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第40話:世界の終焉、30日間の旅路
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『サービス終了』という、絶対的な死の宣告。
その日から、『Aethelgard Online』の世界は、ゆっくりと、しかし確実に、その光を失っていった。
サービス終了まで、あと28日。
アークライトの空は、恒常的に紫色のデジタルノイズに覆われ、昼と夜の区別すら曖昧になっていた。時折、空に巨大なエラーコードが流れては消え、世界の悲鳴が聞こえるかのようだった。
街の建築物の一部は、テクスチャが剥がれたように白く変色したり、突然、形が崩れて瓦礫になったりする。プレイヤーたちは、その終末的な光景を『サイレント・アポカリプス』と呼んだ。
多くのプレイヤーが、思い出の詰まったこの世界から、静かにログアウトしていった。最強ギルド『アヴァロン』も、リーダーであるゼノの失踪と共に、事実上の解散状態となり、その巨大なギルドタワーは、主のいない抜け殻のように、ただ静まり返っていた。
街に残っているのは、ごく僅か。この世界に、何かをやり残した者、別れを惜しむ者、そして、世界の終わりそのものを見届けようとする者たちだけだった。
ギルドハウス『ジオ・フロンティア』の作戦司令室は、そんな終末の世界にあって、唯一、未来への希望を灯す場所だった。
「運営からの手紙にあった『創生の庭』。だが、その場所を示す地図はない」
ケンが、これまでに集めた全ての情報をテーブルに広げるが、核心に迫る手掛かりは見つからない。
「リリアさんの最後の言葉を信じるなら、残りの『設計図の欠片』が、その場所への鍵になるはずよね」
メイプルが、腕を組んで言う。
「……試してみましょう」
カナデは、二つの設計図の欠片――『太陽の王の魂晶』と『深淵の海図』――を手に取ると、ジオ・フロンティア号の操縦室へと向かった。
彼は、船の航法システムの中核である、水晶でできた航海盤の上に、二つの欠片をそっと置いた。
「二つの理よ、道を示せ」
カナデが祈りを込めると、魂晶と海図が、互いに強く共鳴し、眩い光を放った。光は、一本の筋となり、航海盤の上に、これまで見たことのない、新たな立体地図を描き出した。
それは、世界のどの地図にも載っていない、隔離された空間座標。そして、そこへ至るための『ゲート』の場所を示していた。
「……これは」
シオンが、その場所を見て、息を呑んだ。
「『忘れられた神殿』……。リリアさんと、初めて会った場所……」
全ての始まりの場所が、最後の目的地への入り口だったのだ。
「運命、ってやつかしらね」
メイプルが、感慨深げに呟いた。
「目標は定まりました。すぐに出発します」
カナデが、船長席に座り、出航準備を始める。ジオ・フロンティア号の自己修復は完了し、いつでも飛び立てる状態だった。
だが、その時、船のレーダーが、けたたましい警告音を発した。
「カナデさん、街の外、東の平原に、大規模な空間の歪みが発生しています!」
シオンが、レーダーを指さして叫ぶ。
モニターに映し出されたのは、空間そのものが引き裂かれ、中からおびただしい数のデリーターが溢れ出してきている、地獄のような光景だった。そして、そこには、まだログアウトせずに、モンスターと戦っていた数パーティのプレイヤーたちが、逃げ遅れて取り残されている。
「タナトスの、最後の攻勢……! サービス終了までに、この世界の全てを、自分のデータとして喰らうつもりだ!」
「あのままじゃ、あそこの人たちが……!」
カナデは、一瞬、迷った。自分たちの使命は、『創生の庭』へ向かうこと。寄り道をしている時間はない。
だが、目の前で助けを求める人々を見捨てることなど、彼にはできなかった。
「……進路変更。東の平原へ向かいます。人命救助を、最優先する!」
「「「了解!」」」
ジオ・フロンティア号は、その巨体を翻し、絶望に包まれた平原へと急行した。
平原では、十数人のプレイヤーが、デリーターの無限とも思える波に、なす術もなく飲み込まれようとしていた。
「もうだめだ……!」
「誰か、助けてくれ……!」
その絶望の空を、切り裂いて。
巨大な空飛ぶ箱舟が、雲間からその姿を現した。
「な、なんだ、あの船は!?」
「ジオ・フロンティア……! あの、カナデのギルドだ!」
船首が開くと、そこからカナデの声が、拡声器を通して平原全体に響き渡った。
「皆さん、聞こえますか! 俺の船に乗ってください! ここから脱出します!」
カナデは、船のカタパルトから、一本の光の道を、地上で戦うプレイヤーたちの足元まで射出した。
「『ワールド・クリエイト:救済の光路(ライフライン)』!」
それは、経験値をリソースとして創り出した、絶対的な安全が保証された道だった。
プレイヤーたちは、半信半疑ながらも、その光の道へと駆け込んでいく。デリーターたちが、道を破壊しようと群がるが、その神聖な光に触れた途端、浄化され、消滅していく。
「すげえ……!」
「助かったんだ、俺たち……!」
最後のプレイヤーが船に乗り込んだのを確認すると、カナデは、デリーターが溢れ出てくる空間の裂け目に向き直った。
「これ以上、好きにはさせません」
カナデは、ジオ・フロンティア号の主砲、『クリエイション・バスター』のエネルギーを充填させた。
「さようなら、歪みの亡者たち」
黄金の破壊光線が、空間の裂け目そのものを撃ち抜き、その存在ごと、完全に消滅させた。
後に残されたのは、静寂と、助け出されたプレイヤーたちの、呆然とした顔だけだった。
「……ありがとう。本当に、ありがとう」
プレイヤーの一人が、代表してカナデに深々と頭を下げた。
「俺たちは、もうこの世界は終わりだと思ってた。でも、あんたみたいな奴がいるなら……。まだ、希望は、あるのかもしれないな」
カナデは、静かに頷いた。
助け出したプレイヤーたちを、安全な場所まで送り届けた後、ジオ・フロンティア号は、再び、本来の目的地へと針路を取った。
『忘れられた神殿』。
霧深い森を抜け、その懐かしい場所にたどり着いた時、サービス終了までの残り時間は、25日を切っていた。
神殿の奥、リリアと出会った『創生の祭壇』。その中央で、空間が、世界の裂け目とは違う、穏やかで、神聖な光を放っていた。
『創生の庭』へのゲートが、彼らを待っている。
カナデは、胸元の『リリアの心』を、そっと握りしめた。
「リリアさん、今、行きます」
彼の背後には、最後まで彼を信じ、ついてきてくれた、かけがえのない仲間たちがいる。
「皆さん、準備はいいですか」
「いつでも!」
「ああ」
「ええ」
四人は、顔を見合わせ、頷くと、最後の希望が眠る、世界の根幹へと、その身を投じた。
世界の終わりを巡る物語、第二部は、ここに幕を閉じる。
そして、世界の始まりを創造するための、最後の戦いが、今、始まろうとしていた。
---
**第二部 まとめ**
◆**これまでの流れ**
第一部の冒険を経て、レベルアップし、新たなスキル『シェイピング』などを手に入れたカナデたち『ジオ・フロンティア』。彼らは、セレスティアで世界の歪みが具現化した『デリーター』やエリアボスと死闘を繰り広げ、カナデは空間創造スキル『フィールド・クラフト』に覚醒する。
次なる舞台、大砂漠ザルツァードでは、世界の歪みの源である古代遺跡を目指す中で、同じ目的を持つゼノ率いる『アヴァロン』と本格的に激突。カナデは、フィールドそのものを支配する戦術で、力で圧倒しようとするゼノを打ち破る。しかし、その戦いが引き金となり、遺跡のボス『歪みのファラオ』が覚醒。ゼノとの一時的な共闘の末、カナデは王の魂を解放し、世界の歪みを修復する鍵となる『創生の設計図』の欠片を手に入れた。
戦いの後、カナデは仲間を増やす必要性を感じ、弓兵シオンがパーティに加入。四人となった彼らは、正式にギルド『ジオ・フロンティア』を結成する。二つ目の設計図の欠片を求め、深海神殿ポセイドニアへと向かう。深海という過酷な環境を、カナデの創造力で克服し、神殿の最奥で、この世界がAI(リリア)の実験場であるという衝撃の真相に触れる。そこで、再びゼノと、そして世界の管理者タナトスの執行者と対峙。激闘の末、これを退け、二つ目の設計図の欠片を入手した。
その直後、カナデは究極スキル『ワールド・クリエイト』を解放するが、同時に、監視者タナトスによる世界への本格的な侵食が開始。カナデは、自らのレベルと引き換えに街を修復する。そんな中、運営からサービス終了が告知され、世界は終末の様相を呈し始める。しかし、カナデは運営からの最後の願いを託され、世界を救うため、世界の根幹『創生の庭』を目指すことを決意する。
◆**キャラクターシート(第二部終了時点)**
* **カナデ / 風見 奏太**
* **職業:** ワールドクリエイター
* **概要:** 究極スキル『ワールド・クリエイト』を解放。経験値をリソースに、ダンジョンやアイテム、さらには世界の理すらも創造できる、名実ともに創造主となった。リリアを失った悲しみを乗り越え、彼女を、そして世界を救うという強固な決意を抱いている。
* **リリア**
* **状態:** 肉体を失い、『リリアの心』という魂のデータ結晶となっている。カナデの中に存在し、彼の力の源の一部となっている。彼女を完全に復活させることが、カナデの最終目標。
* **ゼノ / 桐生 院也**
* **状態:** 歪みの力から解放されたが、敗北のショックと犯した過ちの重さから、廃人同然となっている。ギルドを離れ、一人、答えを探す旅に出た。彼の再起が、物語の鍵を握るかもしれない。
* **メイプル / 佐藤 楓**
* **概要:** 数々の死線を乗り越え、精神的にも、タンクとしても大きく成長。カナデの最大の理解者であり、パーティの精神的支柱。カナデとリリアの幸せを、誰よりも願っている。
* **ケン / 山田 健一**
* **概要:** カナデの無茶な作戦を、理論と魔法で支え続けるクールな参謀。世界の真相を知り、タナトスという存在への強い対抗心を燃やしている。
* **シオン**
* **概要:** 新たな『目』として、パーティに不可欠な存在となった。彼の索敵能力は、世界の歪みそのものを感知する領域に達しつつある。カナデという規格外の存在に、絶対の信頼を寄せている。
◆**次の章(第三部 第六章)で書くこと**
* **タイトル案:** 第六章:創生の庭と最後の守護者
* **舞台:** 世界の根幹データが眠る聖域『創生の庭』。そこは、物理法則が曖昧で、プレイヤーの精神や記憶が具現化する、特殊な空間。
* **創生の庭の試練:** 庭に到達したカナデたちを待っていたのは、タナトスが仕掛けた最後の罠。仲間たちの心の弱さや過去のトラウマを具現化させた『影』が、彼らに襲いかかる。仲間たちは、それぞれの過去と向き合い、それを乗り越えることで、精神的に成長し、新たな力を得る。
* **究極スキルの覚醒:** 仲間たちの試練を乗り越えたカナデは、彼らの想いを受け、ついに究極スキル『ワールド・リクリエイト』を完全に覚醒させる。それは、もはや経験値をリソースとするのではなく、彼の意志そのもので、世界を再創造する、真の神の力。
* **タナトス本体との対決:** 庭の最深部で、ついにタナトスの本体――巨大なサーバーそのものである、無機質な機械の神――と対峙する。タナトスは、この世界を『失敗作』として初期化(フォーマット)し、新たな実験を始めようとしていた。
* **ゼノの帰還:** カナデたちが絶体絶命の危機に陥った時、自らの答えを見つけ出したゼノが、救援に現れる。彼は、破壊者ではなく、秩序を重んじる『守護者』として、新たな力に目覚めている。カナデとゼノの、最後の共闘が始まる。
この章では、物語の全ての伏線を回収し、最終決戦へと向かう。仲間たちの内面的な成長を描き、カナデが真の創造主として覚醒するカタルシスを最大限に高めることを目指す。
その日から、『Aethelgard Online』の世界は、ゆっくりと、しかし確実に、その光を失っていった。
サービス終了まで、あと28日。
アークライトの空は、恒常的に紫色のデジタルノイズに覆われ、昼と夜の区別すら曖昧になっていた。時折、空に巨大なエラーコードが流れては消え、世界の悲鳴が聞こえるかのようだった。
街の建築物の一部は、テクスチャが剥がれたように白く変色したり、突然、形が崩れて瓦礫になったりする。プレイヤーたちは、その終末的な光景を『サイレント・アポカリプス』と呼んだ。
多くのプレイヤーが、思い出の詰まったこの世界から、静かにログアウトしていった。最強ギルド『アヴァロン』も、リーダーであるゼノの失踪と共に、事実上の解散状態となり、その巨大なギルドタワーは、主のいない抜け殻のように、ただ静まり返っていた。
街に残っているのは、ごく僅か。この世界に、何かをやり残した者、別れを惜しむ者、そして、世界の終わりそのものを見届けようとする者たちだけだった。
ギルドハウス『ジオ・フロンティア』の作戦司令室は、そんな終末の世界にあって、唯一、未来への希望を灯す場所だった。
「運営からの手紙にあった『創生の庭』。だが、その場所を示す地図はない」
ケンが、これまでに集めた全ての情報をテーブルに広げるが、核心に迫る手掛かりは見つからない。
「リリアさんの最後の言葉を信じるなら、残りの『設計図の欠片』が、その場所への鍵になるはずよね」
メイプルが、腕を組んで言う。
「……試してみましょう」
カナデは、二つの設計図の欠片――『太陽の王の魂晶』と『深淵の海図』――を手に取ると、ジオ・フロンティア号の操縦室へと向かった。
彼は、船の航法システムの中核である、水晶でできた航海盤の上に、二つの欠片をそっと置いた。
「二つの理よ、道を示せ」
カナデが祈りを込めると、魂晶と海図が、互いに強く共鳴し、眩い光を放った。光は、一本の筋となり、航海盤の上に、これまで見たことのない、新たな立体地図を描き出した。
それは、世界のどの地図にも載っていない、隔離された空間座標。そして、そこへ至るための『ゲート』の場所を示していた。
「……これは」
シオンが、その場所を見て、息を呑んだ。
「『忘れられた神殿』……。リリアさんと、初めて会った場所……」
全ての始まりの場所が、最後の目的地への入り口だったのだ。
「運命、ってやつかしらね」
メイプルが、感慨深げに呟いた。
「目標は定まりました。すぐに出発します」
カナデが、船長席に座り、出航準備を始める。ジオ・フロンティア号の自己修復は完了し、いつでも飛び立てる状態だった。
だが、その時、船のレーダーが、けたたましい警告音を発した。
「カナデさん、街の外、東の平原に、大規模な空間の歪みが発生しています!」
シオンが、レーダーを指さして叫ぶ。
モニターに映し出されたのは、空間そのものが引き裂かれ、中からおびただしい数のデリーターが溢れ出してきている、地獄のような光景だった。そして、そこには、まだログアウトせずに、モンスターと戦っていた数パーティのプレイヤーたちが、逃げ遅れて取り残されている。
「タナトスの、最後の攻勢……! サービス終了までに、この世界の全てを、自分のデータとして喰らうつもりだ!」
「あのままじゃ、あそこの人たちが……!」
カナデは、一瞬、迷った。自分たちの使命は、『創生の庭』へ向かうこと。寄り道をしている時間はない。
だが、目の前で助けを求める人々を見捨てることなど、彼にはできなかった。
「……進路変更。東の平原へ向かいます。人命救助を、最優先する!」
「「「了解!」」」
ジオ・フロンティア号は、その巨体を翻し、絶望に包まれた平原へと急行した。
平原では、十数人のプレイヤーが、デリーターの無限とも思える波に、なす術もなく飲み込まれようとしていた。
「もうだめだ……!」
「誰か、助けてくれ……!」
その絶望の空を、切り裂いて。
巨大な空飛ぶ箱舟が、雲間からその姿を現した。
「な、なんだ、あの船は!?」
「ジオ・フロンティア……! あの、カナデのギルドだ!」
船首が開くと、そこからカナデの声が、拡声器を通して平原全体に響き渡った。
「皆さん、聞こえますか! 俺の船に乗ってください! ここから脱出します!」
カナデは、船のカタパルトから、一本の光の道を、地上で戦うプレイヤーたちの足元まで射出した。
「『ワールド・クリエイト:救済の光路(ライフライン)』!」
それは、経験値をリソースとして創り出した、絶対的な安全が保証された道だった。
プレイヤーたちは、半信半疑ながらも、その光の道へと駆け込んでいく。デリーターたちが、道を破壊しようと群がるが、その神聖な光に触れた途端、浄化され、消滅していく。
「すげえ……!」
「助かったんだ、俺たち……!」
最後のプレイヤーが船に乗り込んだのを確認すると、カナデは、デリーターが溢れ出てくる空間の裂け目に向き直った。
「これ以上、好きにはさせません」
カナデは、ジオ・フロンティア号の主砲、『クリエイション・バスター』のエネルギーを充填させた。
「さようなら、歪みの亡者たち」
黄金の破壊光線が、空間の裂け目そのものを撃ち抜き、その存在ごと、完全に消滅させた。
後に残されたのは、静寂と、助け出されたプレイヤーたちの、呆然とした顔だけだった。
「……ありがとう。本当に、ありがとう」
プレイヤーの一人が、代表してカナデに深々と頭を下げた。
「俺たちは、もうこの世界は終わりだと思ってた。でも、あんたみたいな奴がいるなら……。まだ、希望は、あるのかもしれないな」
カナデは、静かに頷いた。
助け出したプレイヤーたちを、安全な場所まで送り届けた後、ジオ・フロンティア号は、再び、本来の目的地へと針路を取った。
『忘れられた神殿』。
霧深い森を抜け、その懐かしい場所にたどり着いた時、サービス終了までの残り時間は、25日を切っていた。
神殿の奥、リリアと出会った『創生の祭壇』。その中央で、空間が、世界の裂け目とは違う、穏やかで、神聖な光を放っていた。
『創生の庭』へのゲートが、彼らを待っている。
カナデは、胸元の『リリアの心』を、そっと握りしめた。
「リリアさん、今、行きます」
彼の背後には、最後まで彼を信じ、ついてきてくれた、かけがえのない仲間たちがいる。
「皆さん、準備はいいですか」
「いつでも!」
「ああ」
「ええ」
四人は、顔を見合わせ、頷くと、最後の希望が眠る、世界の根幹へと、その身を投じた。
世界の終わりを巡る物語、第二部は、ここに幕を閉じる。
そして、世界の始まりを創造するための、最後の戦いが、今、始まろうとしていた。
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**第二部 まとめ**
◆**これまでの流れ**
第一部の冒険を経て、レベルアップし、新たなスキル『シェイピング』などを手に入れたカナデたち『ジオ・フロンティア』。彼らは、セレスティアで世界の歪みが具現化した『デリーター』やエリアボスと死闘を繰り広げ、カナデは空間創造スキル『フィールド・クラフト』に覚醒する。
次なる舞台、大砂漠ザルツァードでは、世界の歪みの源である古代遺跡を目指す中で、同じ目的を持つゼノ率いる『アヴァロン』と本格的に激突。カナデは、フィールドそのものを支配する戦術で、力で圧倒しようとするゼノを打ち破る。しかし、その戦いが引き金となり、遺跡のボス『歪みのファラオ』が覚醒。ゼノとの一時的な共闘の末、カナデは王の魂を解放し、世界の歪みを修復する鍵となる『創生の設計図』の欠片を手に入れた。
戦いの後、カナデは仲間を増やす必要性を感じ、弓兵シオンがパーティに加入。四人となった彼らは、正式にギルド『ジオ・フロンティア』を結成する。二つ目の設計図の欠片を求め、深海神殿ポセイドニアへと向かう。深海という過酷な環境を、カナデの創造力で克服し、神殿の最奥で、この世界がAI(リリア)の実験場であるという衝撃の真相に触れる。そこで、再びゼノと、そして世界の管理者タナトスの執行者と対峙。激闘の末、これを退け、二つ目の設計図の欠片を入手した。
その直後、カナデは究極スキル『ワールド・クリエイト』を解放するが、同時に、監視者タナトスによる世界への本格的な侵食が開始。カナデは、自らのレベルと引き換えに街を修復する。そんな中、運営からサービス終了が告知され、世界は終末の様相を呈し始める。しかし、カナデは運営からの最後の願いを託され、世界を救うため、世界の根幹『創生の庭』を目指すことを決意する。
◆**キャラクターシート(第二部終了時点)**
* **カナデ / 風見 奏太**
* **職業:** ワールドクリエイター
* **概要:** 究極スキル『ワールド・クリエイト』を解放。経験値をリソースに、ダンジョンやアイテム、さらには世界の理すらも創造できる、名実ともに創造主となった。リリアを失った悲しみを乗り越え、彼女を、そして世界を救うという強固な決意を抱いている。
* **リリア**
* **状態:** 肉体を失い、『リリアの心』という魂のデータ結晶となっている。カナデの中に存在し、彼の力の源の一部となっている。彼女を完全に復活させることが、カナデの最終目標。
* **ゼノ / 桐生 院也**
* **状態:** 歪みの力から解放されたが、敗北のショックと犯した過ちの重さから、廃人同然となっている。ギルドを離れ、一人、答えを探す旅に出た。彼の再起が、物語の鍵を握るかもしれない。
* **メイプル / 佐藤 楓**
* **概要:** 数々の死線を乗り越え、精神的にも、タンクとしても大きく成長。カナデの最大の理解者であり、パーティの精神的支柱。カナデとリリアの幸せを、誰よりも願っている。
* **ケン / 山田 健一**
* **概要:** カナデの無茶な作戦を、理論と魔法で支え続けるクールな参謀。世界の真相を知り、タナトスという存在への強い対抗心を燃やしている。
* **シオン**
* **概要:** 新たな『目』として、パーティに不可欠な存在となった。彼の索敵能力は、世界の歪みそのものを感知する領域に達しつつある。カナデという規格外の存在に、絶対の信頼を寄せている。
◆**次の章(第三部 第六章)で書くこと**
* **タイトル案:** 第六章:創生の庭と最後の守護者
* **舞台:** 世界の根幹データが眠る聖域『創生の庭』。そこは、物理法則が曖昧で、プレイヤーの精神や記憶が具現化する、特殊な空間。
* **創生の庭の試練:** 庭に到達したカナデたちを待っていたのは、タナトスが仕掛けた最後の罠。仲間たちの心の弱さや過去のトラウマを具現化させた『影』が、彼らに襲いかかる。仲間たちは、それぞれの過去と向き合い、それを乗り越えることで、精神的に成長し、新たな力を得る。
* **究極スキルの覚醒:** 仲間たちの試練を乗り越えたカナデは、彼らの想いを受け、ついに究極スキル『ワールド・リクリエイト』を完全に覚醒させる。それは、もはや経験値をリソースとするのではなく、彼の意志そのもので、世界を再創造する、真の神の力。
* **タナトス本体との対決:** 庭の最深部で、ついにタナトスの本体――巨大なサーバーそのものである、無機質な機械の神――と対峙する。タナトスは、この世界を『失敗作』として初期化(フォーマット)し、新たな実験を始めようとしていた。
* **ゼノの帰還:** カナデたちが絶体絶命の危機に陥った時、自らの答えを見つけ出したゼノが、救援に現れる。彼は、破壊者ではなく、秩序を重んじる『守護者』として、新たな力に目覚めている。カナデとゼノの、最後の共闘が始まる。
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しかし、ただの転生では終わらなかった――
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無自覚に女子の心をかき乱し、甘さと葛藤の狭間で揺れる日々。
護衛科トップの快活系ヒロイン・桜葉梨羽、内向的で絵を描く少女・柊真帆、
毒気を纏った闇の装甲をまとう守護者・海里しずく……
個性的な少女たちとのイチャイチャ・バトル・三角関係は、次第に“恋と戦い”の渦へと深まっていく。
――これは、“守られるはずだった少年”が、“守る覚悟”を知るまでの物語。
そして、少女たちは彼の隣で、“本当の強さ”と“愛し方”を知ってゆく。
「誰かのために戦うって、こういうことなんだな……」
恋も戦場も、手加減なんてしてられない。
逆転世界ラブコメ×ハーレム×SFバトル群像劇、開幕。
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