79 / 103
第79話:私の家族の事
しおりを挟む
そんな私を見たゼルス様も
「父上、どうかリリアとの結婚を認めて下さい。お願いします」
私の隣に並んで、頭を下げたのだ。
「ゼルス…私は…」
「あなた達、どこまで愚かなの?こんな女と結婚して、この家に何のメリットがあるというのよ。どこの馬の骨かもわからない娘が、天下の元クレーゼル侯爵家に入り込もうだなんて、どこまで図々しいの!恥を知りなさい」
「貴様!」
今まで黙っていたレティさんが、顔を真っ赤にして怒鳴っている。今にも私に殴りかかって来そうだ。もちろん、ゼルス様がそんな事はさせないと言わんばかりに、私を庇ってくれている。
やはり私が元貴族に嫁ぐだなんて、図々しすぎる事なのだろう。でも、諦めたくない。
その時だった。
「恥を知るのはお前だ、レティ!!」
ドアがドンと開いたかと思うと、何人かの男女が入って来たのだ。
「お父様、お母様、どうしてここに?」
「これ以上私たちの顔に、泥を塗る様な事をするな!それから…」
何を思ったのか、私の方にやって来た男性と女性。
「あなたがリリア様ですね。娘が大変無礼を働き、本当に申し訳ございませんでした」
「あなたがリリアちゃんなのね…レアにそっくりだわ…本当にごめんなさい…私…」
何を思ったのか、女性が私を抱きしめて泣きだしてしまったのだ。一体何が起こっているのかしら?
「お母様、どうしてその子を抱きしめて泣いているの?何なのよ、一体」
わめき散らしているレティさんを他所に、別の男性と車いすに乗った女性がこちらにやって来た。どうやら親子の様だ。ただ、2人とも私と同じ、桃色の髪の色をしている。女性の方は、どことなくお母さんに似ている様な気がするのは、気のせいかしら?
「君がリリアちゃんだね。私はクレシレス王国の侯爵、アンドレ・クレッセルだ。君のお母さんの兄だよ」
「お母さんのお兄さん?でもお母さんは…」
確かにお母さんにどこか似ている。でも、お母さんにはお父さんと私以外の家族はいないと言っていた。
「リリアちゃん…ごめんなさい。あなたが今まで辛い思いをしていたのも、しなくてもいい苦労をしていたのも、全て私のせいなの。レアを故郷からおいだす形になってしまったのも、全て私の…」
「母上、お体に触ります。とにかく車いすに座ってください。すまない、リリアちゃん。母は心臓が悪くて。それでもどうしてもリリアちゃんに会いに行くと聞かなくてね」
男性がそっと女性を車いすに座らせた。それでも泣きながら私の手を離さない女性。この方が、私のおばあさん?そしてこの紳士的な男性が…
でも、どうしても信じられない。こんな雲の上の様な存在の人が、お母さんの家族だなんて。ゼルス様も同じ事を思ったのか
「盛り上がっているところ申し訳ないが、どうしてリリアがクレッセル侯爵の姪だとわかるのですか?確かにリリアは、珍しい桃色の髪をしております。ですがそれだけで、リリアをクレッセル侯爵の血を引いているという証拠にはならないはずですが…」
「それはね、リリアちゃんの首の後ろを見ればわかるわよ」
「私の首の後ろですか?」
そっと髪をかき上げた。
「青いアザがある。このアザは一体」
「このアザは、代々クレッセル侯爵家の血を引いた者のみに出るアザなの。特殊な形をしているでしょう?このアザを見て私は、リリアちゃんが20年前行方不明になった元クレッセル侯爵令嬢の娘だってことに気が付いたのよ」
そうアロマおばあさんが教えてくれたのだ。
お母さんが行方不明の侯爵令嬢ですって?一体どういうことなのだろう。
「父上、どうかリリアとの結婚を認めて下さい。お願いします」
私の隣に並んで、頭を下げたのだ。
「ゼルス…私は…」
「あなた達、どこまで愚かなの?こんな女と結婚して、この家に何のメリットがあるというのよ。どこの馬の骨かもわからない娘が、天下の元クレーゼル侯爵家に入り込もうだなんて、どこまで図々しいの!恥を知りなさい」
「貴様!」
今まで黙っていたレティさんが、顔を真っ赤にして怒鳴っている。今にも私に殴りかかって来そうだ。もちろん、ゼルス様がそんな事はさせないと言わんばかりに、私を庇ってくれている。
やはり私が元貴族に嫁ぐだなんて、図々しすぎる事なのだろう。でも、諦めたくない。
その時だった。
「恥を知るのはお前だ、レティ!!」
ドアがドンと開いたかと思うと、何人かの男女が入って来たのだ。
「お父様、お母様、どうしてここに?」
「これ以上私たちの顔に、泥を塗る様な事をするな!それから…」
何を思ったのか、私の方にやって来た男性と女性。
「あなたがリリア様ですね。娘が大変無礼を働き、本当に申し訳ございませんでした」
「あなたがリリアちゃんなのね…レアにそっくりだわ…本当にごめんなさい…私…」
何を思ったのか、女性が私を抱きしめて泣きだしてしまったのだ。一体何が起こっているのかしら?
「お母様、どうしてその子を抱きしめて泣いているの?何なのよ、一体」
わめき散らしているレティさんを他所に、別の男性と車いすに乗った女性がこちらにやって来た。どうやら親子の様だ。ただ、2人とも私と同じ、桃色の髪の色をしている。女性の方は、どことなくお母さんに似ている様な気がするのは、気のせいかしら?
「君がリリアちゃんだね。私はクレシレス王国の侯爵、アンドレ・クレッセルだ。君のお母さんの兄だよ」
「お母さんのお兄さん?でもお母さんは…」
確かにお母さんにどこか似ている。でも、お母さんにはお父さんと私以外の家族はいないと言っていた。
「リリアちゃん…ごめんなさい。あなたが今まで辛い思いをしていたのも、しなくてもいい苦労をしていたのも、全て私のせいなの。レアを故郷からおいだす形になってしまったのも、全て私の…」
「母上、お体に触ります。とにかく車いすに座ってください。すまない、リリアちゃん。母は心臓が悪くて。それでもどうしてもリリアちゃんに会いに行くと聞かなくてね」
男性がそっと女性を車いすに座らせた。それでも泣きながら私の手を離さない女性。この方が、私のおばあさん?そしてこの紳士的な男性が…
でも、どうしても信じられない。こんな雲の上の様な存在の人が、お母さんの家族だなんて。ゼルス様も同じ事を思ったのか
「盛り上がっているところ申し訳ないが、どうしてリリアがクレッセル侯爵の姪だとわかるのですか?確かにリリアは、珍しい桃色の髪をしております。ですがそれだけで、リリアをクレッセル侯爵の血を引いているという証拠にはならないはずですが…」
「それはね、リリアちゃんの首の後ろを見ればわかるわよ」
「私の首の後ろですか?」
そっと髪をかき上げた。
「青いアザがある。このアザは一体」
「このアザは、代々クレッセル侯爵家の血を引いた者のみに出るアザなの。特殊な形をしているでしょう?このアザを見て私は、リリアちゃんが20年前行方不明になった元クレッセル侯爵令嬢の娘だってことに気が付いたのよ」
そうアロマおばあさんが教えてくれたのだ。
お母さんが行方不明の侯爵令嬢ですって?一体どういうことなのだろう。
778
あなたにおすすめの小説
【完結】戸籍ごと売られた無能令嬢ですが、子供になった冷徹魔導師の契約妻になりました
水都 ミナト
恋愛
最高峰の魔法の研究施設である魔塔。
そこでは、生活に不可欠な魔導具の生産や開発を行われている。
最愛の父と母を失い、継母に生家を乗っ取られ居場所を失ったシルファは、ついには戸籍ごと魔塔に売り飛ばされてしまった。
そんなシルファが配属されたのは、魔導具の『メンテナンス部』であった。
上層階ほど尊ばれ、難解な技術を必要とする部署が配置される魔塔において、メンテナンス部は最底辺の地下に位置している。
貴族の生まれながらも、魔法を発動することができないシルファは、唯一の取り柄である周囲の魔力を吸収して体内で中和する力を活かし、日々魔導具のメンテナンスに従事していた。
実家の後ろ盾を無くし、一人で粛々と生きていくと誓っていたシルファであったが、
上司に愛人になれと言い寄られて困り果てていたところ、突然魔塔の最高責任者ルーカスに呼びつけられる。
そこで知ったルーカスの秘密。
彼はとある事件で自分自身を守るために退行魔法で少年の姿になっていたのだ。
元の姿に戻るためには、シルファの力が必要だという。
戸惑うシルファに提案されたのは、互いの利のために結ぶ契約結婚であった。
シルファはルーカスに協力するため、そして自らの利のためにその提案に頷いた。
所詮はお飾りの妻。役目を果たすまでの仮の妻。
そう覚悟を決めようとしていたシルファに、ルーカスは「俺は、この先誰でもない、君だけを大切にすると誓う」と言う。
心が追いつかないまま始まったルーカスとの生活は温かく幸せに満ちていて、シルファは少しずつ失ったものを取り戻していく。
けれど、継母や上司の男の手が忍び寄り、シルファがようやく見つけた居場所が脅かされることになる。
シルファは自分の居場所を守り抜き、ルーカスの退行魔法を解除することができるのか――
※他サイトでも公開しています
婚約者は冷酷宰相様。地味令嬢の私が政略結婚で嫁いだら、なぜか激甘溺愛が待っていました
春夜夢
恋愛
私はずっと「誰にも注目されない地味令嬢」だった。
名門とはいえ没落しかけの伯爵家の次女。
姉は美貌と才覚に恵まれ、私はただの飾り物のような存在。
――そんな私に突然、王宮から「婚約命令」が下った。
相手は、王の右腕にして恐れられる冷酷宰相・ルシアス=ディエンツ公爵。
40を目前にしながら独身を貫き、感情を一切表に出さない男。
(……なぜ私が?)
けれど、その婚約は国を揺るがす「ある計画」の始まりだった。
英雄の可愛い幼馴染は、彼の真っ黒な本性を知らない
百門一新
恋愛
男の子の恰好で走り回る元気な平民の少女、ティーゼには、見目麗しい完璧な幼馴染がいる。彼は幼少の頃、ティーゼが女の子だと知らず、怪我をしてしまった事で責任を感じている優しすぎる少し年上の幼馴染だ――と、ティーゼ自身はずっと思っていた。
幼馴染が半魔族の王を倒して、英雄として戻って来た。彼が旅に出て戻って来た目的も知らぬまま、ティーゼは心配症な幼馴染離れをしようと考えていたのだが、……ついでとばかりに引き受けた仕事の先で、彼女は、恋に悩む優しい魔王と、ちっとも優しくないその宰相に巻き込まれました。
※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ!」「カクヨム」にも掲載しています。
【完結】騎士団長の旦那様は小さくて年下な私がお好みではないようです
大森 樹
恋愛
貧乏令嬢のヴィヴィアンヌと公爵家の嫡男で騎士団長のランドルフは、お互いの親の思惑によって結婚が決まった。
「俺は子どもみたいな女は好きではない」
ヴィヴィアンヌは十八歳で、ランドルフは三十歳。
ヴィヴィアンヌは背が低く、ランドルフは背が高い。
ヴィヴィアンヌは貧乏で、ランドルフは金持ち。
何もかもが違う二人。彼の好みの女性とは真逆のヴィヴィアンヌだったが、お金の恩があるためなんとか彼の妻になろうと奮闘する。そんな中ランドルフはぶっきらぼうで冷たいが、とろこどころに優しさを見せてきて……!?
貧乏令嬢×不器用な騎士の年の差ラブストーリーです。必ずハッピーエンドにします。
【完結】契約の花嫁だったはずなのに、無口な旦那様が逃がしてくれません
Rohdea
恋愛
──愛されない契約の花嫁だったはずなのに、何かがおかしい。
家の借金返済を肩代わりして貰った代わりに
“お飾りの妻が必要だ”
という謎の要求を受ける事になったロンディネ子爵家の姉妹。
ワガママな妹、シルヴィが泣いて嫌がった為、必然的に自分が嫁ぐ事に決まってしまった姉のミルフィ。
そんなミルフィの嫁ぎ先は、
社交界でも声を聞いた人が殆どいないと言うくらい無口と噂されるロイター侯爵家の嫡男、アドルフォ様。
……お飾りの妻という存在らしいので、愛される事は無い。
更には、用済みになったらポイ捨てされてしまうに違いない!
そんな覚悟で嫁いだのに、
旦那様となったアドルフォ様は確かに無口だったけど───……
一方、ミルフィのものを何でも欲しがる妹のシルヴィは……
【完結】二度目の子育て~我が子を可愛がったら溺愛されました
三園 七詩
恋愛
私は一人娘の優里亜の母親だった。
優里亜は幼い頃から体が弱く病院でほとんどの時間を過ごしていた。
優里亜は本が好きでよく私にも本の話をしてくれた。
そんな優里亜の病状が悪化して幼くして亡くなってしまう。
絶望に打ちひしがれている時事件に巻き込まれ私も命を落とした。
そして気がつくと娘の優里亜が大好きだった本の世界に入り込んでいた。
編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?
灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。
しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる