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第五章 破滅を招くもの
422 幻の島
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「彼女が乗っていいと言っています」
俺たちのバカなやりとりを見て何を思ったのか、アンリカ・デベッセの守護神である巨大な亀の魔獣幻島姫が、俺たちに乗るように言って来たらしい。
「甲羅の上に乗ればいいのですか?」
「いえ、それだと潜っているときには溺れてしまいます。あなた方は水中では長く持たないのでしょう?」
「まぁ、そうですね」
川や湖で泳いだ経験はあるし、潜ったこともあるが、さすがに亀の潜水時間に耐えられるとは思えない。
「こちらへ」
巫女は幻島姫が首を伸ばしている甲羅の縁のところから手招きをした。
ええっとどうやってそこに行けばいいんだろう?
そう思っていると、幻島姫が首を水辺にゆっくりと下ろした。
「もしかして、首に乗って渡れと?」
「ゲア」
よくわからないが肯定だろうな。
いや、でも首に乗れと言っても、頭の高さだけで普通の二階建ての屋敷の屋根ぐらいあるんだが。
首は近くで触ってみると岩のように硬い。
さらに波に洗われた崖のようにたくさんの凹凸があった。
まぁ皮膚のシワなんだろうけど。
とりあえずそのシワに足をかけて上ってみるか。
「よっ、はっ」
「ふっ!」
俺が足元に注意しながら登っていると、後ろで見ていたはずの勇者が膝を曲げたかと思うと俺を飛び越して幻島姫の頭の上に飛び乗った。
こういうところはさすがの身体能力であり、魔力コントロールだ。
まぁ魔力コントロールについては鍛錬の成果が出たということか。
「師匠、手を」
先に上がった勇者が手を差し伸べて来る。
「ああ、ありがとう」
こういうところではちゃんと気遣い出来るんだけどな。
ちょくちょく暴走するんだよな。
もしかすると俺の指導が悪いのかな?
まぁ明らかに俺のほうが勇者より弱いからな。舐められているということも有り得るかもしれない。
首の上はゆうゆう大人が三、四人は横に並んで歩けるほどには広い。
俺と勇者はあまり急がずに歩いて、巫女の待つ魔獣の首元に到着した。
にこにこしながら見守っている巫女を見下ろす形となりつつ、この先をどうするのかを尋ねる。
「頭と甲羅の間が洞穴のようになっているでしょう?」
言われてみると、たしかに、甲羅と頭の間に隙間があって、そこがまるで洞穴のように見える。
遠目で見るとスケール感がおかしかったのでごく小さな隙間に見えたが、その入口は高さで俺の身長の1.5倍程、幅で両手を広げて余るほどある。
「世の中には不思議なことがたくさんあるなぁ」
しみじみと呟く。
勇者は幻島姫の我慢強さを試してみたかったのか、首の上で何度も飛び跳ねていたが、彼女は全く蚊に刺されたほどにも感じてないようだった。
満足げに目を細めて「ゲア……」と言っている。
なんとなく子どものいたずらを見守る老女のようだ。
それどころか、そのままだと狭いと思ったのか、洞窟の入り口にあたる隙間を、伸びをするような要領で広げてくれた。
これはあれだな、ここへ入るしかないってことだよな。
「……フォルテ」
「ピッ」
俺は姑息にもフォルテを先に行かせて様子を見ようとしたのだが、当のフォルテからにべもなく振られてしまった。
だがどうやら一緒には行ってくれるらしい。
真っ暗な甲羅の下の空間でフォルテの放つ青い光は、甲羅の裏側に反射して不思議な模様を浮かび上がらせる。その甲羅の模様はまるで光の帯を纏った夜空のようにも見えた。
俺たちはフォルテの光に誘われるように奥へと進む。
「師匠……」
「……ああ」
不思議なことに甲羅のなかは奥へと進む程明るくなった。
そして狭い通路が開けると、俺と勇者は絶句することとなる。
「こ、これは」
「さすがに嘘だろ?」
そこにあったのは、砂浜の海岸と少し先に見える島だった。
その島までは橋のように板が渡してあり、茂った緑の植物の間には立派な屋敷が見える。
「どういうことだ?」
俺達は確か巨大な亀の魔獣の甲羅のなかに入ったはずだよな。
唖然とした俺たちの後からやって来たらしい巫女が、にっこりと笑いながら言った。
「ようこそ、幻島姫の幻の島へ」
そうか、甲羅が島のように見えるから幻島姫という名前ではなく、その甲羅の下に島を浮かべているからその名前なのか。
「どうなってるんだ?」
勇者がおそるおそる水辺に近寄って水を舐める。
「辛い!」
「海の水だよな」
それはそうか。
「幻島姫は何年も海の底に潜ってじっとしていることが出来るのですが、それはここに空気を溜めることが出来るからなのです」
巫女が説明してくれる。
「この昼間のような光はどうなっているんですか?」
「幻島姫の心臓の光です。よく見ると下から光が差しているでしょう?」
「おお、本当だ。地面や海が光っている」
世の中には不思議なこともあるものだ。
というか、魔物の心臓は光るのか、初めて知ったな。
これまでは死んだ魔物の心臓しか見たことなかったから。
怖いもの知らずの勇者はさっそく水をバシャバシャと蹴散らしながら島に向かって行った。
俺もその後を追う。
フォルテはいつの間にか満足したように頭の上に戻っている。
水はだいたい膝のところまでしかなく、板を渡らなくても歩いて島まで到着することが出来た。
「立派な門がある」
「きれいな文様だな」
建物も門も、あのアンリカの城と同じ巨大な骨のような建材でで作られていて、職人の技を感じさせる精密な文様が彫られている。
絵柄は波間で遊ぶ魚や人だろうか?
巫女が門の横にある紐を引くと、チリリンと鈴が鳴った。
すると、屋敷の扉が開いて、アンリカ・デベッセ風の衣装のなかでも格の高い仕立ての服装をした老女がしずしずと歩み出て来る。
「ようこそいらっしゃいませ、お客様」
「人が住んでいるんだ……」
今日はちょっと驚き過ぎたな。
さすがにこれ以上は驚くことはないだろうな?
俺はそう考えて呆然と老女を見つめたのだった。
俺たちのバカなやりとりを見て何を思ったのか、アンリカ・デベッセの守護神である巨大な亀の魔獣幻島姫が、俺たちに乗るように言って来たらしい。
「甲羅の上に乗ればいいのですか?」
「いえ、それだと潜っているときには溺れてしまいます。あなた方は水中では長く持たないのでしょう?」
「まぁ、そうですね」
川や湖で泳いだ経験はあるし、潜ったこともあるが、さすがに亀の潜水時間に耐えられるとは思えない。
「こちらへ」
巫女は幻島姫が首を伸ばしている甲羅の縁のところから手招きをした。
ええっとどうやってそこに行けばいいんだろう?
そう思っていると、幻島姫が首を水辺にゆっくりと下ろした。
「もしかして、首に乗って渡れと?」
「ゲア」
よくわからないが肯定だろうな。
いや、でも首に乗れと言っても、頭の高さだけで普通の二階建ての屋敷の屋根ぐらいあるんだが。
首は近くで触ってみると岩のように硬い。
さらに波に洗われた崖のようにたくさんの凹凸があった。
まぁ皮膚のシワなんだろうけど。
とりあえずそのシワに足をかけて上ってみるか。
「よっ、はっ」
「ふっ!」
俺が足元に注意しながら登っていると、後ろで見ていたはずの勇者が膝を曲げたかと思うと俺を飛び越して幻島姫の頭の上に飛び乗った。
こういうところはさすがの身体能力であり、魔力コントロールだ。
まぁ魔力コントロールについては鍛錬の成果が出たということか。
「師匠、手を」
先に上がった勇者が手を差し伸べて来る。
「ああ、ありがとう」
こういうところではちゃんと気遣い出来るんだけどな。
ちょくちょく暴走するんだよな。
もしかすると俺の指導が悪いのかな?
まぁ明らかに俺のほうが勇者より弱いからな。舐められているということも有り得るかもしれない。
首の上はゆうゆう大人が三、四人は横に並んで歩けるほどには広い。
俺と勇者はあまり急がずに歩いて、巫女の待つ魔獣の首元に到着した。
にこにこしながら見守っている巫女を見下ろす形となりつつ、この先をどうするのかを尋ねる。
「頭と甲羅の間が洞穴のようになっているでしょう?」
言われてみると、たしかに、甲羅と頭の間に隙間があって、そこがまるで洞穴のように見える。
遠目で見るとスケール感がおかしかったのでごく小さな隙間に見えたが、その入口は高さで俺の身長の1.5倍程、幅で両手を広げて余るほどある。
「世の中には不思議なことがたくさんあるなぁ」
しみじみと呟く。
勇者は幻島姫の我慢強さを試してみたかったのか、首の上で何度も飛び跳ねていたが、彼女は全く蚊に刺されたほどにも感じてないようだった。
満足げに目を細めて「ゲア……」と言っている。
なんとなく子どものいたずらを見守る老女のようだ。
それどころか、そのままだと狭いと思ったのか、洞窟の入り口にあたる隙間を、伸びをするような要領で広げてくれた。
これはあれだな、ここへ入るしかないってことだよな。
「……フォルテ」
「ピッ」
俺は姑息にもフォルテを先に行かせて様子を見ようとしたのだが、当のフォルテからにべもなく振られてしまった。
だがどうやら一緒には行ってくれるらしい。
真っ暗な甲羅の下の空間でフォルテの放つ青い光は、甲羅の裏側に反射して不思議な模様を浮かび上がらせる。その甲羅の模様はまるで光の帯を纏った夜空のようにも見えた。
俺たちはフォルテの光に誘われるように奥へと進む。
「師匠……」
「……ああ」
不思議なことに甲羅のなかは奥へと進む程明るくなった。
そして狭い通路が開けると、俺と勇者は絶句することとなる。
「こ、これは」
「さすがに嘘だろ?」
そこにあったのは、砂浜の海岸と少し先に見える島だった。
その島までは橋のように板が渡してあり、茂った緑の植物の間には立派な屋敷が見える。
「どういうことだ?」
俺達は確か巨大な亀の魔獣の甲羅のなかに入ったはずだよな。
唖然とした俺たちの後からやって来たらしい巫女が、にっこりと笑いながら言った。
「ようこそ、幻島姫の幻の島へ」
そうか、甲羅が島のように見えるから幻島姫という名前ではなく、その甲羅の下に島を浮かべているからその名前なのか。
「どうなってるんだ?」
勇者がおそるおそる水辺に近寄って水を舐める。
「辛い!」
「海の水だよな」
それはそうか。
「幻島姫は何年も海の底に潜ってじっとしていることが出来るのですが、それはここに空気を溜めることが出来るからなのです」
巫女が説明してくれる。
「この昼間のような光はどうなっているんですか?」
「幻島姫の心臓の光です。よく見ると下から光が差しているでしょう?」
「おお、本当だ。地面や海が光っている」
世の中には不思議なこともあるものだ。
というか、魔物の心臓は光るのか、初めて知ったな。
これまでは死んだ魔物の心臓しか見たことなかったから。
怖いもの知らずの勇者はさっそく水をバシャバシャと蹴散らしながら島に向かって行った。
俺もその後を追う。
フォルテはいつの間にか満足したように頭の上に戻っている。
水はだいたい膝のところまでしかなく、板を渡らなくても歩いて島まで到着することが出来た。
「立派な門がある」
「きれいな文様だな」
建物も門も、あのアンリカの城と同じ巨大な骨のような建材でで作られていて、職人の技を感じさせる精密な文様が彫られている。
絵柄は波間で遊ぶ魚や人だろうか?
巫女が門の横にある紐を引くと、チリリンと鈴が鳴った。
すると、屋敷の扉が開いて、アンリカ・デベッセ風の衣装のなかでも格の高い仕立ての服装をした老女がしずしずと歩み出て来る。
「ようこそいらっしゃいませ、お客様」
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今日はちょっと驚き過ぎたな。
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