26 / 100
第26話:夜明けの誓い、次なる一歩へ
しおりを挟む
満月が西の空に沈み、辺境の森に夜明けの光が差し込み始めた頃、テル村は静かな、しかし確かな緊張感の中で動き出していた。昨夜の激闘の爪痕は生々しく、村の入り口付近には異形の魔物の巨大な死骸が横たわり、戦闘の衝撃で壊れた柵や、抉れた地面がそのまま残っている。
村人たちは、疲労の色を隠せないながらも、後片付けや家の簡単な修復作業に取り掛かっていた。その顔には、一夜にして日常が脅かされたことへの不安と、同時に、カイトたち三人によって村が守られたことへの安堵が入り混じっている。彼らが俺たちに向ける視線には、以前にも増して強い信頼と、少しばかりの畏敬のようなものが感じられた。
俺たちの家では、シルフィとレナもようやく落ち着きを取り戻していた。レナは満月の力の反動でまだ少し怠そうにしていたが、持ち前の快活さで「腹減ったー!」と朝食をねだっている。シルフィも魔力切れの疲労は残っているものの、表情はしっかりとしており、昨夜の戦いを乗り越えたことで、精神的に一回り成長したように見えた。
「昨日は、本当に危なかったな…」
朝食の席で、俺は改めて昨夜の戦いを振り返った。
「ああ。でも、カイトとシルフィがいたから、なんとかなったぜ!」レナが言う。
「私こそ、お二人に助けられてばかりで…もっと強くならなければ、と改めて思いました」シルフィが静かに、しかし強い決意を込めて言った。
三人の間に流れる空気は、以前よりもさらに引き締まり、確かな連帯感で満たされている。
朝食後、俺は村長の元へと向かった。昨夜の戦闘報告と、俺が【万物解析】で掴んだ情報を伝えるためだ。
「村長、昨夜の魔物ですが…どうやら、自然発生したものではないようです。何者かによって作られた、合成獣(キメラ)である可能性が高いです」
俺がそう告げると、村長は絶句した。
「ご、合成獣じゃと!? そ、そんな馬鹿な…一体誰が、何のために…?」
「それはまだ分かりません。ですが、また同じような襲撃がないとは限りません。村の防衛体制を、早急に強化する必要があります」
俺の言葉に、村長は厳しい表情で何度も頷いた。
「…お前さんの言う通りじゃ。悠長なことは言っておれん。拠点建設は、村の最優先事項として、全力で進める。それから、今日から交代制で見張り番も立てよう。猟師たちを中心に、村の入り口と、あの丘の上から警戒を怠らないように指示する」
「ありがとうございます。それがいいと思います」
「いや、礼を言うのはこっちの方じゃ。お前さんたちがいなければ、今頃この村は…」
村長は言葉を詰まらせ、俺の肩を強く叩いた。
拠点建設の加速と、見張り体制の強化。襲撃という危機を経て、テル村は新たな段階へと進むことを決意したのだ。
家に戻ると、シルフィとレナは、それぞれの目標に向かって動き始めていた。
シルフィは、家の裏の空き地で、目を閉じて静かに風の精霊との対話を試みていた。
「昨夜は、無我夢中で力を引き出しただけでした。もっと安定して、自在に精霊の力を借りられるようになりたいんです。カイト、何か良い練習方法はありますか?」
「そうだな…まずは、焦らずに精霊との繋がりを深めることが大切だ。【万物解析】で見たところ、君の魔力は『風』だけでなく、『水』や『土』の精霊とも親和性があるようだ。色々な精霊と対話してみると、力の幅が広がるかもしれない」
「水や土とも…! 分かりました、試してみます!」
シルフィの瞳が、新たな可能性に輝いた。
一方、レナは、庭で基礎的な体力トレーニングを始めていた。満月の力は強力だが、制御が難しく、反動も大きい。
「あたし、もっと強くなる! あの力をもっとうまく使えるようにならねぇと、カイトやシルフィを守れねぇからな!」
「ああ。だが、ただ力を増すだけじゃなく、その力を制御する訓練も必要だ。【万物解析】で君の身体能力を分析して、最適なトレーニングメニューを考えてみよう。基礎体力を上げつつ、精神集中を高める訓練を取り入れるのがいいかもしれない」
「おう! 頼むぜ、カイト!」
レナはやる気に満ち溢れた表情で頷いた。
二人とも、昨夜の戦いを経て、明確な目標を見つけたようだ。その成長が頼もしい。
俺自身も、やるべきことは山積みだ。拠点建設の指揮、村の防衛体制の整備、そしてシルフィとレナの育成サポート。それに加えて…
俺は一人になった時間を見計らい、懐から昨夜手に入れた黒い魔石を取り出した。手のひらに乗せると、ずしりと重く、ひんやりとしている。そして、微かに、だが確かに、脈打っているような感覚があった。
改めて【万物解析】を発動する。
『対象: 未知の黒い魔石(仮称)
状態: 安定(内部エネルギーは活性状態)。周囲の魔力を僅かに吸収中。
解析深度: 6% (前回から+1%)
追加情報: 極めて古い時代の魔力技術、あるいは異界の法則に基づいた物質である可能性。解析には膨大な魔力と、対応する知識体系が必要。現時点での強制解析は危険を伴う。』
やはり、情報はほとんど得られない。解析深度もわずかしか上がらず、この石の正体を突き止めるのは容易ではなさそうだ。だが、この石が今回の襲撃の鍵を握っている可能性は高い。そして、この石を生み出した技術、あるいは知識が、俺たちの知らない脅威に繋がっているのかもしれない。
(もっと情報が必要だ…古代の知識、失われた技術…)
この魔石の謎を解き明かし、村を守るためのより強力な手段を得るためには、やはり未知の領域に足を踏み入れるしかない。グランフェルトで手に入れた古代文字のペンダント。そして、以前森で見つけた、微弱な魔力反応を示す古い祠。
「…まずは、あの祠から調べてみるか」
拠点建設が本格化し、村の日常が動き出す中で、俺は新たな決意を固めた。遺跡の調査。それは、この辺境に眠る過去の遺産を探し出し、未来を切り開くための、もう一つの重要な柱となるだろう。
テル村に、朝の陽光が満ちていく。昨夜の悪夢のような出来事が嘘のような、穏やかな光景だ。だが、水面下では、新たな脅威への備えと、未知への探求が始まろうとしていた。
拠点建設の槌音と、シルフィやレナの訓練の声。そして、俺の心の中に灯った、古代への探求心。それらが交錯し、辺境の物語は、確実に次なるステージへと進み始めていた。第二章「辺境領の胎動」は、まさにその名の通り、様々なものが動き出し、形作られていく、そんな予感を孕んでいた。
村人たちは、疲労の色を隠せないながらも、後片付けや家の簡単な修復作業に取り掛かっていた。その顔には、一夜にして日常が脅かされたことへの不安と、同時に、カイトたち三人によって村が守られたことへの安堵が入り混じっている。彼らが俺たちに向ける視線には、以前にも増して強い信頼と、少しばかりの畏敬のようなものが感じられた。
俺たちの家では、シルフィとレナもようやく落ち着きを取り戻していた。レナは満月の力の反動でまだ少し怠そうにしていたが、持ち前の快活さで「腹減ったー!」と朝食をねだっている。シルフィも魔力切れの疲労は残っているものの、表情はしっかりとしており、昨夜の戦いを乗り越えたことで、精神的に一回り成長したように見えた。
「昨日は、本当に危なかったな…」
朝食の席で、俺は改めて昨夜の戦いを振り返った。
「ああ。でも、カイトとシルフィがいたから、なんとかなったぜ!」レナが言う。
「私こそ、お二人に助けられてばかりで…もっと強くならなければ、と改めて思いました」シルフィが静かに、しかし強い決意を込めて言った。
三人の間に流れる空気は、以前よりもさらに引き締まり、確かな連帯感で満たされている。
朝食後、俺は村長の元へと向かった。昨夜の戦闘報告と、俺が【万物解析】で掴んだ情報を伝えるためだ。
「村長、昨夜の魔物ですが…どうやら、自然発生したものではないようです。何者かによって作られた、合成獣(キメラ)である可能性が高いです」
俺がそう告げると、村長は絶句した。
「ご、合成獣じゃと!? そ、そんな馬鹿な…一体誰が、何のために…?」
「それはまだ分かりません。ですが、また同じような襲撃がないとは限りません。村の防衛体制を、早急に強化する必要があります」
俺の言葉に、村長は厳しい表情で何度も頷いた。
「…お前さんの言う通りじゃ。悠長なことは言っておれん。拠点建設は、村の最優先事項として、全力で進める。それから、今日から交代制で見張り番も立てよう。猟師たちを中心に、村の入り口と、あの丘の上から警戒を怠らないように指示する」
「ありがとうございます。それがいいと思います」
「いや、礼を言うのはこっちの方じゃ。お前さんたちがいなければ、今頃この村は…」
村長は言葉を詰まらせ、俺の肩を強く叩いた。
拠点建設の加速と、見張り体制の強化。襲撃という危機を経て、テル村は新たな段階へと進むことを決意したのだ。
家に戻ると、シルフィとレナは、それぞれの目標に向かって動き始めていた。
シルフィは、家の裏の空き地で、目を閉じて静かに風の精霊との対話を試みていた。
「昨夜は、無我夢中で力を引き出しただけでした。もっと安定して、自在に精霊の力を借りられるようになりたいんです。カイト、何か良い練習方法はありますか?」
「そうだな…まずは、焦らずに精霊との繋がりを深めることが大切だ。【万物解析】で見たところ、君の魔力は『風』だけでなく、『水』や『土』の精霊とも親和性があるようだ。色々な精霊と対話してみると、力の幅が広がるかもしれない」
「水や土とも…! 分かりました、試してみます!」
シルフィの瞳が、新たな可能性に輝いた。
一方、レナは、庭で基礎的な体力トレーニングを始めていた。満月の力は強力だが、制御が難しく、反動も大きい。
「あたし、もっと強くなる! あの力をもっとうまく使えるようにならねぇと、カイトやシルフィを守れねぇからな!」
「ああ。だが、ただ力を増すだけじゃなく、その力を制御する訓練も必要だ。【万物解析】で君の身体能力を分析して、最適なトレーニングメニューを考えてみよう。基礎体力を上げつつ、精神集中を高める訓練を取り入れるのがいいかもしれない」
「おう! 頼むぜ、カイト!」
レナはやる気に満ち溢れた表情で頷いた。
二人とも、昨夜の戦いを経て、明確な目標を見つけたようだ。その成長が頼もしい。
俺自身も、やるべきことは山積みだ。拠点建設の指揮、村の防衛体制の整備、そしてシルフィとレナの育成サポート。それに加えて…
俺は一人になった時間を見計らい、懐から昨夜手に入れた黒い魔石を取り出した。手のひらに乗せると、ずしりと重く、ひんやりとしている。そして、微かに、だが確かに、脈打っているような感覚があった。
改めて【万物解析】を発動する。
『対象: 未知の黒い魔石(仮称)
状態: 安定(内部エネルギーは活性状態)。周囲の魔力を僅かに吸収中。
解析深度: 6% (前回から+1%)
追加情報: 極めて古い時代の魔力技術、あるいは異界の法則に基づいた物質である可能性。解析には膨大な魔力と、対応する知識体系が必要。現時点での強制解析は危険を伴う。』
やはり、情報はほとんど得られない。解析深度もわずかしか上がらず、この石の正体を突き止めるのは容易ではなさそうだ。だが、この石が今回の襲撃の鍵を握っている可能性は高い。そして、この石を生み出した技術、あるいは知識が、俺たちの知らない脅威に繋がっているのかもしれない。
(もっと情報が必要だ…古代の知識、失われた技術…)
この魔石の謎を解き明かし、村を守るためのより強力な手段を得るためには、やはり未知の領域に足を踏み入れるしかない。グランフェルトで手に入れた古代文字のペンダント。そして、以前森で見つけた、微弱な魔力反応を示す古い祠。
「…まずは、あの祠から調べてみるか」
拠点建設が本格化し、村の日常が動き出す中で、俺は新たな決意を固めた。遺跡の調査。それは、この辺境に眠る過去の遺産を探し出し、未来を切り開くための、もう一つの重要な柱となるだろう。
テル村に、朝の陽光が満ちていく。昨夜の悪夢のような出来事が嘘のような、穏やかな光景だ。だが、水面下では、新たな脅威への備えと、未知への探求が始まろうとしていた。
拠点建設の槌音と、シルフィやレナの訓練の声。そして、俺の心の中に灯った、古代への探求心。それらが交錯し、辺境の物語は、確実に次なるステージへと進み始めていた。第二章「辺境領の胎動」は、まさにその名の通り、様々なものが動き出し、形作られていく、そんな予感を孕んでいた。
105
あなたにおすすめの小説
A級パーティーを追放された黒魔導士、拾ってくれた低級パーティーを成功へと導く~この男、魔力は極小だが戦闘勘が異次元の鋭さだった~
名無し
ファンタジー
「モンド、ここから消えろ。てめえはもうパーティーに必要ねえ!」
「……え? ゴート、理由だけでも聴かせてくれ」
「黒魔導士のくせに魔力がゴミクズだからだ!」
「確かに俺の魔力はゴミ同然だが、その分を戦闘勘の鋭さで補ってきたつもりだ。それで何度も助けてやったことを忘れたのか……?」
「うるせえ、とっとと消えろ! あと、お前について悪い噂も流しておいてやったからな。役立たずの寄生虫ってよ!」
「くっ……」
問答無用でA級パーティーを追放されてしまったモンド。
彼は極小の魔力しか持たない黒魔導士だったが、持ち前の戦闘勘によってパーティーを支えてきた。しかし、地味であるがゆえに貢献を認められることは最後までなかった。
さらに悪い噂を流されたことで、冒険者としての道を諦めかけたモンドだったが、悪評高い最下級パーティーに拾われ、彼らを成功に導くことで自分の居場所や高い名声を得るようになっていく。
「魔力は低かったが、あの動きは只者ではなかった! 寄生虫なんて呼ばれてたのが信じられん……」
「地味に見えるけど、やってることはどう考えても尋常じゃなかった。こんな達人を追放するとかありえねえだろ……」
「方向性は意外ですが、これほどまでに優れた黒魔導士がいるとは……」
拾われたパーティーでその高い能力を絶賛されるモンド。
これは、様々な事情を抱える低級パーティーを、最高の戦闘勘を持つモンドが成功に導いていく物語である……。
転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~
名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。
【完結】魔術師なのはヒミツで薬師になりました
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
ティモシーは、魔術師の少年だった。人には知られてはいけないヒミツを隠し、薬師(くすし)の国と名高いエクランド国で薬師になる試験を受けるも、それは年に一度の王宮専属薬師になる試験だった。本当は普通の試験でよかったのだが、見事に合格を果たす。見た目が美少女のティモシーは、トラブルに合うもまだ平穏な方だった。魔術師の組織の影がちらつき、彼は次第に大きな運命に飲み込まれていく……。
外れスキル【削除&復元】が実は最強でした~色んなものを消して相手に押し付けたり自分のものにしたりする能力を得た少年の成り上がり~
名無し
ファンタジー
突如パーティーから追放されてしまった主人公のカイン。彼のスキルは【削除&復元】といって、荷物係しかできない無能だと思われていたのだ。独りぼっちとなったカインは、ギルドで仲間を募るも意地悪な男にバカにされてしまうが、それがきっかけで頭痛や相手のスキルさえも削除できる力があると知る。カインは一流冒険者として名を馳せるという夢をかなえるべく、色んなものを削除、復元して自分ものにしていき、またたく間に最強の冒険者へと駆け上がっていくのだった……。
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
回復力が低いからと追放された回復術師、規格外の回復能力を持っていた。
名無し
ファンタジー
回復術師ピッケルは、20歳の誕生日、パーティーリーダーの部屋に呼び出されると追放を言い渡された。みぐるみを剥がされ、泣く泣く部屋をあとにするピッケル。しかし、この時点では仲間はもちろん本人さえも知らなかった。ピッケルの回復術師としての能力は、想像を遥かに超えるものだと。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~
名無し
ファンタジー
主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる