男女に友情は無いと私は思うけど、どう思う?

マンミン

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あっと言う間の金曜日〜その5〜

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「バ、バァかやろぅー。選曲考えろぅ」
「俺らしか感動じねえーからな」
「な、なづみーーーー!抜いてくれ」


カウターの男どもは泣きながらも声をかけていた。いや一人だけ、ツルツル頭は違う。先週はいなかったのに。



夏海の旦那さんは、子供みたいに口を大きく開けて泣いていた。


夏海はなんかほんわかした表現で片無さんを見ていた。


あれ、ここプライベート?飲み屋さんじゃないの?


「三曲目ー」


片無さんが演奏する時は、お客さんも含めて、お店全体の一体感が凄い。みんな、片無さんの演奏と歌に引き込まれ、笑いあり、泣きありと時間が過ぎていった。


片無しさんの演奏が終わり、夏海の旦那と私達の席に来た。


「おつかれ」
「うん。ありがとう」
「ん?初めまして夏海の旦那です。君が噂の巨乳ちゃん?」


有罪ギルティ


夏海の旦那は椅子に座ると同時に悶絶して後ろに倒れた。


「モモチの一撃で許す」


夏海がモモのツボを殴ったのだろうか?


「ごめんね。かおり」
「うんいいよ。シンは償われたから」
「ケンチャンさー。やめなよ」
「やめない。下ネタが許されるキャラになるまでは」
「ほんと、バカなの?」


夏海が呆れた顔して旦那を見ていた。
確かにw下ネタキャラが許されるのは、同性のみだから。


「南波さんもごめんね。変な奴でさ」
「いえ、大丈夫ですよ。それより、片無さん色んな曲知って歌えるんですね」


あなたも十分変な人ですよー


「好きだからね。それにこれしかないんだ僕には」
「俺たちがいるだろうが」


夏海夫婦が片無さんを見る。


「そうだね。それに南波さんもいるし」


えっ?


「そういえば、蓮がこうして女性と話すのは珍しいな。ほとんどは音楽を通してなのに」
「そうそう。しかも二人で駅からこっちに来たのよ」
「まじかー」
「うん。僕と南波さんは付き合ってるからね」


えっ?


片無さん今なんて?


夏海も夏海の旦那も固まってる。


「ニセモノだけどね」


片無さんの言葉で再び時は動き出す。



「ニセモノの恋人?」
「そう、僕もたまに絡まれる事があるからねー。なつみやケンチャンにいつも助けられてるけどさ。二人の時間が勿体無いよ。ケンチャンにも悪いし」
「バカヤロ!蓮だから良いんだよ他の野郎だったらダメだ」
「私も蓮以外の男と行動とか無理だから」


この夫婦大丈夫か?


「南波さんも会社とかで男にしつこく言い寄られてるみたいだし、この前の時にお願いしたんだ」


夏海夫婦の視線が鋭いぞ。


「私からもお願いしたので、片無さんたげと言う訳では」
「お互いにメリットがある事だよ」


片無さんの言葉に胸がチクっとした。


「かおりはそれで良いの?」
「うん。片無さんなら、安心するかなぁー」
「蓮、お前、大丈夫か?」
「二人のおかげでここまで来れたから、もう大丈夫だよ」


片無さんは、微笑みながら言った姿に思う。心に壁を作る笑みだ。


「二人の時間増やしてさ、子供顔を見せてよ」


ストレートだ。


「全部は無理でしょ、間に私達も入るから」
「そうだ。そうだ。巨乳ちゃんとー」


夏海のグーパンチが旦那の頬に命中した。


「ありがとう二人とも。まぁ、そんな感じでよろしくね。南波さん」








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