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第45話:意識的な幸運
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森の中、暗殺者キリの消耗は、限界に達していた。
彼の全身は、蔦や枝による無数の切り傷で覆われ、自慢の黒装束も泥と樹液で見るも無残な状態だった。呼吸は荒く、超一流の暗殺者である彼の心臓も、経験したことのない疲労と恐怖で激しく脈打っていた。
(……ありえない。こんな森、聞いたことがない)
彼は、背中を大木に預け、荒い息を整えながら思考を巡らせた。
この森は、生きている。そして、明確な殺意を持って、彼という異物を排除しようとしている。
仲間たちは、もうやられただろう。信号弾は上がらなかった。自分も、このままではじり貧だ。
撤退すべきか。
いや、宰相ヴァルザー閣下に、失敗の報告などできるはずがない。
任務を完遂できぬのならば、死んだ方がましだ。
キリは、ボロボロの体に鞭打ち、再び立ち上がった。
(こうなれば、狙いは一人……!)
彼は、思考を切り替えた。
この異常事態の元凶は、間違いなくあの黒髪の男、アッシュだ。彼さえ仕留めれば、この森の呪いも解けるかもしれない。
彼は、残された全ての力を振り絞り、最後の奇襲をかけることに決めた。
気配を、完全に消す。
それは、彼が最も得意とする究極の隠密術、『無(ゼロ)』。自らの存在そのものを、世界の認識から切り離すという、神業に等しい技術だ。
この術を使えば、たとえ森の精霊でさえ、彼の存在を捉えることはできないはず。
キリの姿が、ふっとその場から掻き消えた。
いや、消えたのではない。彼はそこにいる。だが、誰の目にも、どんな感知能力にも、彼は映らない。
彼は、最後の獲物を狩るべく、音もなく、影もなく、森の中心部――俺がいるであろう場所へと、向かっていった。
その頃、俺は森の出口で、静かにその時を待っていた。
リリアは、まだ森の迷宮を維持するために、少し離れた場所で精神を集中させている。
俺の周りには、誰もいない。
だが、俺は知っていた。敵が、すぐそこまで来ていることを。
(……来る)
肌が、ピリピリとする。
それは、殺気とは違う。もっと根源的な、世界の理が軋むような感覚。
俺の『幸運』が、これまで感じたことのないほど強力な『不運』を打ち消そうと、激しく脈動しているのを感じる。
敵は、今までの誰よりも強い。
そして、その敵意は、ただ一点、俺だけに向けられている。
俺は、腰の『星屑』の柄を握りしめた。
抜くべきか。
いや、まだだ。
俺の力は、俺が『守る』と決めた時にこそ、最大限に発揮される。
今、俺が守るべきものは何か。
リリアか? フレアか? 村か?
違う。
その全てだ。
この平穏な日常、その全てを、俺は守りたい。
(みんなが無事でありますように)
俺は、ただ、それだけを強く、強く願った。
それは、祈りにも似た、純粋な願い。
自分のためではない。大切な仲間たち、大切な場所が、傷つけられることのないようにと願う、無私の思い。
その瞬間、俺の中で、何かが弾けた。
今まで、俺の力は、無意識のうちに、あるいは反射的に発動していた。
だが、今、俺は初めて、はっきりと『意識』して、この力を発動させようとしていたのだ。
『幸運』を、ただ待つのではない。
『幸運』を、自らの手で、この戦場に呼び寄せるのだ。
「―――!」
俺の目の前の空間が、ぐにゃりと歪んだ。
そこに、音もなく、暗殺者キリの姿が現れた。
彼は、俺の背後から回り込み、心臓を一突きにするつもりだったのだろう。だが、彼の究極の隠密術は、俺の意識的な幸運の前には、完璧ではなかった。
俺の力が、彼の術に干渉し、強制的にその姿を白日の下に晒したのだ。
「なっ……なぜ、気づいた!?」
キリは、驚愕に目を見開いた。
だが、彼は一流だった。驚きも一瞬。即座に思考を切り替え、手にした短剣を俺の喉元へと突き出してきた。
その動きは、あまりにも速く、鋭い。
俺には、目で追うことさえできなかった。
死が、すぐそこまで迫る。
だが、俺は動かなかった。
俺は、信じていた。俺の願いが、この理不尽な死を、必ず覆してくれると。
その、刹那。
俺の背後、少し離れた場所で精神を集中させていたリリアの肩が、ぴくりと震えた。
彼女は、キリの殺気に反応したのではない。
彼女の持つ弓が、彼女の意思とは無関係に、勝手に光を放ち始めたのだ。
それは、アルカディアの森の精霊たちが、リリアの体を依り代として、力を解放した瞬間だった。
彼女の指が、勝手につがえられていた光の矢を、弾き放つ。
放たれた光の矢は、俺を狙ったものではなかった。
それは、俺の頭上を通り過ぎ、あらぬ方向――キリが潜んでいた、森の木々の上――へと飛んでいった。
何もない空間を、矢が貫く。
無駄撃ちか。
誰もが、そう思っただろう。
だが、その矢が通り過ぎた空間には、キリが最後の切り札として隠し持っていた、小さな魔道具が浮かんでいた。
それは、絶体絶命の際に、空間を転移して逃げるための、高価な脱出用の魔道具。
光の矢は、その魔道具の核を、寸分の狂いもなく射抜いた。
パリン、と軽い音がして、魔道具は砕け散った。
同時に、暴走した空間魔力が、キリの体を襲う。
「ぐ……あ……あああああっ!?」
キリの体が、激しく痙攣した。彼の体のあちこちが、空間の歪みに飲み込まれそうになり、引き伸ばされ、ねじ曲げられる。
それは、彼の切り札が、最悪の形で裏目に出た瞬間だった。
彼の体は、無作為な空間転移を繰り返し、数秒後、ボロボロの状態で、俺の足元に叩きつけられた。
そして、そのまま意識を失った。
静寂が、戦場に戻ってきた。
リリアは、自分が何をしたのか分からず、弓を握りしめたまま呆然としている。
俺は、足元で気絶している最後の敵を見下ろし、静かに息を吐いた。
俺の意志が、『幸運』に影響を与える。
その確信が、今、揺るぎないものとなった。
これは、もはや偶然ではない。
俺が、自らの手で掴み取った、『勝利』だった。
これは、俺の『力』なのだ。
彼の全身は、蔦や枝による無数の切り傷で覆われ、自慢の黒装束も泥と樹液で見るも無残な状態だった。呼吸は荒く、超一流の暗殺者である彼の心臓も、経験したことのない疲労と恐怖で激しく脈打っていた。
(……ありえない。こんな森、聞いたことがない)
彼は、背中を大木に預け、荒い息を整えながら思考を巡らせた。
この森は、生きている。そして、明確な殺意を持って、彼という異物を排除しようとしている。
仲間たちは、もうやられただろう。信号弾は上がらなかった。自分も、このままではじり貧だ。
撤退すべきか。
いや、宰相ヴァルザー閣下に、失敗の報告などできるはずがない。
任務を完遂できぬのならば、死んだ方がましだ。
キリは、ボロボロの体に鞭打ち、再び立ち上がった。
(こうなれば、狙いは一人……!)
彼は、思考を切り替えた。
この異常事態の元凶は、間違いなくあの黒髪の男、アッシュだ。彼さえ仕留めれば、この森の呪いも解けるかもしれない。
彼は、残された全ての力を振り絞り、最後の奇襲をかけることに決めた。
気配を、完全に消す。
それは、彼が最も得意とする究極の隠密術、『無(ゼロ)』。自らの存在そのものを、世界の認識から切り離すという、神業に等しい技術だ。
この術を使えば、たとえ森の精霊でさえ、彼の存在を捉えることはできないはず。
キリの姿が、ふっとその場から掻き消えた。
いや、消えたのではない。彼はそこにいる。だが、誰の目にも、どんな感知能力にも、彼は映らない。
彼は、最後の獲物を狩るべく、音もなく、影もなく、森の中心部――俺がいるであろう場所へと、向かっていった。
その頃、俺は森の出口で、静かにその時を待っていた。
リリアは、まだ森の迷宮を維持するために、少し離れた場所で精神を集中させている。
俺の周りには、誰もいない。
だが、俺は知っていた。敵が、すぐそこまで来ていることを。
(……来る)
肌が、ピリピリとする。
それは、殺気とは違う。もっと根源的な、世界の理が軋むような感覚。
俺の『幸運』が、これまで感じたことのないほど強力な『不運』を打ち消そうと、激しく脈動しているのを感じる。
敵は、今までの誰よりも強い。
そして、その敵意は、ただ一点、俺だけに向けられている。
俺は、腰の『星屑』の柄を握りしめた。
抜くべきか。
いや、まだだ。
俺の力は、俺が『守る』と決めた時にこそ、最大限に発揮される。
今、俺が守るべきものは何か。
リリアか? フレアか? 村か?
違う。
その全てだ。
この平穏な日常、その全てを、俺は守りたい。
(みんなが無事でありますように)
俺は、ただ、それだけを強く、強く願った。
それは、祈りにも似た、純粋な願い。
自分のためではない。大切な仲間たち、大切な場所が、傷つけられることのないようにと願う、無私の思い。
その瞬間、俺の中で、何かが弾けた。
今まで、俺の力は、無意識のうちに、あるいは反射的に発動していた。
だが、今、俺は初めて、はっきりと『意識』して、この力を発動させようとしていたのだ。
『幸運』を、ただ待つのではない。
『幸運』を、自らの手で、この戦場に呼び寄せるのだ。
「―――!」
俺の目の前の空間が、ぐにゃりと歪んだ。
そこに、音もなく、暗殺者キリの姿が現れた。
彼は、俺の背後から回り込み、心臓を一突きにするつもりだったのだろう。だが、彼の究極の隠密術は、俺の意識的な幸運の前には、完璧ではなかった。
俺の力が、彼の術に干渉し、強制的にその姿を白日の下に晒したのだ。
「なっ……なぜ、気づいた!?」
キリは、驚愕に目を見開いた。
だが、彼は一流だった。驚きも一瞬。即座に思考を切り替え、手にした短剣を俺の喉元へと突き出してきた。
その動きは、あまりにも速く、鋭い。
俺には、目で追うことさえできなかった。
死が、すぐそこまで迫る。
だが、俺は動かなかった。
俺は、信じていた。俺の願いが、この理不尽な死を、必ず覆してくれると。
その、刹那。
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彼女は、キリの殺気に反応したのではない。
彼女の持つ弓が、彼女の意思とは無関係に、勝手に光を放ち始めたのだ。
それは、アルカディアの森の精霊たちが、リリアの体を依り代として、力を解放した瞬間だった。
彼女の指が、勝手につがえられていた光の矢を、弾き放つ。
放たれた光の矢は、俺を狙ったものではなかった。
それは、俺の頭上を通り過ぎ、あらぬ方向――キリが潜んでいた、森の木々の上――へと飛んでいった。
何もない空間を、矢が貫く。
無駄撃ちか。
誰もが、そう思っただろう。
だが、その矢が通り過ぎた空間には、キリが最後の切り札として隠し持っていた、小さな魔道具が浮かんでいた。
それは、絶体絶命の際に、空間を転移して逃げるための、高価な脱出用の魔道具。
光の矢は、その魔道具の核を、寸分の狂いもなく射抜いた。
パリン、と軽い音がして、魔道具は砕け散った。
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そして、そのまま意識を失った。
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リリアは、自分が何をしたのか分からず、弓を握りしめたまま呆然としている。
俺は、足元で気絶している最後の敵を見下ろし、静かに息を吐いた。
俺の意志が、『幸運』に影響を与える。
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