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不思議な空間と悪趣味な君
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君達は『パラレルワールド』を信じているかい?
この話は、僕らが住んでいる世界とはまた別のパラレルワールド。つまり平行世界の話しだ。長い話しになるだろうが聞いて欲しい。
まず、僕が辿り着いた場所は暗闇という空間だ。何故ここにいるのかは、自分でもよく分かっていない。幸いにも名前。性別などは覚えているようだ。所謂記憶喪失になりながら僕は暗闇の中、立ち尽くしていた。木から初めて降り、地上の上に立つ…未だ歩き方を知らない猿の様に。前も後ろも上も下も左も右も全く分からない状態で、僕は1つの身体の機関が感じ取る物がある事に気がつく。それは耳から感じる音。雨が降り、水溜まりの水を飛び散らせる様な音。僕はその音をじっと見るように聴く。
すると、水の不可解な跳ねる音がする。まるで何かが蠢くように。音だけに集中する為に瞑っていた目を薄らと開けてその何かを捉えようと辺りを見渡す。
僕「何も…いない。」
当然そうだ。光も何もない状態で何かを見る事なんて難しい事だ。だが、ハッキリと近づいている音は未だに聞こえる。
「やぁ!元気かい?勇者くん!」
僕「うわぁぁぁ!?」
急に目の前だけが視野が良くなったと思えば、彼(?)が僕の目の前にいた。それも、ものすごく近い距離で。流石に僕は驚きを隠せずに驚いてしまう。彼(?)は、僕の驚く顔を見るなりケラケラと笑う。この人は、驚かせる事が好きな悪趣味なのだろうか?まったく…嫌な笑いだ。
数秒後、僕は気持ちを落ち着かせて深呼吸をする。そう、リラックスだ。この後テンパってしまってはこの悪趣味の人にまた笑われてしまうだけだ。
悪趣味の人「やぁやぁ。大丈夫~?いやぁ~見事な驚きっぷりで…僕、感動のあまりに笑っちゃった!不快な気持ちにさせていたらごめんね!」
案外良い奴なのかもしれない。随分とこの悪趣味の人は素直じゃないか?もしかして…機嫌をとるために?と、疑いを抱くのは勿論なんだが…見た目や行動などで判断しないしない。中身が肝心だからな。僕もそこまで心が狭いわけではないので許す事にした。
僕「ま、まぁ…気にしてませんよ」
悪趣味の人「本当?良かったぁ~。あ、そうそう…僕の名前は蕨!宜しくね勇者くん!」
蕨。どうやら声からして男の人のようだ。見た目は女の子のように可愛いように見えるが、声はやはり男っぽさがある。
そして、先程から気になるのが…僕を『勇者』と呼んでいる事だ。まぁ…名前はまだ言っていなかったから仮名として付けたのならばまだ分かる。しかしだ…『勇者』と呼ぶのはそう相応しい存在が呼ばれるはずだ。僕みたいなヒョロヒョロで力も無くて…弱虫で…ビビりで…グスン。なんだか自分で思っていくと虚しくなるものだ。この辺にしておき、僕は『勇者』なんていう存在には相応しくないのだ。だから、まずはこの蕨という人に名前を名乗っておこう。
僕「あの、僕の名前は陀璃亜と言います。宜しくお願いします。」
蕨「あー。うん!宜しくね!勇者くん!」
この人、僕の話し聞いていたのかなぁ?なんだか不安な気持ちになってしまう。やはり、名前というものは1度付けられると変えるのは難しいのかもしれない。仕方ない。『勇者』というあだ名でいくしかないようだ。
それよりもだ。彼は一体どうして僕の所に来たのだろうか?まず、要件からだ。
陀璃亜「あー…のぉ。僕に何か御用ですか?」
蕨「ん?………あーぁ。そうだ!思い出したぞー!勇者くんにお願いをしに来たんだった!僕のうっかりさん!忘れちゃうだなんてダメだねー!僕は。」
忘れてたんかい!
まぁ…だと思ったよ。通りで話が進まないわけだ。もはやもう…納得してしまう。
蕨「勇者くん。君を探し求めていたんだ!君という存在を!どうか!僕らの世界を救って欲しいんだ!」
また壮大にきましたねぇ…旦那さんー。
あだ名の理由もここで納得しましたよ。こんちくしょう。お陰様で口が空きっぱなしのアホズラだ。まったく…。
それにしてもスケールが大きすぎるのでは?そう。僕みたいな一般人には大抵無理な話だ。勿論答えは…
陀璃亜「お断りします!」
NOだ。
まず、どんな世界かも分からないし…そう簡単には承諾できない。承諾する奴はどんだけ良い奴なんだという話だ。
蕨「そ、そんなぁ…!?あ、でも…勇者くんには断れる立場ないや。」
陀璃亜「はぁ!?」
蕨「うん。まぁ…あと何十分か後に君に救ってもらう世界に送るつもりだからね!だから、やっぱり承諾させるんじゃなくて、命令的にいうね!」
何呑気に笑顔でこの人は言っているのだろうか。断る権利がないなんて…。僕の立場というものは!?そもそも僕が救わないといけないわけだ。僕にお願いする立場なのでは?そう不満ばかり抱く。
蕨「さて…勇者くんには、とある1つの世界を救ってもらうとする。着いたときは何もないのだろうけど…大丈夫。そのうち色々な出来事が起きて、結局救わないといけなくなるからね。きっと1人じゃ難しいだろうから…仲間を増やしていくのが賢明な判断さ。それと…君と戦う相手はそう上手くいくものでもないし、人間ではない。だから『プレゼント』という形で勇者くんに贈るね!」
陀璃亜「プレゼント?」
蕨「うん!********!」
良く聞き取れない。一体、何といったのだろうか?僕は不思議で堪らず首を傾げる。
それよりも…、勝手に世界を救うという方向で話が進んでしまっているが…。まぁ、仲間もいる様だから…なんとなく『大丈夫』?なのかもしれない。もう断る事も逃れる事も出来ないのならば…我武者羅に頑張ってみるしかないようだ。
取り敢えず、プレゼントの事をもう一度聞こうと口を開く。だが、遮る様に蕨は叫ぶ。
蕨「あぁあああ!?ヤバイ!もうこんな時間だよ!」
陀璃亜「?」
蕨「勇者くんを送らなくちゃいけない!仕方ない。詳しくは、また話せる機会になったら僕から君の心の中に直接話かけにいくから!だから、しばらく待ってね!」
何とも自分勝手で、自己中の奴だ。
それにしても…なんだか、段々と…視界がまた暗く?見えなくなって?目が重くなって?
…。
なんだか…
この話は、僕らが住んでいる世界とはまた別のパラレルワールド。つまり平行世界の話しだ。長い話しになるだろうが聞いて欲しい。
まず、僕が辿り着いた場所は暗闇という空間だ。何故ここにいるのかは、自分でもよく分かっていない。幸いにも名前。性別などは覚えているようだ。所謂記憶喪失になりながら僕は暗闇の中、立ち尽くしていた。木から初めて降り、地上の上に立つ…未だ歩き方を知らない猿の様に。前も後ろも上も下も左も右も全く分からない状態で、僕は1つの身体の機関が感じ取る物がある事に気がつく。それは耳から感じる音。雨が降り、水溜まりの水を飛び散らせる様な音。僕はその音をじっと見るように聴く。
すると、水の不可解な跳ねる音がする。まるで何かが蠢くように。音だけに集中する為に瞑っていた目を薄らと開けてその何かを捉えようと辺りを見渡す。
僕「何も…いない。」
当然そうだ。光も何もない状態で何かを見る事なんて難しい事だ。だが、ハッキリと近づいている音は未だに聞こえる。
「やぁ!元気かい?勇者くん!」
僕「うわぁぁぁ!?」
急に目の前だけが視野が良くなったと思えば、彼(?)が僕の目の前にいた。それも、ものすごく近い距離で。流石に僕は驚きを隠せずに驚いてしまう。彼(?)は、僕の驚く顔を見るなりケラケラと笑う。この人は、驚かせる事が好きな悪趣味なのだろうか?まったく…嫌な笑いだ。
数秒後、僕は気持ちを落ち着かせて深呼吸をする。そう、リラックスだ。この後テンパってしまってはこの悪趣味の人にまた笑われてしまうだけだ。
悪趣味の人「やぁやぁ。大丈夫~?いやぁ~見事な驚きっぷりで…僕、感動のあまりに笑っちゃった!不快な気持ちにさせていたらごめんね!」
案外良い奴なのかもしれない。随分とこの悪趣味の人は素直じゃないか?もしかして…機嫌をとるために?と、疑いを抱くのは勿論なんだが…見た目や行動などで判断しないしない。中身が肝心だからな。僕もそこまで心が狭いわけではないので許す事にした。
僕「ま、まぁ…気にしてませんよ」
悪趣味の人「本当?良かったぁ~。あ、そうそう…僕の名前は蕨!宜しくね勇者くん!」
蕨。どうやら声からして男の人のようだ。見た目は女の子のように可愛いように見えるが、声はやはり男っぽさがある。
そして、先程から気になるのが…僕を『勇者』と呼んでいる事だ。まぁ…名前はまだ言っていなかったから仮名として付けたのならばまだ分かる。しかしだ…『勇者』と呼ぶのはそう相応しい存在が呼ばれるはずだ。僕みたいなヒョロヒョロで力も無くて…弱虫で…ビビりで…グスン。なんだか自分で思っていくと虚しくなるものだ。この辺にしておき、僕は『勇者』なんていう存在には相応しくないのだ。だから、まずはこの蕨という人に名前を名乗っておこう。
僕「あの、僕の名前は陀璃亜と言います。宜しくお願いします。」
蕨「あー。うん!宜しくね!勇者くん!」
この人、僕の話し聞いていたのかなぁ?なんだか不安な気持ちになってしまう。やはり、名前というものは1度付けられると変えるのは難しいのかもしれない。仕方ない。『勇者』というあだ名でいくしかないようだ。
それよりもだ。彼は一体どうして僕の所に来たのだろうか?まず、要件からだ。
陀璃亜「あー…のぉ。僕に何か御用ですか?」
蕨「ん?………あーぁ。そうだ!思い出したぞー!勇者くんにお願いをしに来たんだった!僕のうっかりさん!忘れちゃうだなんてダメだねー!僕は。」
忘れてたんかい!
まぁ…だと思ったよ。通りで話が進まないわけだ。もはやもう…納得してしまう。
蕨「勇者くん。君を探し求めていたんだ!君という存在を!どうか!僕らの世界を救って欲しいんだ!」
また壮大にきましたねぇ…旦那さんー。
あだ名の理由もここで納得しましたよ。こんちくしょう。お陰様で口が空きっぱなしのアホズラだ。まったく…。
それにしてもスケールが大きすぎるのでは?そう。僕みたいな一般人には大抵無理な話だ。勿論答えは…
陀璃亜「お断りします!」
NOだ。
まず、どんな世界かも分からないし…そう簡単には承諾できない。承諾する奴はどんだけ良い奴なんだという話だ。
蕨「そ、そんなぁ…!?あ、でも…勇者くんには断れる立場ないや。」
陀璃亜「はぁ!?」
蕨「うん。まぁ…あと何十分か後に君に救ってもらう世界に送るつもりだからね!だから、やっぱり承諾させるんじゃなくて、命令的にいうね!」
何呑気に笑顔でこの人は言っているのだろうか。断る権利がないなんて…。僕の立場というものは!?そもそも僕が救わないといけないわけだ。僕にお願いする立場なのでは?そう不満ばかり抱く。
蕨「さて…勇者くんには、とある1つの世界を救ってもらうとする。着いたときは何もないのだろうけど…大丈夫。そのうち色々な出来事が起きて、結局救わないといけなくなるからね。きっと1人じゃ難しいだろうから…仲間を増やしていくのが賢明な判断さ。それと…君と戦う相手はそう上手くいくものでもないし、人間ではない。だから『プレゼント』という形で勇者くんに贈るね!」
陀璃亜「プレゼント?」
蕨「うん!********!」
良く聞き取れない。一体、何といったのだろうか?僕は不思議で堪らず首を傾げる。
それよりも…、勝手に世界を救うという方向で話が進んでしまっているが…。まぁ、仲間もいる様だから…なんとなく『大丈夫』?なのかもしれない。もう断る事も逃れる事も出来ないのならば…我武者羅に頑張ってみるしかないようだ。
取り敢えず、プレゼントの事をもう一度聞こうと口を開く。だが、遮る様に蕨は叫ぶ。
蕨「あぁあああ!?ヤバイ!もうこんな時間だよ!」
陀璃亜「?」
蕨「勇者くんを送らなくちゃいけない!仕方ない。詳しくは、また話せる機会になったら僕から君の心の中に直接話かけにいくから!だから、しばらく待ってね!」
何とも自分勝手で、自己中の奴だ。
それにしても…なんだか、段々と…視界がまた暗く?見えなくなって?目が重くなって?
…。
なんだか…
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