俺を召喚したのは神じゃなくて魔王かよ!

オグリギャップ

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新魔王の明るい家族計画

17 変身!!!!

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「あれ・・・・知らない天井だ。」

実は知ってます。エヴァ○ゲリ○ンを知ってる人なら旅先で必ず1度は言ってる筈だ。
朝宿屋で目覚めて、1階で食事を済ませてから商業ギルドへ向かった。アイテムボックスの中には数えられない程の魔物の亡骸や、魔石が眠っている。

「こんにちは。買い取りをお願い出来ますか?」

「はい、有り難うございます。ギルドカードをお願いします。」

「カードは無いです。カード無しでも買い取りは出来ますか?」

このやり取りも飽きたな・・・・何処に行ってもやるんだよな。

「可能ではありますが、買い取り額が下がりますけど宜しいですか?」

「はい。宜しくお願いします。」

「では商品をこちらに出して頂けますか?」

俺は適当に魔石をカウンターに30個程出して、職員に言った。

「解体してない魔物も有るんですが、そちらも買い取りお願い出来ますか?」

「はい可能です。それでは裏にお巡り下さい。」

「分かりました。」

俺はギルドの裏手の庭にビッグボアとミノタウロスを数匹づつ出した。

「1時間程出て来ますので、その間に査定しといて下さい。」

「はい!畏まりました!あ、あの御名前は?」

(名前?そう言えば俺の名前って何だっけ?忘れたな・・・・今は12代目魔王だからなぁ。)

「名前はダイ・マオです。」

「ダイ・マオ様ですね。それでは、1時間後にカウンターまでお越し下さい。必ず査定を終わらせて置きます。」

職員に約束してギルドを出た。それからはいつものコースだ。大事な調味料を買い込み、3人の下着とシャツと大量の布生地を買い込んだ。服は自分で作った方が、良いものが作れる。こっちの世界の服は結構着づらいんだよね。ゴワつくし。

買い物が終わり、1時間が過ぎようとしていたのでギルドに戻った。
ギルドでは急にVIP扱いされ、俺の素性を探って来たので、あまりしつこくすると二度と来ないと言うと大人しくなった。俺もギルドに聞きたい事があった。換金よりこっちが本命だったりもする。

「最近木材で儲けている、羽振りの良い商人を知らないでしょうか?」

そう言って職員に金貨を握らせた。そしたらすぐに教えてくれた。チョロいな。
俺は買い取りの金を受け取り、教えて貰った商人の店を見て確認してから即席魔王城に帰った。


それから数日間、自分の部屋から森を監視していた。2日に1本のペースで木が斬り倒されてるのが分かる。太くて大きな木を斬り倒し、2日かけて解体して街に持って行っている様だ。そりゃこんなハイペースで大きな木を伐採してたら森もハゲるわ。

西の森に来てから1週間がたった。そろそろあいつらを迎えに行かなきゃな。2人を迎える準備も出来たし。俺は魔王城に向かった。




「魔王ーーー!!!」
「おかえりー!」

はるかとひろしが俺に突進してきた。はるかは普通に嬉しいが、ひろしは2mもある大男だ。超怖い!それに見た目おっさんだし。舘ひ○しだし。

「ただいま。」

「魔王こっちに来て!僕頑張ったんだよ!」

そんな渋い声で可愛く言われてもなー・・・・

城の1室に案内され、扉を開けると中には埋め尽くされた魔物の山!!

「むー!わたしも頑張ったもん!」

はるか・・・超可愛いぞ!
ヘソを曲げたはるかの頭を撫で撫でしてやると笑顔が戻った。うっ・・・・横を見るとひろしが撫でろ!と言わんばかりに頭を下げていた。なんか怖いので頭を撫でてやった。おっさんの頭を撫でてる様で、変なかんじだ。

「2人供良く頑張ったな!」

それから2人の解る範囲で、どの魔物がどんな毒を持っているのか説明してもらって、必要な物は残して、他の物はアイテムボックスに収納した。意外にも植物の毒草は少なかった。考えてみればそうだよな。こいつら肉食系だもんな。植物なんか食べなかったから知らなくて当然か。

俺は目の前にある魔物の死骸を解体して、体内にある毒袋や、毒を作り出していそうな内蔵を取り出していった。取り出した沢山の毒物と、マンティコアの強酸を目の前に置いて、魔法で新しい毒を作り出していく。
・・・・・遅効性で、毒が触れた部分は腫れがり、爛れて、肉が腐っていく毒を。
俺の前には赤紫色の、何とも言えない色の液体が浮いている。その毒を瓶に詰めてアイテムボックスに収納した。1段階達成だ。

「あのな、お前達に言わなきゃいけない事があるんだ。」

「ん?何?」

「その・・・なんだ・・・俺は今から姿形を変える。驚かないでくれ。」

「何だ、そんな事かぁ。」
「ぼ、僕、怒られると思った。」

(あれ?俺が姿を変える事には興味なし?スゲー重大発表だったんだけどな・・・・)

「俺が姿を変える事は問題無いのか?」

「ある訳無いじゃん、魔王は魔王じゃん。」
「うん、そうだよ!」

「そ、そうか・・・・じゃ、やるぞ!」

俺は前魔王様をベースに顔と体を作り変えていく。
髪は銀髪ロング、耳はエルフの様に尖って長く、目は切れ長の紅い瞳。体を作り変えようとしたが、質量が足りない気がする。アイテムボックスに眠る魔物の体を利用し、質量を補う。身長190cm、筋肉質の細マッチョ。これを強くイメージして作り変えていく。変身はすぐに終わった。ひろしの時は5分位掛かったのにな。

「うわーー! 魔王ーー!超カッコいい!」
「すごいよ!本当にカッコいいよ!」

俺は姿見のある部屋に移動して、自分を見てみる。

(ぬおおおーっ!!!カッコエエ・・・・これが俺か・・・)

ちょっと中二病が発動してしまい、姿見の前でポーズをキメまくってしまった。
後ろでキラキラした目で、俺を見ているはるかとひろしを見て現実に戻って来た。

(そんな目で俺を見ないでくれよ・・・・)







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