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その店に立ち寄ったのは、偶然だった。
普段、運命なんて言葉を思い出すこともないのに、あの日、あの場所で、潰れた彼女を自分が見つけたのはきっと―――。
そう思いたい自分がいるほどに、あの夜に自分の心は囚われた。
☆
仕事が終わり社屋を出た瞬間に、襲いかかってきた夏のムッとするような暑さに、知らず桂木の眉間に皺が寄る。
仕事に疲れた体に、この暑さはひどく不快だった。
既に時刻は21時を過ぎているのに、気温は下がるどころか、淀んで絡みつくような熱風が、クーラーで適度に冷やされていた身体に絡みついてくるようで、桂木は社員通用口の前で思わず立ち止まっていた。
「桂木さん。お疲れ様です!」
立ち止まった桂木に、後から出てきた女性職員が親しげに声を掛けてきた。
「あぁ、お疲れさま……」
「いつもこんな時間まで大変ですね」
返事をした桂木の真横に並んでこちらを満面の笑みで見上げてくる女性職員は、確か総務か、経理の職員だったはずだが、すぐに名前を思い出すことが出来なかった。
桂木が名前を思い出そうとしているほんのわずかな間に、するりと右腕に彼女の腕が絡められた。
右腕に押し付けられた柔らかい感触に視線を向ければ、上目づかいでこちらを媚びるように見上げてくる彼女と目が合った。
「あの……。桂木さん」
桂木と目が合うと、夏の薄着の胸元から覗く谷間を強調するように、さらに腕を押し付けてくる彼女に内心でため息をつく。
「よかったらこれから飲みにでも行きませんか?」
面倒なことになったな……。
恥らうように頬を染めるわりに、行動が大胆な彼女に桂木はそう思った。
この手の自分の魅力に自信のある積極的なタイプの女性は、対応を間違えるとプライドを傷つけられたとかなり面倒なことになるのは経験上、よく知っている。
期待に溢れた眼差しで自分を見上げてくる彼女には悪いが、彼女の期待に応えるつもりは桂木にはなかった。
社内恋愛を規制する社則はないが、後々面倒なことになるとわかっていることにあえて手を出すつもりもないので、桂木は社内の女性たちの中から恋人を探す気がなかった。
「悪いがこの後は、予定があるので君には付き合えない」
桂木は自分の右腕に絡んだ彼女の腕を、乱暴にならない程度の力で外すとそう言った。
嘘も方便。
この後は、特に予定はなかったが、「え……あの、それって、やっぱり彼女ですか……?」と勝手に誤解してくれるなら都合がよかった。
断られたことが意外だったのか、驚きに目を瞠った彼女は最初の勢いを失くして、俯いた。
他に相手がいるということで、諦めてくれるなら助かったと、桂木はあえて恋人の存在を否定せずに、早々にこの場を去ることにする。
下手にこの場に残ると面倒なことになりそう予感がした。
「すまないが、約束に遅れそうだから、これで……」
桂木は俯く彼女に声を掛けて歩き出そうとした。しかし、それよりも早くスーツの裾を彼女に掴まれた。
「あ!あの私!2番目でもいいのです!!だから、今日じゃなくてもいいので、彼女さんが都合悪い時に連絡ください!!」
まだ何かあるのかと掴まれたスーツの裾を見下ろせば、今時の少女漫画でも出てこないだろうセリフが彼女から飛び出した。
潤んだ瞳で携帯の番号を伝えてこようとする彼女に、桂木は呆れたため息をつく。
そのセリフが自分にとってかなり失礼なことを言ってるという自覚が彼女にあるのだろうか?
そう思わずにはいられない。
傍から見たら他に恋人がいても、遊び相手でもいいという彼女は、健気でかわいい女性と言うことになるのかもしれないが、それは裏を返せば桂木が二股を平気でかけられる不誠実な男に見えるといってるのだと、彼女は気づいていないのだろう。
それだけ必死なのかもしれないが、桂木にとっては不愉快でしかない。
桂木のため息に彼女の肩がびくりと震えた。
「そういう考え方は好きじゃないし、不愉快だ」
思ったままをストレートに伝えて、桂木はスーツの裾から彼女の手を離させる。
「で、でも!!私……!」
尚も食い下がってこようとした彼女はしかし、桂木の表情を見て怯んだように言葉を止めた。
自分でも威圧感があるとわかっている眼差しが、いつも以上に醒めている自覚があった。普段、後輩に『鉄仮面!!その無表情は無駄に威圧感があるって自覚してください!!』と罵られることもある無表情に、ほんのわずかに覗いた不快感が彼女を怯ませたことに気付いた、構わなかった。
変に気を持たせるよりはいい。
「もっと自分を大事にした方がいい」
それだけ言うと桂木は、今度こそ彼女を置いて熱帯夜の街の中に歩き出した。
追いかけてこない彼女に内心で安堵しつつ、疲れを感じて気分転換にどこかに飲みにでも行くかと考えた。気づけば足は自然と繁華街に向かっていた。
だから、その背後で、桂木にフラれた彼女が、「桂木さん……」とポーとした表情を浮かべていること桂木は全く気付いていなかった―――。
まして、彼女の中で桂木の評価が上がったなんて知る由もなかった。
☆
昔から、この顔のせいで、意図せずに女性関係のトラブルを引き寄せていた。
学生時代はそれこそストーカー染みた同級生に追い掛け回されたこともある。学校の行き帰りや授業中など付け回され、隠し撮りした写真と一緒に自分の想いを綴った手紙を何百枚も送られたり、桂木の友人であった女性に脅迫状が送られたりと、警察沙汰一歩手前の事件に発展したことがあった。その時は、周囲の友人たちの機転と協力のおかげで、大事にならずに済んだが、桂木自身かなり嫌な思いをした。
おかげで、自分の容姿と声が周囲の女性に、どういった影響を与えるのかを理解することが出来たが、女性との付き合いには慎重にならざるを得なかった。
面倒事を避けるために女女性との付き合いには一線を引き、隙を見せないようにあまり感情を表に出すことが無くなったせいで、気付けば周囲からは人当たりは悪くないし、仕事が出来るが何を考えているかわからない男と言われるようになっていた。今は恋愛よりも仕事の方が面白く、それくらい遠巻きにされる位がちょうどよかった。
時々、今夜の様に積極的に誘われることもあったが、仕事の忙しさもありここ1年ほどはフリーのままだった。
夜の繁華街を馴染みの店に向かって歩きながら、桂木はふと自分のこの無表情を「この鉄仮面!」と堂々と罵る後輩のことを思い出した。
三歳年下の後輩―――真崎 茜。桂木とは対照的に、その猫のようなアーモンドアイを生き生きとその瞳に感情を表し、いつも楽しげに仕事をしている彼女。
何故か桂木にライバル心をむき出しにして仕事をしている茜のことを、桂木はずっと面白いと思っていた。
桂木が教育係として、仕事を一から教えた彼女は打てば響くというのか、スパルタ式に与えた仕事をすべて忠実に吸収し、成長の糧にし続けている。
入社2年目だが桂木では思いつかないような女性ならではの視点での意見や気遣い、着実に顧客の心を掴み、営業成績を伸ばしている。
桂木相手にすら自分の意見を堂々と意見をぶつけてくる彼女とのやりとりは、最近では営業部の名物になりつつあった。
裏表のない彼女のストレートの言葉は嫌味がなく、例え『この鉄仮面!!』という罵りの言葉ですらあまり気にならなかった。
その裏に桂木の意図をちゃんと理解しようとする彼女の姿勢が見えるからかもしれない。
桂木の容姿にも将来性にも興味を示さない茜は、桂木にとってはそういった意味での用心を必要としない貴重な相手だった。
何故、今、茜のことを思いだしているのか自分でも不思議に思いながらも桂木は、たどり着いた馴染みの店の扉を開けた。
しかし、店員の『いらっしゃいませ!』の言葉に迎えられてほの暗いbarの店内に足を踏み入れた桂木は、そこで、泥酔した茜を見つけた時には本当に驚いた。
「真崎――?」
それはあるいは予感だったのかもしれない―――。
誰に何を言われても気丈に振舞っていた彼女の弱さを初めて見つけた夜――。
自分は恋をした―――。
普段、運命なんて言葉を思い出すこともないのに、あの日、あの場所で、潰れた彼女を自分が見つけたのはきっと―――。
そう思いたい自分がいるほどに、あの夜に自分の心は囚われた。
☆
仕事が終わり社屋を出た瞬間に、襲いかかってきた夏のムッとするような暑さに、知らず桂木の眉間に皺が寄る。
仕事に疲れた体に、この暑さはひどく不快だった。
既に時刻は21時を過ぎているのに、気温は下がるどころか、淀んで絡みつくような熱風が、クーラーで適度に冷やされていた身体に絡みついてくるようで、桂木は社員通用口の前で思わず立ち止まっていた。
「桂木さん。お疲れ様です!」
立ち止まった桂木に、後から出てきた女性職員が親しげに声を掛けてきた。
「あぁ、お疲れさま……」
「いつもこんな時間まで大変ですね」
返事をした桂木の真横に並んでこちらを満面の笑みで見上げてくる女性職員は、確か総務か、経理の職員だったはずだが、すぐに名前を思い出すことが出来なかった。
桂木が名前を思い出そうとしているほんのわずかな間に、するりと右腕に彼女の腕が絡められた。
右腕に押し付けられた柔らかい感触に視線を向ければ、上目づかいでこちらを媚びるように見上げてくる彼女と目が合った。
「あの……。桂木さん」
桂木と目が合うと、夏の薄着の胸元から覗く谷間を強調するように、さらに腕を押し付けてくる彼女に内心でため息をつく。
「よかったらこれから飲みにでも行きませんか?」
面倒なことになったな……。
恥らうように頬を染めるわりに、行動が大胆な彼女に桂木はそう思った。
この手の自分の魅力に自信のある積極的なタイプの女性は、対応を間違えるとプライドを傷つけられたとかなり面倒なことになるのは経験上、よく知っている。
期待に溢れた眼差しで自分を見上げてくる彼女には悪いが、彼女の期待に応えるつもりは桂木にはなかった。
社内恋愛を規制する社則はないが、後々面倒なことになるとわかっていることにあえて手を出すつもりもないので、桂木は社内の女性たちの中から恋人を探す気がなかった。
「悪いがこの後は、予定があるので君には付き合えない」
桂木は自分の右腕に絡んだ彼女の腕を、乱暴にならない程度の力で外すとそう言った。
嘘も方便。
この後は、特に予定はなかったが、「え……あの、それって、やっぱり彼女ですか……?」と勝手に誤解してくれるなら都合がよかった。
断られたことが意外だったのか、驚きに目を瞠った彼女は最初の勢いを失くして、俯いた。
他に相手がいるということで、諦めてくれるなら助かったと、桂木はあえて恋人の存在を否定せずに、早々にこの場を去ることにする。
下手にこの場に残ると面倒なことになりそう予感がした。
「すまないが、約束に遅れそうだから、これで……」
桂木は俯く彼女に声を掛けて歩き出そうとした。しかし、それよりも早くスーツの裾を彼女に掴まれた。
「あ!あの私!2番目でもいいのです!!だから、今日じゃなくてもいいので、彼女さんが都合悪い時に連絡ください!!」
まだ何かあるのかと掴まれたスーツの裾を見下ろせば、今時の少女漫画でも出てこないだろうセリフが彼女から飛び出した。
潤んだ瞳で携帯の番号を伝えてこようとする彼女に、桂木は呆れたため息をつく。
そのセリフが自分にとってかなり失礼なことを言ってるという自覚が彼女にあるのだろうか?
そう思わずにはいられない。
傍から見たら他に恋人がいても、遊び相手でもいいという彼女は、健気でかわいい女性と言うことになるのかもしれないが、それは裏を返せば桂木が二股を平気でかけられる不誠実な男に見えるといってるのだと、彼女は気づいていないのだろう。
それだけ必死なのかもしれないが、桂木にとっては不愉快でしかない。
桂木のため息に彼女の肩がびくりと震えた。
「そういう考え方は好きじゃないし、不愉快だ」
思ったままをストレートに伝えて、桂木はスーツの裾から彼女の手を離させる。
「で、でも!!私……!」
尚も食い下がってこようとした彼女はしかし、桂木の表情を見て怯んだように言葉を止めた。
自分でも威圧感があるとわかっている眼差しが、いつも以上に醒めている自覚があった。普段、後輩に『鉄仮面!!その無表情は無駄に威圧感があるって自覚してください!!』と罵られることもある無表情に、ほんのわずかに覗いた不快感が彼女を怯ませたことに気付いた、構わなかった。
変に気を持たせるよりはいい。
「もっと自分を大事にした方がいい」
それだけ言うと桂木は、今度こそ彼女を置いて熱帯夜の街の中に歩き出した。
追いかけてこない彼女に内心で安堵しつつ、疲れを感じて気分転換にどこかに飲みにでも行くかと考えた。気づけば足は自然と繁華街に向かっていた。
だから、その背後で、桂木にフラれた彼女が、「桂木さん……」とポーとした表情を浮かべていること桂木は全く気付いていなかった―――。
まして、彼女の中で桂木の評価が上がったなんて知る由もなかった。
☆
昔から、この顔のせいで、意図せずに女性関係のトラブルを引き寄せていた。
学生時代はそれこそストーカー染みた同級生に追い掛け回されたこともある。学校の行き帰りや授業中など付け回され、隠し撮りした写真と一緒に自分の想いを綴った手紙を何百枚も送られたり、桂木の友人であった女性に脅迫状が送られたりと、警察沙汰一歩手前の事件に発展したことがあった。その時は、周囲の友人たちの機転と協力のおかげで、大事にならずに済んだが、桂木自身かなり嫌な思いをした。
おかげで、自分の容姿と声が周囲の女性に、どういった影響を与えるのかを理解することが出来たが、女性との付き合いには慎重にならざるを得なかった。
面倒事を避けるために女女性との付き合いには一線を引き、隙を見せないようにあまり感情を表に出すことが無くなったせいで、気付けば周囲からは人当たりは悪くないし、仕事が出来るが何を考えているかわからない男と言われるようになっていた。今は恋愛よりも仕事の方が面白く、それくらい遠巻きにされる位がちょうどよかった。
時々、今夜の様に積極的に誘われることもあったが、仕事の忙しさもありここ1年ほどはフリーのままだった。
夜の繁華街を馴染みの店に向かって歩きながら、桂木はふと自分のこの無表情を「この鉄仮面!」と堂々と罵る後輩のことを思い出した。
三歳年下の後輩―――真崎 茜。桂木とは対照的に、その猫のようなアーモンドアイを生き生きとその瞳に感情を表し、いつも楽しげに仕事をしている彼女。
何故か桂木にライバル心をむき出しにして仕事をしている茜のことを、桂木はずっと面白いと思っていた。
桂木が教育係として、仕事を一から教えた彼女は打てば響くというのか、スパルタ式に与えた仕事をすべて忠実に吸収し、成長の糧にし続けている。
入社2年目だが桂木では思いつかないような女性ならではの視点での意見や気遣い、着実に顧客の心を掴み、営業成績を伸ばしている。
桂木相手にすら自分の意見を堂々と意見をぶつけてくる彼女とのやりとりは、最近では営業部の名物になりつつあった。
裏表のない彼女のストレートの言葉は嫌味がなく、例え『この鉄仮面!!』という罵りの言葉ですらあまり気にならなかった。
その裏に桂木の意図をちゃんと理解しようとする彼女の姿勢が見えるからかもしれない。
桂木の容姿にも将来性にも興味を示さない茜は、桂木にとってはそういった意味での用心を必要としない貴重な相手だった。
何故、今、茜のことを思いだしているのか自分でも不思議に思いながらも桂木は、たどり着いた馴染みの店の扉を開けた。
しかし、店員の『いらっしゃいませ!』の言葉に迎えられてほの暗いbarの店内に足を踏み入れた桂木は、そこで、泥酔した茜を見つけた時には本当に驚いた。
「真崎――?」
それはあるいは予感だったのかもしれない―――。
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自分は恋をした―――。
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