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第四十一話 償いの申し出
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公爵邸への帰路は、行きとは比べ物にならないほど重苦しい沈黙に満ちていた。
馬車の中、私はゼノン公爵の隣に座っていたが、その距離は途方もなく遠く感じられた。私の視線は、彼の左腕に固く縫い付けられている。応急処置として巻かれた布には、じわりと赤黒い染みが広がっていた。
その染みを見るたびに、私の胸は罪悪感で締め付けられた。
彼のせいではない。レオンハルトたちのせいでもない。
全て、私のせいだ。
私が、あの陽だまりのような時間に浮かれ、警戒を怠ったから。私が、この静寂の城に災いを招く存在だから。
隣に座る彼は、何も語らない。ただ、窓の外を流れる闇を、静かに見つめているだけ。その横顔からは、傷の痛みも、私への怒りも、何も読み取れない。
その無感情さが、今はかえって私を追い詰めた。
馬車の前後を固める騎士たちの気配も、重く沈んでいる。特に、レオンハルトの心からは、自責の念に満ちた、ひどく軋むような不協和音が聞こえてきた。彼は、自分の失態で主人を危険に晒し、傷を負わせてしまったことを、己の存在意義を揺るがすほどの屈辱として感じていた。
誰もが、傷ついていた。
その元凶は、紛れもなく、私なのだ。
馬車が公爵邸の正面玄関に到着すると、そこにはギルバートを筆頭とした使用人たちが、松明を手にずらりと並んで私たちを迎えた。邸内に緊急の連絡が入っていたのだろう。その列の後ろには、医療鞄を提げた初老の男性、侍医の姿もあった。
「閣下!お怪我の由、大事はございませんか!」
ギルバートが、いつになく焦燥を滲ませた声で駆け寄ってくる。
ゼノン公爵は、馬車から降り立つと、気にするなとでも言うように片手を上げた。
「掠り傷だ。騒ぐな」
しかし、その言葉とは裏腹に、彼の腕から滴り落ちた一滴の血が、磨き上げられた大理石の床に小さな染みを作った。
その光景が、私の心を再び抉った。
「そのようなことをおっしゃらずに!さあ、先生、こちらへ!」
ギルバートは侍医を促し、医療室へと主人を案内しようとする。
侍医が、恐縮しきった様子でゼノン公爵の腕に近づき、その傷を確かめようとした、その時だった。
「お待ちください」
静かだが、凛とした声が、ホールに響き渡った。
声の主は、私だった。
その場にいた全員の視線が、一斉に私へと突き刺さる。ゼノン公爵でさえ、驚いたようにその金色の瞳を私に向けた。
私は、馬車からゆっくりと降り立つと、覚悟を決めた足取りで、彼らの元へと歩み寄った。
そして、侍医の前に立ちはだかるようにして、はっきりと告げたのだ。
「…そのお手当ては、わたくしが、いたします」
ホールが、水を打ったように静まり返った。
誰もが、私の言葉の意味を理解できずに、ただ呆然と私を見つめている。
最初に我に返ったのは、ギルバートだった。
「…アリーシャ様。何を、おっしゃっておられるのですか。そのようなこと、あなた様がなさることでは…」
「いいえ。わたくしが、やらなければならないのです」
私は、ギルバートの言葉を遮った。そして、その視線を真っ直ぐに、ゼノン公爵へと向ける。
「このお怪我は、わたくしのせいです。わたくしが、招いたことです。ならば、その償いは、わたくし自身の手でさせてください」
私の声は、震えていなかった。
その瞳には、涙の代わりに、揺るぎない決意の光が宿っていた。
これは、ただの感傷ではない。
私が、この城で生きていくための、私のけじめだった。
守られるだけの存在ではなく、彼の役に立つと誓った。ならば、彼が私のために流した血を、私が拭うのは当然のことだ。
医療の心得など、ない。貴族令嬢として、刺繍や作法の知識はあっても、傷の手当ての仕方など、教わったこともない。
それでも、やらなければならなかった。
この罪悪感から逃げず、彼と、そして自分自身と、真っ直ぐに向き合うために。
「アリーシャ様、しかし…!」
「ふざけるな!」
ギルバートの制止を遮って、鋭い声が飛んだ。レオンハルトだった。
彼は、傷ついた肩を押さえながら、悔しさに顔を歪めて私を睨みつけていた。
「これは、我々騎士の失態だ!あなた様が責任を感じることではない!それに、素人のあなた様に、閣下の御身を任せられるものか!」
彼の言葉は、正論だった。
その心から発せられる音は、私への不信感と、自らの無力さへの怒りが混じり合った、激しい不協和音を奏でている。
だが、私は引かなかった。
「いいえ、レオンハルト。これは、あなたのせいではない。敵が狙っていたのは、最初からわたくしです。あなたがたは、わたくしを守るために、傷ついた」
私は、レオンハルトの目を、そして彼ろの後ろに控える騎士たちの顔を、一人一人、順番に見つめた。
「だから、これはわたくしの戦いです。逃げることは、できません」
私の静かな、しかし絶対的な覚悟を前に、レオンハルトは言葉を失った。
ホールの空気は、張り詰めたままだった。誰もが、この異常な事態の成り行きを、固唾を飲んで見守っている。
最終的な決定権は、ただ一人に委ねられていた。
私は、再びゼノン公爵に向き直った。
「…お願い、いたします。閣下」
私は、深く頭を下げた。
長い、沈黙が落ちる。
彼は、何を考えているのだろう。私の突飛な申し出を、どう受け止めたのだろう。
やがて、彼の低く、静かな声が、その沈黙を破った。
「…好きにしろ」
その一言が、全てを決定づけた。
「閣下!?」
ギルバートとレオンハルトが、同時に驚きの声を上げる。
しかし、ゼノン公爵は、彼らに視線を送ることさえしなかった。その金色の瞳は、ただ真っ直ぐに、頭を下げたままの私を見据えているだけだった。
「だが、アリーシャ。これは償いではない」
彼は、静かに続けた。
「お前が、俺の手当てをしたい。ただ、それだけの理由で、俺はそれを許可する。それ以上でも、それ以下でもない。分かったな」
その言葉が、私の胸に深く突き刺さった。
彼は、私の罪悪感を、否定してくれた。
これは罰ではない。お前の、意思なのだと。
その不器用な優しさが、私の心を強く打った。
「…はい」
私は、顔を上げた。その目には、感謝の涙が薄っすらと浮かんでいた。
「侍医は、下がっていい。ギルバート、お前もだ。医療室に、必要なものを全て揃えさせろ。その後は、誰も部屋に入れるな」
「…御意」
ギルバートは、納得がいかないながらも、主人の命令に深く一礼すると、侍医と共にその場を去っていった。
レオンハルトもまた、悔しそうに唇を噛み締めながらも、黙ってその場を後にする。
広いエントランスホールに、私とゼノン公爵だけが残された。
「行くぞ」
彼は、それだけ言うと、私に背を向け、医療室のある棟へと歩き出した。
私は、その後ろ姿を、固い決意と共に追いかけた。
これから、私がしようとしていること。
それは、彼の傷に触れること。
彼の痛みに、直接触れること。
その行為が持つ本当の意味を、私はまだ、理解していなかった。
ただ、震える両手を、強く、強く握りしめながら。
馬車の中、私はゼノン公爵の隣に座っていたが、その距離は途方もなく遠く感じられた。私の視線は、彼の左腕に固く縫い付けられている。応急処置として巻かれた布には、じわりと赤黒い染みが広がっていた。
その染みを見るたびに、私の胸は罪悪感で締め付けられた。
彼のせいではない。レオンハルトたちのせいでもない。
全て、私のせいだ。
私が、あの陽だまりのような時間に浮かれ、警戒を怠ったから。私が、この静寂の城に災いを招く存在だから。
隣に座る彼は、何も語らない。ただ、窓の外を流れる闇を、静かに見つめているだけ。その横顔からは、傷の痛みも、私への怒りも、何も読み取れない。
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馬車が公爵邸の正面玄関に到着すると、そこにはギルバートを筆頭とした使用人たちが、松明を手にずらりと並んで私たちを迎えた。邸内に緊急の連絡が入っていたのだろう。その列の後ろには、医療鞄を提げた初老の男性、侍医の姿もあった。
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ギルバートが、いつになく焦燥を滲ませた声で駆け寄ってくる。
ゼノン公爵は、馬車から降り立つと、気にするなとでも言うように片手を上げた。
「掠り傷だ。騒ぐな」
しかし、その言葉とは裏腹に、彼の腕から滴り落ちた一滴の血が、磨き上げられた大理石の床に小さな染みを作った。
その光景が、私の心を再び抉った。
「そのようなことをおっしゃらずに!さあ、先生、こちらへ!」
ギルバートは侍医を促し、医療室へと主人を案内しようとする。
侍医が、恐縮しきった様子でゼノン公爵の腕に近づき、その傷を確かめようとした、その時だった。
「お待ちください」
静かだが、凛とした声が、ホールに響き渡った。
声の主は、私だった。
その場にいた全員の視線が、一斉に私へと突き刺さる。ゼノン公爵でさえ、驚いたようにその金色の瞳を私に向けた。
私は、馬車からゆっくりと降り立つと、覚悟を決めた足取りで、彼らの元へと歩み寄った。
そして、侍医の前に立ちはだかるようにして、はっきりと告げたのだ。
「…そのお手当ては、わたくしが、いたします」
ホールが、水を打ったように静まり返った。
誰もが、私の言葉の意味を理解できずに、ただ呆然と私を見つめている。
最初に我に返ったのは、ギルバートだった。
「…アリーシャ様。何を、おっしゃっておられるのですか。そのようなこと、あなた様がなさることでは…」
「いいえ。わたくしが、やらなければならないのです」
私は、ギルバートの言葉を遮った。そして、その視線を真っ直ぐに、ゼノン公爵へと向ける。
「このお怪我は、わたくしのせいです。わたくしが、招いたことです。ならば、その償いは、わたくし自身の手でさせてください」
私の声は、震えていなかった。
その瞳には、涙の代わりに、揺るぎない決意の光が宿っていた。
これは、ただの感傷ではない。
私が、この城で生きていくための、私のけじめだった。
守られるだけの存在ではなく、彼の役に立つと誓った。ならば、彼が私のために流した血を、私が拭うのは当然のことだ。
医療の心得など、ない。貴族令嬢として、刺繍や作法の知識はあっても、傷の手当ての仕方など、教わったこともない。
それでも、やらなければならなかった。
この罪悪感から逃げず、彼と、そして自分自身と、真っ直ぐに向き合うために。
「アリーシャ様、しかし…!」
「ふざけるな!」
ギルバートの制止を遮って、鋭い声が飛んだ。レオンハルトだった。
彼は、傷ついた肩を押さえながら、悔しさに顔を歪めて私を睨みつけていた。
「これは、我々騎士の失態だ!あなた様が責任を感じることではない!それに、素人のあなた様に、閣下の御身を任せられるものか!」
彼の言葉は、正論だった。
その心から発せられる音は、私への不信感と、自らの無力さへの怒りが混じり合った、激しい不協和音を奏でている。
だが、私は引かなかった。
「いいえ、レオンハルト。これは、あなたのせいではない。敵が狙っていたのは、最初からわたくしです。あなたがたは、わたくしを守るために、傷ついた」
私は、レオンハルトの目を、そして彼ろの後ろに控える騎士たちの顔を、一人一人、順番に見つめた。
「だから、これはわたくしの戦いです。逃げることは、できません」
私の静かな、しかし絶対的な覚悟を前に、レオンハルトは言葉を失った。
ホールの空気は、張り詰めたままだった。誰もが、この異常な事態の成り行きを、固唾を飲んで見守っている。
最終的な決定権は、ただ一人に委ねられていた。
私は、再びゼノン公爵に向き直った。
「…お願い、いたします。閣下」
私は、深く頭を下げた。
長い、沈黙が落ちる。
彼は、何を考えているのだろう。私の突飛な申し出を、どう受け止めたのだろう。
やがて、彼の低く、静かな声が、その沈黙を破った。
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「閣下!?」
ギルバートとレオンハルトが、同時に驚きの声を上げる。
しかし、ゼノン公爵は、彼らに視線を送ることさえしなかった。その金色の瞳は、ただ真っ直ぐに、頭を下げたままの私を見据えているだけだった。
「だが、アリーシャ。これは償いではない」
彼は、静かに続けた。
「お前が、俺の手当てをしたい。ただ、それだけの理由で、俺はそれを許可する。それ以上でも、それ以下でもない。分かったな」
その言葉が、私の胸に深く突き刺さった。
彼は、私の罪悪感を、否定してくれた。
これは罰ではない。お前の、意思なのだと。
その不器用な優しさが、私の心を強く打った。
「…はい」
私は、顔を上げた。その目には、感謝の涙が薄っすらと浮かんでいた。
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私は、その後ろ姿を、固い決意と共に追いかけた。
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