354 / 370
15章 宿屋娘が憧れの先輩と一緒にどろどろえっちになってしまうお話
346:罰
しおりを挟む
(ああ、わたくしは、なんて馬鹿なことを…)
このまま、ご主人様に見捨てられてしまったら? もう二度と、あの熱い指で、めちゃくちゃにいじめてはもらえないのでしょうか。その、あまりにも恐ろしい想像に、リリアさんの潤んだ瞳が、絶望の色に染まりかけた、その時でした。
「おねえちゃん、ただいま!」
先ほどよりも、さらにぱたぱたと慌ただしい足音と共に、ユーノくんが戻ってきました。その小さな両手には、琥珀色に輝く液体がなみなみと注がれた、美しいカットの入ったクリスタルの杯が、大切そうに抱えられています。それは、先ほどエレナさんの理性をいとも簡単に麻痺させた、あの悪魔的な葡萄酒でした。
「これ、さっきエレナお姉ちゃんが美味しいって言ってくれた葡萄酒だよ。もし、ちゃんとお話ししてくれたら、これを、リリアお姉ちゃんにもあげちゃう!」
こてん、と小首を傾げ、上目遣いでそうおねだりするユーノくん。その姿は、あまりにも愛らしく、そして抗いがたい魔力を秘めていました。長い睫毛に縁どられた大きな青い瞳が、期待にきらきらと輝いています。その無垢な笑顔の裏に、どれほど恐ろしい計算が隠されているのかも知らずに、リリアさんの心は、いとも簡単に揺れ動いてしまうのでした。
床には、先ほどまで自慰に耽っていた証である、白い愛液が点々と飛び散っています。たくし上げられたスカートの下からは、蜜でぐっしょりと濡れた赤いレースの下着が無防備に覗き、その姿は、およそ淑女とは呼べない、あまりにも情けないものでした。その格好のまま、リリアさんは、まるで主人の手から餌をもらうのを待つ仔犬のように、震える手で、その杯を受け取ってしまいました。
(……そうだわ…♡)
リリアさんの脳裏に、一つの、あまりにも背徳的な考えが、まるで天啓のように閃きました。
(エレナ先輩がそうしたように、この葡萄酒の力を借りてしまえばいいんだわ…!)
そうです。この悪魔的なまでに美味な液体で、残っている理性をすべて麻痺させてしまえばいい。そうすれば、この恥ずかしい状況を、うやむやにできるかもしれない。先ほどのエレナさんのように、この愛らしくも恐ろしいご主人様に自分から襲いかかり、その若く逞しい身体を、この身で味わい尽くすことができるかもしれない。それは、あまりにも情けなく、卑小な逃避でした。しかし、快感に脳を焼かれ、嫉妬に心を焦がされた今の彼女には、それしか考えられなかったのです。
「…いただきますわ…♡♡」
リリアさんは、ユーノくんの問いかけを巧みにはぐらかしながら、震える手で杯を呷りました。熟成された葡萄の芳醇な香りが鼻腔をくすぐり、舌の上でとろけるような、濃厚な甘みが口いっぱいに広がります。ごくり、と喉を鳴らしてその液体を飲み下すと、身体の内側から、まるで炎が燃え上がるかのように、熱いものがこみ上げてきました。
(あら…?♡)
それは、ただの酔いではありませんでした。体内の魔力が、強制的に活性化させられていくような、不思議な感覚。ユーノくんが、この葡萄酒に、ただならぬ魔術的な細工を施していることは明らかでした。しかし、その危険な兆候さえも、今のリリアさんにとっては、自らの背徳的な計画を後押ししてくれる、甘い追い風にしか感じられませんでした。
◇◇◇
「ふふふ♡」
リリアさんは、ふ、と妖艶に微笑むと、震える指先をご主人様に向けました。彼女の指先に、淡い翠色の魔力の光が集まります。
「え?」
「わっ!?」
次の瞬間、ユーノくんの身体が、ふわり、と宙に浮き上がりました。エレナさんに教えてもらったばかりの、風の魔術。まだおぼつかない手つきでしたが、その効果は絶大でした。穏やかで優しい風が、まるで柔らかな手に包み込むようにユーノくんの身体を支え、ゆっくりと、使用人室の簡素なベッドの上へと運んでいきます。驚いたふりをしながらも、その瞳は楽しそうにきらきらと輝いておりました。
「さあ、ユーノ様。本当の『お勉強』の時間ですわ」
リリアさんは、勝ち誇ったように微笑むと、ゆっくりと立ち上がりました。そして、ベッドの上で無防備に横たわるご主人様を見下ろしながら、一歩、また一歩と、なまめかしい足取りで近づいていきます。その表情は、先程までの怯えた仔羊のものではなく、獲物を前にした、飢えた雌豹のそれでした。
「これより、このリリアお姉様の、特別教育タイムですわよ♡ 先輩なんかに、負けていられませんもの♡♡♡♡♡」
そう宣言すると、彼女は自らのメイド服の、胸元の一番上のボタンに、そっと指をかけました。小さな貝殻で作られたボタンを、焦らすように、ゆっくりと外していきます。一つ、ボタンが外れるたびに、はち切れんばかりに豊満な胸の谷間が、赤いレースのブラジャーに縁どられて、ちらり、と姿を現します。二つ、三つと外していくうちに、その圧倒的な存在感が、これでもかというほど露わになっていきました。
このまま、ご主人様に見捨てられてしまったら? もう二度と、あの熱い指で、めちゃくちゃにいじめてはもらえないのでしょうか。その、あまりにも恐ろしい想像に、リリアさんの潤んだ瞳が、絶望の色に染まりかけた、その時でした。
「おねえちゃん、ただいま!」
先ほどよりも、さらにぱたぱたと慌ただしい足音と共に、ユーノくんが戻ってきました。その小さな両手には、琥珀色に輝く液体がなみなみと注がれた、美しいカットの入ったクリスタルの杯が、大切そうに抱えられています。それは、先ほどエレナさんの理性をいとも簡単に麻痺させた、あの悪魔的な葡萄酒でした。
「これ、さっきエレナお姉ちゃんが美味しいって言ってくれた葡萄酒だよ。もし、ちゃんとお話ししてくれたら、これを、リリアお姉ちゃんにもあげちゃう!」
こてん、と小首を傾げ、上目遣いでそうおねだりするユーノくん。その姿は、あまりにも愛らしく、そして抗いがたい魔力を秘めていました。長い睫毛に縁どられた大きな青い瞳が、期待にきらきらと輝いています。その無垢な笑顔の裏に、どれほど恐ろしい計算が隠されているのかも知らずに、リリアさんの心は、いとも簡単に揺れ動いてしまうのでした。
床には、先ほどまで自慰に耽っていた証である、白い愛液が点々と飛び散っています。たくし上げられたスカートの下からは、蜜でぐっしょりと濡れた赤いレースの下着が無防備に覗き、その姿は、およそ淑女とは呼べない、あまりにも情けないものでした。その格好のまま、リリアさんは、まるで主人の手から餌をもらうのを待つ仔犬のように、震える手で、その杯を受け取ってしまいました。
(……そうだわ…♡)
リリアさんの脳裏に、一つの、あまりにも背徳的な考えが、まるで天啓のように閃きました。
(エレナ先輩がそうしたように、この葡萄酒の力を借りてしまえばいいんだわ…!)
そうです。この悪魔的なまでに美味な液体で、残っている理性をすべて麻痺させてしまえばいい。そうすれば、この恥ずかしい状況を、うやむやにできるかもしれない。先ほどのエレナさんのように、この愛らしくも恐ろしいご主人様に自分から襲いかかり、その若く逞しい身体を、この身で味わい尽くすことができるかもしれない。それは、あまりにも情けなく、卑小な逃避でした。しかし、快感に脳を焼かれ、嫉妬に心を焦がされた今の彼女には、それしか考えられなかったのです。
「…いただきますわ…♡♡」
リリアさんは、ユーノくんの問いかけを巧みにはぐらかしながら、震える手で杯を呷りました。熟成された葡萄の芳醇な香りが鼻腔をくすぐり、舌の上でとろけるような、濃厚な甘みが口いっぱいに広がります。ごくり、と喉を鳴らしてその液体を飲み下すと、身体の内側から、まるで炎が燃え上がるかのように、熱いものがこみ上げてきました。
(あら…?♡)
それは、ただの酔いではありませんでした。体内の魔力が、強制的に活性化させられていくような、不思議な感覚。ユーノくんが、この葡萄酒に、ただならぬ魔術的な細工を施していることは明らかでした。しかし、その危険な兆候さえも、今のリリアさんにとっては、自らの背徳的な計画を後押ししてくれる、甘い追い風にしか感じられませんでした。
◇◇◇
「ふふふ♡」
リリアさんは、ふ、と妖艶に微笑むと、震える指先をご主人様に向けました。彼女の指先に、淡い翠色の魔力の光が集まります。
「え?」
「わっ!?」
次の瞬間、ユーノくんの身体が、ふわり、と宙に浮き上がりました。エレナさんに教えてもらったばかりの、風の魔術。まだおぼつかない手つきでしたが、その効果は絶大でした。穏やかで優しい風が、まるで柔らかな手に包み込むようにユーノくんの身体を支え、ゆっくりと、使用人室の簡素なベッドの上へと運んでいきます。驚いたふりをしながらも、その瞳は楽しそうにきらきらと輝いておりました。
「さあ、ユーノ様。本当の『お勉強』の時間ですわ」
リリアさんは、勝ち誇ったように微笑むと、ゆっくりと立ち上がりました。そして、ベッドの上で無防備に横たわるご主人様を見下ろしながら、一歩、また一歩と、なまめかしい足取りで近づいていきます。その表情は、先程までの怯えた仔羊のものではなく、獲物を前にした、飢えた雌豹のそれでした。
「これより、このリリアお姉様の、特別教育タイムですわよ♡ 先輩なんかに、負けていられませんもの♡♡♡♡♡」
そう宣言すると、彼女は自らのメイド服の、胸元の一番上のボタンに、そっと指をかけました。小さな貝殻で作られたボタンを、焦らすように、ゆっくりと外していきます。一つ、ボタンが外れるたびに、はち切れんばかりに豊満な胸の谷間が、赤いレースのブラジャーに縁どられて、ちらり、と姿を現します。二つ、三つと外していくうちに、その圧倒的な存在感が、これでもかというほど露わになっていきました。
0
あなたにおすすめの小説
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる