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一章
20 めためたのメロメロ
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触れるだけの、優しいキスを何度も繰り返す。柔らかな感触を確かめてから、おずおずと舌で俺の唇を舐める。慎重に奥へと舌を進めて、自分からそうしておきながら、俺の舌に触れた途端にレオの体がびくりと震えた。
おっかなびっくり。それでも先へ進むのを止められない。そんなレオの気持ちが伝わってくる。
俺も俺で、レオを拒みきれなくて、体から力が抜ける。再び強く抱きしめられて、迎え入れるように唇を薄く開いて、レオが動きやすいように首を傾ける。粘膜同士で触れ合う感触に慣れると、レオはすぐに夢中になって舌を絡めた。
「……っ、ん……」
拙く俺の口の中をくすぐるレオの舌を吸って、軽く噛んで。そうしている間に、ぎこちなかったレオの動きもなめらかになっていく。
発情するにつれてあふれるレオの唾液を飲み込んだ。ステータスを確認するまでもない。これで俺はレオが持つ希少な魔法を手に入れることができた。
ようやく本来の目的を果たせた。あとはいつもと同じ。能力をコピーさせてもらったお礼に気持ちよくしてやるだけ。
最初からそうするつもりだったから、抱かれるための準備はレオが来る前に全部済ませた。今更何を迷うこともない。それなのに、俺はただ、レオにされるがままになっていた。
――なんだっけ。どうするんだっけ。
男を喜ばせるための言動なんて、深く考えなくても勝手に出てくるはずなのに。
レオみたいなタイプの男はどうされると喜ぶんだったっけ。性的なことは初めてで、純情で、誠実で。金や権力にものを言わせ、相手を従わせることをけしてしない男――そんな男は娼館に来ない。
「……脱がせても、いい?」
「あ、う、うん……」
名残惜しげに唇を離して、レオはおずおずと俺に尋ねる。いちいち聞かなくても、いいに決まっている。むしろ率先して脱いでレオをリードしてやった方がいいのに、俺までレオの緊張が伝染してしまう。
チュニックを脱がされて、なんとなく腕で胸の辺りを隠してしまう。旅を続けていても肌の手入れは欠かしたことがない。つるつるすべすべ、抱かれるために整えた体に、恥ずかしいところなど何もない――はずなのに。特に、胸の先は。嬲られることに慣れきって、色も形も変わってしまったその場所は。レオの目に触れさせてはいけないような気がしてしまう。
いたたまれなくて、思わず寝台の上を後ずさる俺に、レオはあわてて自分の服を脱いだ。
「す、すまない、ニール……勝手がわからなくて……」
「えっ、あっ、うん……大丈夫……」
大丈夫、と言いながらもレオに謝られる意味がわからない。どういうことだろう。俺を先に脱がせて恥ずかしがらせてしまって申し訳ない……みたいなことなのだろうか。
というか最初に脱がせていいかどうか聞いて俺がOKって答えてるんだから謝ることないのだけれど――ああ、もう。
レオのペースに巻き込まれて俺まで動揺している場合ではない。仔細は違えどやることは同じ。娼館の元ナンバーワンのプライドにかけて、レオをめためたのメロメロにしてやる。
俺はレオの首に腕を絡めるようにして抱きしめて、そのまま体重を後ろにかけた。
「――っ!」
俺が誘導するままに、レオが俺を押し倒す形になる。レオは驚いたようだったが、軽く唇を重ねてキスの続きを催促すれば、すぐに応えてくれた。
「んっ、ふ……」
覚えたばかりの舌遣いで戯れながら、レオは俺を潰さないように自重を支えている。密着した肌が汗ばんでいる。厚い胸板の下で鼓動が跳ね回っている。
キスをしたまま、レオの手が俺の素肌に触れる。剣だこのできた無骨な手は、あたたかで。まるでガラス細工に触れるみたいに恐々とした慎重な手つきで、腰や下腹を撫でられる。くすぐったくて身をよじる。
「あっ……ん……」
俺がわずかに声を漏らすと、いちいちレオの指の動きが止まる。そんな壊れ物みたいに扱ってくれなくてもいいんだけど。
レオの手を取って、俺のズボンの紐に触れさせる。俺が履いているのはゆったりとした形のズボンで、立ったまま紐を解けばすとんと落ちてしまう。
レオは戸惑いを見せつつも俺のズボンを脱がせて、すぐに自分も脱ぎにかかった。
上半身も見事な肉体美だが、下半身もかなりのものだ。
というか。股間のものが。下着を突き破らんばかりに張り詰めているレオの怒張は、かなりの大きさだった。以前、なかなか俺を襲ってくれないので下半身にコンプレックスがあるのかと疑ったことさえあったけれど、これなら短小の方が楽だった。
入る、とは思う。でも久しぶりだから少し不安だ。
「あの、レオ……これ、使って……」
寝台の脇に置かれたテーブルの上に、香油を用意していた。小さなその瓶に手を伸ばしてレオに渡すと、薄暗い中でもレオの顔が赤くなるのがよくわかった。
いくらレオが箱入り息子でも、さすがに用途に察しがついたのだろう。俺が自分で解して、その間しゃぶってやって――という流れでもいいだろうけれど、そんなことをしたらレオが卒倒しそうだ。
「その……うまくできなかったら、すまない。痛かったらすぐに教えてくれ」
「……うん」
するりと自分の下着を脱いで見せると、レオの顔がさらに真っ赤に染まった。これからもっとすごいことをするのだけれど、レオが耐えられるかどうか不安になる。
そっと足を開いてレオを迎え入れる姿勢を取る。俺の足の間におさまったレオは、ぎこちなく、それでも指先を香油で濡らして、俺の下半身に手を伸ばした。
「っ……!」
ゆるゆると。指先で濡らして、でもそれ以上入ってこない。ただやわやわと揉むようにされている。
俺のそこは、普通とは形が違う。男を受け入れる形になっている。それを責められているような気持ちになる。もちろんレオにそんな気はかけらもないのだろうけれど。
「あ、ああ……っ!」
じっくりと、十分以上にぬめりをおびさせてから、レオの指先が俺の中に入ってくる。
「ニール……痛くないか?」
俺はこくこくと首を縦に振る。
息を荒くして、手元に見入っている眼差しから、レオの興奮が伝わってくる。それでも手つきはあくまで慎重で、優しい。
指を一本だけ差し入れて、くちゅくちゅと音を立てながら、感じる場所をかすめる。
「あっ、あ……レオ……っ」
「すまない、痛かったか……!?」
「ううん……、きもち、よくて……」
「それなら、よかった……」
レオは俺の言葉にほっと息を吐いて、キスをする。口付けをしながら、再びレオが俺の中を探り始める。
香油を足して、指の数を二本に増やす。
じわじわと全身に熱を帯びていく。俺のものは触れられていないのにたちあがっている。
体は犯されるための作法を覚えている。まずは指先にしゃぶりついて。この中に突っ込んだら、どれだけ気持ちいいか、想像を掻き立てさせるように。
「ああっ、ん……っ、んぅ……っ」
きゅんきゅんと締め付けながら、甘く発情した声をもらす。そうしながらゆるく腰を振って、誘ってやる。そうすれば大抵の男は、指だけでいかせてやろうと張り切ったり、我慢できずに、すぐにでもぶち込んできたりする、はずなんだけど。
どれだけ甘えて誘って見せても、レオの指の動きは、なんというか、怪我の手当をしているみたいだ。ちゃんと興奮しているのか不安になるほど優しい。
「は、ひっ……あ、ああんっ! レ、レオ……っ」
というか。優しすぎる。あまりにしつこい。
感じる場所をかすめて、わざと焦らされているみたいだ。いきそうで、いけない。優しさも過ぎれば暴力だ。じわじわと追い詰められて、声を上げる。
「や、レオ……そこ、もう、入る、から……」
「でも、こんな、狭い場所に……本当に、大丈夫か……?」
「だ……大丈夫……」
慣れているから、とは言わなかった。
レオが下着を脱いで、俺の足の間に陣取って、腰を抱える。俺も俺で、挿入しやすいように、わずかに腰を上げる。
レオの怒張が、散々濡らされて解された俺の窄まりに触れる。レオが息を呑む。何度かためらうように擦り付けてから、レオはぐっと腰を押し進めた。
「っ、く、……うぅうん……ッ!」
「あ、ああ……っ! に……、ニール……痛くない……?」
「やっ、あ……! き、きもち、いい、……っ!」
レオのもので広げられて、体をのけぞらせながら快感に震える。散々焦らしてから、俺の一番感じる場所に押し当てるとか。わざとやってんのか、と悪態をつきたくなる。
レオが悪いわけではない。征服されることに慣れきった俺の体が悪い。久しぶりなせいか、余計に敏感になっている気がする。
「は、ひ……うんんッ!」
ゆっくりと、レオのものが全て俺の中に収まりきる。下生えの感触を感じるほど密着している。レオは体を震わせながら、香油で汚れていない方の手で俺の頬を撫でた。
「は、あ、……すごい、ぜんぶ……入った……。痛くないか、ニール……」
「う、ん……ッ、平気、だけど……ちょっとだけ、待って……」
別にいきなりガンガンに責められても耐えられるけれど。久しぶりだし、できれば慣れるまでこのままもう少しじっとしてもらえると助かる。
両足をレオの胴体に回して、絡める。一番奥まで挿入したまま動きを封じられたレオは、顔を真っ赤にして歯を食いしばっていた。
「だ……大丈夫……いくらでも待てる……っ」
レオは余裕のかけらもない表情で、必死に俺に笑いかけた。
――なんだこれは。胸がキュンとする。レオが、かわいい。思わず脚でぎゅっとレオにしがみついてしまったが、その動きだけでレオはかなり感じたらしく、暴発するのを必死で堪えていた。
まいったな、客をかわいいなんて思ったのははじめてだ。いやレオは俺を金で買っているわけじゃないけど。
「ニール……今夜だけは、君を……俺のものにしていいって、ニールは言ったけれど……」
ふうふうと息を荒くしながらも、レオは再び片手で俺の頬を撫でた。
「俺のことも、今夜だけは――俺をニールのものにしてくれ。どうか……俺のことだけを想っていてほしい」
欲望を必死に抑えつけながら、必死に口説く姿が、滑稽に思えるはずなのに。ひどく胸が騒いで。
考えるまでもなく、気づけばうなずいていた。
おっかなびっくり。それでも先へ進むのを止められない。そんなレオの気持ちが伝わってくる。
俺も俺で、レオを拒みきれなくて、体から力が抜ける。再び強く抱きしめられて、迎え入れるように唇を薄く開いて、レオが動きやすいように首を傾ける。粘膜同士で触れ合う感触に慣れると、レオはすぐに夢中になって舌を絡めた。
「……っ、ん……」
拙く俺の口の中をくすぐるレオの舌を吸って、軽く噛んで。そうしている間に、ぎこちなかったレオの動きもなめらかになっていく。
発情するにつれてあふれるレオの唾液を飲み込んだ。ステータスを確認するまでもない。これで俺はレオが持つ希少な魔法を手に入れることができた。
ようやく本来の目的を果たせた。あとはいつもと同じ。能力をコピーさせてもらったお礼に気持ちよくしてやるだけ。
最初からそうするつもりだったから、抱かれるための準備はレオが来る前に全部済ませた。今更何を迷うこともない。それなのに、俺はただ、レオにされるがままになっていた。
――なんだっけ。どうするんだっけ。
男を喜ばせるための言動なんて、深く考えなくても勝手に出てくるはずなのに。
レオみたいなタイプの男はどうされると喜ぶんだったっけ。性的なことは初めてで、純情で、誠実で。金や権力にものを言わせ、相手を従わせることをけしてしない男――そんな男は娼館に来ない。
「……脱がせても、いい?」
「あ、う、うん……」
名残惜しげに唇を離して、レオはおずおずと俺に尋ねる。いちいち聞かなくても、いいに決まっている。むしろ率先して脱いでレオをリードしてやった方がいいのに、俺までレオの緊張が伝染してしまう。
チュニックを脱がされて、なんとなく腕で胸の辺りを隠してしまう。旅を続けていても肌の手入れは欠かしたことがない。つるつるすべすべ、抱かれるために整えた体に、恥ずかしいところなど何もない――はずなのに。特に、胸の先は。嬲られることに慣れきって、色も形も変わってしまったその場所は。レオの目に触れさせてはいけないような気がしてしまう。
いたたまれなくて、思わず寝台の上を後ずさる俺に、レオはあわてて自分の服を脱いだ。
「す、すまない、ニール……勝手がわからなくて……」
「えっ、あっ、うん……大丈夫……」
大丈夫、と言いながらもレオに謝られる意味がわからない。どういうことだろう。俺を先に脱がせて恥ずかしがらせてしまって申し訳ない……みたいなことなのだろうか。
というか最初に脱がせていいかどうか聞いて俺がOKって答えてるんだから謝ることないのだけれど――ああ、もう。
レオのペースに巻き込まれて俺まで動揺している場合ではない。仔細は違えどやることは同じ。娼館の元ナンバーワンのプライドにかけて、レオをめためたのメロメロにしてやる。
俺はレオの首に腕を絡めるようにして抱きしめて、そのまま体重を後ろにかけた。
「――っ!」
俺が誘導するままに、レオが俺を押し倒す形になる。レオは驚いたようだったが、軽く唇を重ねてキスの続きを催促すれば、すぐに応えてくれた。
「んっ、ふ……」
覚えたばかりの舌遣いで戯れながら、レオは俺を潰さないように自重を支えている。密着した肌が汗ばんでいる。厚い胸板の下で鼓動が跳ね回っている。
キスをしたまま、レオの手が俺の素肌に触れる。剣だこのできた無骨な手は、あたたかで。まるでガラス細工に触れるみたいに恐々とした慎重な手つきで、腰や下腹を撫でられる。くすぐったくて身をよじる。
「あっ……ん……」
俺がわずかに声を漏らすと、いちいちレオの指の動きが止まる。そんな壊れ物みたいに扱ってくれなくてもいいんだけど。
レオの手を取って、俺のズボンの紐に触れさせる。俺が履いているのはゆったりとした形のズボンで、立ったまま紐を解けばすとんと落ちてしまう。
レオは戸惑いを見せつつも俺のズボンを脱がせて、すぐに自分も脱ぎにかかった。
上半身も見事な肉体美だが、下半身もかなりのものだ。
というか。股間のものが。下着を突き破らんばかりに張り詰めているレオの怒張は、かなりの大きさだった。以前、なかなか俺を襲ってくれないので下半身にコンプレックスがあるのかと疑ったことさえあったけれど、これなら短小の方が楽だった。
入る、とは思う。でも久しぶりだから少し不安だ。
「あの、レオ……これ、使って……」
寝台の脇に置かれたテーブルの上に、香油を用意していた。小さなその瓶に手を伸ばしてレオに渡すと、薄暗い中でもレオの顔が赤くなるのがよくわかった。
いくらレオが箱入り息子でも、さすがに用途に察しがついたのだろう。俺が自分で解して、その間しゃぶってやって――という流れでもいいだろうけれど、そんなことをしたらレオが卒倒しそうだ。
「その……うまくできなかったら、すまない。痛かったらすぐに教えてくれ」
「……うん」
するりと自分の下着を脱いで見せると、レオの顔がさらに真っ赤に染まった。これからもっとすごいことをするのだけれど、レオが耐えられるかどうか不安になる。
そっと足を開いてレオを迎え入れる姿勢を取る。俺の足の間におさまったレオは、ぎこちなく、それでも指先を香油で濡らして、俺の下半身に手を伸ばした。
「っ……!」
ゆるゆると。指先で濡らして、でもそれ以上入ってこない。ただやわやわと揉むようにされている。
俺のそこは、普通とは形が違う。男を受け入れる形になっている。それを責められているような気持ちになる。もちろんレオにそんな気はかけらもないのだろうけれど。
「あ、ああ……っ!」
じっくりと、十分以上にぬめりをおびさせてから、レオの指先が俺の中に入ってくる。
「ニール……痛くないか?」
俺はこくこくと首を縦に振る。
息を荒くして、手元に見入っている眼差しから、レオの興奮が伝わってくる。それでも手つきはあくまで慎重で、優しい。
指を一本だけ差し入れて、くちゅくちゅと音を立てながら、感じる場所をかすめる。
「あっ、あ……レオ……っ」
「すまない、痛かったか……!?」
「ううん……、きもち、よくて……」
「それなら、よかった……」
レオは俺の言葉にほっと息を吐いて、キスをする。口付けをしながら、再びレオが俺の中を探り始める。
香油を足して、指の数を二本に増やす。
じわじわと全身に熱を帯びていく。俺のものは触れられていないのにたちあがっている。
体は犯されるための作法を覚えている。まずは指先にしゃぶりついて。この中に突っ込んだら、どれだけ気持ちいいか、想像を掻き立てさせるように。
「ああっ、ん……っ、んぅ……っ」
きゅんきゅんと締め付けながら、甘く発情した声をもらす。そうしながらゆるく腰を振って、誘ってやる。そうすれば大抵の男は、指だけでいかせてやろうと張り切ったり、我慢できずに、すぐにでもぶち込んできたりする、はずなんだけど。
どれだけ甘えて誘って見せても、レオの指の動きは、なんというか、怪我の手当をしているみたいだ。ちゃんと興奮しているのか不安になるほど優しい。
「は、ひっ……あ、ああんっ! レ、レオ……っ」
というか。優しすぎる。あまりにしつこい。
感じる場所をかすめて、わざと焦らされているみたいだ。いきそうで、いけない。優しさも過ぎれば暴力だ。じわじわと追い詰められて、声を上げる。
「や、レオ……そこ、もう、入る、から……」
「でも、こんな、狭い場所に……本当に、大丈夫か……?」
「だ……大丈夫……」
慣れているから、とは言わなかった。
レオが下着を脱いで、俺の足の間に陣取って、腰を抱える。俺も俺で、挿入しやすいように、わずかに腰を上げる。
レオの怒張が、散々濡らされて解された俺の窄まりに触れる。レオが息を呑む。何度かためらうように擦り付けてから、レオはぐっと腰を押し進めた。
「っ、く、……うぅうん……ッ!」
「あ、ああ……っ! に……、ニール……痛くない……?」
「やっ、あ……! き、きもち、いい、……っ!」
レオのもので広げられて、体をのけぞらせながら快感に震える。散々焦らしてから、俺の一番感じる場所に押し当てるとか。わざとやってんのか、と悪態をつきたくなる。
レオが悪いわけではない。征服されることに慣れきった俺の体が悪い。久しぶりなせいか、余計に敏感になっている気がする。
「は、ひ……うんんッ!」
ゆっくりと、レオのものが全て俺の中に収まりきる。下生えの感触を感じるほど密着している。レオは体を震わせながら、香油で汚れていない方の手で俺の頬を撫でた。
「は、あ、……すごい、ぜんぶ……入った……。痛くないか、ニール……」
「う、ん……ッ、平気、だけど……ちょっとだけ、待って……」
別にいきなりガンガンに責められても耐えられるけれど。久しぶりだし、できれば慣れるまでこのままもう少しじっとしてもらえると助かる。
両足をレオの胴体に回して、絡める。一番奥まで挿入したまま動きを封じられたレオは、顔を真っ赤にして歯を食いしばっていた。
「だ……大丈夫……いくらでも待てる……っ」
レオは余裕のかけらもない表情で、必死に俺に笑いかけた。
――なんだこれは。胸がキュンとする。レオが、かわいい。思わず脚でぎゅっとレオにしがみついてしまったが、その動きだけでレオはかなり感じたらしく、暴発するのを必死で堪えていた。
まいったな、客をかわいいなんて思ったのははじめてだ。いやレオは俺を金で買っているわけじゃないけど。
「ニール……今夜だけは、君を……俺のものにしていいって、ニールは言ったけれど……」
ふうふうと息を荒くしながらも、レオは再び片手で俺の頬を撫でた。
「俺のことも、今夜だけは――俺をニールのものにしてくれ。どうか……俺のことだけを想っていてほしい」
欲望を必死に抑えつけながら、必死に口説く姿が、滑稽に思えるはずなのに。ひどく胸が騒いで。
考えるまでもなく、気づけばうなずいていた。
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