剣と魔法の世界で冒険はそこそこにして色々なお仕事の女の子達がはちゃめちゃにえっちなことになるお話

アレ

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3章 受付嬢も冒険者になってえっちな冒険に挑むお話

43:依頼

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「私が、緊急のお仕事を、ですか?」 

思わず、といった体で私は首をかしげました。 

ここは冒険者ギルドの三階、ギルドマスターの執務室です。重厚なマホガニーの香りと、古い羊皮紙の乾いた匂いが混じり合って、部屋の権威をこれでもかと主張しているようでした。壁にはアストリナ周辺の精密な地図や、過去に討伐されたであろう巨大な魔物の牙や爪が、戦利品として誇らしげに飾られています。

あの日、オジさまにめちゃくちゃにされてから五日後。月の曜日、週の始まりの日でした。 いつも通りに出勤した私は、お昼休憩の直前にギルドマスター直々に執務室へ呼ばれたのです。 

港湾要塞都市アストリナの冒険者ギルドを束ねるこの人、アシュワース氏。 突き出た大きなおなかが特徴の、人好きのする笑みを浮かべたおじさんです。でも、その細められた瞳の奥には、どんな凄腕の冒険者をも見透かすような、抜け目のない光が宿っているのを私は知っています。

ギルドの職員は皆、敬意を込めて彼を「マスター」と呼びます。 私も、一応はそう呼ぶようにしていました。 時々、若い受付嬢にじっとりとした怪しい視線を向けているのを知っているので、女の子たちの間での評判は正直あまりよくありません。でも、仕事は本当にできる人なんですよ! 

マスターは、執務机に広げられた一枚の依頼用紙を、太い指でとんとんと叩きました。 

『緊急依頼:医薬品の輸送』
依頼主は、このアストリナの街にある中央教会。届け先は南のヴェールウッド街の教会。内容は、高価で繊細な魔法薬を含む医薬品を運んでほしい、というものでした。 

用紙の隅には先週金曜日の日付が記されています。  本来であれば、もっと早くに誰かが受注していたはずの依頼です。

「うむ。実は、この依頼のことで少々厄介なことになっていてな」
マスターは唸るように言いました。
「この依頼、見ての通り請負期限が今日までなんだ。だが、こんな条件付きでは、なかなか引き受けてくれる者がおらん」 

依頼用紙に添えられた但し書きには、こうありました。
『依頼の性質上、ギルドを通したとは悟られぬよう、教会スタッフの姿で輸送を完遂すること。教会は現在、深刻な人手不足に陥っているため、外部の力を借りるほかないが、その事実を信徒に知られるわけにはいかない』 

要するに、教会のメンツを守るための秘密の依頼、ということです。おまけに、完了期限はまだ先ですが、請負期限が今日まで。 こういう面倒な仕事を進んで受けてくれるベテランの冒険者さんたちは、週の初めにはもう、もっと割の良い仕事を請けて街の外に出てしまっています。 

「それで、業務としては教会職員の格好で荷物を届けるだけ……ということで、本日たまたま窓口当番ではなかった私に、このお鉢が回ってきた、というわけですね?」 

「話が早くて助かるよ、リーゼ君」

私の言葉に、マスターは満足げに頷きました。でも、私が懸念しているのはそこではありません。
「あのぉ、マスター。ギルドの正規職員が、冒険者としての依頼を直接請け負うのは、ギルドの規約違反じゃあないでしょうか?」 

恐る恐る、一番重要なことを尋ねた私に、マスターはにやりと口角を上げて、自信満々に答えました。 

「リーゼ君。心配はいらん。この薬を飲みなさい」 

ごとり、と重々しい音を立てて、机の上に小瓶が置かれました。中には、虹色に揺らめく怪しい液体が入っています。
「今日から君は、見た目も新たに新米冒険者『リセ・シルバリー』だ。ギルドへの登録も、この私が一時的なものとして済ませておいた」 

「ええっ!? そんなことまで……」
「なに、ただ荷物を届けて帰ってくるだけで、いつもの給料に加えて、依頼の成功報酬もまるまる君の懐に入る。今回は特別に、私からも色を付けてあげよう!  ……それに、この依頼は教会からの『特別指名』で、運び手は『物静かなエルフの女性』を希望、とされている。君にうってつけだろう?」


『色を付けてあげる』という言葉に、マスターの視線が私の胸元から腰のラインにかけてを、ぬるりと舐めるように動いた気がしました。私の体の中で、何かがきゅんと疼きます。
「さあ、安全にしたまえ! いろいろ準備はしてある!」 


その言葉が、まるで甘い蜜のように私の耳に響きました。夫の治療費、生活費……そして、あの日のオジさまに与えられた、抗いがたい快感の記憶。お金も、そして新しい刺激も、今の私には必要でした。
「はい! 受けます!」 


私は、ほとんど食い気味に返事をしていました。

***

というわけで私こと「リーゼ・シルバーリング」は、今日から数日の間、新米冒険者「リセ・シルバリー」として、こんな格好で旅に出ることになったのです。 

マスターに促されるまま、執務室の奥にある小部屋で薬を飲み干すと、体がカッと熱くなりました。喉の奥から胃にかけて、灼けるような感覚が走り抜けます。
「んっ……♡」
思わず漏れた吐息とは裏腹に、体の変化はごく僅かなものでした。銀色だった髪が白金の輝きを帯びて、肩にかかるくらいまでふわりと伸び、瞳の色が深い翠から、少し明るい茶色に変わっただけ。 

「ほう、大して変わらんな。もっと劇的に姿が変わると思ったが……」

マスターは私の姿をじろじろと検分しながら、少し不満そうに呟きました。
私たち耳長族は、魔法薬や毒に対してある程度の耐性があるのです。 (あっ、でも、あの日のオジさまがくださった特別な葡萄酒は、あまりに濃すぎて……私の体の芯まで、とろとろに蕩かしてしまいましたけど♡) 

「まあいい。これだけ変われば、街の者でも君だとは気づくまい。さあ、服も着替えるんだ」

マスターが用意してくれていたのは、質素ですが清潔な修道服でした。  肌触りの良い白い布地に、灰色の簡素なローブ。これなら教会の関係者に見えます。

「よし、よく似合っているぞ、リセ君。これで準備万端だな。さあ、これを持っていきなさい」

マスターはそう言って、二つの袋を私に手渡しました。一つはギルドの紋章が入った革袋、もう一つはマスター個人のものらしき、少しごわごわした布袋です。
旅行の用意はギルドの臨時セットをお借りします。 中には携帯食料や水筒、着替え、そして護身用の小さなナイフが入っていました。そして、マスターの道具セット。こちらはなんだか色々な小瓶や怪しげな道具が入っていて、少し重たいです。

「あの、夫には……あの人には、マスターからお話をしてくださるんですよね?  しばらく家を空けること、心配しないでほしいって……」

「ああ、任せておけ。上手く言っておく」

その言葉が、本当なのかどうか、今の私にはもう分かりませんでした。

こうして、私はギルドの裏口から、誰にも見られずに街の外へと出発しました。
お薬の効果でしょうか、足元が少しふわふわします。これから向かうヴェールウッドは、ここから南へ馬車でも三日はかかる道のりです。一人旅は不安ですが不思議と、心は高揚していました。

すて~たす
名前:リセ・シルバリー 
職業:新米冒険者 
武器:なし(護身用ナイフ) 
装備:修道服 
持ち物:
 教会の薬箱 
 マスターの道具セット 
 ギルドの旅路セット 
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