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第七十九話:深淵への扉
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バキィィィィィン!
世界が、砕ける音がした。
それは、僕が、これまで、聞いてきた、どんな、破壊音とも、違っていた。
岩が、砕ける音ではない。
空間、そのものが、砕け散る、音。
超巨大地震の、全てのエネルギーが、収束した、ただ一点。
そこにあった、カイザーによる、絶対的な、はずだった、概念の、封印が、その、暴力的なまでの、物理エネルギーの前に、耐えきれず、粉々に、砕け散ったのだ。
僕たちの、目の前の、虚空。
そこに、漆黒の、亀裂が、走った。
それは、もはや、ワイヤーフレームの、亀裂ではない。
光すらも、飲み込む、完全な、「無」。
物理法則が、意味をなさない、この世界の、裏側へと、繋がる、次元の、穴。
――《アビス・コア》の、最深部へと、繋がる、ワームホールだった。
僕が、起こした、天変地異は、その、役目を、終えたかのように、ゆっくりと、収まっていく。
大地の、揺れは、止まり、空の、歪みも、消えていく。
後には、巨大な、傷跡と化した、大地と、そして、僕たちの目の前に、ぽっかりと、口を開けた、深淵への、扉だけが、残されていた。
「……開いた」
僕の、口から、かすれた、声が、漏れた。
僕の、最後の、そして、最大の、賭けは、成功したのだ。
だが、僕たちの、身体は、もう、限界だった。
僕の、MPは、完全に、枯渇し、立っていることすら、ままならない。
ゴードンも、ミモリさんも、そして、生き残った、連合の仲間たちも、最後の、死闘で、満身創痍。
誰もが、その場に、へたり込み、荒い息を、繰り返していた。
「……やったな、リク」
ゴードンが、地面に、大の字に、寝転がりながら、満足げに、笑った。
「本当に、大陸を、動かしやがった……。お前は、本当に、俺たちの、最高の、リーダーだ」
仲間たちが、僕に、賞賛と、感謝の、視線を、向けてくれる。
だが、僕たちの、戦いは、まだ、終わってはいなかった。
この、扉の、向こう側に、全ての、元凶が、待っているのだ。
僕は、ふらつく、足で、立ち上がった。
「……行かなければ」
「リク!?」
「カイザーを、止めなければ。そして、ガイアを、解放しなければ。全ては、そのために……」
僕が、一人でも、行こうと、深淵の扉へと、歩みを進めた、その時。
二つの、影が、僕の、両脇を、支えるように、立った。
ゴードンと、ミモリさんだった。
「当たり前だろ」
ゴードンが、僕の、肩を、力強く、抱いた。
「最後の、最後まで、付き合ってやるよ。お前の、その、クレージーな、冒険に、な」
「はい」
ミモリさんも、僕の、手を、強く、握りしめた。
「私たち、三人で、一つの、パーティーですから」
二人の、温かい、体温が、僕に、最後の、力を、与えてくれる。
僕たちは、顔を、見合わせた。
そして、何も、言わずに、頷きあう。
僕たちが、深淵の扉へと、向かおうとした、その時。
「――待て、リク殿」
声の主は、バルカンだった。
彼もまた、ボロボロの、身体を、引きずりながら、僕たちの、前に、立っていた。
「ここから先は、お主ら、三人の、役目じゃ」
彼は、静かに、しかし、力強く、言った。
「我らは、もう、これ以上、進むことはできん。じゃが、我らの、魂は、常にお主らと、共にある。この、世界の、未来を、お主らに、託す」
バルカンの、その言葉に、生き残った、連合の、仲間たちが、頷いた。
彼らは、それぞれの、武器を、地面に突き立て、僕たち、三人のために、道を開けてくれた。
それは、英雄を、送り出す、騎士たちの、最高の、敬礼だった。
「……皆さん」
僕の、胸が、熱くなった。
僕は、彼ら、一人一人に、深く、深く、頭を下げた。
「……行ってきます」
僕、ゴードン、ミモリさん。
僕たち、三人は、傷つき、疲弊した、仲間たちに、後を、託され。
この、世界の、全ての、運命を、その、双肩に、背負い。
最後の、戦いの舞台となる、深淵への、扉へと、その身を、投じた。
漆黒の、闇が、僕たちを、包み込む。
それは、世界の、終わりへと、続く、道なのか。
それとも、新たな、始まりへと、繋がる、道なのか。
その、答えを、確かめるために。
僕たちの、最後の、冒険が、今、始まる。
世界が、砕ける音がした。
それは、僕が、これまで、聞いてきた、どんな、破壊音とも、違っていた。
岩が、砕ける音ではない。
空間、そのものが、砕け散る、音。
超巨大地震の、全てのエネルギーが、収束した、ただ一点。
そこにあった、カイザーによる、絶対的な、はずだった、概念の、封印が、その、暴力的なまでの、物理エネルギーの前に、耐えきれず、粉々に、砕け散ったのだ。
僕たちの、目の前の、虚空。
そこに、漆黒の、亀裂が、走った。
それは、もはや、ワイヤーフレームの、亀裂ではない。
光すらも、飲み込む、完全な、「無」。
物理法則が、意味をなさない、この世界の、裏側へと、繋がる、次元の、穴。
――《アビス・コア》の、最深部へと、繋がる、ワームホールだった。
僕が、起こした、天変地異は、その、役目を、終えたかのように、ゆっくりと、収まっていく。
大地の、揺れは、止まり、空の、歪みも、消えていく。
後には、巨大な、傷跡と化した、大地と、そして、僕たちの目の前に、ぽっかりと、口を開けた、深淵への、扉だけが、残されていた。
「……開いた」
僕の、口から、かすれた、声が、漏れた。
僕の、最後の、そして、最大の、賭けは、成功したのだ。
だが、僕たちの、身体は、もう、限界だった。
僕の、MPは、完全に、枯渇し、立っていることすら、ままならない。
ゴードンも、ミモリさんも、そして、生き残った、連合の仲間たちも、最後の、死闘で、満身創痍。
誰もが、その場に、へたり込み、荒い息を、繰り返していた。
「……やったな、リク」
ゴードンが、地面に、大の字に、寝転がりながら、満足げに、笑った。
「本当に、大陸を、動かしやがった……。お前は、本当に、俺たちの、最高の、リーダーだ」
仲間たちが、僕に、賞賛と、感謝の、視線を、向けてくれる。
だが、僕たちの、戦いは、まだ、終わってはいなかった。
この、扉の、向こう側に、全ての、元凶が、待っているのだ。
僕は、ふらつく、足で、立ち上がった。
「……行かなければ」
「リク!?」
「カイザーを、止めなければ。そして、ガイアを、解放しなければ。全ては、そのために……」
僕が、一人でも、行こうと、深淵の扉へと、歩みを進めた、その時。
二つの、影が、僕の、両脇を、支えるように、立った。
ゴードンと、ミモリさんだった。
「当たり前だろ」
ゴードンが、僕の、肩を、力強く、抱いた。
「最後の、最後まで、付き合ってやるよ。お前の、その、クレージーな、冒険に、な」
「はい」
ミモリさんも、僕の、手を、強く、握りしめた。
「私たち、三人で、一つの、パーティーですから」
二人の、温かい、体温が、僕に、最後の、力を、与えてくれる。
僕たちは、顔を、見合わせた。
そして、何も、言わずに、頷きあう。
僕たちが、深淵の扉へと、向かおうとした、その時。
「――待て、リク殿」
声の主は、バルカンだった。
彼もまた、ボロボロの、身体を、引きずりながら、僕たちの、前に、立っていた。
「ここから先は、お主ら、三人の、役目じゃ」
彼は、静かに、しかし、力強く、言った。
「我らは、もう、これ以上、進むことはできん。じゃが、我らの、魂は、常にお主らと、共にある。この、世界の、未来を、お主らに、託す」
バルカンの、その言葉に、生き残った、連合の、仲間たちが、頷いた。
彼らは、それぞれの、武器を、地面に突き立て、僕たち、三人のために、道を開けてくれた。
それは、英雄を、送り出す、騎士たちの、最高の、敬礼だった。
「……皆さん」
僕の、胸が、熱くなった。
僕は、彼ら、一人一人に、深く、深く、頭を下げた。
「……行ってきます」
僕、ゴードン、ミモリさん。
僕たち、三人は、傷つき、疲弊した、仲間たちに、後を、託され。
この、世界の、全ての、運命を、その、双肩に、背負い。
最後の、戦いの舞台となる、深淵への、扉へと、その身を、投じた。
漆黒の、闇が、僕たちを、包み込む。
それは、世界の、終わりへと、続く、道なのか。
それとも、新たな、始まりへと、繋がる、道なのか。
その、答えを、確かめるために。
僕たちの、最後の、冒険が、今、始まる。
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