剣と魔法の世界で冒険はそこそこにして色々なお仕事の女の子達がはちゃめちゃにえっちなことになるお話

アレ

文字の大きさ
323 / 370
14章 ドジっ子くのいち娘が遊郭っぽい施設でたいへんえっちになるおはなし

314:遊郭

しおりを挟む
エンブレスに到着して、早くも二週間が過ぎようとしていました。

漆黒の火山岩で築かれた遊郭「黒蝶楼」での生活は、小雪さんがこれまでシノビとして訓練を積んできた人生とは、あまりにもかけ離れたものでした。この二週間で、彼女は五人の男にその身を売りました。客は皆、大陸に名を馳せる大商人や、その素性を隠した貴族ばかり。彼らは一様に、小雪さんの異国情緒あふれる美貌と、決して媚びを売ろうとしない、氷のような態度に強く惹かれ、そのプライドを金と力で蹂躙することに、この上ない悦びを見出しているようでした。夜ごと繰り返される交合は、常に彼女の肉体と精神の限界を試すかのように、夜が明けるまで執拗に続きました。

しかし、彼女が身にまとう、肌の白さを悪意をもって強調するかのような淫靡な浴衣や、客の前で見せる、全てを諦めたかのような奥ゆかしい微笑みは、男たちの歪んだ支配欲と独占欲をさらに煽り、彼女の「商品価値」は、この背徳の街で天井知らずに上がっていく一方だったのです。

不思議なことに、黒蝶楼では、客がいない日は完全に自由時間でした。小雪さんは、その時間を使い、「散策」と称してエンブレスの街をくまなく探索していました。湯気が立ち込める歓楽街の裏路地にある、賭場を兼ねた薄汚れた酒場で、それとなく他の遊女やごろつきから情報を集める。複雑に入り組んだ街の構造と、地下に張り巡らされたという秘密の通路の存在を、その記憶に寸分の狂いもなく叩き込む。そして、この街を牛耳る人身売買組織の情報を、慎重に、そして粘り強く探る。それこそが、彼女に課せられた、シノビとしての本来の任務でした。

幸いなことに、若き主君ユーノくんが作り出した妙薬「ちゃんとげんきになるぽーしょん」は、彼女の生命力を根源から活性化させ、その魔力循環を常に限界まで活性化した状態に保っていました。そのため、どれほど激しく蹂躙された夜の後でも、翌朝には身体の疲労は嘘のように消え去り、任務を続行することができたのです。しかし、その恩恵には、あまりにも甘く、そして呪わしい代償が伴いました。

エンブレスの街全体に漂う、温泉の硫黄の匂いに混じった、むせ返るような淫靡な空気。それは、媚薬に蝕まれた小雪さんの身体には、あまりにも刺激が強すぎました。男たちの欲望の魔力が、湯気と共に肌を撫でるたび、妙薬の効果はさらに増幅され、任務中であるにもかかわらず、彼女の身体はふとした瞬間にじわりと熱を帯び、下腹部の奥がきゅう、と甘く疼いてしまうのです。しかし、そんな身体の変化も、もはや彼女にとっては、受け入れるしかない日常の一部分となりつつありました。

「ユキちゃん、今日のお客さまは、どこかの大貴族のお坊っちゃまだって! ずっと前からユキちゃんのこと、お噂で聞いてて、すごく楽しみにしていたみたいよ?」
お世辞にも上品とは言えない、しかし金糸銀糸がふんだんに使われた華美な意匠の部屋で、小雪さんが鏡の前に座っていると、着付けを手伝ってくれていた同僚の女性が、きゃっきゃっと弾むような明るい声で話しかけてきました。

「まぁ、そうですか。それは光栄ですわ。でも、サキさん。この着物、少し丈が短いように思いますけれど、これで本当にあっているんでしょうか?」
小雪さんは、胸元がはだけるのを気にするように、深紅の地に金色の蝶が舞う、美しい浴衣の襟元をそっと押さえながら、同僚に問いかけます。その生地は、東方の国で最高級とされる正絹にも劣らない滑らかさでしたが、裾は太ももが半分以上も露わになるほど短く、袖もまた、動くたびに白い腕が覗くように、わざと短く仕立てられていました。それは、故郷の国では決して見ることのない、ただ男の欲望を煽るためだけに作られた、あまりにも扇情的な意匠だったのです。

「ええ、もちろんよ! ユキちゃんのその、雪みたいに白い肌と、綺麗な胸の谷間が、ちらちらって見えるようにって、親方様がこの街一番の衣装屋に作らせた、特別な一点物なんですもの。それに、この深紅の色は、ユキちゃんの艶やかな黒髪に、とってもよく似合っているわ!」
サキと呼ばれた同僚は、にこにこと無邪気に答えました。彼女もまた、この街に「商品」として連れてこられた一人のはずでした。しかし、この街の女性たちは皆、まるで悪夢の中にいることさえ忘れ、ただ目の前の刹那的な幸福だけを追い求めるかのように、いつも幸せそうに笑っているのでした。

その無邪気な笑顔の奥に、いつか自分もどこかへ「出荷」されるのだという、漠然とした恐怖が隠されていることを、小雪さんは知っていました。自分もいつか、この街を出て、任務を再開できる日が来るのだろうか。その、あまりにもかすかな希望だけが、かろうじて彼女の心をこの場所に繋ぎとめていました。

客を待つ焦燥感と、今日はいったいどんな陵辱を受けるのだろうかという倒錯した期待。そして、故郷に残した許嫁への、消えることのない罪悪感。それらの感情が、小雪さんの心を激しく掻き乱し、鏡に映る自分の顔が、まるで知らない女のもののように見えました。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

屋上の合鍵

守 秀斗
恋愛
夫と家庭内離婚状態の進藤理央。二十五才。ある日、満たされない肉体を職場のビルの地下倉庫で慰めていると、それを同僚の鈴木哲也に見られてしまうのだが……。

【魔法少女の性事情・1】恥ずかしがり屋の魔法少女16歳が肉欲に溺れる話

TEKKON
恋愛
きっとルンルンに怒られちゃうけど、頑張って大幹部を倒したんだもん。今日は変身したままHしても、良いよね?

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...