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第9章 推理編
攻防 2
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この状況で壬生家の5人を相手にすることが簡単なわけがない。
武志君の結界は自ら解除しても破壊されても、再構築に時間がかかってしまう。
戦闘中、すぐにできるものじゃないのだから。
「ふたりを護って戦うのは易しくないわ」
武上君、分かってるでしょ。
もし結界が消えてしまったら、幸奈さんは当然のこと武志君も護らないといけなくなるの。
「攻撃される前に倒せばいいだろ」
「相手は手練れなのよ」
纏う空気が違う。
とても並の異能者とは思えない。
それは、この異空間を創り出している異能者の腕からも分かること。
5人全員を凄腕の敵と考えた方がいい。
「関係ねえなぁ」
「関係あるわ!」
「空間異能者を除けば4人。手練れだろうと敵は4人だぜ。オレたちなら大丈夫だって」
「武上君……」
「こうサッとな、パッとやってやりゃいいんだ」
「……」
武上君のことは充分に理解しているつもり。
それでも、彼の思考にはいまだに慣れることができない。
いまだじゃなくて、これからも無理かもしれないわね。
思考というより、考えなしなんだから。
「それによぉ、どうせ戦うしかねえんだぜ」
まあ、それは……。
「あの、わたしと武志のことは気にせず戦ってください。こちらは、ふたりでなんとかしますから」
「姉さんの言う通り。自分の身は自分で護ります」
幸奈さんと武志君を護らなくていいなら楽になるけれど、そんなこと……。
ただ、少しの時間でも許されるなら。
「……」
「ふたりもこう言ってんだ。なら、こっちは敵を倒せばいいだけ」
ほんと、簡単に言ってくれるわね。
「オレと古野白が一緒に戦えば、問題なんてねえ」
「……」
考えなしは嫌い。
本能で戦う人は苦手よ。
「そうだろ、古野白!」
でも、彼の信頼は嫌じゃない。
認めたくないけれど、その気持ちだけは確かに存在する。
「……分かったわ。ただし、しばらくは結界の中にいるわよ。作戦を考えましょ」
********************
「頼む、侵入方法を知っているなら教えてくれ」
武志の結界に入った亀裂が広がっている。
今にも破壊されそうなんだ。
「そんなに慌てて、どうしたんです?」
どうしたって、結界があの状態なんだぞ。
聞くまでも……ないことじゃない?
そうか。
壬生少年は異空間の存在は知覚できても、中の様子までは分からないのか。
「有馬さん?」
この表情。
間違いないだろう。
「……」
「あれ? もう落ち着きましたね」
いや、落ち着いてはいない。
君に知られたくないだけだ。
それに、武志の結界が消えたからと言って、すぐにやられることはないはず。
古野白さんと武上がいるのだから、猶予はあるはず。
ただし、問題は。
「この空間の中にいる壬生家の者は腕利きなのか?」
ここからじゃ異空間内の人物を鑑定できない。
「どんな異能を持っている?」
皆と対峙している異能者の能力が気になってしまう。
「そんなこと簡単にはねぇ。でも、有馬さんが何に焦っていたか教えてくれるなら」
「……」
「考えなくもないですよ」
武志君の結界は自ら解除しても破壊されても、再構築に時間がかかってしまう。
戦闘中、すぐにできるものじゃないのだから。
「ふたりを護って戦うのは易しくないわ」
武上君、分かってるでしょ。
もし結界が消えてしまったら、幸奈さんは当然のこと武志君も護らないといけなくなるの。
「攻撃される前に倒せばいいだろ」
「相手は手練れなのよ」
纏う空気が違う。
とても並の異能者とは思えない。
それは、この異空間を創り出している異能者の腕からも分かること。
5人全員を凄腕の敵と考えた方がいい。
「関係ねえなぁ」
「関係あるわ!」
「空間異能者を除けば4人。手練れだろうと敵は4人だぜ。オレたちなら大丈夫だって」
「武上君……」
「こうサッとな、パッとやってやりゃいいんだ」
「……」
武上君のことは充分に理解しているつもり。
それでも、彼の思考にはいまだに慣れることができない。
いまだじゃなくて、これからも無理かもしれないわね。
思考というより、考えなしなんだから。
「それによぉ、どうせ戦うしかねえんだぜ」
まあ、それは……。
「あの、わたしと武志のことは気にせず戦ってください。こちらは、ふたりでなんとかしますから」
「姉さんの言う通り。自分の身は自分で護ります」
幸奈さんと武志君を護らなくていいなら楽になるけれど、そんなこと……。
ただ、少しの時間でも許されるなら。
「……」
「ふたりもこう言ってんだ。なら、こっちは敵を倒せばいいだけ」
ほんと、簡単に言ってくれるわね。
「オレと古野白が一緒に戦えば、問題なんてねえ」
「……」
考えなしは嫌い。
本能で戦う人は苦手よ。
「そうだろ、古野白!」
でも、彼の信頼は嫌じゃない。
認めたくないけれど、その気持ちだけは確かに存在する。
「……分かったわ。ただし、しばらくは結界の中にいるわよ。作戦を考えましょ」
********************
「頼む、侵入方法を知っているなら教えてくれ」
武志の結界に入った亀裂が広がっている。
今にも破壊されそうなんだ。
「そんなに慌てて、どうしたんです?」
どうしたって、結界があの状態なんだぞ。
聞くまでも……ないことじゃない?
そうか。
壬生少年は異空間の存在は知覚できても、中の様子までは分からないのか。
「有馬さん?」
この表情。
間違いないだろう。
「……」
「あれ? もう落ち着きましたね」
いや、落ち着いてはいない。
君に知られたくないだけだ。
それに、武志の結界が消えたからと言って、すぐにやられることはないはず。
古野白さんと武上がいるのだから、猶予はあるはず。
ただし、問題は。
「この空間の中にいる壬生家の者は腕利きなのか?」
ここからじゃ異空間内の人物を鑑定できない。
「どんな異能を持っている?」
皆と対峙している異能者の能力が気になってしまう。
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「……」
「考えなくもないですよ」
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