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第43話:4人で街に出掛けます
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クラウド様の罪が晴れ、再び平和な日々を取り戻した。ただ、ステフが言っていた“国王の血筋を途絶えさせる組織”と言う言葉が引っかかって仕方がないのだ。
そして牢に入れられていたはずのステフとその部下の男達だが、翌朝看守が様子を見に行ったら、既に息を引き取っていたとの事。死因はどうやら毒によるものだったらしい。看守が手薄になる夜のうちに、誰かに毒殺された可能性が高いとの事。
結局ステフからは、全く話を聞く事が出来なかった。さらに犯人が死亡したため、表向きは解決という事で結論付けられたらしい。多分組織の情報をバラされるとまずいと思った組織の人間によって、消されたのだろう。
私の予想では、王妃様が絡んでいる可能性が高いと思っていた。もしかして王妃様が、実はポレスティレイ王国の出身者なのかとも思ったが、彼女は正真正銘の侯爵令嬢で、今も侯爵家は健在だ。
もちろん侯爵家をこっそり調べたが、ポレスティレイ王国に関する事は一切出てこなかった。ちなみに王妃様と実家でもある侯爵家は、あまり仲が良くないらしい。
もしかしたら、王妃様は絡んでいないのかも?私の推測は間違っている?そんな気持ちになるくらい、ステフの言っていた意味が分からないのだ。
「ミレニア様、どうしたのですか?そんな難しい顔をして?」
令嬢が話しかけて来た。そう、今は定期的に開かれているクラスの令嬢たちとの、放課後のお茶会に参加しているのだ。
「いいえ、何でもありませんわ。それより、あなたのその髪、素敵ですわね」
「ありがとうございます!ミレニア様に頂いた試供品で染めてみましたの。やっぱり黒髪にすると、なんだか顔が引き締まって見えますわね」
「私もそう思いましたのよ。本当に、どうして今まで黒髪が呪われた色なんて言われていたのか、不思議でたまりませんわ」
そう言って盛り上がっている令嬢たち。こうやって令嬢たちとお茶が出来るのも、平和になったという証なのかもしれないわね。
お茶会の後、ソフィー様と一緒に家に帰る。そう言えば、そろそろファーム王国から王女を探しに使いが来るはずよね。ソフィー様とこうやって登下校できるのも、後少しか…
そう思ったら、ついソフィー様の手をギューッと握ってしまった。
「ミレニア様、どうしたのですか?」
私が急に手を握ったものだから、びっくりしているソフィー様。
「ごめんなさい。なんだかソフィー様の温もりを感じたくなったの」
私の言葉を聞いたソフィー様が、嬉しそうに抱き着いて来た。
「私もミレニア様の温もりを感じたいです!」
ソフィー様は本当に可愛い。そういえば小説では、ファーム王国に帰らず王太子と結婚してこの国に残ったけれど、今回はどうするのかしら?そもそもファーム王国で正当な国王の血を引く子供は、ソフィー様しかいなかったはず。よくファーム王国の国王も、ソフィー様をこの国に嫁がせることを許したわね。
って、今はそんな事どうでもいいか。きっとこのまま行くと、ソフィー様はファーム王国に帰る可能性が高い。そうなると、やっぱりお別れか…そう思ったら、強くソフィー様を抱きしめてしまった。
「ミレニア様…ぐるじいです…」
「ごめんなさい!つい可愛くて!」
急いでソフィー様を解放した。いけないわ、クラウド様からソフィー様をあまり抱きしめてはいけないと言われていたのだった。
後少し、ソフィー様との思い出をたっぷりと作っておいかないとね。
翌日
「卒業まで後3ヶ月足らずです!卒業したら、きっと中々会えなくなってしまいます。ですから今週末、4人で街にお出掛けに行きませんか?」
急にそんな事を言いだしたのはソフィー様だ。そう言えば、あまり意識していなかったけれど、卒業まで後3ヶ月しかないのね。すっかり忘れていたわ。
「それはいい考えだ!よし4人で街に出よう!いいだろう?クラウド?」
「僕は良いですよ!ミレニアも良いよね」
「もちろんです!」
こうして4人で街に出る事が決まった。
「でも、いつ何時命を狙われるか分からないから、護衛騎士はしっかり付けて行こう!悪いがミレニア、護衛騎士を付けて貰ってもいいだろうか。家の騎士は正直信用できない!」
「もちろんですわ、王太子殿下。家の優秀な護衛騎士を連れて行きましょう」
クラウド様の事件以降、完全に王妃様を疑っている王太子。そのせいで王妃様との仲も、今は最悪な状況だと聞く。王太子にとっては大切な母親でもある王妃様。
その人を疑わなければいけない王太子もきっと、私たちが思っている以上に辛い思いをしているのだろう。全くそんな素振りを見せない王太子を見ていると、どうしても胸が締め付けられる。
ソフィー様も王太子の事を物凄く心配している様で、時折お父様に王宮での王太子の様子を聞いている。そんなソフィー様と王太子だが、なぜかまだくっ付いていない。傍から見たら、どう見てもお似合いのカップルなのだが、どうやら2人共頑固な様だ。
「それじゃあ、今週末公爵家に迎えに行くから」
「ええ、お願いしますわ」
このお出掛けをきっかけに、ソフィー様と王太子がくっ付いてくれると嬉しいな。とりあえず、ポレスティレイ王国の事や今回の事件の事は一旦忘れて、週末のお出掛けを楽しむ事にしよう。
そして迎えた週末。
「ソフィー様、せっかくなので色違いのワンピースを着て行きましょう!」
「それいいですね!それではあのワンピースにしましょう」
あのワンピースとは、以前ソフィー様と2人で街に出た時にお揃いで買ったワンピースだ。私が赤で、ソフィー様が水色。早速メイドに着替えさせてもらい、髪をお互いハーフアップに結んでもらった。
もちろん髪飾りもお揃いだ。よし、準備はばっちりね!せっかくなので、皆でお弁当を食べようと朝から2人で厨房に立ち、お弁当を作った。
ソフィー様に教えてもらいながら、サンドウィッチにも挑戦した。もちろん得意料理の卵焼きも、しっかりお弁当に詰めた。よし、準備OKだ!
ソフィー様と玄関で待っていると、王太子とクラウド様がやって来た。
「おはよう!今日はお揃いのワンピースを着ているんだね。よく似合っているよ!」
「おはようございます!はい、以前ミレニア様と一緒に街に買い物に行った時に買ったのです」
朝から仲良しな王太子とソフィー様。出だしは良い感じね。
「ミレニア、おはよう。いつソフィー嬢と街に買い物に行ったんだい?」
「おはよう、クラウド様。少し前に行った時に買ったのですわ。通信機で報告したと思うのですが…」
なぜか物凄い笑顔で私に詰め寄るクラウド様。でも、目が笑っていないので怖い…
「ああ、そんな事もあったね。それじゃあ、早速行こうか。兄上はあっちの馬車にソフィー嬢と乗って下さいね」
そう言って私を馬車にさっさと乗せるクラウド様。
「おいクラウド、4人で馬車に乗らないのか?」
「4人で乗ったら狭いでしょう?2台で来ているのですから、別々に乗りましょう」
せっかく4人でお出掛けするのだから、1台の馬車に乗った方がいいと思うのだが…でもクラウド様の迫力に、これ以上何も言えない。
「ミレニア、やっと2人きりだね!こっちにおいで」
馬車に乗った途端、甘い声で私を誘うクラウド様。そんな声を出されたら、もちろん行かない訳がない。クラウド様にギューッと抱き着いた。やっぱりクラウド様に触れると落ち着くわ!
「クラウド様と2人きりになれたのは嬉しいけれど、今日は4人でお出掛けなのに、どうして別々で馬車に乗ったのですか?」
「君が昨日通信の時に言ったのだろう?今回のお出掛けで、2人をくっ付けたいって。だからなるべく2人きりにしてあげた方がいいかなって思ったんだよ」
そう言えば昨日の通信の時に、クラウド様に2人の事を相談したのだった。
「クラウド様は2人の事を考えてくれての行動だったのですね。さすがクラウド様だわ!」
クラウド様もなんだかんが言って、2人を気に掛けてくれていたのね。嬉しくてさらにクラウド様に抱き着く。そしてそのまま唇を重ね、ゆっくり離れた。
ふとクラウド様の方を見ると、なぜか気まずそうな顔をしていた。一体どうしたのだろう?
実は2人をくっ付けると言う口実を使って、出来るだけミレニアと2人きりで過ごそうと企んでいるクラウドの気持ちなど、微塵も気づいていないミレニアであった。
そして牢に入れられていたはずのステフとその部下の男達だが、翌朝看守が様子を見に行ったら、既に息を引き取っていたとの事。死因はどうやら毒によるものだったらしい。看守が手薄になる夜のうちに、誰かに毒殺された可能性が高いとの事。
結局ステフからは、全く話を聞く事が出来なかった。さらに犯人が死亡したため、表向きは解決という事で結論付けられたらしい。多分組織の情報をバラされるとまずいと思った組織の人間によって、消されたのだろう。
私の予想では、王妃様が絡んでいる可能性が高いと思っていた。もしかして王妃様が、実はポレスティレイ王国の出身者なのかとも思ったが、彼女は正真正銘の侯爵令嬢で、今も侯爵家は健在だ。
もちろん侯爵家をこっそり調べたが、ポレスティレイ王国に関する事は一切出てこなかった。ちなみに王妃様と実家でもある侯爵家は、あまり仲が良くないらしい。
もしかしたら、王妃様は絡んでいないのかも?私の推測は間違っている?そんな気持ちになるくらい、ステフの言っていた意味が分からないのだ。
「ミレニア様、どうしたのですか?そんな難しい顔をして?」
令嬢が話しかけて来た。そう、今は定期的に開かれているクラスの令嬢たちとの、放課後のお茶会に参加しているのだ。
「いいえ、何でもありませんわ。それより、あなたのその髪、素敵ですわね」
「ありがとうございます!ミレニア様に頂いた試供品で染めてみましたの。やっぱり黒髪にすると、なんだか顔が引き締まって見えますわね」
「私もそう思いましたのよ。本当に、どうして今まで黒髪が呪われた色なんて言われていたのか、不思議でたまりませんわ」
そう言って盛り上がっている令嬢たち。こうやって令嬢たちとお茶が出来るのも、平和になったという証なのかもしれないわね。
お茶会の後、ソフィー様と一緒に家に帰る。そう言えば、そろそろファーム王国から王女を探しに使いが来るはずよね。ソフィー様とこうやって登下校できるのも、後少しか…
そう思ったら、ついソフィー様の手をギューッと握ってしまった。
「ミレニア様、どうしたのですか?」
私が急に手を握ったものだから、びっくりしているソフィー様。
「ごめんなさい。なんだかソフィー様の温もりを感じたくなったの」
私の言葉を聞いたソフィー様が、嬉しそうに抱き着いて来た。
「私もミレニア様の温もりを感じたいです!」
ソフィー様は本当に可愛い。そういえば小説では、ファーム王国に帰らず王太子と結婚してこの国に残ったけれど、今回はどうするのかしら?そもそもファーム王国で正当な国王の血を引く子供は、ソフィー様しかいなかったはず。よくファーム王国の国王も、ソフィー様をこの国に嫁がせることを許したわね。
って、今はそんな事どうでもいいか。きっとこのまま行くと、ソフィー様はファーム王国に帰る可能性が高い。そうなると、やっぱりお別れか…そう思ったら、強くソフィー様を抱きしめてしまった。
「ミレニア様…ぐるじいです…」
「ごめんなさい!つい可愛くて!」
急いでソフィー様を解放した。いけないわ、クラウド様からソフィー様をあまり抱きしめてはいけないと言われていたのだった。
後少し、ソフィー様との思い出をたっぷりと作っておいかないとね。
翌日
「卒業まで後3ヶ月足らずです!卒業したら、きっと中々会えなくなってしまいます。ですから今週末、4人で街にお出掛けに行きませんか?」
急にそんな事を言いだしたのはソフィー様だ。そう言えば、あまり意識していなかったけれど、卒業まで後3ヶ月しかないのね。すっかり忘れていたわ。
「それはいい考えだ!よし4人で街に出よう!いいだろう?クラウド?」
「僕は良いですよ!ミレニアも良いよね」
「もちろんです!」
こうして4人で街に出る事が決まった。
「でも、いつ何時命を狙われるか分からないから、護衛騎士はしっかり付けて行こう!悪いがミレニア、護衛騎士を付けて貰ってもいいだろうか。家の騎士は正直信用できない!」
「もちろんですわ、王太子殿下。家の優秀な護衛騎士を連れて行きましょう」
クラウド様の事件以降、完全に王妃様を疑っている王太子。そのせいで王妃様との仲も、今は最悪な状況だと聞く。王太子にとっては大切な母親でもある王妃様。
その人を疑わなければいけない王太子もきっと、私たちが思っている以上に辛い思いをしているのだろう。全くそんな素振りを見せない王太子を見ていると、どうしても胸が締め付けられる。
ソフィー様も王太子の事を物凄く心配している様で、時折お父様に王宮での王太子の様子を聞いている。そんなソフィー様と王太子だが、なぜかまだくっ付いていない。傍から見たら、どう見てもお似合いのカップルなのだが、どうやら2人共頑固な様だ。
「それじゃあ、今週末公爵家に迎えに行くから」
「ええ、お願いしますわ」
このお出掛けをきっかけに、ソフィー様と王太子がくっ付いてくれると嬉しいな。とりあえず、ポレスティレイ王国の事や今回の事件の事は一旦忘れて、週末のお出掛けを楽しむ事にしよう。
そして迎えた週末。
「ソフィー様、せっかくなので色違いのワンピースを着て行きましょう!」
「それいいですね!それではあのワンピースにしましょう」
あのワンピースとは、以前ソフィー様と2人で街に出た時にお揃いで買ったワンピースだ。私が赤で、ソフィー様が水色。早速メイドに着替えさせてもらい、髪をお互いハーフアップに結んでもらった。
もちろん髪飾りもお揃いだ。よし、準備はばっちりね!せっかくなので、皆でお弁当を食べようと朝から2人で厨房に立ち、お弁当を作った。
ソフィー様に教えてもらいながら、サンドウィッチにも挑戦した。もちろん得意料理の卵焼きも、しっかりお弁当に詰めた。よし、準備OKだ!
ソフィー様と玄関で待っていると、王太子とクラウド様がやって来た。
「おはよう!今日はお揃いのワンピースを着ているんだね。よく似合っているよ!」
「おはようございます!はい、以前ミレニア様と一緒に街に買い物に行った時に買ったのです」
朝から仲良しな王太子とソフィー様。出だしは良い感じね。
「ミレニア、おはよう。いつソフィー嬢と街に買い物に行ったんだい?」
「おはよう、クラウド様。少し前に行った時に買ったのですわ。通信機で報告したと思うのですが…」
なぜか物凄い笑顔で私に詰め寄るクラウド様。でも、目が笑っていないので怖い…
「ああ、そんな事もあったね。それじゃあ、早速行こうか。兄上はあっちの馬車にソフィー嬢と乗って下さいね」
そう言って私を馬車にさっさと乗せるクラウド様。
「おいクラウド、4人で馬車に乗らないのか?」
「4人で乗ったら狭いでしょう?2台で来ているのですから、別々に乗りましょう」
せっかく4人でお出掛けするのだから、1台の馬車に乗った方がいいと思うのだが…でもクラウド様の迫力に、これ以上何も言えない。
「ミレニア、やっと2人きりだね!こっちにおいで」
馬車に乗った途端、甘い声で私を誘うクラウド様。そんな声を出されたら、もちろん行かない訳がない。クラウド様にギューッと抱き着いた。やっぱりクラウド様に触れると落ち着くわ!
「クラウド様と2人きりになれたのは嬉しいけれど、今日は4人でお出掛けなのに、どうして別々で馬車に乗ったのですか?」
「君が昨日通信の時に言ったのだろう?今回のお出掛けで、2人をくっ付けたいって。だからなるべく2人きりにしてあげた方がいいかなって思ったんだよ」
そう言えば昨日の通信の時に、クラウド様に2人の事を相談したのだった。
「クラウド様は2人の事を考えてくれての行動だったのですね。さすがクラウド様だわ!」
クラウド様もなんだかんが言って、2人を気に掛けてくれていたのね。嬉しくてさらにクラウド様に抱き着く。そしてそのまま唇を重ね、ゆっくり離れた。
ふとクラウド様の方を見ると、なぜか気まずそうな顔をしていた。一体どうしたのだろう?
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