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第六章 その祈り、届かなくとも……
491 神聖な魔物
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案内人のモル少年は登山口と言ったが、岩場ルートは道という道が存在しなかった。
人間が登るために整備されている道ではないのだ。
そんな場所を、山岳の民用の柔らかい皮で出来た靴を履いたモル少年は、ひょいひょいと危なげなく登って行く。
しかし平野人である俺たちや森人のメルリルにとってはそう簡単なルートではない。
意外という訳ではないのだろうが、のんびりしているように見える山岳馬も危なげなく登っていくのにはさすがと感心したものだ。
「こ、これは、山登りというよりも岩よじ登りと言ったほうがいいな」
勇者が足場を踏み外して下に続く者を危険にさらし、モル少年にこっぴどく怒鳴られ、辟易して弱音を吐いた。
「お前が妙な対抗心を発揮して、モルの登った場所に足をかけないから通常よりも苦労しているんだろ。いいから山に関してはモルの指示に従え。仲間を危険にさらしているぞ」
「う……悪かった」
勇者が反省したおかげで、ペースが上がる。
モル少年や集落の人達が心配したように出発時には霧が濃かったが、完全な岩場に入ると視界がクリアになり、ほとんど問題なく進むことが出来た。
途中、俺たちには理由のわからないことで、数度モル少年からストップがかかったが、停滞時間はかなり短い。
「うん。予定のペースを保っている。ここで一度休憩を入れよう。水分を補給しておいてくれ。飲みすぎないようにな」
「じゃあ茶を淹れよう。モルも一緒にどうだ?」
「いや、俺たちはあんまり水を飲まないんだ。気にしないでくれ」
「わかった」
大聖堂で貰った水の魔具は本当に重宝している。
これのおかげで一番重い荷物である飲水を持ち運ばなくていいのだ。
そのため、この水の魔具は山岳馬の背ではなく、俺が直接背負っていた。
文字通り命綱だからだ。
しかし山岳の民はあまり水を飲まないのか。
行動するときに荷物の量を減らせるから便利な体質だな。
そのモル少年は白っぽい塊をぽいっと口に放り込む。
「あいつ何食ってるんだ?」
勇者が聞いた。
「おそらくだが、岩塩のカケラじゃないかな? 水よりも塩が必要な体質なんだろう」
「岩塩を直接舐めてるのか? うええ、俺の口までしょっぱくなって来た。師匠、茶のおかわり」
「あんまり大量に飲むな。その分汗をかくと体が冷える。このぐらいにしておけ」
俺は勇者にカップに半分だけ茶のおかわりを出してやる。
勇者は飲みたり無さそうにしていたが、どうしても喉が乾けば各人それぞれに水筒は持たせてあるので、ある程度は自由に水を飲むことは可能だ。
俺たちが苦労をしている一方で、フォルテも若葉も山登りが始まってからここまでぐーすか寝ている。
まぁ出発は日が昇る前だったし、前夜は遅くまで興奮していたようだから当然かもしれない。
三度目の休憩を終えて山の尾根に出る。
モル少年は今までよりもかなりの緊張を表情と態度に出して先を確認した。
ときどき地表だけでなく上空も見ている。
おそらくは空から襲って来る強い魔物が存在しているんだろう。
山の尾根は道幅が極端に狭い。
ここで魔物に襲われたらひとたまりもないな。
モル少年はしばし慎重に確認すると、納得したのか俺たちを促して尾根を進み始める。
山の尾根は狭い上に凹凸が大きい。
モル少年の誘導で登って来たこのルートは通常の尾根よりも幅が広くて地面の状態が安定しているようだった。
ルートの確認のときに言ったように、この尾根も硬い岩盤が続いている場所なのだろう。
「凄い風景」
メルリルが感動したように周囲を見回した。
どうもメルリルはバランス感覚がいい上に、風に乗れるのでこの高所でも恐怖を全く感じないようだ。
周囲を見回す余裕がある。
聖女などは山岳馬の姉弟の末っ子である茶色のシャンの首にすがりついて進んでいた。
いっそ背に乗せようかと思ったのだが、高い山の上でさらに高いところに乗るとか無理と、聖女が悲鳴を上げたのでやめたという経緯がある。
「まるで雲の上に道があるようだな」
霧なのか雲なのか、身分け山の中腹には白いモヤがかかり、それぞれの頂きや尾根道は、そのなかに浮かび上がっているように見えた。
地上では絶対に見ることが出来ない絶景だろう。
「ガフ?」
と、若葉がむくりと起き上がって首を持ち上げた。
『ご飯?』
「ん?」
若葉の視線の先へと目をやると、黒い衣に炎を背負ったような色合いの鳥に似た姿が見える。
かなりの距離があるようだが、くっきりと姿が見えるということはでかいな。
「鳥?」
俺の声に、モル少年が焦って振り向く。
「来やがった!」
舌打ちと共に腰につけていた何かを手にする。
紐に石を結びつけたものだ。
一見して武器かと思ったが、モル少年が振り回すとブオオオオオン! と、低く大きな音を発した。
威嚇用の道具か何かだろう。
「あれは死喰い鳥だ。山の民が死体を喰わせているんで人間を喰う。ただ、めったに生きて動いている人間は襲わない。空腹でない限りは……あと、子育て中じゃなければ」
「襲って来たら俺が倒す。怖がることはない」
モル少年の忠告に対して、勇者が挑戦するように言う。
それをモル少年が鼻で笑った。
「平地の人間がこんな場所で戦ったらたちまち足を踏み外して谷底に真っ逆さまだ。せめて神の慈悲を祈っておくことだ」
「は?」
二人がそんな言い合いをしている間に、若葉がリンの背から飛び立った。
「おい、あの飛びトカゲ危ないぞ!」
「いや、危ないのは死喰い鳥とやらのほうだ。あれは山岳の民にとって大切な魔物なんだろう? 倒していいのか?」
「命のやりとりは神聖なものだ。その末にどちらが死んだとて恨むものではない」
若葉が何か知らないモル少年は若葉の身を案じてくれたが、案じられるべきは鳥の魔物のほうだろう。
さっきご飯とか言ってたから喰うつもりだな。
山岳の民が死体を喰わせる鳥と言えば、彼らが神の使いとしている魔物と聞いたことがあるが、どうやら殺してはならないという訳でもないようだ。
こんなところで案内人と争う羽目にならずに済んでよかった。
『ごはーん!』
「ぴうっ!」
若葉が本来の大きさに戻って死喰い鳥とやらに襲いかかる。
両者の大きさを比べると、どうやらあの死喰い鳥という魔物はかなりの大きさのようだ。
若葉も大きいことは大きいがまだ子どもなので死喰い鳥よりも二回り程小さい。
こちらに飛来しようとしていた死喰い鳥は、自分よりも小さい若葉を侮ることなく方向転換して逃げようとした。
なかなか勘のいい魔物である。
だが遅い。
たちまち追いついた若葉は空中で死喰い鳥の背を掴む。
その瞬間、緑の光が若葉の全身から放たれた。そしていきなり死喰い鳥の姿が消えている。
「へ?」
モル少年が変な声を上げる。
『ごちそうさまでした』
満足そうな若葉の声が頭のなかに響いた。
まぁこいつが腹を減らしていると怖いから、満足したならそれはいいことなんだろう。
ちょっと説明が大変だが。
人間が登るために整備されている道ではないのだ。
そんな場所を、山岳の民用の柔らかい皮で出来た靴を履いたモル少年は、ひょいひょいと危なげなく登って行く。
しかし平野人である俺たちや森人のメルリルにとってはそう簡単なルートではない。
意外という訳ではないのだろうが、のんびりしているように見える山岳馬も危なげなく登っていくのにはさすがと感心したものだ。
「こ、これは、山登りというよりも岩よじ登りと言ったほうがいいな」
勇者が足場を踏み外して下に続く者を危険にさらし、モル少年にこっぴどく怒鳴られ、辟易して弱音を吐いた。
「お前が妙な対抗心を発揮して、モルの登った場所に足をかけないから通常よりも苦労しているんだろ。いいから山に関してはモルの指示に従え。仲間を危険にさらしているぞ」
「う……悪かった」
勇者が反省したおかげで、ペースが上がる。
モル少年や集落の人達が心配したように出発時には霧が濃かったが、完全な岩場に入ると視界がクリアになり、ほとんど問題なく進むことが出来た。
途中、俺たちには理由のわからないことで、数度モル少年からストップがかかったが、停滞時間はかなり短い。
「うん。予定のペースを保っている。ここで一度休憩を入れよう。水分を補給しておいてくれ。飲みすぎないようにな」
「じゃあ茶を淹れよう。モルも一緒にどうだ?」
「いや、俺たちはあんまり水を飲まないんだ。気にしないでくれ」
「わかった」
大聖堂で貰った水の魔具は本当に重宝している。
これのおかげで一番重い荷物である飲水を持ち運ばなくていいのだ。
そのため、この水の魔具は山岳馬の背ではなく、俺が直接背負っていた。
文字通り命綱だからだ。
しかし山岳の民はあまり水を飲まないのか。
行動するときに荷物の量を減らせるから便利な体質だな。
そのモル少年は白っぽい塊をぽいっと口に放り込む。
「あいつ何食ってるんだ?」
勇者が聞いた。
「おそらくだが、岩塩のカケラじゃないかな? 水よりも塩が必要な体質なんだろう」
「岩塩を直接舐めてるのか? うええ、俺の口までしょっぱくなって来た。師匠、茶のおかわり」
「あんまり大量に飲むな。その分汗をかくと体が冷える。このぐらいにしておけ」
俺は勇者にカップに半分だけ茶のおかわりを出してやる。
勇者は飲みたり無さそうにしていたが、どうしても喉が乾けば各人それぞれに水筒は持たせてあるので、ある程度は自由に水を飲むことは可能だ。
俺たちが苦労をしている一方で、フォルテも若葉も山登りが始まってからここまでぐーすか寝ている。
まぁ出発は日が昇る前だったし、前夜は遅くまで興奮していたようだから当然かもしれない。
三度目の休憩を終えて山の尾根に出る。
モル少年は今までよりもかなりの緊張を表情と態度に出して先を確認した。
ときどき地表だけでなく上空も見ている。
おそらくは空から襲って来る強い魔物が存在しているんだろう。
山の尾根は道幅が極端に狭い。
ここで魔物に襲われたらひとたまりもないな。
モル少年はしばし慎重に確認すると、納得したのか俺たちを促して尾根を進み始める。
山の尾根は狭い上に凹凸が大きい。
モル少年の誘導で登って来たこのルートは通常の尾根よりも幅が広くて地面の状態が安定しているようだった。
ルートの確認のときに言ったように、この尾根も硬い岩盤が続いている場所なのだろう。
「凄い風景」
メルリルが感動したように周囲を見回した。
どうもメルリルはバランス感覚がいい上に、風に乗れるのでこの高所でも恐怖を全く感じないようだ。
周囲を見回す余裕がある。
聖女などは山岳馬の姉弟の末っ子である茶色のシャンの首にすがりついて進んでいた。
いっそ背に乗せようかと思ったのだが、高い山の上でさらに高いところに乗るとか無理と、聖女が悲鳴を上げたのでやめたという経緯がある。
「まるで雲の上に道があるようだな」
霧なのか雲なのか、身分け山の中腹には白いモヤがかかり、それぞれの頂きや尾根道は、そのなかに浮かび上がっているように見えた。
地上では絶対に見ることが出来ない絶景だろう。
「ガフ?」
と、若葉がむくりと起き上がって首を持ち上げた。
『ご飯?』
「ん?」
若葉の視線の先へと目をやると、黒い衣に炎を背負ったような色合いの鳥に似た姿が見える。
かなりの距離があるようだが、くっきりと姿が見えるということはでかいな。
「鳥?」
俺の声に、モル少年が焦って振り向く。
「来やがった!」
舌打ちと共に腰につけていた何かを手にする。
紐に石を結びつけたものだ。
一見して武器かと思ったが、モル少年が振り回すとブオオオオオン! と、低く大きな音を発した。
威嚇用の道具か何かだろう。
「あれは死喰い鳥だ。山の民が死体を喰わせているんで人間を喰う。ただ、めったに生きて動いている人間は襲わない。空腹でない限りは……あと、子育て中じゃなければ」
「襲って来たら俺が倒す。怖がることはない」
モル少年の忠告に対して、勇者が挑戦するように言う。
それをモル少年が鼻で笑った。
「平地の人間がこんな場所で戦ったらたちまち足を踏み外して谷底に真っ逆さまだ。せめて神の慈悲を祈っておくことだ」
「は?」
二人がそんな言い合いをしている間に、若葉がリンの背から飛び立った。
「おい、あの飛びトカゲ危ないぞ!」
「いや、危ないのは死喰い鳥とやらのほうだ。あれは山岳の民にとって大切な魔物なんだろう? 倒していいのか?」
「命のやりとりは神聖なものだ。その末にどちらが死んだとて恨むものではない」
若葉が何か知らないモル少年は若葉の身を案じてくれたが、案じられるべきは鳥の魔物のほうだろう。
さっきご飯とか言ってたから喰うつもりだな。
山岳の民が死体を喰わせる鳥と言えば、彼らが神の使いとしている魔物と聞いたことがあるが、どうやら殺してはならないという訳でもないようだ。
こんなところで案内人と争う羽目にならずに済んでよかった。
『ごはーん!』
「ぴうっ!」
若葉が本来の大きさに戻って死喰い鳥とやらに襲いかかる。
両者の大きさを比べると、どうやらあの死喰い鳥という魔物はかなりの大きさのようだ。
若葉も大きいことは大きいがまだ子どもなので死喰い鳥よりも二回り程小さい。
こちらに飛来しようとしていた死喰い鳥は、自分よりも小さい若葉を侮ることなく方向転換して逃げようとした。
なかなか勘のいい魔物である。
だが遅い。
たちまち追いついた若葉は空中で死喰い鳥の背を掴む。
その瞬間、緑の光が若葉の全身から放たれた。そしていきなり死喰い鳥の姿が消えている。
「へ?」
モル少年が変な声を上げる。
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