俺を召喚したのは神じゃなくて魔王かよ!

オグリギャップ

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プロローグ 魔王との遭遇編

7 新魔王誕生

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今、俺は倒したリザードマンの皮を、服にしようと奮闘している。
魔法はイメージ、想像力。
まず、頭の吹っ飛んだリザードマンの皮を、胸から腹に掛けて裂き、肉から服を脱がす様に皮を剥いでいく。全てのリザードマンの皮を剥ぎ取ったら、皮を広げ、全てを繋なげて1枚の皮にする。
その後は、乾かして鞣して柔らかくなる様にイメージする。出来上がった大きな1枚の皮をGジャンとジーパンをイメージして、形を作り上げた。

(うん、完璧だ!でもちょと臭いな。消臭の魔法を掛けてっと・・・・これで今度こそ完璧だ!パンツが無いのは頂けないが、魔王城に帰ったら作ればいいしね。今はこれで我慢しよう。)

リザードマンの鱗がちょっと気になるが、お洒落だと思えば問題無い。
身に付けてみると体にフィットして中々着心地がいい。

(あ・・・・しまったな・・・・・靴を作るの忘れてた。材料ももう無いし・・・・まっ、いいか。靴も魔王城に帰ってから作るか。)

魔王様の助言のお陰で、俺の考え方が柔軟になり、かなり自由に魔法が使える様になった。

それから3日位は魔物をイビりながら倒したり、自分で土塊の魔物人形を作って魔法の威力を調整しながら壊して遊んでいた。
アダマンタイトの固さをイメージして作ったドラゴンの人形が、中々壊れなくて焦ったりしたけど、それも最後には上手く調整出来て簡単に壊せる様になった。

(もうここから出ても大丈夫だろ。あれ?そう言や、どうやってここから出たらいいんだろ?)

鳥籠を壊すなと言われてるし・・・・テレポートも前回の鳥籠の時は使い物にならなかった。どうしようかと考えて出た答えがテレパシーだ。これなら連絡が取れるかも。

銀髪で長髪オールバック、切れ長の目、金色の瞳の超イケメンをイメージして・・・・

『魔王様、魔王様聞こえますか?魔法の調整が完璧に出来る様になりました。出ても宜しいですか?』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(あ、あれ?返事が無いんだけど・・・・・失敗した?もう一度チャレンジしてみるか・・・・)

『魔王様?出ても宜しいですか?』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(う~ん、返事が無いな。どうしようかな・・・・壊さないで出る方法なんて・・・・・ん?待てよ?テレポート使えるんじゃね?前回の鳥籠に居た時は、外に世界がある事なんて知らなかったし、あの中が全てだと思ってたから使えなかったのでは?)

そう思った俺は魔王様の寝室?をイメージしてテレポートを使ってみた。すると簡単に鳥籠から出る事が出来た。

(やっぱり思った通りだ。場所をしっかりイメージ出来ればテレポートは使えるんだ。でも魔王様が居ないんだけど?他の部屋にいるのかな?)

周りを見渡しても誰も居ない。ベッドがあるだけだ。魔王様を探そうと入り口の扉に向かって歩き出したとき、『ヴゥン』と言う音と共に空中に文字が現れた!

《魔法を上手く使える様になったみたいだな。これでお前は12代目魔王だ。後は頼んだぞ。さっき仲間から連絡があってな、アホ神達のせいで仕事がパンクしてるらしい。お前も大変だが俺も大変なんだよ・・・・後は書庫の書物で学んで欲しい。この城の物はお前にやるから自由に使え。それじゃ!》

「・・・・なんじゃそりゃあ!!!おぅふ・・・・1人でこの世界を学べとか罰ゲームじゃん!」

魔王様の伝言を読んでから、ブツブツと文句を言いながら、取り合えず書庫を探そうと扉を開けるとそこに書庫はあった。
何万冊あるのだろうか・・・・・広い部屋の壁にはズラーと書物が整然と並んでいる。中央には机と椅子が一対ある。勿論城には電気など無い。扉を閉めたら真っ暗になるだろう。

「ライトッ!」

光の玉をイメージした物を天井に浮かべる。

(簡単に出来る様になったな。俺ってスゲーよな。)

誰も褒めてくれないなら自分で自分を褒めてみた。
虚しい・・・・・
さてどうしようか・・・・これだけ大量にある本の中から知識を得ないといけない。しかし、何処にどんな本があるのか解らない。
中央にある椅子に腰掛けながら、そんな事を考えていたが、知りたい事をイメージしたら本の場所が解るんじゃないか?と言う考えに至った。だって魔法がある世界なんだからさ。

「それじゃ、この世界の地図は・・・・」

そうイメージすると、机の上に本が現れた。

(ほう、自動でここに飛んでくるのか、超便利だな。)

本には見た事が無い文字が書かれているが、何故か読めるし、意味も解る。
本に依ると、この世界の大陸は大まかに6つに別れていて、地球の3倍程の大きさがあるみたいた。今俺がいる大陸は『ザブレル』と言う所らしい。この世界で3番目に大きい大陸だ。国も大・小、沢山あり、しょっ中戦争しているから滅ぼされたり、クーデターが起こったりして正しい国の数は解らないらしい。

(戦争かぁ・・・・どの世界も一緒なんだな。国の上層部だけが悪いとは言わないが、馬鹿が多いんたろうな。人間だもの。)

かなりの時間書庫に居た様な気がする。喉が乾いたから、食堂に行けばお茶位あるだろうと扉を開けた。

「あれ?此処は・・・・食堂か?」

さっき書庫に入るまでは寝室に居た筈だ。なのに書庫から出たら食堂って・・・・・
頭の中で青いネコ型ロボットが、『どこ○もドアー』と言っている。
便利だが、便利なんだけど、この城の全体が把握出来なくないか?
それはいいとして、お茶だ。厨房に入ってお茶っ葉を探そう。厨房に入った瞬間愕然とした。何百年も使った形跡が無いのだ。ホコリが山盛りにあるだけ。
そりゃそうか。考えてみたら前魔王様は、神と同等の存在だもんな。しかも1人でこの城に居たんだもんな。仕方無いから魔法で水を作り、そのまま飲んだ。

はぁぁぁ・・・・生活必需品から作らないと生活出来ないのか・・・・。扉から寝室に戻り、寝室の窓から飛んで森に向かった。






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