皇女だからって嘗めないで貰えます?

kuroneko

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皇女様は旅に出る

皇女様は話し合いを始める。

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【シス】と話していたら不意にドアがノックされた。


『今いいか?』


スファレ(ファレン)の声がドア越しに聞こえる。


『どなたか伺っても?』


【シス】がドア越しに確認をする。


『…今日約束していたスファレだ。』

『了解しました。ドアを開けます。』


【シス】がドアを開け、部屋の中へ誘導する。

スファレ(ファレン)は【シス】を確認し、こちらを見てきた。


『こんばんわ、スファレ。
 お連れの方も中に入って掛けてくださる?』


入口で確認するように
【シス】やスファレ(ファレン)に視線を送っている
シトリン(フリア)に目線を向け誘導する。


『えっ、ええ。ありがとう。』


シトリン(フリア)はぎごちない微笑みを浮かべながら
【シス】に誘導されスファレ(ファレン)と共に椅子に掛ける。


『それでは、改めて自己紹介でもしましょうか。
 私は【アクア】。
 一応、そちらの作戦の増員としてこちらに来ているわ。
 後ろに立っているのは護衛の【シス】。
 この作戦の為にこちらに来る際に雇った者よ。
 ちなみに契約で縛っているから
 この場で知ったことは他言できないわ。』


私は椅子に座ったまま微笑み、
【シス】は後ろに控えて視線で挨拶した。


『こちらも改めて俺はスファレ、こっちがシトリンだ。』

『改めて、この作戦についての進捗状況と
 こちらがどのように動けばいいのか話し合いましょうか?』

『ちょっと待て、いくら個室だからって
 ここで話すのは無用心じゃないか?』


スファレ(ファレン)が慌てたように話を中断した。

私は呆れ顔になるように表情を作り


『貴女達が入る時に遮断の魔道具を起動させているわ。
 だからドア越しでも声は漏れないわよ。』


魔道具を示しながら目線をスファレ(ファレン)達に向ける。


『…そうなのか。情報が漏れないならこちらは問題ない。』

『それなら、話をしてくれるわね?』

『待て。念の為、護衛の契約書を確認させてくれ。』

『…残念ながらそれはできないわ。
 商業神のワイディーン様が
 契約書は偽名ではできない様に制限をかけているから
 組織の人間でも見せるわけにはいかないわ。』

『お前は組織の人間にも本名を開示できないのか?』

『当たり前よ。暗殺者なんだから。
 この組織で私の名を知っているのはボスのみ。
 …暗殺者の本名が知られるリスクを
 知らないとは言わせないわよ。』

『…分かった。契約書は諦めよう。
 ただ、もしその男から情報が漏れた事が分かれば
 容赦はしない。』

『もちろんよ。護衛業で情報漏れは致命的なのは
 彼も承知でしょうし。』

『もちろんです。雇用主の信頼を裏切る行為は
 護衛業では致命的です。』

『…だそうよ。もし万が一があれば私が全てを殺るわ。』


シトリン(フリア)の顔が青ざめ、
スファレ(ファレン)は引きつった笑顔になり


『過激なことを言うんだな。』

『…そう?その方が手間がないでしょ?』

『お前からしたらそうなのかもしれないが…まぁいい。
 作戦の話をしよう。』

『ええ、お願い。』


やっと、スファレ(ファレン)が作戦を話し始めた…。
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