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セレシアの出身国:フォーレ公国

留学した国: バルティーヌ王国

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「ようこそ、バルティーヌ国立学園へ。セレシア・ウェルナー伯爵令嬢。学園代表して、レオン・バルティーヌがお迎えさせていただきます。」

光に照らされ眩いほどの、金髪。
透き通るガラスのような青い瞳にスラッとした顔立ちで、見惚れるような美形が笑顔で言った。

門の前に立って、出迎えてくださったのは恐れ多いことにバルティーヌの第2王子、レオン・バルティーヌ様だった。

心の準備なんてものは出来ておらず、思わず震えそうになる手足を必死に動かしてカーテシーをとった。


「初めまして、セレシア・ウェルナーと申します。この度は、留学を受け入れて下さりありがとうございます。…宜しくお願い致します。」

他になんていえばいいの?
緊張して、絞り出せただけでも褒めて欲しいくらいだわ…

他国の一介の伯爵令嬢が留学するだけなのに、何故第2王子様なる方がお出迎えするの!?
学園の教師とか、在校生でいいじゃない!

「…ほら、殿下が無理をなさるから、ウェルナー令嬢はお困りですよ。だから、先の挨拶は私がしますと言ったんですよ。」

第2王子の横に、青い髪で腰に剣を携えた人が仰った。

「ラシード・フンベルトといいます。殿下の護衛と雑務を携わっております。…すいません、殿下が面白そうだから自分が出迎えると聞かなくて。そんなに身を固くしなくていいですよ。」

自分が言えたことではないが、怖いお顔のフンベルト様は優しげに話しかけてくださった。

「…ありがとうございます、フンベルト様」

「はは、フンベルトと呼ばれるのは慣れていなくてね。親しいものは皆、ラシードと呼ぶからどうか貴方もラシードと呼んでください」

「……え、あ、はい。ラシード様。………では、私のこともセレシアと……?」

「あぁ、セレシア嬢」

満足そうに微笑まれる。笑うと怖さなど感じないとてもいい人?だと思うけれど。

私、今お会いしたばかりだし、親しい人ではないのでは?でも、名前で呼べと言われれば、こちらも名前で呼んでくださいと言わざるおえなくて…?

「うわぁ…ラシードがセレシア嬢を口説いてる~」

混乱しているというのに、第2王子に爆弾発言を落とされ余計に混乱した。
え、口説き…?
というか、今しれっと私の名前呼んでなかった?

そして、考えるのを放棄した。



「さぁて、セレシア嬢も長旅でお疲れだと思うけど、明日には学園が始まって通ってもらわなくては行けないから、簡単な学園内の説明と案内をするよ!」

「…え、えっと、失礼ですが殿下自ら案内をして頂けるということでしょうか?」

まさかね。そんな、まさかね。

「え、そうだよ?」

まるで、何言ってるの?というくらい軽い声が聞こえた。

「セレシア嬢。この殿下は大変な面白い事好きでして…時期外れの編入をされるセレシア嬢に興味津々というわけです。本人たっての希望ですので、どうかお気になさらず。」

ラシード様が助言してくださったけれど、どうも釈然としないのは私だけだろうか。

完全に面白がられてる。

「……分かりました。よろしくお願い致します。」

「あ、俺の事はレオン♡って呼んでいいよ。セレシア嬢」

これは遊ばれていないだろうか…

「謹んで遠慮しておきます、殿下」

「ふふ…つれないなぁ」






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セレシア・ウェルナー 伯爵令嬢 16歳

レオン・バルティーヌ 第2王子 17歳

ラシード・フンベルト 第2王子専属護衛騎士 17歳
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