはいけないと言っていたけれど、いつかまたこの村に戻って来て、村長や奥さんにお礼を言いたい…なんて呑気な事を考えてしまう。
でも、こんな風に面と向かって優しくされると、やはり嬉しい。
とにかく無事、脱出できた。これからどうなるか正直わからないが、それでも村を脱出できてたことに、ホッと胸をなでおろした。
ふと周りを見渡す。汽車に初めて乗ったが、こんな風になっているのね。3年前、クロードもこの汽車に乗ったのかしら?そもそも、この汽車は一体どこに向かっているのだろう。
それにしても、汽車は早いのね。景色がどんどん変わっていく。とはいえ、真っ暗だからあまり良く見えない。それでも、なんだか不思議な感じだ。
しばらくすると、立派な服を着た男の人がこちらにやって来た。
「マルモル村駅からご乗車されたお客様ですね。どちらまで行かれますか?」
どちらまでか…
「あの、私、シャールン市まで行きたいのですが、どういったらよいでしょうか?」
せっかくなら、シャールン市に行って、クロードを探したい。
「シャールン市に行くなら、この汽車の終点駅、マルドロ駅で乗り換えになります。この時間だと、ぎりぎりシャールン市行きの夜行汽車が出ているので、それに乗れば行けますよ」
「ご親切にありがとうございます。乗車賃はおいくらですか?」
「マルドロ駅まで、1500ゼニーになります。ちなみにマルドロ駅からシャールン駅までは、7800ゼニーになりますよ」
「そうなのですね。何から何までありがとうございます」
急いで、男性に1500ゼニーを支払う。
「マルドロ駅までは、後1時間程度で着きますので、ごゆっくり過ごしてください」
笑顔で男性が去って行った。
その時だった。
「あれ?リリアちゃんじゃないか?こんなところで何をしているのだい?」
まずい、村長夫婦だ。馬車でどこかに出掛けるところの様だ。もし私がこの村を出ようとしていることがバレたら、きっと連れ戻される。
「あの…私は…」
「その格好、もしかして!早く乗りな」
何を思ったのか、奥さんが私の手を掴むと、そのまま馬車に乗せたのだ。
「お願いします、どうかあの家に送り返さないで下さい。お願いします」
必死に奥さんに頭を下げた。すると…
「可哀そうに…今日女将さんから聞いたよ。あなたを隣町の商人に売り渡そうとしていると。それが嫌で、逃げ出そうとしていたのだろう?あなたのご両親が亡くなってから、今まで散々酷い目に遭って来たのだものね。助けてあげられなくて、ごめんね」
なぜか奥さんが、涙を流しながら抱きしめてきたのだ。
「いくら相手が金持ちだからって、あんな年の離れた男の元に嫁がせるだなんて…あまりにも酷い話だと、さっきも話していたのだよ」
「食事もろくに与えられずに、奴隷の様にこき使われて…その上、歳の離れた男の元に嫁がせようとするだなんて…あいつらは鬼だよ!リリアちゃん、逃げるつもりなのだろう?駅まで送ってあげるから、安心しな。それでお金はあるのかい?」
「駅まで送って下さるのですか?」
「当たり前だろう!リリアちゃんの事は、ずっと気にかけて来たのだよ。でも、あそこの奥さん、ヒステリックで有名だろう?私たちが意見しようものなら、リリアちゃんに危害を加えかねないから…私たちも何もできなくてね」
「とにかく、見つかったら面倒だ。急ごう」
まさか村長夫妻がそんな風に、私の事を考えていてくれていただなんて。嬉しくて涙が溢れそうになる。
「クロードの元に向かうのだろう?これ、少しだけれど持って行きな」
奥さんが、私の手に何かを握らせたのだ。
「奥さん、さすがにこれは…」
「いいんだよ!今まで何もしてあげられなかったのだから。どうか幸せになるのだよ。いいかい、ここには二度と戻って来てはいけないよ。分かったね。さあ、行きな」
駅に付くと、私の背中を押してくれた奥さん。
「村長、奥さん、ありがとうございます。このご恩は決して忘れません。どうかお2人もお元気で」
「お礼はいいから、早く行きな!」
村長と奥さんに頭を下げると、急いで停車している汽車へと乗り込んだ。ちょうどタイミングよく、汽車が出発する。
村の人たちが私を気にかけてくれている事は、何となくわかっていた。でも、まさか逃げる手助けをしてくれるだなんて…
奥さんはもうこの村には帰って来てはいけないと言っていたけれど、いつかまたこの村に戻って来て、村長や奥さんにお礼を言いたい…なんて呑気な事を考えてしまう。
でも、こんな風に面と向かって優しくされると、やはり嬉しい。
とにかく無事、脱出できた。これからどうなるか正直わからないが、それでも村を脱出できてたことに、ホッと胸をなでおろした。
ふと周りを見渡す。汽車に初めて乗ったが、こんな風になっているのね。3年前、クロードもこの汽車に乗ったのかしら?そもそも、この汽車は一体どこに向かっているのだろう。
それにしても、汽車は早いのね。景色がどんどん変わっていく。とはいえ、真っ暗だからあまり良く見えない。それでも、なんだか不思議な感じだ。
しばらくすると、立派な服を着た男の人がこちらにやって来た。
「マルモル村駅からご乗車されたお客様ですね。どちらまで行かれますか?」
どちらまでか…
「あの、私、シャールン市まで行きたいのですが、どういったらよいでしょうか?」
せっかくなら、シャールン市に行って、クロードを探したい。
「シャールン市に行くなら、この汽車の終点駅、マルドロ駅で乗り換えになります。この時間だと、ぎりぎりシャールン市行きの夜行汽車が出ているので、それに乗れば行けますよ」
「ご親切にありがとうございます。乗車賃はおいくらですか?」
「マルドロ駅まで、1500ゼニーになります。ちなみにマルドロ駅からシャールン駅までは、7800ゼニーになりますよ」
「そうなのですね。何から何までありがとうございます」
急いで、男性に1500ゼニーを支払う。
「マルドロ駅までは、後1時間程度で着きますので、ごゆっくり過ごしてください」
笑顔で男性が去って行った。
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