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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟
外伝!「魔王バルドルと世界の言葉」その4
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アテネ様にパシられて、このクソッタレ世界の管理を始めて約15000年が経過した時に大事件が勃発しました・・・
バカスカと異界ゲートを作りまくったユグドラシルちゃんの魔力が遂に枯渇したのです。
霊樹の魔力枯渇は「死」に直結します・・・
だって誰からも魔力供与を受ける事が出来ないからです。
だから何回も何回もユグドラシルちゃんに言ったのです!
「もっと計画的に、魔力分配を間違えないで」と・・・
このままでは死からの消滅は免れないユグドラシルちゃん・・・
・・・15000年も一緒に頑張っていればもう自分の妹同然のユグドラシルちゃんを救う為にパシリ女神は決意します。
私の本体の神気を使いユグドラシルちゃんの魂を保護しましょう、と。
ユグドラシルちゃんを霊樹として復活させるのは不可能です。
そんな事は最高神のゼウス様にも不可能なのです。
人が人を甦させる事が出来ないと同じ様に・・・
それなら私の精神体でユグドラシルちゃんの魂を包んで保護すれば幾らの月日は消滅せずに済むでしょう。
そして成長した誰かがユグドラシルちゃんの魂に力を注いでくれれば・・・
霊樹とは違う存在として生きる事が出来るはずなのです。
要するに手の打ち様が無いので先送りです。
ごめんなさい、私にもっと力が有れば・・・
しかしそうなると私は、精神体を失いこの世界の管理権も失う事になります。
同然こんな勝手な真似は重大な規約違反ですので罰も受けるでしょうね・・・
でもユグドラシルちゃんの魂の消失はそれ以上に嫌です!
その為には協力者の存在は必要不可欠です。
私に協力してくれる者と言えば・・・三龍王達。
「「分かりました。我もハルモニア様の防護膜に魔力を送りましょう」」
ありがとう!クライルスハイム君!
君もすっかりと大人・・・叔父様になってしまいましたね、お姉様ちょっと悲しい。
そう言えば君のお父様のベルリン君・・・精神的に復活はしたのですが、その瞬間、クロノス様に連れて行かれて今はクロノス様麾下の30世界ほどの世界の管理をやらされています・・・
もう地龍ではなくて私と同じパシリ男神になってしまいました。
でも楽しそうです、生き生きしています。
30の世界管理の激務より、この世界の管理の方が嫌だったのですね・・・
分かります!分かりますよベルリン君!
それから天龍王君・・・君にも大分助けて貰いましたね。
「「面白い娘を見つけましてな、ユグドラシル様の魂と因果で結んでおきましょう。
彼女ならユグドラシル様が復活した際に力を貸してくれる事でしょう」」
ありがとう!アメデ君!
面白い娘?誰でしょう?・・・ああ!あのグリフォンの子ですね!
なるほど!あの子の天真爛漫さはユグドラシルちゃんの辛さを和らげてくれますね!
あの子も人の話しを聞かないですけどね!
そしてそして・・・海龍王ちゃん?!どうしたのーーー?!
「「申し訳ありませんハルモニア様・・・
わたくし今・・・息子の更生で頭と手がいっぱいでして・・・」」
ああ・・・うん、分かりますよアメリアちゃん、分かります。
あの子ね・・・うんそれは大変ですね、アメリアちゃん!気にしないで!
魔力だけ、ちょっと分けてくれれば良いですからね!
「「あっ!わたくしの治癒の力は全てリールちゃんに譲渡しました。
リールちゃんが成長すればユグドラシル様を助ける事が出来るかも知れないです」」
本当に?!ありがとう!アメリアちゃん!
そして最後の協力者の魔王・・・最後なので大奮発しますよ!
『魔王バルドルよ・・・聞きなさい、私の真名は「調和の女神ハルモニア」です。
地球の軍神アレスと美の女神アフロディーテとの子です』
もう最後なので盛大にフルで名乗りますよ!
《調和の女神ハルモニア様、我は魔王バルドルです。我は貴女様に従います》
ああ・・・最初の出会いから15000年ですか・・・
君の事ももう弟の様に思っていましたよ。
この15000年の間に君も完全に次元高位存在者になってしまいましたね。
ん??あれ?じゃあ、この世界は君が管理すれば??
んん??まぁ、良いです。
『魔王バルドルに命じます、「ユグドラシル」の魂を救う為に私は大半の力を失います。
そしてこの世界から消滅する事になります。
魔王バルドルよ私の代わりに世界の守護者となりなさい』
《御意》
『魔王バルドルに「ユグドラシルの瞳」授けます。この瞳で世界を見守って下さいね』
《御意》
『そして私の事は忘れるのです。
他の世界の神に頼ってはなりません、この世界は貴方達の物なのですから』
《御意》
『うふふふ・・・素直なバルドル君、感無量ですよ。
私の事は忘れても次の「世界の言葉」の言う事は聞いて下さいね』
《そこは断固拒否する》
『なんでよぉーーーーーー???!!』
《いえ、それはソレ、これはコレなので》
『もおおおおお!!!頑固者ーーーー!!!』
やはりバルドル君はバルドル君でした・・・
こうして世界の管理権限を「ユグドラシルの瞳を持つ者達」に移譲したユグドラシルちゃんと私・・・ユグドラシルちゃんは死んで、私のこの精神体は新しい魂に作り変えてユグドラシルちゃんの魂と共に・・・
これで私のこの世界での役目も終わりです。
重大な規約違反を犯した私は次元を超えて天界へと強制送還されます。
クソッタレの世界でしたけど二度とは戻れない・・・
その事が悲しくて涙が止まりません・・・さようなら愛しい世界。
と思っていた時期もありました。
『こらあーーーー!!魔王バルドル!言う事を聞けえー!!
先代との約束を何と心得る?!』
《先代?だから誰なのじゃお主は?先ずは名を名乗らんかい、コミュ症か?お主は?
イタズラ念話はご遠慮願います》
パシリ女神ハルモニア!クソッタレ世界にリターンですよ!!!
そして私との約束を守り綺麗サッパリ私を忘れた魔王バルドル君!!
確かに約束した!・・・でも冷た過ぎない?!
そして何でこんな事になったかと言うとですね?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私が天界に戻ると高位の神々よる規約違反を起こした私への懲罰会合で・・・
「あの世界の面倒見れるのはハルモニア様しかおりませんな!」
「さよう!あの世界が無くなると困りますな!」
「女神ハルモニアの処分は無し!で、よろしいですね?皆様」
「異議無し!」
「貴方たち!自分は管理したくないけど厄介払い出来る世界も無くなると困るから、そんな事を言ってるんでしょう?」
「ハルモニアちゃん!お願いーーー!!
こんなに強くなったハルモニアちゃん以外に適任者が居ないのよーーー!!」
そうです!ハルモニアはクソッタレ世界で鍛え上げられて強くなりました!
あの頃の弱い私はもう居ないのです!
もう高位神が相手だろうとパシリ女神は容赦なく反論しますよ!
「嫌ですーーー!処分して下さい!
そして配置変えを!配置変えを所望しますーーー!!」
「あーん、ハルモニアちゃん!お願いーーー!!」
「い・や・ですぅーーー!!」
紛糾を極めた神々の会合により、めでたく女神ハルモニアがクソッタレ世界の管理者に再任されたのです。
だから私は更生施設の管理者じゃなーーーい!!
はああああ・・・でも・・・決まってしまったなら仕方ないですね!
また精神体を作らないと・・・今度は最初から厳しく行きますよ!
うふふふふ・・・
何だかんだで、あの世界にも愛着も湧きましたからね、今回は頑張りますか。
そう言えば・・・前の精神体から作った魂・・・どうなったのでしょうか??
本体の私と完全に分離してしまい行方不明なのです。
あの子が幸せに暮らしてくれている事を切に願います。
☆
「おい・・・この女神ハルモニアの魂って・・・何かピンと来てるぞ俺。
それに最後の方の話し方と笑い方って俺は毎日見てるぞ?」
「チラッと私を見ないで下さい地龍君!奥さんに変な疑惑を向けないで下さい!
知らない!私は何も知りませんよーー!!
私はただの地龍君が大好きな、一人娘命のお母さん地龍ですよーー!!」
「こらシーナ!ちゃんと答えなさい!
状況証拠はバッチリ揃っちゃってるじゃないの?!シーナ!!」
《シーナ?!そうなんですか?!シーナはハルモニアちゃん??!!》
「私は何も知りません!聞こえないですぅーーーー!!」
「「《いいから少しは、人の話しを聞けーーーー!!》」」
これが「魔法世界の解説者」の主人公シーナの裏設定だったんですね。
書いてて楽しかったです!
バカスカと異界ゲートを作りまくったユグドラシルちゃんの魔力が遂に枯渇したのです。
霊樹の魔力枯渇は「死」に直結します・・・
だって誰からも魔力供与を受ける事が出来ないからです。
だから何回も何回もユグドラシルちゃんに言ったのです!
「もっと計画的に、魔力分配を間違えないで」と・・・
このままでは死からの消滅は免れないユグドラシルちゃん・・・
・・・15000年も一緒に頑張っていればもう自分の妹同然のユグドラシルちゃんを救う為にパシリ女神は決意します。
私の本体の神気を使いユグドラシルちゃんの魂を保護しましょう、と。
ユグドラシルちゃんを霊樹として復活させるのは不可能です。
そんな事は最高神のゼウス様にも不可能なのです。
人が人を甦させる事が出来ないと同じ様に・・・
それなら私の精神体でユグドラシルちゃんの魂を包んで保護すれば幾らの月日は消滅せずに済むでしょう。
そして成長した誰かがユグドラシルちゃんの魂に力を注いでくれれば・・・
霊樹とは違う存在として生きる事が出来るはずなのです。
要するに手の打ち様が無いので先送りです。
ごめんなさい、私にもっと力が有れば・・・
しかしそうなると私は、精神体を失いこの世界の管理権も失う事になります。
同然こんな勝手な真似は重大な規約違反ですので罰も受けるでしょうね・・・
でもユグドラシルちゃんの魂の消失はそれ以上に嫌です!
その為には協力者の存在は必要不可欠です。
私に協力してくれる者と言えば・・・三龍王達。
「「分かりました。我もハルモニア様の防護膜に魔力を送りましょう」」
ありがとう!クライルスハイム君!
君もすっかりと大人・・・叔父様になってしまいましたね、お姉様ちょっと悲しい。
そう言えば君のお父様のベルリン君・・・精神的に復活はしたのですが、その瞬間、クロノス様に連れて行かれて今はクロノス様麾下の30世界ほどの世界の管理をやらされています・・・
もう地龍ではなくて私と同じパシリ男神になってしまいました。
でも楽しそうです、生き生きしています。
30の世界管理の激務より、この世界の管理の方が嫌だったのですね・・・
分かります!分かりますよベルリン君!
それから天龍王君・・・君にも大分助けて貰いましたね。
「「面白い娘を見つけましてな、ユグドラシル様の魂と因果で結んでおきましょう。
彼女ならユグドラシル様が復活した際に力を貸してくれる事でしょう」」
ありがとう!アメデ君!
面白い娘?誰でしょう?・・・ああ!あのグリフォンの子ですね!
なるほど!あの子の天真爛漫さはユグドラシルちゃんの辛さを和らげてくれますね!
あの子も人の話しを聞かないですけどね!
そしてそして・・・海龍王ちゃん?!どうしたのーーー?!
「「申し訳ありませんハルモニア様・・・
わたくし今・・・息子の更生で頭と手がいっぱいでして・・・」」
ああ・・・うん、分かりますよアメリアちゃん、分かります。
あの子ね・・・うんそれは大変ですね、アメリアちゃん!気にしないで!
魔力だけ、ちょっと分けてくれれば良いですからね!
「「あっ!わたくしの治癒の力は全てリールちゃんに譲渡しました。
リールちゃんが成長すればユグドラシル様を助ける事が出来るかも知れないです」」
本当に?!ありがとう!アメリアちゃん!
そして最後の協力者の魔王・・・最後なので大奮発しますよ!
『魔王バルドルよ・・・聞きなさい、私の真名は「調和の女神ハルモニア」です。
地球の軍神アレスと美の女神アフロディーテとの子です』
もう最後なので盛大にフルで名乗りますよ!
《調和の女神ハルモニア様、我は魔王バルドルです。我は貴女様に従います》
ああ・・・最初の出会いから15000年ですか・・・
君の事ももう弟の様に思っていましたよ。
この15000年の間に君も完全に次元高位存在者になってしまいましたね。
ん??あれ?じゃあ、この世界は君が管理すれば??
んん??まぁ、良いです。
『魔王バルドルに命じます、「ユグドラシル」の魂を救う為に私は大半の力を失います。
そしてこの世界から消滅する事になります。
魔王バルドルよ私の代わりに世界の守護者となりなさい』
《御意》
『魔王バルドルに「ユグドラシルの瞳」授けます。この瞳で世界を見守って下さいね』
《御意》
『そして私の事は忘れるのです。
他の世界の神に頼ってはなりません、この世界は貴方達の物なのですから』
《御意》
『うふふふ・・・素直なバルドル君、感無量ですよ。
私の事は忘れても次の「世界の言葉」の言う事は聞いて下さいね』
《そこは断固拒否する》
『なんでよぉーーーーーー???!!』
《いえ、それはソレ、これはコレなので》
『もおおおおお!!!頑固者ーーーー!!!』
やはりバルドル君はバルドル君でした・・・
こうして世界の管理権限を「ユグドラシルの瞳を持つ者達」に移譲したユグドラシルちゃんと私・・・ユグドラシルちゃんは死んで、私のこの精神体は新しい魂に作り変えてユグドラシルちゃんの魂と共に・・・
これで私のこの世界での役目も終わりです。
重大な規約違反を犯した私は次元を超えて天界へと強制送還されます。
クソッタレの世界でしたけど二度とは戻れない・・・
その事が悲しくて涙が止まりません・・・さようなら愛しい世界。
と思っていた時期もありました。
『こらあーーーー!!魔王バルドル!言う事を聞けえー!!
先代との約束を何と心得る?!』
《先代?だから誰なのじゃお主は?先ずは名を名乗らんかい、コミュ症か?お主は?
イタズラ念話はご遠慮願います》
パシリ女神ハルモニア!クソッタレ世界にリターンですよ!!!
そして私との約束を守り綺麗サッパリ私を忘れた魔王バルドル君!!
確かに約束した!・・・でも冷た過ぎない?!
そして何でこんな事になったかと言うとですね?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私が天界に戻ると高位の神々よる規約違反を起こした私への懲罰会合で・・・
「あの世界の面倒見れるのはハルモニア様しかおりませんな!」
「さよう!あの世界が無くなると困りますな!」
「女神ハルモニアの処分は無し!で、よろしいですね?皆様」
「異議無し!」
「貴方たち!自分は管理したくないけど厄介払い出来る世界も無くなると困るから、そんな事を言ってるんでしょう?」
「ハルモニアちゃん!お願いーーー!!
こんなに強くなったハルモニアちゃん以外に適任者が居ないのよーーー!!」
そうです!ハルモニアはクソッタレ世界で鍛え上げられて強くなりました!
あの頃の弱い私はもう居ないのです!
もう高位神が相手だろうとパシリ女神は容赦なく反論しますよ!
「嫌ですーーー!処分して下さい!
そして配置変えを!配置変えを所望しますーーー!!」
「あーん、ハルモニアちゃん!お願いーーー!!」
「い・や・ですぅーーー!!」
紛糾を極めた神々の会合により、めでたく女神ハルモニアがクソッタレ世界の管理者に再任されたのです。
だから私は更生施設の管理者じゃなーーーい!!
はああああ・・・でも・・・決まってしまったなら仕方ないですね!
また精神体を作らないと・・・今度は最初から厳しく行きますよ!
うふふふふ・・・
何だかんだで、あの世界にも愛着も湧きましたからね、今回は頑張りますか。
そう言えば・・・前の精神体から作った魂・・・どうなったのでしょうか??
本体の私と完全に分離してしまい行方不明なのです。
あの子が幸せに暮らしてくれている事を切に願います。
☆
「おい・・・この女神ハルモニアの魂って・・・何かピンと来てるぞ俺。
それに最後の方の話し方と笑い方って俺は毎日見てるぞ?」
「チラッと私を見ないで下さい地龍君!奥さんに変な疑惑を向けないで下さい!
知らない!私は何も知りませんよーー!!
私はただの地龍君が大好きな、一人娘命のお母さん地龍ですよーー!!」
「こらシーナ!ちゃんと答えなさい!
状況証拠はバッチリ揃っちゃってるじゃないの?!シーナ!!」
《シーナ?!そうなんですか?!シーナはハルモニアちゃん??!!》
「私は何も知りません!聞こえないですぅーーーー!!」
「「《いいから少しは、人の話しを聞けーーーー!!》」」
これが「魔法世界の解説者」の主人公シーナの裏設定だったんですね。
書いてて楽しかったです!
応援ありがとうございます!
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