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第60話:こんなに幸せでいいのかしら?
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私の大好きなゼルス様の優しい瞳。その瞳を見た瞬間、感情が一気に高ぶり、涙が溢れだす。
「リリア、急に泣き出してどうしたのだい?やはり俺の事が…」
「泣いたりしてごめんなさい。本当にゼルス様が、私の事を好きでいて下さっているのだと思ったら、感極まってしまって。ゼルス様は私にとって雲の上の方で、いくら思っても決して報われることがない人だと。いつかゼルス様の元を去らないといけない、ずっとそう思っていたのです。
ですがまさか、ゼルス様も私と同じ気持ちでいて下さっていただなんて。嬉しくてたまらないのです」
ずっと心に蓋をしていた私の気持ち。決して報われる事のないと思っていた想いが、今報われたのだ。そう実感した時、一気に感情が溢れ出した。
そんな私を、ゼルス様が抱きしめてくれた。そして
「リリア、君がそんな風に俺の事を思ってくれていだなんて。すまない、俺がもっと早く君に気持ちを伝えていればよかったね。これからはずっと一緒だ。愛しているよ、リリア。もう一生離さないから」
「私こそ、ゼルス様から離れません。ゼルス様に捨てられない様に、もっともっと頑張らないと」
「俺が君を捨てる事なんて、一生ないよ。それから、俺たちはもう恋人同士だ。近いうちに婚約を結ぼう。結婚についても、早めに話を進めないといけないな。リリアの気持ちが変わらないうちに」
「私の気持ちは変わりませんわ!私には既に家族はおりませんので、ゼルス様のご都合で進めていただければと思っております」
「ありがとう、リリア。まさかリリアと気持ちが通じ合うだなんて、思っていなかった。今日はずっと俺の傍にいてくれるだろう?」
「ええ、もちろん傍におりますわ。最近ゼルス様はお忙しそうにしていらしたので、実は寂しかったのです」
そっとゼルス様の胸に顔をうずめた。少し我が儘な事を言ってしまったかしら?でも、恋人同士になったのだから、これくらいいいわよね。
「リリアからそんな可愛い言葉が聞けるだなんて!俺も寂しかったよ」
ギュッとゼルス様が、私を抱きしめてくれる。そして、何を思ったのか顎をグイっと上にあげられた。目の前には優しい顔のゼルス様の姿が。
ゆっくりゼルス様が近づいてきて、そのまま唇が重なった。何度も何度も唇が重なっては離れる。
「リリア、愛しているよ」
「私も、愛しておりますわ」
そのまま感情が高ぶり、ベッドに倒れ込んだ時だった。
ぐぅぅぅ~
えっ?この音は…
「すまない、こんな時に俺の腹は、空気が読めない様だ…」
どうやらゼルス様のお腹が限界を迎えていた様だ。そういえばまだ、夕食を頂いていなかったわね。私と違ってゼルス様は、体をしっかり動かしてきたのだ。お腹が空いていても無理はない。
「それではまず、食事を頂きに行きましょう。私も実は、お腹が空いておりましたの」
「そうか、それじゃあ部屋に食事を準備してもらおう。正直今は、部屋から出る気が起こらない。とはいえ、ホテルマンをリリアの部屋にいれるのは気が引けるから、俺の部屋に準備してもらって、準備ができ次第食べに行こう」
「承知しましたわ」
「食後はこの部屋でゆっくり過ごそう。今日はずっと一緒にいてくれると言ったよな?」
「ええ、もちろんですわ。今日はずっと一緒です」
その後2人で仲良く食事を済ませた後、それぞれの部屋で湯あみを済ませる。
そして夜
「リリア、こっちにおいで」
「はい、今すぐ行きますわ」
2人で一つのベッドに入った。するとゼルス様が、ギュッと抱きしめて下さったのだ。温かくて気持ちいい。
「リリアの体は柔らかくて気持ちいいな。それにいい匂いがするし」
「ゼルス様のお体も、温かくて落ち着きますわ。こうやって誰かに抱きしめらえて眠るのは、亡くなった母が生きていた時以来ですわ」
「リリアはずっと寂しい思いをして来たのだな。これからは俺がずっと傍にいる、絶対に寂しい思いはさせないから」
「ありがとうございます、ゼルス様。正直幸せすぎて怖いです。いつかこの幸せが、壊れてしまうのではないかと…」
「誰にも壊させはしないさ。だから安心して欲しい。これからもっともっと、楽しい事が待っている。リリア、愛している。さっき約束した通り、休暇をもらったら2人で旅行に行こう。他にも楽しい思い出をいっぱい作って行こうな」
「はい、今から楽しみですわ。ゼルス様、改めて私を愛して下さり、ありがとうございます」
「俺の方こそ、ありがとう。さあ、そろそろ寝よう。明日は朝から引越しだ。騎士団に行くまでに、リリアに家の中を案内したいからな」
「それは楽しみですわ。それでは、早く寝ないと。おやすみなさい、ゼルス様」
「お休み、リリア」
そっと私のおでこに口づけをするゼルス様。
彼の温もりを感じなら、眠りについたのだった。
※次回、ゼルス視点です。
よろしくお願いします。
「リリア、急に泣き出してどうしたのだい?やはり俺の事が…」
「泣いたりしてごめんなさい。本当にゼルス様が、私の事を好きでいて下さっているのだと思ったら、感極まってしまって。ゼルス様は私にとって雲の上の方で、いくら思っても決して報われることがない人だと。いつかゼルス様の元を去らないといけない、ずっとそう思っていたのです。
ですがまさか、ゼルス様も私と同じ気持ちでいて下さっていただなんて。嬉しくてたまらないのです」
ずっと心に蓋をしていた私の気持ち。決して報われる事のないと思っていた想いが、今報われたのだ。そう実感した時、一気に感情が溢れ出した。
そんな私を、ゼルス様が抱きしめてくれた。そして
「リリア、君がそんな風に俺の事を思ってくれていだなんて。すまない、俺がもっと早く君に気持ちを伝えていればよかったね。これからはずっと一緒だ。愛しているよ、リリア。もう一生離さないから」
「私こそ、ゼルス様から離れません。ゼルス様に捨てられない様に、もっともっと頑張らないと」
「俺が君を捨てる事なんて、一生ないよ。それから、俺たちはもう恋人同士だ。近いうちに婚約を結ぼう。結婚についても、早めに話を進めないといけないな。リリアの気持ちが変わらないうちに」
「私の気持ちは変わりませんわ!私には既に家族はおりませんので、ゼルス様のご都合で進めていただければと思っております」
「ありがとう、リリア。まさかリリアと気持ちが通じ合うだなんて、思っていなかった。今日はずっと俺の傍にいてくれるだろう?」
「ええ、もちろん傍におりますわ。最近ゼルス様はお忙しそうにしていらしたので、実は寂しかったのです」
そっとゼルス様の胸に顔をうずめた。少し我が儘な事を言ってしまったかしら?でも、恋人同士になったのだから、これくらいいいわよね。
「リリアからそんな可愛い言葉が聞けるだなんて!俺も寂しかったよ」
ギュッとゼルス様が、私を抱きしめてくれる。そして、何を思ったのか顎をグイっと上にあげられた。目の前には優しい顔のゼルス様の姿が。
ゆっくりゼルス様が近づいてきて、そのまま唇が重なった。何度も何度も唇が重なっては離れる。
「リリア、愛しているよ」
「私も、愛しておりますわ」
そのまま感情が高ぶり、ベッドに倒れ込んだ時だった。
ぐぅぅぅ~
えっ?この音は…
「すまない、こんな時に俺の腹は、空気が読めない様だ…」
どうやらゼルス様のお腹が限界を迎えていた様だ。そういえばまだ、夕食を頂いていなかったわね。私と違ってゼルス様は、体をしっかり動かしてきたのだ。お腹が空いていても無理はない。
「それではまず、食事を頂きに行きましょう。私も実は、お腹が空いておりましたの」
「そうか、それじゃあ部屋に食事を準備してもらおう。正直今は、部屋から出る気が起こらない。とはいえ、ホテルマンをリリアの部屋にいれるのは気が引けるから、俺の部屋に準備してもらって、準備ができ次第食べに行こう」
「承知しましたわ」
「食後はこの部屋でゆっくり過ごそう。今日はずっと一緒にいてくれると言ったよな?」
「ええ、もちろんですわ。今日はずっと一緒です」
その後2人で仲良く食事を済ませた後、それぞれの部屋で湯あみを済ませる。
そして夜
「リリア、こっちにおいで」
「はい、今すぐ行きますわ」
2人で一つのベッドに入った。するとゼルス様が、ギュッと抱きしめて下さったのだ。温かくて気持ちいい。
「リリアの体は柔らかくて気持ちいいな。それにいい匂いがするし」
「ゼルス様のお体も、温かくて落ち着きますわ。こうやって誰かに抱きしめらえて眠るのは、亡くなった母が生きていた時以来ですわ」
「リリアはずっと寂しい思いをして来たのだな。これからは俺がずっと傍にいる、絶対に寂しい思いはさせないから」
「ありがとうございます、ゼルス様。正直幸せすぎて怖いです。いつかこの幸せが、壊れてしまうのではないかと…」
「誰にも壊させはしないさ。だから安心して欲しい。これからもっともっと、楽しい事が待っている。リリア、愛している。さっき約束した通り、休暇をもらったら2人で旅行に行こう。他にも楽しい思い出をいっぱい作って行こうな」
「はい、今から楽しみですわ。ゼルス様、改めて私を愛して下さり、ありがとうございます」
「俺の方こそ、ありがとう。さあ、そろそろ寝よう。明日は朝から引越しだ。騎士団に行くまでに、リリアに家の中を案内したいからな」
「それは楽しみですわ。それでは、早く寝ないと。おやすみなさい、ゼルス様」
「お休み、リリア」
そっと私のおでこに口づけをするゼルス様。
彼の温もりを感じなら、眠りについたのだった。
※次回、ゼルス視点です。
よろしくお願いします。
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