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第二話
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どすん、と鳩尾に衝撃を感じて私は目を覚ました。
カーテン越しに太陽の光が差し込んでいる。
(寝過ごした!)
反射的に飛び起きようとして、今日が土曜日であることを思い出す。思い出してしまうと、急にずっしりと体が重くなった。全身がマットに沈み込んで動かない。慣れない環境で、連日長時間の肉体労働。心身共に疲労困憊だ。
首をひねって枕元の時計を見る。
――6時50分。
目を閉じて、そっとお腹をなでる。
さっきの感触はなんだったのだろう。
まるで上から何か落ちてきたような。実家の猫が休日の朝に、なかなか起きてこない人間にしびれをきらしてやらかしてくれるダイブにも似ていたが。
お腹の上には何もない。当たり前だ。覚えていないけれど、夢でも見ていたのだろう。それがきっかけになって、体の記憶がよみがえったのかもしれない。
手のひらの下で、ぐう~、とお腹が鳴った。空腹が眠気に勝った。もう二度寝はできそうにない。
(もっと寝ていたかったのにな)
大きく息を吸って腹筋に力をいれ、背中をベッドから引き剥がす。
なにか食べるものはあったっけ、とぼんやり考えていると、すぐ近くで人の声がした。
「ようやっと起きたか」
部屋の真ん中に、一人の少年が座っている。
かすかに固まりかけの鼻血のような臭いがした。
誰だ、これは。
目は少年に釘付けのまま、私は片膝を立てた姿勢でフリーズした。
「いつもの時刻に来ぬから何かあったかと」
いつもの時刻? どこに来なかったって?
驚きすぎて声が出ないことって本当にあるんだな、とどこか醒めた頭で思う。
そこにいる彼は、一言で言うと『落ち武者』だった。
背中にかかる長いざんばら髪。幼さの残る顔は、煤をこすりつけたように黒く汚れている。胸元にぱっと目立つ赤い色は鎧に編み込まれた糸の色だ。
鎧といっても戦国武将のような派手さはない。簡素で実用重視。ぎざぎざに裂けたり穴が空いていたり、傷だらけであちこちに黒ずんだ臙脂色の染みがにじんでいる。ひどくみすぼらしい。しかし粗末なものではない。何の知識も無い私にもそれは分かった。生前は若君などと呼ばれる身分だったのかもしれない。
――ぼさぼさの長髪と臙脂色。
そこではっと思い当たった。
(あの祠の前にいた子だ……)
若武者は六畳アパートの一室、小さなテーブルの横に堂々とあぐらをかいて座っている。
朝という時間帯のせいか、それとも溜まりに溜まった疲れのせいか、恐怖は感じなかった。ただ呆然としていた。
私は人ではないモノにあいさつをしてしまったのだ。
幽霊に会ったのは初めてだけれど、きっと面倒なことになるんだろうな、と。
「女、頼みがあるのだ」
落武者が言う。
ほらきた。
若い娘の部屋に不法侵入しておいて「頼み」だとか。何をのたまいますか。それにすね当てのついた靴。泥だらけですよ。土足で他家に上がり込むとはどういう了見ですか、無作法な。武士の風上にもおけませんね。
そう言い返したいところだが、相手はやんごとない若君さま(推定)。しかも霊。ヘタに機嫌を損ねて祟られたりでもしたら厄介だ。
気は進まない。決して気は進まないが、ご用の向きをうかがうことにした。
のろのろとベッドから下り、パジャマのままフローリングの上に正座する。寝起き、すっぴん、空きっ腹。私はご機嫌斜めだ。
「どなたさまか存じませんが、どのようなご用件でしょう」
声が尖る。
「わしの名は佐伯四郎公郷。さるお方にお仕えする武士であった」
彼はそう名乗ると、私の機嫌などまるで意に介さず、自らの身の上を語り始めた。
「都に公卿公家は多かれど、中でもお館さまは幼少のみぎりより抜きん出ておられた。その才を帝に認められ、若くして参議にまでお上りになった」
壮大な話が始まった。
「舞えば花のごとく、戦にあっては鬼神のごとく。議に臨んでは菅公もかくや。民に対しては仏の心をお持ちであった」
ひび割れた口から蕩々と、お館さま賛美が流れ出る。しかし哀しいかな、私の頭が追いつかない。美しい言葉は右の耳から左の耳へと通り抜けてゆく。
(さんぎって何だっけ。かんこう…あ、菅原道真か)
「太平の世であれば、宮中にあってその才をゆくりなく発揮なされたであろうものを。嘆いても始まらぬことながら、横道のまかり通る擾乱の世なれば、自ら死地に赴いてそれを正さんとなさること幾たびか。ついには戦場にてあたら花の命を……」
ここで佐伯四郎公郷は――いやもう長いから『四郎さま』でいいか。四郎さまは、くっと嗚咽を漏らした。
四郎さまが噎んでおられる間に聞いた話をまとめてみる。
えーと、四郎さまは身分の高い貴族に仕える武士だった、と。主はとにかくすごい人だったけれど、運悪く若くして戦場でお亡くなりになったらしい。
やんごとない人が武器を持って戦うこともあったんだなあ。戦国時代かな。
声を押し殺して泣く四郎さまの頭のてっぺんを、私は黙って見つめていた。月代はない。
お館さまは若くして亡くなったというけれど、四郎さまもかなり若い。『少年』という第一印象はたぶん間違っていない。せいぜい十五、十六歳くらいか。少なくとも私より年下だ。
ややあって、四郎さまは涙に濡れた顔をあげた。
(幽霊も涙を流すんだ)
本筋に関係なく、私は妙なところに感動を覚えた。
「敗色濃厚、今はこれまでと覚悟なさったお館さまは、御子さま方を信頼できる者どもに託された。わしもそのひとりであった」
ひっそりと、また四郎さまはうつむく。
「お館さまと共に果てるつもりであったものの、その命は尊く、あらがいがたく。わしは御年四つのいとけなき姫君をお連れし、夜陰に紛れて陣を出た」
昼間の、怒号轟く激しさも冷えて静まりかえる戦地。むごたらしい景色を無垢な瞳に映すまいと、幼な子をしっかり抱きかかえて陣から走り去る騎馬の武者。
まるで物語のようだ。
――草の上におきたりける露を、かれは何ぞとなむ男に問ひける。
あ、これはバッドエンドのやつだった。他にもあったはず。もっと幸せなお話が。
「街道を目印に東へ北へ。長くつらい日々に、姫はよく耐えてくださった。旅路の果てにようようたどり着いたのがこの地であった」
たどり着いた、というよりも、四郎さまが力尽きたのがここだったのだろう、と思う。
「幸いにもこの地の分限者が度量の広い徳人で、姫は丁重にもてなされた」
姫君の安全をその目でしっかりと確かめて、四郎さまは短い生涯を終えた。
あの石の祠はその分限者が四郎さまの魂を慰めるために建てたものらしい。彼はそこに宿り、ずっと姫君を見守ってきたのだそうだ。
「ところが、だな」
ずい、と膝を進め、四郎様は心もち声をひそめた。
「ここ最近、姫の姿が見えぬのだ」
「はあ……」
思わず、私の口から間抜けな声が漏れた。慌てて両手で口を覆う。
いや、しかしそれは当たり前だろう。武士が活躍した時代は遠い昔のことだ。
「あの、無理からぬことかと」
ずっと四郎さまのお話を聞いていたせいで、ついこちらまでインチキ時代劇のような話し方になってしまう。
「おそらく、佐伯どのと姫さまがこちらにいらしてから、幾世代も経っておりましょうほどに」
四郎さまはきょとん、という風情で首をかしげた。
「そんなことはない。姫は毎朝わしに会いに来てくれた」
私は祠に供えられた花を思い出した。
そうだ。あの祠はきちんと管理されている。毎日花を供える人がいるのだ。
「それに、姫さまをお探しするにしても、私よりももっとふさわしい方がいらっしゃるのではと存じまするが」
その方を差し置いて、赤の他人の私がでしゃばるなんておこがましい。しかもすごく面倒そうーーじゃなくて、私の手に余る難題だ。
「うむ。その言、もっともである」
重々しく四郎さまは頷いた。
「わしとて考えぬわけではなかった。しかし不本意なことに、わしの姿を見ることができるのはお前だけだったのでな」
不本意なのはこちらだ。
「無理を申しておるのは重々承知。なれど我が身は既にこの世に無し。頼りとする者は他におらぬのだ」
がばり、とフローリングの上に平伏する落ち武者。
「押してお頼み申す。疾く、姫を探してくださらぬか」
私にだって都合はある。
洗濯物が。
お片付けが。
ボディケアが。
ガラス窓の向こう、すぐ近くで鳥のさえずりが聞こえる。そして空へと向かう翼の音。
貴重な休日が私のもとから飛び去って行った。
カーテン越しに太陽の光が差し込んでいる。
(寝過ごした!)
反射的に飛び起きようとして、今日が土曜日であることを思い出す。思い出してしまうと、急にずっしりと体が重くなった。全身がマットに沈み込んで動かない。慣れない環境で、連日長時間の肉体労働。心身共に疲労困憊だ。
首をひねって枕元の時計を見る。
――6時50分。
目を閉じて、そっとお腹をなでる。
さっきの感触はなんだったのだろう。
まるで上から何か落ちてきたような。実家の猫が休日の朝に、なかなか起きてこない人間にしびれをきらしてやらかしてくれるダイブにも似ていたが。
お腹の上には何もない。当たり前だ。覚えていないけれど、夢でも見ていたのだろう。それがきっかけになって、体の記憶がよみがえったのかもしれない。
手のひらの下で、ぐう~、とお腹が鳴った。空腹が眠気に勝った。もう二度寝はできそうにない。
(もっと寝ていたかったのにな)
大きく息を吸って腹筋に力をいれ、背中をベッドから引き剥がす。
なにか食べるものはあったっけ、とぼんやり考えていると、すぐ近くで人の声がした。
「ようやっと起きたか」
部屋の真ん中に、一人の少年が座っている。
かすかに固まりかけの鼻血のような臭いがした。
誰だ、これは。
目は少年に釘付けのまま、私は片膝を立てた姿勢でフリーズした。
「いつもの時刻に来ぬから何かあったかと」
いつもの時刻? どこに来なかったって?
驚きすぎて声が出ないことって本当にあるんだな、とどこか醒めた頭で思う。
そこにいる彼は、一言で言うと『落ち武者』だった。
背中にかかる長いざんばら髪。幼さの残る顔は、煤をこすりつけたように黒く汚れている。胸元にぱっと目立つ赤い色は鎧に編み込まれた糸の色だ。
鎧といっても戦国武将のような派手さはない。簡素で実用重視。ぎざぎざに裂けたり穴が空いていたり、傷だらけであちこちに黒ずんだ臙脂色の染みがにじんでいる。ひどくみすぼらしい。しかし粗末なものではない。何の知識も無い私にもそれは分かった。生前は若君などと呼ばれる身分だったのかもしれない。
――ぼさぼさの長髪と臙脂色。
そこではっと思い当たった。
(あの祠の前にいた子だ……)
若武者は六畳アパートの一室、小さなテーブルの横に堂々とあぐらをかいて座っている。
朝という時間帯のせいか、それとも溜まりに溜まった疲れのせいか、恐怖は感じなかった。ただ呆然としていた。
私は人ではないモノにあいさつをしてしまったのだ。
幽霊に会ったのは初めてだけれど、きっと面倒なことになるんだろうな、と。
「女、頼みがあるのだ」
落武者が言う。
ほらきた。
若い娘の部屋に不法侵入しておいて「頼み」だとか。何をのたまいますか。それにすね当てのついた靴。泥だらけですよ。土足で他家に上がり込むとはどういう了見ですか、無作法な。武士の風上にもおけませんね。
そう言い返したいところだが、相手はやんごとない若君さま(推定)。しかも霊。ヘタに機嫌を損ねて祟られたりでもしたら厄介だ。
気は進まない。決して気は進まないが、ご用の向きをうかがうことにした。
のろのろとベッドから下り、パジャマのままフローリングの上に正座する。寝起き、すっぴん、空きっ腹。私はご機嫌斜めだ。
「どなたさまか存じませんが、どのようなご用件でしょう」
声が尖る。
「わしの名は佐伯四郎公郷。さるお方にお仕えする武士であった」
彼はそう名乗ると、私の機嫌などまるで意に介さず、自らの身の上を語り始めた。
「都に公卿公家は多かれど、中でもお館さまは幼少のみぎりより抜きん出ておられた。その才を帝に認められ、若くして参議にまでお上りになった」
壮大な話が始まった。
「舞えば花のごとく、戦にあっては鬼神のごとく。議に臨んでは菅公もかくや。民に対しては仏の心をお持ちであった」
ひび割れた口から蕩々と、お館さま賛美が流れ出る。しかし哀しいかな、私の頭が追いつかない。美しい言葉は右の耳から左の耳へと通り抜けてゆく。
(さんぎって何だっけ。かんこう…あ、菅原道真か)
「太平の世であれば、宮中にあってその才をゆくりなく発揮なされたであろうものを。嘆いても始まらぬことながら、横道のまかり通る擾乱の世なれば、自ら死地に赴いてそれを正さんとなさること幾たびか。ついには戦場にてあたら花の命を……」
ここで佐伯四郎公郷は――いやもう長いから『四郎さま』でいいか。四郎さまは、くっと嗚咽を漏らした。
四郎さまが噎んでおられる間に聞いた話をまとめてみる。
えーと、四郎さまは身分の高い貴族に仕える武士だった、と。主はとにかくすごい人だったけれど、運悪く若くして戦場でお亡くなりになったらしい。
やんごとない人が武器を持って戦うこともあったんだなあ。戦国時代かな。
声を押し殺して泣く四郎さまの頭のてっぺんを、私は黙って見つめていた。月代はない。
お館さまは若くして亡くなったというけれど、四郎さまもかなり若い。『少年』という第一印象はたぶん間違っていない。せいぜい十五、十六歳くらいか。少なくとも私より年下だ。
ややあって、四郎さまは涙に濡れた顔をあげた。
(幽霊も涙を流すんだ)
本筋に関係なく、私は妙なところに感動を覚えた。
「敗色濃厚、今はこれまでと覚悟なさったお館さまは、御子さま方を信頼できる者どもに託された。わしもそのひとりであった」
ひっそりと、また四郎さまはうつむく。
「お館さまと共に果てるつもりであったものの、その命は尊く、あらがいがたく。わしは御年四つのいとけなき姫君をお連れし、夜陰に紛れて陣を出た」
昼間の、怒号轟く激しさも冷えて静まりかえる戦地。むごたらしい景色を無垢な瞳に映すまいと、幼な子をしっかり抱きかかえて陣から走り去る騎馬の武者。
まるで物語のようだ。
――草の上におきたりける露を、かれは何ぞとなむ男に問ひける。
あ、これはバッドエンドのやつだった。他にもあったはず。もっと幸せなお話が。
「街道を目印に東へ北へ。長くつらい日々に、姫はよく耐えてくださった。旅路の果てにようようたどり着いたのがこの地であった」
たどり着いた、というよりも、四郎さまが力尽きたのがここだったのだろう、と思う。
「幸いにもこの地の分限者が度量の広い徳人で、姫は丁重にもてなされた」
姫君の安全をその目でしっかりと確かめて、四郎さまは短い生涯を終えた。
あの石の祠はその分限者が四郎さまの魂を慰めるために建てたものらしい。彼はそこに宿り、ずっと姫君を見守ってきたのだそうだ。
「ところが、だな」
ずい、と膝を進め、四郎様は心もち声をひそめた。
「ここ最近、姫の姿が見えぬのだ」
「はあ……」
思わず、私の口から間抜けな声が漏れた。慌てて両手で口を覆う。
いや、しかしそれは当たり前だろう。武士が活躍した時代は遠い昔のことだ。
「あの、無理からぬことかと」
ずっと四郎さまのお話を聞いていたせいで、ついこちらまでインチキ時代劇のような話し方になってしまう。
「おそらく、佐伯どのと姫さまがこちらにいらしてから、幾世代も経っておりましょうほどに」
四郎さまはきょとん、という風情で首をかしげた。
「そんなことはない。姫は毎朝わしに会いに来てくれた」
私は祠に供えられた花を思い出した。
そうだ。あの祠はきちんと管理されている。毎日花を供える人がいるのだ。
「それに、姫さまをお探しするにしても、私よりももっとふさわしい方がいらっしゃるのではと存じまするが」
その方を差し置いて、赤の他人の私がでしゃばるなんておこがましい。しかもすごく面倒そうーーじゃなくて、私の手に余る難題だ。
「うむ。その言、もっともである」
重々しく四郎さまは頷いた。
「わしとて考えぬわけではなかった。しかし不本意なことに、わしの姿を見ることができるのはお前だけだったのでな」
不本意なのはこちらだ。
「無理を申しておるのは重々承知。なれど我が身は既にこの世に無し。頼りとする者は他におらぬのだ」
がばり、とフローリングの上に平伏する落ち武者。
「押してお頼み申す。疾く、姫を探してくださらぬか」
私にだって都合はある。
洗濯物が。
お片付けが。
ボディケアが。
ガラス窓の向こう、すぐ近くで鳥のさえずりが聞こえる。そして空へと向かう翼の音。
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