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存在を世界に知らしめちゃおうかな編
63 またかよ
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聖剣はほぼ出来上がった。あとは研ぐだけだ。
研ぎはいつでも出来る。今日は疲れたから止めとこう。
「魔王様~、ご飯~」
・・・・・こいつは・・・・・俺を召し使いと勘違いしてないか?でもまぁ、俺も腹が減ったから飯を作るか。昨日より少し味を濃いめにして肉を焼いた。フェアリンには辛いのかな?でも俺が薄過ぎる味付けは耐えられないから、我慢してもらうしか無い。焼き上がった肉を小さく切ってフェアリンの皿に入れてやると、もっちゅもっちゅと肉を頬ばって食べている。
「まほうさは!にふおいひいれふ♪」
飲み込んでから喋れよ。成る程、この位の味付けならいけると。明日はもう少しだけ味を濃くしてみよう。今日も腹をプックリと膨らませて満足そうにしている。胃下垂じゃ無いのか?膨れ方が異常だぞ?
俺達は今日はそのまま寝る事にした。
次の日、何をしようかと朝からボーッとしながら考えていた。聖剣はほぼ完成してるし、暫くはダンジョンには潜りたく無い。ダンジョンは1人で潜っても詰まらないのだ。出てくるのは弱い魔物ばかりだし、宝箱は遺品しか出ないからな。
それじゃあ何をしようか・・・・適当に飛びながら考えるか。俺は北に向かって飛んでみた。ダンジョンのあった山を越えて更に先に進むと、広大な平野が広がる。そこには豊かな森や川、草原が広がっていた。探知魔法を使ってみると魔物がうじゃうじゃいる様な場所だった。こんな場所じゃ、いくら自然豊かだったとしても人間は暮らせないよな・・・・そんな事を思って飛んでいると矢がヒュンッと飛んで来た。あ、あぶねぇ・・・・飛んで来た方向を見ると誰も居ない。隠れているのか。再び探知魔法で見てみると3人森に隠れている。俺は気配を消して地上に降り、3人の居る所へ歩いていった。
「・・・・・・あれは絶対魔物だって!人が空を飛ぶ訳がねーじゃねーか!」
「羽が無いのにか?魔物だったら羽があるんじゃないか?」
「いやいや、あれは伝説の魔人だよ!この森に住んでるんだよ!不味いよ、魔人に攻撃しちゃったんだから街に攻めて来るよ!」
フーム、話を聞いてると半分は当たってるな。それにしても魔人って何だ?前魔王様の事か?伝説って言ってるしな。
「そ、そんな訳無いだろ!500年前の話じゃねーか!いくら魔人だってそんなに生きてらんねーだろ?」
「と、兎に角ギルドに報告しとこう。街に何かあってからじゃ遅いから。」
「「おう!」」
500年前の伝説?絶対前魔王様じゃん。でも近くに街があるのか。俺も行ってみようかな。俺は気配を消して、冒険者の後ろを離れて付いていく。
『魔王様、起きてる?』
フェアリンだ。全く・・・・とっくに起きてるわ!
『フェアリンか。外に出るか?』
『うん!もちろん!』
フェアリンを鳥籠から出して今までの事を説明した。
「ふーん、その人間は何処なの?見えないけど。」
「かなり前を歩いてるよ。見つからない様に後ろを歩いているんだ。見つかると色々面倒だから。」
フェアリンは人間を確認しに行こうとしたので、慌てて止めた。本当にこいつは・・・・ついこの間、人間に襲われたばかりだろ!少しは学習しろよ!初めて森から出て色々珍しいのかも知れないけど。
人間達は休憩を挟みながら、北へと歩いていく。夕方にはテントを張って夜営の準備をしていた。あんな魔物の巣のような森の近くに街なんてある訳無いか。
俺達も離れた場所に小屋を作って休む事にした。別に付いていく必要は無いんだが、あの人間達がギルドにどう報告するのか気になっている。
「ねぇねぇ魔王様、わたし人間の街に入っても大丈夫かなぁ?」
「ん?お前はダメだろ。狩られるぞ。鳥籠に入ってれば安全だし問題無いだろ。」
「えーーー、人間の街見たいーーー!鳥籠嫌だ~!飽きた~!」
・・・・・何なの?我儘言えば物事か良くなるとでも思ってるの?おじさんそう言う子は嫌いだから閉じ込めるよ?フェアリンを有無を言わさず鳥籠に収納して、テレパシーを遮断した。少し反省しろ。
それから2日掛けて人間の街に着いた。街じゃ無くて町だな。城門が無い。それじゃあ早速冒険者ギルドに行きますかね。町中を見てみると、そんなに栄えている様には見えないが、人が多く感じる。中でも冒険者が沢山いるのは、あの森の魔物が目当てか?でもこの町に来るまで、冒険者とすれ違わなかったぞ?
おれはギルドに報告に行ったやつらより、こっちの方が気になった。
「なぁ、済まんが教えてくれ。何でこんなに冒険者がこの町に居るんだ?」
「何だ?お前話を聞いて集まったんじゃねーのか?」
「話?」
「ああ、戦争だよ!隣の国と殺るんだよ!手柄を立てりゃ金貨がザックザクだぜ!」
「そうか・・・・・」
人間ってヤツはなんでこう、争い事が好きなんだろうね。いっそ滅ぼしちゃうか?
研ぎはいつでも出来る。今日は疲れたから止めとこう。
「魔王様~、ご飯~」
・・・・・こいつは・・・・・俺を召し使いと勘違いしてないか?でもまぁ、俺も腹が減ったから飯を作るか。昨日より少し味を濃いめにして肉を焼いた。フェアリンには辛いのかな?でも俺が薄過ぎる味付けは耐えられないから、我慢してもらうしか無い。焼き上がった肉を小さく切ってフェアリンの皿に入れてやると、もっちゅもっちゅと肉を頬ばって食べている。
「まほうさは!にふおいひいれふ♪」
飲み込んでから喋れよ。成る程、この位の味付けならいけると。明日はもう少しだけ味を濃くしてみよう。今日も腹をプックリと膨らませて満足そうにしている。胃下垂じゃ無いのか?膨れ方が異常だぞ?
俺達は今日はそのまま寝る事にした。
次の日、何をしようかと朝からボーッとしながら考えていた。聖剣はほぼ完成してるし、暫くはダンジョンには潜りたく無い。ダンジョンは1人で潜っても詰まらないのだ。出てくるのは弱い魔物ばかりだし、宝箱は遺品しか出ないからな。
それじゃあ何をしようか・・・・適当に飛びながら考えるか。俺は北に向かって飛んでみた。ダンジョンのあった山を越えて更に先に進むと、広大な平野が広がる。そこには豊かな森や川、草原が広がっていた。探知魔法を使ってみると魔物がうじゃうじゃいる様な場所だった。こんな場所じゃ、いくら自然豊かだったとしても人間は暮らせないよな・・・・そんな事を思って飛んでいると矢がヒュンッと飛んで来た。あ、あぶねぇ・・・・飛んで来た方向を見ると誰も居ない。隠れているのか。再び探知魔法で見てみると3人森に隠れている。俺は気配を消して地上に降り、3人の居る所へ歩いていった。
「・・・・・・あれは絶対魔物だって!人が空を飛ぶ訳がねーじゃねーか!」
「羽が無いのにか?魔物だったら羽があるんじゃないか?」
「いやいや、あれは伝説の魔人だよ!この森に住んでるんだよ!不味いよ、魔人に攻撃しちゃったんだから街に攻めて来るよ!」
フーム、話を聞いてると半分は当たってるな。それにしても魔人って何だ?前魔王様の事か?伝説って言ってるしな。
「そ、そんな訳無いだろ!500年前の話じゃねーか!いくら魔人だってそんなに生きてらんねーだろ?」
「と、兎に角ギルドに報告しとこう。街に何かあってからじゃ遅いから。」
「「おう!」」
500年前の伝説?絶対前魔王様じゃん。でも近くに街があるのか。俺も行ってみようかな。俺は気配を消して、冒険者の後ろを離れて付いていく。
『魔王様、起きてる?』
フェアリンだ。全く・・・・とっくに起きてるわ!
『フェアリンか。外に出るか?』
『うん!もちろん!』
フェアリンを鳥籠から出して今までの事を説明した。
「ふーん、その人間は何処なの?見えないけど。」
「かなり前を歩いてるよ。見つからない様に後ろを歩いているんだ。見つかると色々面倒だから。」
フェアリンは人間を確認しに行こうとしたので、慌てて止めた。本当にこいつは・・・・ついこの間、人間に襲われたばかりだろ!少しは学習しろよ!初めて森から出て色々珍しいのかも知れないけど。
人間達は休憩を挟みながら、北へと歩いていく。夕方にはテントを張って夜営の準備をしていた。あんな魔物の巣のような森の近くに街なんてある訳無いか。
俺達も離れた場所に小屋を作って休む事にした。別に付いていく必要は無いんだが、あの人間達がギルドにどう報告するのか気になっている。
「ねぇねぇ魔王様、わたし人間の街に入っても大丈夫かなぁ?」
「ん?お前はダメだろ。狩られるぞ。鳥籠に入ってれば安全だし問題無いだろ。」
「えーーー、人間の街見たいーーー!鳥籠嫌だ~!飽きた~!」
・・・・・何なの?我儘言えば物事か良くなるとでも思ってるの?おじさんそう言う子は嫌いだから閉じ込めるよ?フェアリンを有無を言わさず鳥籠に収納して、テレパシーを遮断した。少し反省しろ。
それから2日掛けて人間の街に着いた。街じゃ無くて町だな。城門が無い。それじゃあ早速冒険者ギルドに行きますかね。町中を見てみると、そんなに栄えている様には見えないが、人が多く感じる。中でも冒険者が沢山いるのは、あの森の魔物が目当てか?でもこの町に来るまで、冒険者とすれ違わなかったぞ?
おれはギルドに報告に行ったやつらより、こっちの方が気になった。
「なぁ、済まんが教えてくれ。何でこんなに冒険者がこの町に居るんだ?」
「何だ?お前話を聞いて集まったんじゃねーのか?」
「話?」
「ああ、戦争だよ!隣の国と殺るんだよ!手柄を立てりゃ金貨がザックザクだぜ!」
「そうか・・・・・」
人間ってヤツはなんでこう、争い事が好きなんだろうね。いっそ滅ぼしちゃうか?
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