剣と魔法の世界で冒険はそこそこにして色々なお仕事の女の子達がはちゃめちゃにえっちなことになるお話

アレ

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10章 危ないお店に潜入したら当然のごとくぐちょぐちょえっちになってしまうお話

182:女給

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 今日も今日とて、港湾要塞都市アストリナのスラム街に位置する安酒場「赤煙亭」の閉店間際、一人の男が分厚い金貨の袋をカウンターに叩きつけた。爬虫類を思わせる冷たい目をぎらつかせ、男は店主の耳元で何事か囁きながら、その汚れた指で小雪を指し示す。その視線は粘り気を帯び、まるで獲物を品定めするかのように彼女の全身を舐め回した。どうやら、今夜の「遊び」の相手として小雪を指名し、特別な趣向を凝らしたいらしい。店主は、感情の読めない目で金貨の重さを確かめると、面倒くさそうに頷き、無言で小雪に顎をしゃくった。それは、客の要求に応じろという、拒否権のない命令であった。

 断ることはできない。この数日間の屈辱的な経験の中で、この店で相次いで姿を消した給仕女たちの事件の核心が、この「赤煙亭」にあるという確信は、日に日に強まるばかりだったからだ。それとなく他の従業員や客から聞き出した情報によれば、消えた娘たちは皆、小雪のように男たちの間で評判になった後、ある日忽然と姿を消すのだという。まるで商品価値が最高潮に達したところで、闇市場へと「出荷」されるかのように。そして店主は、まるで磨り減った道具を取り換えるように、すぐに新しい給仕の募集をかける。この非情で冒涜的なサイクルを断ち切るには、自らもその濁流に身を投じるしかない。男たちの欲望に応え続ければ、やがて事件の真相に辿り着けるはずだ。そう信じるしかなかった。

「ユキ、こっちだ」

 店主の腹の底から響くような低い声が、小雪を覚悟の淵から現実へと引き戻す。小雪は、誰にも気づかれぬよう深く息を吸い込み、努めて平静を装いながら男の方へと歩み寄った。その顔を見て、小雪は息をのむ。先日、そのあまりに無礼な態度に、思わず氷のような言葉で逆上させてしまった、あの男であった。男は小雪の反応を愉しむかのように、いやらしい笑みを口元に浮かべている。

「店主、この娘だ。今夜はこいつを借りるぞ。例の『衣装』も用意してあるんだろうな?」

 男の声は、まるで沼の底から響くかのようにねっとりとしていて、小雪の耳朶に不快にまとわりつく。店主は無感動に頷き、再び小雪に向かって顎をしゃくった。

「…お客様。本日はどのようなご用向きでございましょうか」

 小雪は、震えそうになる声を必死で抑え込み、この数日間でようやく覚えた営業用の笑みを浮かべた。心の奥底では、屈辱と、任務への焦燥感、そして妙薬に煽られた身体が求める、得体の知れない期待感が渦巻いている。特に「特別な衣装」という言葉が、妙に彼女の心をざわつかせた。一体どんな辱めを受けるというのか。そんな不安とは裏腹に、男のぎらついた欲望に晒された下腹部の奥が、じわりと熱を持ち始める。

「フン、殊勝なことだな。この前の無礼を忘れたわけではないだろうな。今夜はお前をたっぷりと可愛がってやる。ほら、さっさと準備するんだ」

 男は小雪の返答など待たずに、乱暴にその細い腕を掴み、上階へと続く薄暗い階段へと引きずろうとした。その瞬間、小雪の身体の奥で、抗いがたい疼きが奔流のように駆け巡った。任務のためだ、この男に従わなければならない。しかし、それだけではない。この男に、あの店長にされたように、あるいはそれ以上に、めちゃくちゃにされることへの倒錯した期待感が、確かに存在していた。

「…かしこまりました。お客様にご満足いただけるよう、精一杯努めさせていただきます」

 小雪は、うつむき加減にそう答えた。声はか細く、自分でも驚くほど従順な響きを帯びていた。掴まれた腕から伝わる男の体温が、まるで毒のように全身に染み渡っていく。階段を上る一歩一歩が、奈落へと続く道のりのように重い。だが、その重さとは裏腹に、身体の芯は奇妙な熱を帯び、未知の快楽への扉がゆっくりと開かれようとしていた。故郷に残した許嫁への罪悪感も、シノビとして背負った任務の重圧も、今はただ、この先に待つであろう背徳的な快楽への予感の前では、色褪せていくようだった。

 男に腕を引かれるまま、小雪は赤煙亭の上階にある「特別室」へと足を踏み入れた。そこは、彼女がこの幾日で幾度となく屈辱的な夜を過ごした場所だった。部屋の中は相変わらず雑然としており、埃っぽい匂いと、微かに残る過去の男たちの汗や体液の酸っぱい匂いが混じり合って鼻をつく。壁には意味不明な落書きや、何の液体か判然としない染みが点在し、床には空き瓶や衣類らしきものが散乱している。窓は固く閉ざされ、外の喧騒はまるで別世界のことのように遠くに聞こえるだけだ。部屋の中央には、シーツが乱れたままの大きなベッドが鎮座し、その存在がこの部屋の主目的を雄弁に物語っていた。

 この部屋に来るたび、小雪の心は複雑な感情で掻き乱される。任務のためとはいえ、見知らぬ男たちに身体を弄ばれ、快楽に溺れていく自分への嫌悪感。許嫁への裏切りに対する罪悪感。そして、それに反するように、妙薬と度重なる陵辱によって開発されてしまった身体が求める、背徳的な快楽への渇望。思い出すだけで、子宮の奥がきゅんと疼き、恥丘がじわりと熱を持つのを感じてしまう。今日もまた、この場所で、どんな辱めを受けるのだろうか。不安と期待が入り混じり、小雪は知らず知らずのうちに、ごくりと唾を飲み込んだ。
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