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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟
外伝!「魔王バルドルと世界の言葉」その3
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早いもので私こと、調和の女神ハルモニアが「このクソッタレ世界」に降臨して1000年が経過しました。
女神らしくない酷い口調?知りません!この世界で管理者をやろうとしたら淑やかさなど木っ端微塵に砕け散りますわよ!オホホホホ
この世界のクソッタレ共は種族を問わずに先ず人の話しを聞きません、本当に聞きません。
1+1=何?と聞いて「2」と答えてくれると感動するレベルです。
優しく言おうと厳しく言おうと関係ありませんね、はい聞かないです。
特に人の話しを聞かない吸血鬼がコイツです、魔王バルドルです。
『だから何回も言ってるじゃないですか!名前は言えないんですって』
「儂の中で名を名乗らない者は、「不審者」でのぅ。
仮にその女神の云々の話しが本当の事だとしてもここは譲れぬ。
名を名乗れば協力しよう」
『もおおおおお!!!頑固者!!バカーーーーー!!』
事情は説明しましたよ、ええ!しました!名前以外は全部詳細に!
呼び方なんてどうでも良くない?!と、言いたいのですがバルドルがここまで頑ななのには理由があります。
バルドル曰く「真名を共有出来ぬ限り儂はお主の話しを聞く訳にいかぬ」
だそうです。
そうなのです、私は最初にバルドルを真名の方で呼び掛けてしまったのです。
文字で書くと同じバルドルなのですがイントネーションが違います。
高位存在にとって真名は重要な意味があり、片方が真名を握るのは隷属関係にあると言えます。
ここで私の言う事を聞いてしまうと彼が私との隷属関係を認める事になります。
なのでバルドルは私の話しを右から左に受け流してしまうのです。
ただ一言言わせて下さい。
バルドルの真名を私に教えたの君の仲間のマクシム君なんだよぉ!!
そりゃ普通は教えられた通りに呼び掛けますよ!そうでしょう?!
その事に対してマクシム君に苦情をいれると、
「あっ悪い、うっかりしてたわ」の一言で終わり、君が責任取れぇ!
魔王の協力が得られずに、おかげさまで世界調和計画は全然上手く行っておりません・・・
魔王と言えば次はレムリアの勇者・・・なのですが、
「え?魔王ですか?聞いた事ありませんね・・・本当に居るんですか?どこに?
それよりアトランティスの連中の方が厄介過ぎて、その対応に忙しいです。
魔王と和解どころか会った事もありません。
アトランティスとの和解?向こうが攻めて来るのを止めたらやめますよ?」
この様に勇者にも、にべも無くあしらわれ・・・いえ、正論ですね。
ああーーーーー!上手く行かないですーーー!!
ちなみに働き者のパシリ女神はアトランティスの人達にもレムリアとの和解を促したのです。
「向こうが降伏したら止めるぞ?何せこちらも生活が掛かっているからな。
お前さんが我々を養ってくれるなら考えるぞ?
本国合わせて15億人くらい居るがな?」
すみません・・・パシリ女神には、さすがに15億人も養うの無理です・・・
くっ・・・クロノス様ならワンチャン!
と、アテネ様にご相談したのですが・・・
「クロノス様?うーん・・・無理じゃないかしら・・・
クロノス様は現在682世界を管理していますからね、もうこれ以上は・・・」
さ・・・さすが創世神様・・・682世界ですか?
ここで1世界の1部族の事を相談するのは気が引けるなんて物じゃありませんね。
うう・・・やはり私はパシリ女神がお似合いです。
このやさぐれた心を癒す為にクライルスハイム君に念話を入れます。
ああ・・・私の心のオアシス・・・すると!
「「ハルモニア様の負担を減らす為に天龍王と海龍王が応援に来ます」」
久しぶりの朗報!クライルスハイム君ー!!さすがは私のオアシス!
ありがとうー!これで勝てる!!
と思ってましたが敵も強く勝てませんでした・・・・
何故なら、お人好しのユグドラシルちゃんがせっせと別世界の問題児をこの世界に受け入れ続けるからです。
『ユグドラシルちゃん?!もう少し計画的に!ねっ?』
《申し訳ありません、頼まれると断れ無くて・・・》
なんか最近この世界は他の世界の問題児の更生施設の役割見たくなってるんですよ!
こらぁ!神達よ自分の世界の事は自分達で何とかしなさい!
とイライラしておりましたら・・・
はっ!この気配はアテネ様!もしかして増員です・・・・・・・か?
しかし・・・
『・・・・・・・・・・・・アテネ様?その子は?』
『・・・・・・・・・・・・別の世界で自然発生した黒龍王の赤ちゃんです』
『それは見れば分かります、パシリ女神はアテネ様が何故ここに黒龍王の赤ちゃんを連れて来たのかを聞きたいのです』
ユグドラシルちゃん説得中に突然アテネ様が黒龍王の赤ちゃんを抱っこして御降臨されました・・・
・・・いえ、もう言わなくても分かります・・・黒龍王君をウチで引き取るんですね?分かりますよ。
《きゃあああああ?!可愛い子ですね!分かりました引き取ります!》
『そうでしょう?!ユグドラシルちゃんなら分かってくれると思ったわ!』
この子可愛いですか?
私は厳つくてカッコいいとは思いますけど可愛いとは・・・
そうですか・・・アテネ様もこの世界に厄介払いに来ましたか、そうですか。
こうして黒龍王君がこの世界に仲間入りしました。
うふふふふ・・・益々賑やかな世界になりますねぇ・・・うふふふふふ・・・・
案の定この黒龍王君には長年に渡り苦労する事になります。
こんな感じに色々な要素がごった煮になった世界が形成されて行くのです。
そして・・・
私、調和の女神ハルモニアの使いパシリの世界管理は唐突に終わりを迎える事になるのです。
女神らしくない酷い口調?知りません!この世界で管理者をやろうとしたら淑やかさなど木っ端微塵に砕け散りますわよ!オホホホホ
この世界のクソッタレ共は種族を問わずに先ず人の話しを聞きません、本当に聞きません。
1+1=何?と聞いて「2」と答えてくれると感動するレベルです。
優しく言おうと厳しく言おうと関係ありませんね、はい聞かないです。
特に人の話しを聞かない吸血鬼がコイツです、魔王バルドルです。
『だから何回も言ってるじゃないですか!名前は言えないんですって』
「儂の中で名を名乗らない者は、「不審者」でのぅ。
仮にその女神の云々の話しが本当の事だとしてもここは譲れぬ。
名を名乗れば協力しよう」
『もおおおおお!!!頑固者!!バカーーーーー!!』
事情は説明しましたよ、ええ!しました!名前以外は全部詳細に!
呼び方なんてどうでも良くない?!と、言いたいのですがバルドルがここまで頑ななのには理由があります。
バルドル曰く「真名を共有出来ぬ限り儂はお主の話しを聞く訳にいかぬ」
だそうです。
そうなのです、私は最初にバルドルを真名の方で呼び掛けてしまったのです。
文字で書くと同じバルドルなのですがイントネーションが違います。
高位存在にとって真名は重要な意味があり、片方が真名を握るのは隷属関係にあると言えます。
ここで私の言う事を聞いてしまうと彼が私との隷属関係を認める事になります。
なのでバルドルは私の話しを右から左に受け流してしまうのです。
ただ一言言わせて下さい。
バルドルの真名を私に教えたの君の仲間のマクシム君なんだよぉ!!
そりゃ普通は教えられた通りに呼び掛けますよ!そうでしょう?!
その事に対してマクシム君に苦情をいれると、
「あっ悪い、うっかりしてたわ」の一言で終わり、君が責任取れぇ!
魔王の協力が得られずに、おかげさまで世界調和計画は全然上手く行っておりません・・・
魔王と言えば次はレムリアの勇者・・・なのですが、
「え?魔王ですか?聞いた事ありませんね・・・本当に居るんですか?どこに?
それよりアトランティスの連中の方が厄介過ぎて、その対応に忙しいです。
魔王と和解どころか会った事もありません。
アトランティスとの和解?向こうが攻めて来るのを止めたらやめますよ?」
この様に勇者にも、にべも無くあしらわれ・・・いえ、正論ですね。
ああーーーーー!上手く行かないですーーー!!
ちなみに働き者のパシリ女神はアトランティスの人達にもレムリアとの和解を促したのです。
「向こうが降伏したら止めるぞ?何せこちらも生活が掛かっているからな。
お前さんが我々を養ってくれるなら考えるぞ?
本国合わせて15億人くらい居るがな?」
すみません・・・パシリ女神には、さすがに15億人も養うの無理です・・・
くっ・・・クロノス様ならワンチャン!
と、アテネ様にご相談したのですが・・・
「クロノス様?うーん・・・無理じゃないかしら・・・
クロノス様は現在682世界を管理していますからね、もうこれ以上は・・・」
さ・・・さすが創世神様・・・682世界ですか?
ここで1世界の1部族の事を相談するのは気が引けるなんて物じゃありませんね。
うう・・・やはり私はパシリ女神がお似合いです。
このやさぐれた心を癒す為にクライルスハイム君に念話を入れます。
ああ・・・私の心のオアシス・・・すると!
「「ハルモニア様の負担を減らす為に天龍王と海龍王が応援に来ます」」
久しぶりの朗報!クライルスハイム君ー!!さすがは私のオアシス!
ありがとうー!これで勝てる!!
と思ってましたが敵も強く勝てませんでした・・・・
何故なら、お人好しのユグドラシルちゃんがせっせと別世界の問題児をこの世界に受け入れ続けるからです。
『ユグドラシルちゃん?!もう少し計画的に!ねっ?』
《申し訳ありません、頼まれると断れ無くて・・・》
なんか最近この世界は他の世界の問題児の更生施設の役割見たくなってるんですよ!
こらぁ!神達よ自分の世界の事は自分達で何とかしなさい!
とイライラしておりましたら・・・
はっ!この気配はアテネ様!もしかして増員です・・・・・・・か?
しかし・・・
『・・・・・・・・・・・・アテネ様?その子は?』
『・・・・・・・・・・・・別の世界で自然発生した黒龍王の赤ちゃんです』
『それは見れば分かります、パシリ女神はアテネ様が何故ここに黒龍王の赤ちゃんを連れて来たのかを聞きたいのです』
ユグドラシルちゃん説得中に突然アテネ様が黒龍王の赤ちゃんを抱っこして御降臨されました・・・
・・・いえ、もう言わなくても分かります・・・黒龍王君をウチで引き取るんですね?分かりますよ。
《きゃあああああ?!可愛い子ですね!分かりました引き取ります!》
『そうでしょう?!ユグドラシルちゃんなら分かってくれると思ったわ!』
この子可愛いですか?
私は厳つくてカッコいいとは思いますけど可愛いとは・・・
そうですか・・・アテネ様もこの世界に厄介払いに来ましたか、そうですか。
こうして黒龍王君がこの世界に仲間入りしました。
うふふふふ・・・益々賑やかな世界になりますねぇ・・・うふふふふふ・・・・
案の定この黒龍王君には長年に渡り苦労する事になります。
こんな感じに色々な要素がごった煮になった世界が形成されて行くのです。
そして・・・
私、調和の女神ハルモニアの使いパシリの世界管理は唐突に終わりを迎える事になるのです。
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