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11章 宿屋娘が憧れの先輩と一緒にとろとろえっちになってしまうお話
230:指導
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柔らかな朝の光が、豪奢な天蓋付きベッドのカーテンの隙間から、細い金の糸のように差し込んできます。ちち、と窓の外で小鳥がさえずる、穏やかで平和な朝。しかし、その静寂の中でゆっくりと意識を浮上させたエレナ・シュミットの身体を包んでいたのは、平和とは程遠い、背徳的な倦怠感と、昨夜の嵐の生々しい痕跡でした。
(ん……。あたまが、痛い……)
まず感じたのは、葡萄酒を飲みすぎた翌日特有の、鈍い頭痛でした。そして、全身を覆う、心地よい疲労感。まるで、何日も徹して高位魔術の研究に没頭した後のような、骨の髄まで蕩けるような気だるさです。
ゆっくりと重い瞼を開くと、視界に飛び込んできたのは、見慣れない豪奢な天井の装飾でした。ここは、自分の私室ではありません。ここは、ご主人様である、ユーノくんの私室。その事実を認識した瞬間、エレナさんの心臓が、どくん、と大きく跳ね上がりました。
(わたくし、昨夜は、ユーノ様と……)
そこまで思い出したところで、記憶はぷつりと途切れています。ユーノくんが作ってくれた、悪魔のように美味しい葡萄酒を口にしたところまでは、かろうじて覚えています。しかし、その後のことは、まるで濃い霧に包まれたかのように、何も思い出せません。
(いったい、わたくしは……?)
混乱する頭で、そろり、と自身の身体に視線を落としたエレナさんは、息を呑みました。
自分が身にまとっていたはずの、黒いメイド服は、いつの間にかはだけさせられ、今は、蜘蛛の糸のように繊細な黒いレースのブラジャーと、同じく黒のガーターストッキングだけという、あまりにも煽情的な姿を晒していたのです。
そして、その白い肌の至る所に、昨夜の情事の激しさを物語る、生々しい痕跡が刻まれていました。豊満な双丘には、まるで熟れた果実に吸い付いたかのような、可愛らしい鬱血痕がいくつも点在し、その先端は、ひっきりなしの快楽に嬲られたせいで、赤く熟れて硬く尖ったままです。平らな下腹部や、柔らかな太腿の内側には、べたり、と白い液体が乾いた跡が、いくつも地図のように広がっていました。それは、紛れもなく、昨夜、何度も何度も、彼女の胎内に注ぎ込まれた、若きご主人様の愛の証。
「あ……♡ あぁ……♡」
声にならない声が、エレナさんの唇から漏れました。記憶はなくとも、身体が覚えています。この、腰の奥に残る、甘く疼くような鈍痛。そして、秘裂の奥から、今もなお、とろり、と流れ出してくる、生温かい液体の感触。それらすべてが、自分が昨夜、貞淑な人妻として、そして彼の家庭教師として、決して超えてはならない一線を、歓喜と共に何度も飛び越えてしまったことを、雄弁に物語っていました。
その時、腕の中で、もぞり、と小さな温もりが動きました。はっとして視線を向けると、そこには、あどけない寝顔で、すぅすぅと健やかな寝息を立てるユーノくんの姿があったのです。エレナさんは、その小さな身体を、まるで母親のように優しく抱きしめたまま、眠っていたようでした。
(ユーノ、様……♡)
その無垢な寝顔と、自分の淫らな身体に残された痕跡との、あまりのギャップ。その事実に、エレナさんの胸は、罪悪感と、そしてそれ以上の、どうしようもないほどの背徳的な悦びで、張り裂けそうになりました。
ふと、ユーノくんの唇が、むにゃ、と動きます。
「ん……おねえちゃん…♡ だいすき……♡」
その、あまりにも無邪気な寝言。それは、エレナさんの心に残っていた、最後の理性の欠片を、優しく、しかし完全に打ち砕く、悪魔の囁きでした。
(わたくしは、なんてことを……!)
顔から、さあっと血の気が引いていくのを感じます。このままではいけない。誰かに見られる前に、一刻も早く、この場所を離れなければ。
エレナさんは、眠るご主人様を起こさないよう、細心の注意を払いながら、ゆっくりとベッドから身体を起こします。そのたびに、脚の間から、とぷん、と生温かい液体がシーツの上に零れ落ち、小さな染みを作りました。その光景に、顔がカッと熱くなるのを感じながらも、彼女は必死にそれを見ないふりをします。
床に散らばっていたメイド服を急いでかき集め、乱れた下着をなんとか整えると、エレナさんは、まるで罪人のように、音もなくユーノくんの私室を後にするのでした。
◇◇◇
自室に戻ったエレナさんは、震える手で扉に鍵をかけると、その場にへなへなと崩れ落ちました。壁に背を預け、ぜぇ、ぜぇ、と荒い息を繰り返します。心臓は、今も激しく鼓動を続けていました。
(どうしましょう……。これから、どんな顔をして、ユーノ様にお会いすれば……)
混乱する頭で、必死に昨夜の記憶を辿ろうとしますが、やはり、何も思い出せません。ただ、身体の奥に残る、甘く疼くような熱だけが、現実を突きつけてきます。
(そうだわ、リリアさんなら……!)
(ん……。あたまが、痛い……)
まず感じたのは、葡萄酒を飲みすぎた翌日特有の、鈍い頭痛でした。そして、全身を覆う、心地よい疲労感。まるで、何日も徹して高位魔術の研究に没頭した後のような、骨の髄まで蕩けるような気だるさです。
ゆっくりと重い瞼を開くと、視界に飛び込んできたのは、見慣れない豪奢な天井の装飾でした。ここは、自分の私室ではありません。ここは、ご主人様である、ユーノくんの私室。その事実を認識した瞬間、エレナさんの心臓が、どくん、と大きく跳ね上がりました。
(わたくし、昨夜は、ユーノ様と……)
そこまで思い出したところで、記憶はぷつりと途切れています。ユーノくんが作ってくれた、悪魔のように美味しい葡萄酒を口にしたところまでは、かろうじて覚えています。しかし、その後のことは、まるで濃い霧に包まれたかのように、何も思い出せません。
(いったい、わたくしは……?)
混乱する頭で、そろり、と自身の身体に視線を落としたエレナさんは、息を呑みました。
自分が身にまとっていたはずの、黒いメイド服は、いつの間にかはだけさせられ、今は、蜘蛛の糸のように繊細な黒いレースのブラジャーと、同じく黒のガーターストッキングだけという、あまりにも煽情的な姿を晒していたのです。
そして、その白い肌の至る所に、昨夜の情事の激しさを物語る、生々しい痕跡が刻まれていました。豊満な双丘には、まるで熟れた果実に吸い付いたかのような、可愛らしい鬱血痕がいくつも点在し、その先端は、ひっきりなしの快楽に嬲られたせいで、赤く熟れて硬く尖ったままです。平らな下腹部や、柔らかな太腿の内側には、べたり、と白い液体が乾いた跡が、いくつも地図のように広がっていました。それは、紛れもなく、昨夜、何度も何度も、彼女の胎内に注ぎ込まれた、若きご主人様の愛の証。
「あ……♡ あぁ……♡」
声にならない声が、エレナさんの唇から漏れました。記憶はなくとも、身体が覚えています。この、腰の奥に残る、甘く疼くような鈍痛。そして、秘裂の奥から、今もなお、とろり、と流れ出してくる、生温かい液体の感触。それらすべてが、自分が昨夜、貞淑な人妻として、そして彼の家庭教師として、決して超えてはならない一線を、歓喜と共に何度も飛び越えてしまったことを、雄弁に物語っていました。
その時、腕の中で、もぞり、と小さな温もりが動きました。はっとして視線を向けると、そこには、あどけない寝顔で、すぅすぅと健やかな寝息を立てるユーノくんの姿があったのです。エレナさんは、その小さな身体を、まるで母親のように優しく抱きしめたまま、眠っていたようでした。
(ユーノ、様……♡)
その無垢な寝顔と、自分の淫らな身体に残された痕跡との、あまりのギャップ。その事実に、エレナさんの胸は、罪悪感と、そしてそれ以上の、どうしようもないほどの背徳的な悦びで、張り裂けそうになりました。
ふと、ユーノくんの唇が、むにゃ、と動きます。
「ん……おねえちゃん…♡ だいすき……♡」
その、あまりにも無邪気な寝言。それは、エレナさんの心に残っていた、最後の理性の欠片を、優しく、しかし完全に打ち砕く、悪魔の囁きでした。
(わたくしは、なんてことを……!)
顔から、さあっと血の気が引いていくのを感じます。このままではいけない。誰かに見られる前に、一刻も早く、この場所を離れなければ。
エレナさんは、眠るご主人様を起こさないよう、細心の注意を払いながら、ゆっくりとベッドから身体を起こします。そのたびに、脚の間から、とぷん、と生温かい液体がシーツの上に零れ落ち、小さな染みを作りました。その光景に、顔がカッと熱くなるのを感じながらも、彼女は必死にそれを見ないふりをします。
床に散らばっていたメイド服を急いでかき集め、乱れた下着をなんとか整えると、エレナさんは、まるで罪人のように、音もなくユーノくんの私室を後にするのでした。
◇◇◇
自室に戻ったエレナさんは、震える手で扉に鍵をかけると、その場にへなへなと崩れ落ちました。壁に背を預け、ぜぇ、ぜぇ、と荒い息を繰り返します。心臓は、今も激しく鼓動を続けていました。
(どうしましょう……。これから、どんな顔をして、ユーノ様にお会いすれば……)
混乱する頭で、必死に昨夜の記憶を辿ろうとしますが、やはり、何も思い出せません。ただ、身体の奥に残る、甘く疼くような熱だけが、現実を突きつけてきます。
(そうだわ、リリアさんなら……!)
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