全てを失ったと思ったのですが…騎士団の隊長に拾われ溺愛されました

Karamimi

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第47話:一か八か

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「おい、お前たち、飯を持ってきてやったぞ。…あれ、女たちがいないぞ。一体どこに行ったんだ?まさか、逃げたのか?」

「おい、皆!来てくれ、女どもがいないんだ。まさか、外に逃げたのか?」

「そんな訳がないだろう。出口はこの扉しかないのだぞ。透明人間でもない限り、逃げられる訳がない。でも、いないとなったら…」

「とにかく、俺はこの中を探すから、お前たちは外を探してくれ。絶対に逃がすなよ!」

「わかった、大丈夫だ。すぐに見つかるに決まっている。とにかく、早く探さないと」

 “男たちが外に出たわね。私達も外に出ましょう”

 扉の後ろにこっそり隠れていた私たちは、男たちが出て行ったところを確認し、そっと部屋の外に出た。幸い薄暗いせいで、私たちは見つからずに部屋の外に出る事が出来た。

 まさかこんなに上手くいくとは思わなかった。この人たち、頭が悪いのね。

 “リリア、気を付けて。きっと私たちを探すために、男たちが外をウロウロしているはずよ。とはいえ、どうやら男たちは全員で4人しかいない様ね。1人は家の中にいるから、気を付けないといけないのが後3人ね”

 確かに気を付けないといけないのは、後3人だ。そしてルルが言った通り、どうやら倉庫の中だった様だ。薄暗い中、倉庫の外にでる。

「これは…まるで迷路みたいな場所ね」

「本当だわ。多分港の近くの倉庫ね。同じような建物が沢山あるわ。これは助けを求めるために街に出るのも、至難の業ね。一体どこに行けば、倉庫の迷路から出られるのかしら?」

 周りは同じ様な造りの倉庫ばかり並んでいるのだ。一体どこに行けばいいのか、見当もつかない。ただ、ここでじっとしている訳にはいかない。

 とにかくここから出ないと。そう思い、動き出そうとしたところだった。

「おい、女が逃げ出したと聞いたが、本当か?お前たち、どれだけどんくさいんだよ。あの部屋から逃げられるだなんて、本当に情けない。とにかく他の奴らにも声をかけて、女を探すように手配したから。どうやら騎士団の奴らもウロウロしている様だし、早く女を見つけだそう」

 “リリア、聞いた?あいつら、まだ仲間がいそうね。それに騎士団員たちがウロウロとしていると言っていたわ。もしかして、ルークたちが助けに来てくれているのかしら?とにかく、私たちは騎士団員を探しましょう”

 “そうね、なんとか逃げ切りましょう”

 ルルの手を強く握った。そして、周りを見ながら、注意深く進んでいく。ただ、どこもかしこも倉庫ばかり。一体どうなっているのかしら?

 “リリア、見て、海が見えたわ。やっぱり港の倉庫だったのね。海沿いを歩いていけば、きっとこの倉庫の迷路から出られるわ”

 “待って、ルル。確かに海沿いを歩けば倉庫の迷路から出られるかもしれないけれど、男たちからも見つけられやすくなるのではなくって?”

 海沿いは私達を隠してくれる建物がほとんどないため、男たちにも見付けられやすいのだ。

「お前たち!こんなところにいたのか!やっと見つけたぞ」

 しまった、男たちに見つかってしまった。

「リリア、あなただけでも逃げて。ここは私が食い止めるから」

 何を思ったのか、ルルが私を庇う様に立ったのだ。

「何を言っているの?あなたを置いて逃げられる訳がないでしょう。ルル、一緒に逃げましょう」


 ルルの手を取り、急いで走り出す。

「逃げても無駄だ。諦めろ!」

 男たちがこちらに向かって走って来る。捕まるのも時間の問題だろう。でも、どうしても諦めたくはない。そんな思いで、ルルの手を握り、おもいっきり走る。

 倉庫をすり抜けながら走れば、上手く逃げられるかもしれない。そう思い、倉庫をジグザクに進んでいく。

 その時だった。

「きゃぁ」

 角を曲がった瞬間、誰かにぶつかり転んでしまった。まさか男たちが先回りしていたの?一気に緊張が走る。
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