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10章 危ないお店に潜入したら当然のごとくぐちょぐちょえっちになってしまうお話
181:女給
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翌日、港湾要塞都市アストリナのスラム街、その最奥に位置する安酒場「赤煙亭」に、一人の給仕が新しく入った。彼女の名はユキ。闇夜を溶かし込んだかのように艶やかな黒髪は、光の乏しい店内ですら潤んだ輝きを放ち、しなやかな肩まで流れている。対照的に、その肌は磨かれた白磁のように雪の白さを湛えていた。痩身でありながら、その実、女性らしい柔らかな曲線を描く身体つきは、汗と脂と安酒の匂いが染みついた薄汚れた酒場の空気の中で、ひときわ異彩を放っていた。この赤煙亭では、なぜか人気の給仕女が次々と姿を消すという、黒い噂が絶えなかった。しかし、そんな不穏な空気も、まるで場違いなほど清純に見えるユキの登場によって、一夜にして吹き飛んだ。彼女はその日のうちに、欲望にぎらつく男たちの熱い視線を一身に集める、新たな看板娘となったのである。
店主から与えられたユニフォームは、肌の露出を計算し尽くした、身体の線を悪意をもって強調するデザインであった。目の覚めるような橙の布地は、彼女の白い肌をさらに際立たせる。大胆に切り詰められたスカートからは、鍛え上げられた滑らかな太腿が惜しげもなく覗き、引き締まった細いウエストは完全に露出している。その上、胸元は豊かな膨らみが今にもこぼれ落ちんばかりに、これでもかと強調されていた。肌理の細かい肌に、ざらついた安物の布地が擦れるたびに、小雪の頬は羞恥に淡く染まった。
店内には、汗と安いエールの酸っぱい匂いを撒き散らす、荒々しい男たちが獣のようにひしめき合っている。元傭兵、脱走兵、あるいは路地裏で人を殺めてきたであろう者たち。彼らの放つ、むせ返るような雄の人いきれと、品定めするような粘つく視線に晒されるたび、小雪の子宮の奥がきゅん、と熱を帯びるのを感じた。かの妙薬は、彼女の生命力を根源から活性化させると同時に、その魔力循環を常に暴走寸前の過敏な状態へと変質させていた。男たちの隠すことのない欲望が、魔力となって肌を刺し、彼女の神経網を直接焼き焦がす。硬くなった乳首が、薄いユニフォームの上からでも分かるほどに鋭く尖り、服と擦れ合う微かな刺激でさえ、骨盤の奥をとろかすような甘美な疼きを呼び起こすのであった。
赤煙亭に潜入した小雪は、内心の激しい動揺を押し殺し、慣れない笑みを唇に貼り付けて接客を続けた。飛び交う下品な言葉や、まるで素肌を直接舐め上げるかのようにまとわりつく視線。普段の彼女ならば、氷のような一瞥で黙らせるところだが、今は任務のため、耐えなければならない。今、この瞬間、自分はこの店の給仕「ユキ」なのだ。それでも、大衆の前で媚びへつらうような態度を取ることは、シノビとしての矜持がどうしても許さなかった。時折、男たちの度を越した卑猥な冗談に、彼女は意図せずして冷ややかな視線と氷のような態度で応じてしまうのであった。
「おい、ユキちゃんよぉ、そのツンとした顔がいいじゃねぇか。今夜、俺の部屋でその澄ました顔をぐちゃぐちゃにしてやろうか?」
脂ぎった顔の男が、ゲラゲラと下品な笑い声を上げる。周囲の男たちも同調し、卑しい視線がさらに突き刺さる。小雪は無表情に男を見つめ、鈴を転がすような声に、しかし刃のような冷たさを乗せて言い放った。
「お客様、ご注文はお決まりでしょうか? それとも、その汚れたお口を洗うための水でもお持ちいたしましょうか?」
その言葉に、男は一瞬たじろいだが、すぐに顔を真っ赤にして怒鳴り返した。周囲の男たちからは、囃し立てるような声が上がる。小雪はそんな喧騒にも動じず、静かに次の客へと視線を移した。そのあまりに冷淡な態度が、かえって男たちの歪んだ欲望を、より一層激しく煽っていることには、まだ気づいていない。
別のテーブルでは、酔いに任せたドワーフの男が、注文の品を受け取るふりをして小雪の腰に馴れ馴れしく手を伸ばしてきた。ぬるりとした汗ばんだ感触に、小雪の背筋が凍る。反射的に身をかわし、男の手を鋭く払い除けた。
「な、何しやがる!」
「お客様、お触りはご遠慮ください。他のお客様のご迷惑になります」
小雪の声は、冬の湖面のように冷たい。しかし、その声には、本人にしか分からないほどの微かな震えが混じっていた。男は逆上し、椅子を蹴立てて掴みかかろうとするが、周囲の仲間に宥められ、舌打ちしながら引き下がった。小雪は乱れた呼吸を整え、何事もなかったかのように仕事に戻る。だが、腰に残る男の生々しい感触と、骨盤の奥から甘く込み上げてくる熱に、奥歯を強く噛みしめた。
「へっ、気取ってやがるぜ、あの女。どうせ金次第で股を開くんだろ?」
「ああ、見てろよ。今にあのクールな顔が、快楽に歪むところを見せてやる」
そんな囁き声が、店内のあちこちから聞こえてくる。男たちは小雪に卑猥な言葉を浴びせるだけでは満足しなかった。時に、分厚い金貨の袋を店主に差し出し、赤煙亭の上階にあるという「特別室」で、小雪との一夜を買い求めた。小雪に拒否権はない。それは、彼女がこの店で働く上での暗黙のルールであり、盗賊団に繋がる手がかりを掴むという、任務を続けるための代償だった。むしろ、平素のクールで一切媚びない小雪の態度が、男たちの歪んだ嗜虐心を刺激し、彼女の「値段」を吊り上げているらしかった。薄暗い部屋で、小雪が何度涙を流し、喘ぎながら許しを乞うても、男たちの責めは止まることはなかった。圧倒的な快楽で、小雪の心と身体は蹂躙され、その度に、彼女の中にあったシノビとしての矜持や、一人の女としての尊厳が、少しずつ、しかし確実に壊されていくのを感じていた。
店主から与えられたユニフォームは、肌の露出を計算し尽くした、身体の線を悪意をもって強調するデザインであった。目の覚めるような橙の布地は、彼女の白い肌をさらに際立たせる。大胆に切り詰められたスカートからは、鍛え上げられた滑らかな太腿が惜しげもなく覗き、引き締まった細いウエストは完全に露出している。その上、胸元は豊かな膨らみが今にもこぼれ落ちんばかりに、これでもかと強調されていた。肌理の細かい肌に、ざらついた安物の布地が擦れるたびに、小雪の頬は羞恥に淡く染まった。
店内には、汗と安いエールの酸っぱい匂いを撒き散らす、荒々しい男たちが獣のようにひしめき合っている。元傭兵、脱走兵、あるいは路地裏で人を殺めてきたであろう者たち。彼らの放つ、むせ返るような雄の人いきれと、品定めするような粘つく視線に晒されるたび、小雪の子宮の奥がきゅん、と熱を帯びるのを感じた。かの妙薬は、彼女の生命力を根源から活性化させると同時に、その魔力循環を常に暴走寸前の過敏な状態へと変質させていた。男たちの隠すことのない欲望が、魔力となって肌を刺し、彼女の神経網を直接焼き焦がす。硬くなった乳首が、薄いユニフォームの上からでも分かるほどに鋭く尖り、服と擦れ合う微かな刺激でさえ、骨盤の奥をとろかすような甘美な疼きを呼び起こすのであった。
赤煙亭に潜入した小雪は、内心の激しい動揺を押し殺し、慣れない笑みを唇に貼り付けて接客を続けた。飛び交う下品な言葉や、まるで素肌を直接舐め上げるかのようにまとわりつく視線。普段の彼女ならば、氷のような一瞥で黙らせるところだが、今は任務のため、耐えなければならない。今、この瞬間、自分はこの店の給仕「ユキ」なのだ。それでも、大衆の前で媚びへつらうような態度を取ることは、シノビとしての矜持がどうしても許さなかった。時折、男たちの度を越した卑猥な冗談に、彼女は意図せずして冷ややかな視線と氷のような態度で応じてしまうのであった。
「おい、ユキちゃんよぉ、そのツンとした顔がいいじゃねぇか。今夜、俺の部屋でその澄ました顔をぐちゃぐちゃにしてやろうか?」
脂ぎった顔の男が、ゲラゲラと下品な笑い声を上げる。周囲の男たちも同調し、卑しい視線がさらに突き刺さる。小雪は無表情に男を見つめ、鈴を転がすような声に、しかし刃のような冷たさを乗せて言い放った。
「お客様、ご注文はお決まりでしょうか? それとも、その汚れたお口を洗うための水でもお持ちいたしましょうか?」
その言葉に、男は一瞬たじろいだが、すぐに顔を真っ赤にして怒鳴り返した。周囲の男たちからは、囃し立てるような声が上がる。小雪はそんな喧騒にも動じず、静かに次の客へと視線を移した。そのあまりに冷淡な態度が、かえって男たちの歪んだ欲望を、より一層激しく煽っていることには、まだ気づいていない。
別のテーブルでは、酔いに任せたドワーフの男が、注文の品を受け取るふりをして小雪の腰に馴れ馴れしく手を伸ばしてきた。ぬるりとした汗ばんだ感触に、小雪の背筋が凍る。反射的に身をかわし、男の手を鋭く払い除けた。
「な、何しやがる!」
「お客様、お触りはご遠慮ください。他のお客様のご迷惑になります」
小雪の声は、冬の湖面のように冷たい。しかし、その声には、本人にしか分からないほどの微かな震えが混じっていた。男は逆上し、椅子を蹴立てて掴みかかろうとするが、周囲の仲間に宥められ、舌打ちしながら引き下がった。小雪は乱れた呼吸を整え、何事もなかったかのように仕事に戻る。だが、腰に残る男の生々しい感触と、骨盤の奥から甘く込み上げてくる熱に、奥歯を強く噛みしめた。
「へっ、気取ってやがるぜ、あの女。どうせ金次第で股を開くんだろ?」
「ああ、見てろよ。今にあのクールな顔が、快楽に歪むところを見せてやる」
そんな囁き声が、店内のあちこちから聞こえてくる。男たちは小雪に卑猥な言葉を浴びせるだけでは満足しなかった。時に、分厚い金貨の袋を店主に差し出し、赤煙亭の上階にあるという「特別室」で、小雪との一夜を買い求めた。小雪に拒否権はない。それは、彼女がこの店で働く上での暗黙のルールであり、盗賊団に繋がる手がかりを掴むという、任務を続けるための代償だった。むしろ、平素のクールで一切媚びない小雪の態度が、男たちの歪んだ嗜虐心を刺激し、彼女の「値段」を吊り上げているらしかった。薄暗い部屋で、小雪が何度涙を流し、喘ぎながら許しを乞うても、男たちの責めは止まることはなかった。圧倒的な快楽で、小雪の心と身体は蹂躙され、その度に、彼女の中にあったシノビとしての矜持や、一人の女としての尊厳が、少しずつ、しかし確実に壊されていくのを感じていた。
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