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ないないないん -曖昧な存在-
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「ただいま。……今日はそんなこと言える気分じゃあ無いかな。」
いつもだったら、「ただいまおかえり。」とふざけ半分で言っているのだけれど。流石に無理かな…。そんなことを思いつつ、私はベットに横たわる。
「なーんか疲れちゃったな…。」
勉強することにという訳でも無く、(大して出来なかったし)部活でという訳でも無くって。それはただただあの要のお母さんとの出会いが私の心に傷をつくったというだけのことだ。古傷も痛み、そして新たにつくられた傷も痛み。みたいなWアタックである。Wショックでも良いかな。
「うん。寝よう。」
こんな独り言にも私は慣れてしまっているが、きっと他の人から見たら異様なのだろう。まあ、とりあえず眠りにつこうと目を瞑ったのだが、それがなかなか眠れない。いつもは爆睡なのにな。爆睡で有名な(?)私でも眠れない夜はあるんだなー。
起き上がって、窓から空を見る。今日も要と優理は、あの場所に2人で居るのかな。私はなんだか入りずらい。あの2人は幼馴染みなのだ。1度、仲違いしているなんてのも私から見れば羨ましい。
…。全部羨ましくなっちゃうんだよな、私。隣の芝生が青く見えるって奴?私の場合は隣どころか見えるところ全部、だ。
優理は逃げ癖、要はファザコンだとしたら、私は羨ましがりだ。(別に要は別枠とかでは無いけどね?こうなってしまった。仕方ない。)さらに悪く言えば嫉妬野郎だ。
七つの大罪の中のひとつでもある、嫉妬。とか言うけれど私は七つの大罪についての知識が全く無い。1回言ってみたい台詞だっただけだ。優理と要に隠れて、意外と(?)私が1番適当かもしれなかった。
「はぁ…。」
もう独り言すら出てこなくて、溜め息をつく。
「はぁ…。」
溜め息をつくと幸せが逃げるっていうあれが本当なら相当幸せ逃がしてるな、と思っていたのだが。それはどうやら嘘みたいだ。
「はぁ……、あっ!」
流れた。流れ星が、3つ。一瞬でも確かに流れた。誰かが見ているかもしれないし、誰も見ていないかもしれないけれど流れたことは確かなのだ。
―できれば私は、見ていたい。
優理が些細なことでも気にして、葛藤してるところを。優理のそういう繊細さが好きだ。不器用さが大好きだ。
要がどんなことも努力する、一生懸命なところを。要の何でも真剣なところが好きだ。真っ直ぐさが大好きだ。
見ていたいんだ。誰も見てないかもしれない2人を。確かに頑張っている2人を。
うん。私らしい、独占欲だよね。
いつもだったら、「ただいまおかえり。」とふざけ半分で言っているのだけれど。流石に無理かな…。そんなことを思いつつ、私はベットに横たわる。
「なーんか疲れちゃったな…。」
勉強することにという訳でも無く、(大して出来なかったし)部活でという訳でも無くって。それはただただあの要のお母さんとの出会いが私の心に傷をつくったというだけのことだ。古傷も痛み、そして新たにつくられた傷も痛み。みたいなWアタックである。Wショックでも良いかな。
「うん。寝よう。」
こんな独り言にも私は慣れてしまっているが、きっと他の人から見たら異様なのだろう。まあ、とりあえず眠りにつこうと目を瞑ったのだが、それがなかなか眠れない。いつもは爆睡なのにな。爆睡で有名な(?)私でも眠れない夜はあるんだなー。
起き上がって、窓から空を見る。今日も要と優理は、あの場所に2人で居るのかな。私はなんだか入りずらい。あの2人は幼馴染みなのだ。1度、仲違いしているなんてのも私から見れば羨ましい。
…。全部羨ましくなっちゃうんだよな、私。隣の芝生が青く見えるって奴?私の場合は隣どころか見えるところ全部、だ。
優理は逃げ癖、要はファザコンだとしたら、私は羨ましがりだ。(別に要は別枠とかでは無いけどね?こうなってしまった。仕方ない。)さらに悪く言えば嫉妬野郎だ。
七つの大罪の中のひとつでもある、嫉妬。とか言うけれど私は七つの大罪についての知識が全く無い。1回言ってみたい台詞だっただけだ。優理と要に隠れて、意外と(?)私が1番適当かもしれなかった。
「はぁ…。」
もう独り言すら出てこなくて、溜め息をつく。
「はぁ…。」
溜め息をつくと幸せが逃げるっていうあれが本当なら相当幸せ逃がしてるな、と思っていたのだが。それはどうやら嘘みたいだ。
「はぁ……、あっ!」
流れた。流れ星が、3つ。一瞬でも確かに流れた。誰かが見ているかもしれないし、誰も見ていないかもしれないけれど流れたことは確かなのだ。
―できれば私は、見ていたい。
優理が些細なことでも気にして、葛藤してるところを。優理のそういう繊細さが好きだ。不器用さが大好きだ。
要がどんなことも努力する、一生懸命なところを。要の何でも真剣なところが好きだ。真っ直ぐさが大好きだ。
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