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第9章 その後の世界 / 新しい仲間と遊びの話
帰路(2)
しおりを挟む「お城まであと一〇分くらいか。上手くいけば最速記録かな?」
「は?」
魔王さんの膝から降りて、魔王さんの足の間に座り込む。
「ラ、ライト! こ、こ、こ、こんな……馬車の中で、そんなことまでしなくていい!」
「でも、こんな状態でお城の中歩いてほしくない」
ちゅ、と魔王さんの股間に唇を寄せる。上を向いて、見せつけるように。
「うぐっ! あ、す、すまない、情けなくて……」
「違うよ。ここがこんな風になるの、すっごくエッチだから俺以外に見せたくないだけ」
「……ッ!」
「独占欲、強くてごめんね?」
中から押されてはちきれそうになっているフロントボタンを外して、最近お気に入りの黒い下着を少しずらして……
「わ、元気」
魔王さんの大きいのが完全に上を向いて飛び出した。
大きいし太いから、ちゃんと咥えるのは無理だけど……
「ふっ……くっ……こ、こんな、場所で……」
羞恥? 興奮? 俺が舌を出して軽く舐めただけでそこの質量が増した。
「ん。そうだね。こんな場所で……ドアの向こうではきっと、たくさんの人が『魔王様の馬車が通られるぞ』って注目しているのに、ね?」
煽ってみたけど、魔王さんは立派な王様だから、この言い回しは萎えちゃうかな?
「あ、そ、そんな……」
あ、上向いた。大丈夫みたい。
「ん、先走りでてきた。もったいないから吸っちゃお」
「っ!?」
先端を吸って、根本は両手で扱いて、あぁ、まだまだ先走りが出てくる。
すごく興奮してくれている。
このぬるぬるする先走りを舌で塗り広げて……くびれ、舌先でぺろぺろして……
「おっ……ッ……う……ぐ」
魔王さん、自分の口をふさいで、必死に喘ぐのを耐えている。
舗装はされているけどレンガ? 石畳? だから車輪がガタガタ大きな音をたてていて、ちょっとくらい喘いでも気づかれないと思うけど?
負けないくらい声出ちゃいそう?
恥ずかしい?
こういうシチュエーション好き?
俺の指先に触れる血管がさらに浮いて、唇に触れる先端がビクビク震える。
もうこんなに? 早いなぁ。
「くっ、ラ、イト、も……もぅ……!」
「イきそう? いいよ。全部飲むから……んむ」
いつもより早いのが嬉しくて楽しくて、魔力の補給だってしたくて、先走りでぬめる先端を、咥えられるところまで咥えた。
あとは舌で舐めて、根本を扱いて……
――ガタン
「んぐっ!?」
……!
ヤバい。
段差があったのか、馬車が大きく跳ねて、のど、魔王さんの、あ、やば、い……!
「ごっ……う……く、はっ!」
いつもは入れない、入らない、少し深いところに先端が入ってしまって、上顎がこすれて、のどの窄まりにあたって、えずいて、反射的に口を離した。
「うっ……! く……!」
「ん!?」
イきそうなところで深く咥えて締め付けたんだから、当然魔王さんはイって……しまった。
口の中で受け止めるつもりが、反射的に唇を離してしまった。
精液が頬から口元にかかって、そのままTシャツにもボタボタと落ちてしまう。
「はぁ……あ……ライト……! すまない、汚して……」
「ん……うん、俺こそ、ごめん」
顔を拭きたい……けど、拭く物がない。
着替えや買ったものは店からお城に送ってもらっているし、手ぶらできたから、全く何もない。
しまった。
こんなことくらい予想がつくはずなのに、浮かれていた。
しかも……
「ん……あれ、この音?」
「もう、こんな場所なのか!?」
先ほどまでの石の上を走る硬い音から、ガタガタと木の板の上を走る音に変わった。
お城の前の広場の先にある、堀に渡してある木の橋を渡る音だ!
ということは、もうすぐお城!
「魔王さん早く前閉めて!」
「あぁ!」
魔王さんが慌てて自分の下半身を服に押し込んで、ボタンを留めなおして……うん、大丈夫そう。
あと、俺は……
「魔王さん、もうこれしかない。部屋まで頑張って」
床から立ち上がって、身支度の済んだ魔王さんに抱き着く。
汚れた顔も、Tシャツも、魔王さんのシャツにべったりとくっつくけど仕方がない。
「わかった。せめて……」
魔王さんが頷いて……何か魔法使った?
確認する間もなく、ちょうど馬車が停まった。
「お疲れ様です、魔王様、ライト様……?」
ドアを開けたローズウェルさんの言葉に一瞬変な間ができた。
俺が出てこないから?
それとも……バレバレ?
顔を見て反応を確認したいけど、今、顔を上げられない。
「少し馬車に酔ったようだから、部屋で休ませる」
魔王さんが俺をお姫様抱っこしながら馬車から出る。
あ、その言い訳いいね。
その言い方なら……
「夕食も少し後にしてくれ。落ち着いたら声をかける」
「承知致しました。申し訳ございません。山道は酔いやすいので、事前にお薬をお持ちすべきでした……医務室から人を呼びますか?」
ローズウェルさんの声、本気で心配してくれている感じだな。
エッチなことしていたとはバレてなさそうでよかった。
……すっごく、すっっっごく申し訳ないけど。
「酔いさましの魔法は俺も覚えがある。疲れもあるだろうから、ゆるい魔法をかけてしばらく横になれば落ち着くはずだ」
「承知致しました。ライト様、どうぞご無理なさらずに」
ローズウェルさんの言葉には笑顔で返事をしたかったけど、魔王さんに縋り付きながら頷くしかできなかった。
「付き添いも、警備も、手間をかけたな。いい時間を過ごせた。ありがとう」
「いえ、そんな! 私たちこそ、幸せな光景をたくさん見られて……お供できて幸せでした」
「そうか……また、よろしく頼む」
「はい!」
「「はい!」」
ローズウェルさんも、騎士団長さんたちも嬉しそうに返事をしてくれてほっとした。
それに、こんな慌てちゃう状況でも部下への気遣いを忘れない魔王さん。
えらすぎ。こういうところ、大好き。
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