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第8章 南部動乱編
テポレン山の戦い 15
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<イリアル視点>
「進軍を続けるなら、左右の樹林を上手く使いたいですね」
「樹林でも魔道具を使われたぞ」
「それでも、山道中央を攻め上がるよりはましだと思いますので」
あいつらの魔道具がどういう仕組みになっているのか?
ここからじゃ、俺の魔眼でも見抜けねえ。
とはいえ、樹林の方が使い勝手がいいとは思えないからな。
「結局、魔道具が尽きるまで続けるしかない、か?」
「上の方々は東側以外からの攻撃を考えているかもしれませんよ」
「北も南も進軍は無理だ。となると、西から?」
「ええ、テポレン山を迂回してオルドウ経由で西から攻める可能性はあるでしょうね」
「……軍議では、そのような話は出ておらぬぞ」
「あくまで可能性の話です」
今からオルドウ経由で行軍させたら相当な日数が必要になる。
普通は選べない手段だな。
けどまあ……。
「可能性、か」
「ええ、可能性です」
あらかじめ手を打っていたとしたら。
話も違ってくる。
「ふむ……。西側からも攻めることができるのなら、確かに有効だな」
「間違いありませんね。とはいえ、魔法の矢は避けられないでしょうけど」
「当然、西側に対しても魔道具は使うだろうからな。だが、あの謎の爆発は……」
敵陣の手前50歩ほどの地点で起きた謎の大爆発。
魔法の矢どころか、目につくような攻撃は何ひとつなかった。
それなのに、突如として起こった爆発。
魔法の矢以上の破壊力だった。
一度の爆発で王軍がパニックに陥るくらいに。
「謎の爆発は逃れることができるのではないか?」
「……」
からくりは全く理解できないが、ある程度の見当はつく。
おそらく、こちらの攻撃をあらかじめ予測して魔道具を設置していたのだろう。
ならば。
「やつらも西側から攻撃を受けるとは考えていないでしょうからね。あの爆発が西で起きる可能性は低いと思います」
東側にある中央の山道だけでなく、左右の樹林の中にもそれを準備しているという周到さ。
そんな周到さをワディン騎士が持っているとは思えない。
となると、この爆発もあいつの仕業。
「……」
おそるべき魔法の腕と剣技を持ち、ダブルヘッドまでも使役する。
その上、見たこともない魔道具を次々と使うってよ。
ほんと、バケモンだぜ。
ボスが執着するのも納得ってもんだ。
しかし、ここまでやるとはなぁ。
メルビンに聞いていた話以上だろ。
「また可能性か」
「ええ、敵は何をしでかすか分からない相手ですしね」
魔法の矢も謎の魔道具も、こっちの想像をはるかに超える代物だった。
可能性は低いとはいえ、西側で何があってもおかしくはねえ。
「魔道具もその保有数も信じがたいものがあるからな」
その通り。
魔法の矢なんて、すぐに尽きると思ってたのによ。
まだまだ余裕がありそうに見える。
怖ろしい話だぜ。
とはいえだ。
謎の爆発は設置型だと思われる。
だったら、数は用意できないはず。
「敵がやつらであっても、西側に仕掛ける可能性は低いと?」
「そう思いたいですね」
根拠の薄い希望だけどな。
「ふむ……。ところで、西側にはオルドウを経由せねば行けぬのか?」
「東から直接回り込むのは無理でしょ」
北は断崖、南は険峻な密林だぞ。とてもじゃないが王軍の兵が通れるとは思えない。
「常識的に考えると、オルドウ経由しかありません」
超人的な身体能力があれば、ここから西に回り込むことも可能かもしれねえが、そんな部隊がどこに存在するって話だな。
「やはり敵の魔道具が尽きるまで攻め続けるしかない、か」
「進軍を続けるなら、左右の樹林を上手く使いたいですね」
「樹林でも魔道具を使われたぞ」
「それでも、山道中央を攻め上がるよりはましだと思いますので」
あいつらの魔道具がどういう仕組みになっているのか?
ここからじゃ、俺の魔眼でも見抜けねえ。
とはいえ、樹林の方が使い勝手がいいとは思えないからな。
「結局、魔道具が尽きるまで続けるしかない、か?」
「上の方々は東側以外からの攻撃を考えているかもしれませんよ」
「北も南も進軍は無理だ。となると、西から?」
「ええ、テポレン山を迂回してオルドウ経由で西から攻める可能性はあるでしょうね」
「……軍議では、そのような話は出ておらぬぞ」
「あくまで可能性の話です」
今からオルドウ経由で行軍させたら相当な日数が必要になる。
普通は選べない手段だな。
けどまあ……。
「可能性、か」
「ええ、可能性です」
あらかじめ手を打っていたとしたら。
話も違ってくる。
「ふむ……。西側からも攻めることができるのなら、確かに有効だな」
「間違いありませんね。とはいえ、魔法の矢は避けられないでしょうけど」
「当然、西側に対しても魔道具は使うだろうからな。だが、あの謎の爆発は……」
敵陣の手前50歩ほどの地点で起きた謎の大爆発。
魔法の矢どころか、目につくような攻撃は何ひとつなかった。
それなのに、突如として起こった爆発。
魔法の矢以上の破壊力だった。
一度の爆発で王軍がパニックに陥るくらいに。
「謎の爆発は逃れることができるのではないか?」
「……」
からくりは全く理解できないが、ある程度の見当はつく。
おそらく、こちらの攻撃をあらかじめ予測して魔道具を設置していたのだろう。
ならば。
「やつらも西側から攻撃を受けるとは考えていないでしょうからね。あの爆発が西で起きる可能性は低いと思います」
東側にある中央の山道だけでなく、左右の樹林の中にもそれを準備しているという周到さ。
そんな周到さをワディン騎士が持っているとは思えない。
となると、この爆発もあいつの仕業。
「……」
おそるべき魔法の腕と剣技を持ち、ダブルヘッドまでも使役する。
その上、見たこともない魔道具を次々と使うってよ。
ほんと、バケモンだぜ。
ボスが執着するのも納得ってもんだ。
しかし、ここまでやるとはなぁ。
メルビンに聞いていた話以上だろ。
「また可能性か」
「ええ、敵は何をしでかすか分からない相手ですしね」
魔法の矢も謎の魔道具も、こっちの想像をはるかに超える代物だった。
可能性は低いとはいえ、西側で何があってもおかしくはねえ。
「魔道具もその保有数も信じがたいものがあるからな」
その通り。
魔法の矢なんて、すぐに尽きると思ってたのによ。
まだまだ余裕がありそうに見える。
怖ろしい話だぜ。
とはいえだ。
謎の爆発は設置型だと思われる。
だったら、数は用意できないはず。
「敵がやつらであっても、西側に仕掛ける可能性は低いと?」
「そう思いたいですね」
根拠の薄い希望だけどな。
「ふむ……。ところで、西側にはオルドウを経由せねば行けぬのか?」
「東から直接回り込むのは無理でしょ」
北は断崖、南は険峻な密林だぞ。とてもじゃないが王軍の兵が通れるとは思えない。
「常識的に考えると、オルドウ経由しかありません」
超人的な身体能力があれば、ここから西に回り込むことも可能かもしれねえが、そんな部隊がどこに存在するって話だな。
「やはり敵の魔道具が尽きるまで攻め続けるしかない、か」
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