70 / 370
4章 訳あり人妻さんとたいへんなお使いのお話
66:夜
しおりを挟む
アリアは、硬直するリオの若く逞しい胸板に、そっと指先を這わせる。その指の動きは、かつて帝国で幾多の貴族や富豪を虜にした、当時の彼女のそれであった。指先だけで男の身体のどこが敏感で、どのように触れれば悦びの声を上げるのかを、彼女は呼吸をするのと同じくらい自然に知り尽くしている。
「あ……ぅっ」
指が触れた場所から、電撃のような鋭い快感が走り、リオの口から情けない声が漏れた。アリアは、その初心な反応に満足そうに笑みを深めると、さらに大胆に、自らの豊満な乳房を彼の胸にぐりぐりと押し付けた。暖炉の熱を吸って熱く、そして柔らかく、それでいて圧倒的な弾力を持つ肉の塊が、彼の引き締まった肌を心地よく圧迫し、その思考を蕩かしていく。
「ねぇ、リオ……♡ あんた、まさかとは思うけど……女の人って、知らないのかい……?」
その問いは、悪魔の囁きのように甘く、そして残酷だった。リオの顔が、屈辱と、抗いがたい興奮とで瞬時に真っ赤に染め上がる。どもりながら何かを答えようとするが、喉がひきつり、言葉にならない。その狼狽しきった純真な反応だけで、アリアは全てを確信した。目の前のこの若く逞しい戦士は、まだ女の味を知らない、うぶな童貞なのだ、と。その事実は、アリアの内に眠るサディスティックな情熱に、激しく火を注いだ。
(──ああ、なんてことだろう。こんな、極上の逸材が、まだ誰の色にも染まらずに、この世に存在していたなんて)
心の中で、淑やかな女将ではない、もう一人の自分が歓喜の声を上げる。この若者の初めてを、自分の手で、自分の好きなように、めちゃくちゃに汚し、染め上げてみたい。その黒く、甘美な背徳的欲望が、彼女の下腹部をさらに熱く、そしてじゅくりと濡れそぼらせた。
「……♡あたいが、初めての相手じゃ……不満、かい……?」
吐息と共に囁かれたその言葉は、リオにとって最後通牒に等しかった。アリアの顔が、互いの吐息が混じり合うほどの距離にまで近づく。『妖精の吐息』の効果で潤んだ瞳が、獲物を捕らえた蛇のように彼を射抜き、微かに開かれた唇は、熟れた果実のように瑞々しく、彼を誘っていた。
「ふ、不満だなんて……そんな……! むしろ……いや、おれは……アリアさんみたいな人が、その……すごく、好み、で……す……」
それは、もはや彼の意志ではなく、酒精に操られた唇が勝手に紡ぎ出した、魂の叫びだった。その言葉を聞いた瞬間、アリアの瞳が、勝利を確信した捕食者のように、妖しく細められた。
「……♡なぁんだ。そうだったのかい……♡」
言質は、取った。
「それなら、話は早いじゃないか……♡」
次の瞬間、アリアはしなやかな豹のように身を翻し、呆然とするリオを粗末な寝台へと力強く押し倒した。突然のことに抵抗する間もなく、リオの背中は、乾いた藁が軋む音を立ててマットレスに深く沈み込む。そして、彼の視界は、自分に覆いかぶさってくるアリアの、圧倒的に豊満な肉体で完全に埋め尽くされた。
暖炉の炎は、先ほどと変わらず静かに、しかし確かな熱量を持って燃え続けている。時折ぱちりと薪がはぜる音が、これから始まる背徳的な儀式の開始を告げる合図のようだった。
「あ……あ……?」
柔らかく、それでいてずしりと重い乳房が、彼の胸を快く押し潰す。豊かな金色の髪が彼の顔にかかり、彼女の甘い体臭と『妖精の吐息』の芳香が混じり合った、むせ返るような匂いが彼の思考能力を完全に奪い去った。見下ろしてくるアリアの顔は、もはや慈母のそれではない。これから始まる饗宴を前に、舌なめずりをする妖婦の、恍惚とした表情を浮かべている。彼女自身、自分がリオを喜ばせるという目的以上に、己の身体が極限まで発情し、この若く逞しい雄を欲していることには、まだ気づいていなかった。ただ、目の前の獲物を前に、身体の芯から湧き上がる歓喜と興奮に、その身を委ねているだけだった。
「さあ、始めようか、リオ……♡ あたいが、あんたに……♡ 大人の味ってやつを、たぁっぷり、教えてあげるからねぇ……♡♡♡♡♡」
アリアはそう囁くと、リオの硬く尖った乳首に、ねっとりとした生温かい舌を這わせた。
「ひっ!? あ、アリアさ、だ、だめっで、そこはっ」
懇願と拒絶が混じり合った、掠れた悲鳴。若く鍛え上げられた身体が、経験したことのない快感にびくりと大きく跳ねる。アリアはその初心な反応を、暖炉の炎に照らされた寝台の上から見下ろし、満足げに喉の奥でくすくすと笑った。その笑みはもはや、港の安宿で貞淑に夫を支える若女将のものではなく、かつて帝都の夜を支配した最高級の娼婦だけが浮かべることを許された、蠱惑的で、残酷なまでに美しい笑みであった。
「ふふっ……♡ なぁに、可愛い声を出しちゃって……♡ さっきまでの威勢は、どうしたんだい? リオ……♡」
彼女の舌は、悪戯好きの猫のように、リオの硬く尖った左の乳首を執拗に攻め立てる。吸い、舐め、時折、その先端を小さく鋭い歯で甘噛みする。その度に、リオの未熟な身体は快感の荒波に翻弄され、弓なりにしなっては、びくびくと短い痙攣を繰り返した。ゴブリンの群れを前にしても揺るがなかったはずの屈強な戦士の身体が、今は一人の女の舌先だけで完全に無力化されている。その抗いがたい事実が、アリアの内に眠るサディスティックな支配欲を、さらに燃え上がらせた。
「あ……ぅっ」
指が触れた場所から、電撃のような鋭い快感が走り、リオの口から情けない声が漏れた。アリアは、その初心な反応に満足そうに笑みを深めると、さらに大胆に、自らの豊満な乳房を彼の胸にぐりぐりと押し付けた。暖炉の熱を吸って熱く、そして柔らかく、それでいて圧倒的な弾力を持つ肉の塊が、彼の引き締まった肌を心地よく圧迫し、その思考を蕩かしていく。
「ねぇ、リオ……♡ あんた、まさかとは思うけど……女の人って、知らないのかい……?」
その問いは、悪魔の囁きのように甘く、そして残酷だった。リオの顔が、屈辱と、抗いがたい興奮とで瞬時に真っ赤に染め上がる。どもりながら何かを答えようとするが、喉がひきつり、言葉にならない。その狼狽しきった純真な反応だけで、アリアは全てを確信した。目の前のこの若く逞しい戦士は、まだ女の味を知らない、うぶな童貞なのだ、と。その事実は、アリアの内に眠るサディスティックな情熱に、激しく火を注いだ。
(──ああ、なんてことだろう。こんな、極上の逸材が、まだ誰の色にも染まらずに、この世に存在していたなんて)
心の中で、淑やかな女将ではない、もう一人の自分が歓喜の声を上げる。この若者の初めてを、自分の手で、自分の好きなように、めちゃくちゃに汚し、染め上げてみたい。その黒く、甘美な背徳的欲望が、彼女の下腹部をさらに熱く、そしてじゅくりと濡れそぼらせた。
「……♡あたいが、初めての相手じゃ……不満、かい……?」
吐息と共に囁かれたその言葉は、リオにとって最後通牒に等しかった。アリアの顔が、互いの吐息が混じり合うほどの距離にまで近づく。『妖精の吐息』の効果で潤んだ瞳が、獲物を捕らえた蛇のように彼を射抜き、微かに開かれた唇は、熟れた果実のように瑞々しく、彼を誘っていた。
「ふ、不満だなんて……そんな……! むしろ……いや、おれは……アリアさんみたいな人が、その……すごく、好み、で……す……」
それは、もはや彼の意志ではなく、酒精に操られた唇が勝手に紡ぎ出した、魂の叫びだった。その言葉を聞いた瞬間、アリアの瞳が、勝利を確信した捕食者のように、妖しく細められた。
「……♡なぁんだ。そうだったのかい……♡」
言質は、取った。
「それなら、話は早いじゃないか……♡」
次の瞬間、アリアはしなやかな豹のように身を翻し、呆然とするリオを粗末な寝台へと力強く押し倒した。突然のことに抵抗する間もなく、リオの背中は、乾いた藁が軋む音を立ててマットレスに深く沈み込む。そして、彼の視界は、自分に覆いかぶさってくるアリアの、圧倒的に豊満な肉体で完全に埋め尽くされた。
暖炉の炎は、先ほどと変わらず静かに、しかし確かな熱量を持って燃え続けている。時折ぱちりと薪がはぜる音が、これから始まる背徳的な儀式の開始を告げる合図のようだった。
「あ……あ……?」
柔らかく、それでいてずしりと重い乳房が、彼の胸を快く押し潰す。豊かな金色の髪が彼の顔にかかり、彼女の甘い体臭と『妖精の吐息』の芳香が混じり合った、むせ返るような匂いが彼の思考能力を完全に奪い去った。見下ろしてくるアリアの顔は、もはや慈母のそれではない。これから始まる饗宴を前に、舌なめずりをする妖婦の、恍惚とした表情を浮かべている。彼女自身、自分がリオを喜ばせるという目的以上に、己の身体が極限まで発情し、この若く逞しい雄を欲していることには、まだ気づいていなかった。ただ、目の前の獲物を前に、身体の芯から湧き上がる歓喜と興奮に、その身を委ねているだけだった。
「さあ、始めようか、リオ……♡ あたいが、あんたに……♡ 大人の味ってやつを、たぁっぷり、教えてあげるからねぇ……♡♡♡♡♡」
アリアはそう囁くと、リオの硬く尖った乳首に、ねっとりとした生温かい舌を這わせた。
「ひっ!? あ、アリアさ、だ、だめっで、そこはっ」
懇願と拒絶が混じり合った、掠れた悲鳴。若く鍛え上げられた身体が、経験したことのない快感にびくりと大きく跳ねる。アリアはその初心な反応を、暖炉の炎に照らされた寝台の上から見下ろし、満足げに喉の奥でくすくすと笑った。その笑みはもはや、港の安宿で貞淑に夫を支える若女将のものではなく、かつて帝都の夜を支配した最高級の娼婦だけが浮かべることを許された、蠱惑的で、残酷なまでに美しい笑みであった。
「ふふっ……♡ なぁに、可愛い声を出しちゃって……♡ さっきまでの威勢は、どうしたんだい? リオ……♡」
彼女の舌は、悪戯好きの猫のように、リオの硬く尖った左の乳首を執拗に攻め立てる。吸い、舐め、時折、その先端を小さく鋭い歯で甘噛みする。その度に、リオの未熟な身体は快感の荒波に翻弄され、弓なりにしなっては、びくびくと短い痙攣を繰り返した。ゴブリンの群れを前にしても揺るがなかったはずの屈強な戦士の身体が、今は一人の女の舌先だけで完全に無力化されている。その抗いがたい事実が、アリアの内に眠るサディスティックな支配欲を、さらに燃え上がらせた。
10
あなたにおすすめの小説
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる