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第六章 その祈り、届かなくとも……
450 大聖堂にて
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勇者一行は大神聖帝国の港に到着後、西の門の領主であるファルフォ・藍・ディディル卿の屋敷に立ち寄り、馬を長い間預かってもらっていた礼と代金を支払おうとした。
しかし、勇者マニアであるディディル卿は逆に長期間勇者の愛馬をお世話したことを喜び、勇者達の冒険の話を聞きたがった。
仕方なく、勇者は一晩この屋敷に逗留して東方で起こった出来事をある程度濁しつつ語ることとなる。
また、この逗留で意外な収穫もあった。
帝都で勇者をさんざん悩ませていた第五王女のアニサだが、投資していた工場が破産、利益が回収出来なくなり、さらに輸入を禁止されている武器などを不正なルートで輸入していたとして、財産を失った上に終身禁固刑となったという話を聞けたのだ。
「因果は巡る。当然の帰結だな」
その話を耳にした勇者はボソリと呟いた。
その言葉はディディル卿の書記官によって書き留められ、後世に伝えられることとなるのだが、それはまた、後日の話ではある。
勇者一行は滂沱の涙を流して別れを惜しむディディル卿に見送られて西の門を旅立ち、魔物の跋扈する砂嵐が止まない荒野を越えて大聖堂に至る。
大聖堂は各地で発生した飛蝗などの異常事態によって引き起こされた大規模作物被害や自然災害に対処するために各地に神殿騎士隊と共に聖女や聖人を派遣するなどの対応に追われて閑散としていた。
多くの人間が常に詰めていた大聖堂を知る者には、その静寂は物悲しく感じられたようだが、勇者は「常にこのぐらい働いているのがここの本来の存在意義なんじゃないか?」と、せせら笑う。
「お帰りなさいませ。勇者様にふさわしいお出迎えを出来ず申し訳ありません」
大聖堂に残った隻腕の聖騎士エイダス・ハッタ・クフタリオが勇者一行を迎えると共に謝罪した。
「仰々しい出迎えなどされたら回れ右して立ち去るぞ」
「それは困りまする」
ハハハと笑うこの聖騎士は穏やかな人柄で、勇者の嫌味もやわらかく受け流しつつ奥へと案内を行った。
今回は宿泊房には向かわずに、勇者達は直接本神殿を訪れた。
通り掛かる者たちはみな白いローブの神殿奉仕者たちで、勇者たちに深く頭を垂れて祈りの聖句を口にする。
これに混乱したのがミハルである。
なにしろ東方育ちで神と言えば天守山の主という認識で育ったのだから、教会のあり方がさっぱり理解出来ないのだ。
だが、この場を騒がすのはよくないことと理解してはいたので、終始大人しく師匠である聖騎士クルスに従った。
ここまでずっとついて来ていたドラゴンの幼体である若葉だが、大聖堂全体を覆っている結界を「嫌い」と言って、なかにはついて来なかった。
ずっとうるさく付きまとわれていた勇者にとっては、嫌な場所での唯一のよかったことと言える。
「お帰りなさい、アルフレッド、お帰りなさいミュリア、テスタも、無事で戻って来てくれて嬉しいわ」
大聖堂の主たる聖者、清冷なる一片の雪はそれぞれを優しく抱きしめた。
勇者は鼻の頭にシワを寄せたが、とりあえずは文句を言わずにそれを受け入れる。
「聖騎士クルス様、よくぞ勇者様や聖女様をお守りくださいました。ありがとうございます」
聖者が手を差し伸べると、聖騎士クルスは「ハッ」と、言いながら片膝を突き、深く頭を垂れる。
聖者の手がその上にかざされると、周囲に優しい金色の光と、花のような芳香溢れた。
今度こそ仰天したミハルであったが、声を上げるのをぐっと耐え、師に並んで片膝を突く。
「初めまして清廉なる新たな騎士様。どうかわたくしの大切な子供達を守ってあげてくださいね」
「い、いえ、私はまだ、未熟ゆえ……」
焦れば焦るほど言葉が出なくなり、ミハルはやや過呼吸状態に陥った。
「落ち着け。聖者様のお言葉はただ受け入れればよいのだ。この世界のために身を捧げておられる尊いお方ゆえ」
聖騎士クルスの言葉に、ミハルはようやく落ち着いて呼吸をすることが出来た。
「驚かせてしまってごめんなさいね」
「そ、そんな、わ、私が……」
「あー、もう! そんなまだるっこしい挨拶なんかどうでもいいんだよ! ミハル、そんなに震え上がってどうする。近所の婆ちゃん程度の気持ちで相手しとけ」
「え、えー……」
しびれを切らした勇者の言葉にミハルは涙目である。
「ふふ。元気そうで安心しました。何かわたくしに頼み事があるのですね?」
「最初からそう言ってるだろ! 本当はいろいろ文句を言いたいことだらけなんだが、それどころじゃないんで今は置いておく。神の盟約に師匠の行方を尋ねるから使わせろ!」
そのあまりの言いように、ミハルだけでなく、聖騎士もモンクも呆れ顔だ。
唯一聖者だけが優しい微笑みを浮かべたまま、静かに勇者を見つめていた。
「それは出来ません」
「なんだと!」
「あなたは神の盟約に触れることは出来ません。影響を受けすぎるのです。わたくしが信用出来ないということであれば、ミュリアなら神の盟約に呑まれずに目的の場所に辿り着けるでしょう。ただし、ミュリアにとっても厳しい試練となります。それでもよろしいですか?」
「ぐっ、俺がやる! ミュリアに危ないことはさせられない!」
「愚か者!」
聖者は勇者を一喝した。
部屋全体にピリリとしたしびれを感じさせる青白い細い光が走る。
ただ傍にいたというだけの者たちも、軽い痺れを感じたその衝撃を真正面から受けた勇者は思わずよろめくこととなった。
「ぐっ、……この!」
「あなたは剣の通じぬものに剣で戦い、魔法の通じぬものに魔法で戦うのですか?」
パチッパチッと何かが聖者の周囲で弾けている。
ぼんやりと青白い炎のようなものが聖者の周囲に見えた者もいた。
「し、しかし……」
「仲間を案じることと、仲間を信じぬことは違います。今やミュリアは立派な聖女です。彼女ならきっとやり遂げるでしょう。なぜ信じてあげないのです?」
「しかし!」
尚も言い募る勇者を制したのは聖女だった。
聖女ミュリアは小柄な体で勇者の前に立ち、両手を胸の前に置いて腰をかがめる。
「わたくしにお任せください。必ずや勇者様のお望みを叶えてみせます」
聖女の譲らない声に勇者もうなずくしかなかった。
そうして、勇者一行は大切な仲間を取り戻すために、大聖堂にて一つの挑戦を行うこととなったのである。
しかし、勇者マニアであるディディル卿は逆に長期間勇者の愛馬をお世話したことを喜び、勇者達の冒険の話を聞きたがった。
仕方なく、勇者は一晩この屋敷に逗留して東方で起こった出来事をある程度濁しつつ語ることとなる。
また、この逗留で意外な収穫もあった。
帝都で勇者をさんざん悩ませていた第五王女のアニサだが、投資していた工場が破産、利益が回収出来なくなり、さらに輸入を禁止されている武器などを不正なルートで輸入していたとして、財産を失った上に終身禁固刑となったという話を聞けたのだ。
「因果は巡る。当然の帰結だな」
その話を耳にした勇者はボソリと呟いた。
その言葉はディディル卿の書記官によって書き留められ、後世に伝えられることとなるのだが、それはまた、後日の話ではある。
勇者一行は滂沱の涙を流して別れを惜しむディディル卿に見送られて西の門を旅立ち、魔物の跋扈する砂嵐が止まない荒野を越えて大聖堂に至る。
大聖堂は各地で発生した飛蝗などの異常事態によって引き起こされた大規模作物被害や自然災害に対処するために各地に神殿騎士隊と共に聖女や聖人を派遣するなどの対応に追われて閑散としていた。
多くの人間が常に詰めていた大聖堂を知る者には、その静寂は物悲しく感じられたようだが、勇者は「常にこのぐらい働いているのがここの本来の存在意義なんじゃないか?」と、せせら笑う。
「お帰りなさいませ。勇者様にふさわしいお出迎えを出来ず申し訳ありません」
大聖堂に残った隻腕の聖騎士エイダス・ハッタ・クフタリオが勇者一行を迎えると共に謝罪した。
「仰々しい出迎えなどされたら回れ右して立ち去るぞ」
「それは困りまする」
ハハハと笑うこの聖騎士は穏やかな人柄で、勇者の嫌味もやわらかく受け流しつつ奥へと案内を行った。
今回は宿泊房には向かわずに、勇者達は直接本神殿を訪れた。
通り掛かる者たちはみな白いローブの神殿奉仕者たちで、勇者たちに深く頭を垂れて祈りの聖句を口にする。
これに混乱したのがミハルである。
なにしろ東方育ちで神と言えば天守山の主という認識で育ったのだから、教会のあり方がさっぱり理解出来ないのだ。
だが、この場を騒がすのはよくないことと理解してはいたので、終始大人しく師匠である聖騎士クルスに従った。
ここまでずっとついて来ていたドラゴンの幼体である若葉だが、大聖堂全体を覆っている結界を「嫌い」と言って、なかにはついて来なかった。
ずっとうるさく付きまとわれていた勇者にとっては、嫌な場所での唯一のよかったことと言える。
「お帰りなさい、アルフレッド、お帰りなさいミュリア、テスタも、無事で戻って来てくれて嬉しいわ」
大聖堂の主たる聖者、清冷なる一片の雪はそれぞれを優しく抱きしめた。
勇者は鼻の頭にシワを寄せたが、とりあえずは文句を言わずにそれを受け入れる。
「聖騎士クルス様、よくぞ勇者様や聖女様をお守りくださいました。ありがとうございます」
聖者が手を差し伸べると、聖騎士クルスは「ハッ」と、言いながら片膝を突き、深く頭を垂れる。
聖者の手がその上にかざされると、周囲に優しい金色の光と、花のような芳香溢れた。
今度こそ仰天したミハルであったが、声を上げるのをぐっと耐え、師に並んで片膝を突く。
「初めまして清廉なる新たな騎士様。どうかわたくしの大切な子供達を守ってあげてくださいね」
「い、いえ、私はまだ、未熟ゆえ……」
焦れば焦るほど言葉が出なくなり、ミハルはやや過呼吸状態に陥った。
「落ち着け。聖者様のお言葉はただ受け入れればよいのだ。この世界のために身を捧げておられる尊いお方ゆえ」
聖騎士クルスの言葉に、ミハルはようやく落ち着いて呼吸をすることが出来た。
「驚かせてしまってごめんなさいね」
「そ、そんな、わ、私が……」
「あー、もう! そんなまだるっこしい挨拶なんかどうでもいいんだよ! ミハル、そんなに震え上がってどうする。近所の婆ちゃん程度の気持ちで相手しとけ」
「え、えー……」
しびれを切らした勇者の言葉にミハルは涙目である。
「ふふ。元気そうで安心しました。何かわたくしに頼み事があるのですね?」
「最初からそう言ってるだろ! 本当はいろいろ文句を言いたいことだらけなんだが、それどころじゃないんで今は置いておく。神の盟約に師匠の行方を尋ねるから使わせろ!」
そのあまりの言いように、ミハルだけでなく、聖騎士もモンクも呆れ顔だ。
唯一聖者だけが優しい微笑みを浮かべたまま、静かに勇者を見つめていた。
「それは出来ません」
「なんだと!」
「あなたは神の盟約に触れることは出来ません。影響を受けすぎるのです。わたくしが信用出来ないということであれば、ミュリアなら神の盟約に呑まれずに目的の場所に辿り着けるでしょう。ただし、ミュリアにとっても厳しい試練となります。それでもよろしいですか?」
「ぐっ、俺がやる! ミュリアに危ないことはさせられない!」
「愚か者!」
聖者は勇者を一喝した。
部屋全体にピリリとしたしびれを感じさせる青白い細い光が走る。
ただ傍にいたというだけの者たちも、軽い痺れを感じたその衝撃を真正面から受けた勇者は思わずよろめくこととなった。
「ぐっ、……この!」
「あなたは剣の通じぬものに剣で戦い、魔法の通じぬものに魔法で戦うのですか?」
パチッパチッと何かが聖者の周囲で弾けている。
ぼんやりと青白い炎のようなものが聖者の周囲に見えた者もいた。
「し、しかし……」
「仲間を案じることと、仲間を信じぬことは違います。今やミュリアは立派な聖女です。彼女ならきっとやり遂げるでしょう。なぜ信じてあげないのです?」
「しかし!」
尚も言い募る勇者を制したのは聖女だった。
聖女ミュリアは小柄な体で勇者の前に立ち、両手を胸の前に置いて腰をかがめる。
「わたくしにお任せください。必ずや勇者様のお望みを叶えてみせます」
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