剣と魔法の世界で冒険はそこそこにして色々なお仕事の女の子達がはちゃめちゃにえっちなことになるお話

アレ

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6章 メイドとして潜入したら当然の如くぐちょぐちょえっちになってしまうお話

119:図書室

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ユーノくんは説明しました。
オットーおじいちゃん、つまり先代領主の体調が思わしくないこと。図書室で治療薬の魔導書を見つけ、ポーションを合成したこと。そして、その探求の果てに、この大迷宮へとたどり着いたこと。
ひいおじいちゃんは、ただ黙ってその話に耳を傾けていましたが、ユーノくんの話が終わると、その顎の骨をこつり、と鳴らしました。

「ふむ。ユーノ、と申したか。おぬし、あの赤い秘薬の合成に成功したのじゃな? あれはの、生命そのものを根源から活性化させる秘薬じゃ。病に蝕まれた者には良薬じゃが、健康な者が飲めば、その有り余る生命力は行き場をなくし、子孫を残すための機能…つまり、生殖本能を暴走させるのじゃな」
その言葉に、小雪さんの身体がびくりと震えます。
「それを十倍に薄め、月に小さじ一杯ほどオットーに飲ませてやれい。それで十分すぎるほど回復するじゃろう。あと三十年は、あやつも健在のはずじゃ。…くれぐれも、飲ませすぎるでないぞ?」

その言葉に、小雪さんは恐る恐る、しかし必死の思いで口を開きました。
「あ、あの…! 先々代領主様! つかぬことをお伺いいたしますが、その赤いお薬を飲みすぎてしまった場合、どのようにすれば解毒できるのでしょうか…?」
「んんん? おぬしはユーノの護衛か? …もしや、飲みすぎたのか? あれは回復ポーションとしても、なかなかいい線いっておるじゃろう。死にかけるような怪我でも負ったかの? 副作用で少しばかり助平になるが、ちと我慢せい。…して、どれほど飲んだのじゃ?」

「いえ、その、あまりにも美味しくて、つい、瓶で五本ほど…」
「…ご、五本じゃと…? 原液でか…?」
さすがの不死の王も、絶句したようにしばし黙り込みました。
「…あれは生命力を高める秘薬じゃ。毒ではないゆえ、解毒という概念はないわい。おぬしの身体が、その莫大な生命力を消費しきるのを待つしかあるまい。しかし、五本というのは…うーむ。まぁ、二年ほどもすれば、その発情も治まるじゃろうよ。それまでは、ユーノにでも、相手をしてもらうがよかろう」
「えぇぇ…そ、そんなぁ…」

がっくりと膝から崩れ落ちる小雪さん。その絶望に打ちひしがれる姿を尻目に、リッチは満足げにユーノくんを見つめます。

「しかしユーノよ。おぬし、なかなか見込みがあるのぅ。わしの血は、まだ枯れてはおらなんだか。よし! わしが直々に、魔術の真髄というものを教えてやろう!」
「うん! ひいおじいちゃん、よろしくお願いするよ!」

こうして、小雪さんの極秘潜入任務は、当事者たちの誰もが予想だにしなかった形で、その目的を達成し、一応の終わりを迎えたのでした。

◇◇◇

若きご主人様であるユーノくんとの、甘くも激しい秘密の儀式と、それに続く大冒険から二週間ほどの月日が流れました。その日の朝は、空がどこまでも高く澄み渡り、領主邸の庭園に咲き誇る花々の香りを、心地よい風が運んでくる、穏やかな日でした。小雪さんは、旅立ちの支度を終え、いつもの機能的な旅装束に身を包んでいました。しかし、その凛とした佇まいの奥には、この屋敷で過ごした日々の記憶が、甘い疼きとして確かに残っています。

領主邸の豪奢な玄関ホールで、ユーノくんは名残惜しそうに、小雪さんの袖をきゅっと掴んでいました。その潤んだ瞳には、年相応の少年らしい寂しさが色濃く浮かんでいました。

「おねぇちゃん。本当に行っちゃうの? ニンジャなんてやめて、僕のおよめさんになってもいいんだよ?」

その言葉は、子供の戯言などではありませんでした。領主アストール家の次期当主としての、真剣な求婚。度重なる睦言の中で、小雪さんは自らの素性も、シノビの里のことも、そして許嫁の存在さえも、すべてこの若きご主人様に打ち明けてしまっていたのです。快感の絶頂で、蕩けきった頭で、彼の問いかけにされるがままに。

「ありがとうございます、ユーノ様。そのお言葉だけで、わたくしは…望外の幸せにございます。ですが、私には果たさねばならぬ、次の任務が」

小雪さんは、胸に込み上げる熱い想いを押し殺し、シノビとしての仮面を被って、静かに首を横に振ります。故郷に残してきた許嫁への操、そして里の掟。それらが、彼女をこの甘美な檻から引き離そうとしていました。

「そっか…。でも、おねぇちゃんにはいっぱい助けてもらったから、今度はおねぇちゃんがピンチの時には、僕が助けに行くよ! 」

その声には、もはやかつての気弱な少年の面影はありません。一人の男としての、力強い約束でした。

「はい。ありがとうございます、ユーノ様」

小雪さんは、出会った時と同じように、しかし、あの頃とは比べ物にならないほどの熱と想いを込めて、蠱惑的に、深く、深く、お辞儀をしました。スカートの裾がふわりと揺れ、その下にある、この二週間で数えきれないほどの胤を注ぎ込まれた秘裂が、きゅう、と甘く疼いたのを、ユーノくんだけが見ていました。そうして彼女は、次なる任務の地へと旅立っていったのです。
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