17 / 47
皇女様は旅に出る
皇女様は打ち合わせをする
しおりを挟む
『足元に気を付けてください。』
【シス】にエスコートされ馬車を降りる。
皇城を出発し2刻ぐらいで、皇都の市民街に着いた。
今日はこの宿屋に宿泊し、旅に必要な食糧や馬車の手配をして
明日、商業地域のグロリオサ領に向かう予定。
『いったん宿に荷物を置いて、アナは食料の準備、
あたくしと【シス】は馬車の手配をした後にアナと合流するわ。』
私たちは2部屋をとり、それぞれの荷物を置いて
1階の食堂で合流した。
『ベニト商会から馬車を借りて、
アナと合流するから商店街近くの噴水で待ち合わせしましょう。
大体半刻ぐらいで行けると思うから、
アナもそれぐらいに待ち合わせ場所に来てくれないかしら?』
『了解ですっ!!』
『その後、買い物をして昼食にしましょう。
そういえば、【シス】は冒険者登録はしているの?』
『いえ、しておりませんが??』
『なら、丁度良かった。
午後は【シス】の名前で冒険者登録しておきましょう。』
『冒険者登録ですか…必要なんですね?』
『ええ、都市の出入りをする際に
入場料と審査を受けなければいけないのだけれど
冒険者か商人のギルドカードを提示すると
入場料が要らないのよ。
あと、武器の携帯等の荷物検査が少し通りやすくなるの。
もちろん、水晶の審査で犯罪歴が分かれば街に入れないけれど。
しかも、道中で魔物を討伐したら、
解体、買取をしてくれるわ。』
『なるほど…騎士の身分証ではいけないのですか?』
『…騎士の身分証に記載されている名前は
【シス】ではないでしょう。』
『確かに、分かりました。ギルドカードを作りましょう。』
『まぁ、冒険者のギルドカードは
煩雑な手続きは無いから大丈夫よ。』
会話をしながら、宿屋を出てアナと別れる。
商会まではここからそんなに離れていないから徒歩で移動する。
『ここの宿屋は【シス】が手配したの?』
『はい、レイが手配すると皇室に関係性が有ると
思われる可能性が有りましたので。』
『いい判断ね。ありがとう。
いつも利用する宿屋とは少し違ったから新鮮ね。』
『いつもよりワンランク低いものですが、
安全性は高いとレイが調べてくれました。』
と話しながら歩いていたら、ベニト商会の看板が見えてきた。
商会に入り、受付に代表のスカリ・ベニトを呼んで貰う。
『本日面会をお願いしていた、【アクア】だけれど。』
『お待ちしておりました。
代表から【アクア】が来られたら
すぐに案内するよう言付かっております。』
受付の女性に案内してもらい、
応接室に案内してもらう。
『代表を呼んでまいりますので少々お待ちください。』
お茶とお茶菓子を用意し、
受付嬢は代表を呼びに部屋を退室する。
『ここの代表は私の代理で代表を担ってくれているの、
今後やり取りをする可能性が有るから憶えておいて。』
『分かりました。』
あまり待たずに、代表のスカリが部屋に入ってきた。
『お待たせいたしました【アクア】様。
旅に出られると連絡を頂きましたので驚きましたよ。』
『急に連絡して申し訳なかったわね、
商会は順調かしら?』
『おかげさまで、順調ですよ。
新しい食品部門を宣伝頂けるとの事で伺っておりますが?』
『ええ、せっかく立ち上げた部門ですもの
宣伝しなくてはもったいないでしょ?』
商会の馬車を借りるんだから、理由付けが必要だものね。
これで、表向きは新部門の宣伝の為、商会の馬車を使う形になる。
『宣伝していただくのですから、
馬車を御用意せねばいけませんな。
何台必要ですかな?』
『そうね、同乗者は3人だから1台でいいのだけれど。』
『いやいや、品物を移動させるために荷馬車も必要でしょう。』
一応商業の為の移動って事になっているから、
あまりにも荷物が少ないと余計な疑問が出てしまうか…。
ただ、管理がなぁ…。
でも、皇都から郊外に出るのに護衛がいないのも不自然か。
私たちの馬車と、荷馬車には護衛の冒険者にいてもらえば問題ないかしら。
『そうね、荷馬車もお願いしようかしら、
あと業者の手配もお願いできるかしら?』
『もちろんですよ。
馬の扱いがうまい者を選出しておきますよ。』
『助かるわ。
あと食品部門で日持ちする主軸商品ってあるかしら?』
『そうですね、塩や胡椒が主となりますが…
目新しい物ですと、
我が商会が開発した乾麺と簡易スープがございますよ。』
『…乾麺と簡易スープってゆうの見せて頂けるかしら。』
『もちろんです。
我が商会でも今は皇都のみしか取り扱っていない物なんですよ。』
と、呼び鈴を鳴らしながらスカリが話す。
乾麺…麺ってことだからパスタの麺なのかしら?
それを乾燥させる?腐るのではなくて??
簡易スープってなに?
スープは料理人が時間をかけて作るんじゃなかったかしら??
と疑問だらけでよくわからない状態の私を置いてスカリは
『ああ、君。我が商会の新商品をここにお持ちして。』
『かしこまりました。』
と、部屋に来た従業員に声をかけ、
時間もかからず、すぐにその乾麺と簡易スープを持ってきた。
『こちらが乾麺で、パスタを乾燥し長期保存を可能にしました。
保存期間は約1か月で、
この乾麺を沸騰したお湯に塩を一つまみ入れた状態の中に入れて茹でます。
次に、簡易スープがこちらのキューブ状になった物ですね。
こちらは1週間程度しか持ちませんが、
このキューブを深皿に入れて、お湯で溶かします。
良かったら、キューブはすぐに出来るので飲んでみませんか?』
と勧めてくるので、
試食することにしたら【シス】が止めてきた。
『【アクア】さんではなく私が試食いたします。』
『…【アクア】様、そちらの方は?』
『ああ、ごめんなさい。
こちらは【シス】。この旅で護衛と秘書を兼任しているの。』
『【アクア】さんの秘書を務めさせていただきます【シス】です
以後お見知りおきを。』
『【シス】さんですか…。よろしくお願い致します。
…【シス】さんは我が商会の食べ物に
信用が置けないという事でしょうか?』
『ごめんなさい、スカリ殿。
【シス】はまだ慣れていなくて、
わたくしたちの関係性を理解できていないの。』
『申し訳ございません。失礼を申し上げました。
商会の品を悪く言うつもりはございませんでした。
ただ、【アクア】さんの体質と合わない場合もあるので、
先に頂いてもよろしいでしょうか?』
『ふぅ、分かりました。
安全性は確認しておりますが、
【シス】さんが先に試食をしてください。』
…一時期はどうなる事かと思ったけれど、
スカリが怒りを鎮めてくれて助かったわ。
後で、お詫びの品を届けさせましょう。
簡易スープはとてもおいしかったわ。
あれは、郊外でも冒険者とかには流行るかもしれないわね。
『スカリ殿、この新商品2品を
郊外の都市に持ち出しても問題ないかしら?』
『願っても無いですよ。
わたしが行ければ問題ないのですが、
あいにくと忙しくしていて郊外まで旅をする
余裕が無いので此方からお願い致します。』
『ありがとう。
それではそれぞれ1ダースほど明日までに準備できるかしら?』
『はい。準備して明日の朝、宿に届けさせます。』
『よろしくね。
あっ、あと今後の連絡用に通使用水晶を渡しておくわ。
今後わたしへの連絡はこちらでお願い。』
『かしこまりました。旅の途中での連絡はこちらでいたします。』
『よろしくね。この後の待ち合わせもあるから、
ここで失礼させていただくわ。』
『有意義な時間をありがとうございました。』
【シス】にエスコートされ馬車を降りる。
皇城を出発し2刻ぐらいで、皇都の市民街に着いた。
今日はこの宿屋に宿泊し、旅に必要な食糧や馬車の手配をして
明日、商業地域のグロリオサ領に向かう予定。
『いったん宿に荷物を置いて、アナは食料の準備、
あたくしと【シス】は馬車の手配をした後にアナと合流するわ。』
私たちは2部屋をとり、それぞれの荷物を置いて
1階の食堂で合流した。
『ベニト商会から馬車を借りて、
アナと合流するから商店街近くの噴水で待ち合わせしましょう。
大体半刻ぐらいで行けると思うから、
アナもそれぐらいに待ち合わせ場所に来てくれないかしら?』
『了解ですっ!!』
『その後、買い物をして昼食にしましょう。
そういえば、【シス】は冒険者登録はしているの?』
『いえ、しておりませんが??』
『なら、丁度良かった。
午後は【シス】の名前で冒険者登録しておきましょう。』
『冒険者登録ですか…必要なんですね?』
『ええ、都市の出入りをする際に
入場料と審査を受けなければいけないのだけれど
冒険者か商人のギルドカードを提示すると
入場料が要らないのよ。
あと、武器の携帯等の荷物検査が少し通りやすくなるの。
もちろん、水晶の審査で犯罪歴が分かれば街に入れないけれど。
しかも、道中で魔物を討伐したら、
解体、買取をしてくれるわ。』
『なるほど…騎士の身分証ではいけないのですか?』
『…騎士の身分証に記載されている名前は
【シス】ではないでしょう。』
『確かに、分かりました。ギルドカードを作りましょう。』
『まぁ、冒険者のギルドカードは
煩雑な手続きは無いから大丈夫よ。』
会話をしながら、宿屋を出てアナと別れる。
商会まではここからそんなに離れていないから徒歩で移動する。
『ここの宿屋は【シス】が手配したの?』
『はい、レイが手配すると皇室に関係性が有ると
思われる可能性が有りましたので。』
『いい判断ね。ありがとう。
いつも利用する宿屋とは少し違ったから新鮮ね。』
『いつもよりワンランク低いものですが、
安全性は高いとレイが調べてくれました。』
と話しながら歩いていたら、ベニト商会の看板が見えてきた。
商会に入り、受付に代表のスカリ・ベニトを呼んで貰う。
『本日面会をお願いしていた、【アクア】だけれど。』
『お待ちしておりました。
代表から【アクア】が来られたら
すぐに案内するよう言付かっております。』
受付の女性に案内してもらい、
応接室に案内してもらう。
『代表を呼んでまいりますので少々お待ちください。』
お茶とお茶菓子を用意し、
受付嬢は代表を呼びに部屋を退室する。
『ここの代表は私の代理で代表を担ってくれているの、
今後やり取りをする可能性が有るから憶えておいて。』
『分かりました。』
あまり待たずに、代表のスカリが部屋に入ってきた。
『お待たせいたしました【アクア】様。
旅に出られると連絡を頂きましたので驚きましたよ。』
『急に連絡して申し訳なかったわね、
商会は順調かしら?』
『おかげさまで、順調ですよ。
新しい食品部門を宣伝頂けるとの事で伺っておりますが?』
『ええ、せっかく立ち上げた部門ですもの
宣伝しなくてはもったいないでしょ?』
商会の馬車を借りるんだから、理由付けが必要だものね。
これで、表向きは新部門の宣伝の為、商会の馬車を使う形になる。
『宣伝していただくのですから、
馬車を御用意せねばいけませんな。
何台必要ですかな?』
『そうね、同乗者は3人だから1台でいいのだけれど。』
『いやいや、品物を移動させるために荷馬車も必要でしょう。』
一応商業の為の移動って事になっているから、
あまりにも荷物が少ないと余計な疑問が出てしまうか…。
ただ、管理がなぁ…。
でも、皇都から郊外に出るのに護衛がいないのも不自然か。
私たちの馬車と、荷馬車には護衛の冒険者にいてもらえば問題ないかしら。
『そうね、荷馬車もお願いしようかしら、
あと業者の手配もお願いできるかしら?』
『もちろんですよ。
馬の扱いがうまい者を選出しておきますよ。』
『助かるわ。
あと食品部門で日持ちする主軸商品ってあるかしら?』
『そうですね、塩や胡椒が主となりますが…
目新しい物ですと、
我が商会が開発した乾麺と簡易スープがございますよ。』
『…乾麺と簡易スープってゆうの見せて頂けるかしら。』
『もちろんです。
我が商会でも今は皇都のみしか取り扱っていない物なんですよ。』
と、呼び鈴を鳴らしながらスカリが話す。
乾麺…麺ってことだからパスタの麺なのかしら?
それを乾燥させる?腐るのではなくて??
簡易スープってなに?
スープは料理人が時間をかけて作るんじゃなかったかしら??
と疑問だらけでよくわからない状態の私を置いてスカリは
『ああ、君。我が商会の新商品をここにお持ちして。』
『かしこまりました。』
と、部屋に来た従業員に声をかけ、
時間もかからず、すぐにその乾麺と簡易スープを持ってきた。
『こちらが乾麺で、パスタを乾燥し長期保存を可能にしました。
保存期間は約1か月で、
この乾麺を沸騰したお湯に塩を一つまみ入れた状態の中に入れて茹でます。
次に、簡易スープがこちらのキューブ状になった物ですね。
こちらは1週間程度しか持ちませんが、
このキューブを深皿に入れて、お湯で溶かします。
良かったら、キューブはすぐに出来るので飲んでみませんか?』
と勧めてくるので、
試食することにしたら【シス】が止めてきた。
『【アクア】さんではなく私が試食いたします。』
『…【アクア】様、そちらの方は?』
『ああ、ごめんなさい。
こちらは【シス】。この旅で護衛と秘書を兼任しているの。』
『【アクア】さんの秘書を務めさせていただきます【シス】です
以後お見知りおきを。』
『【シス】さんですか…。よろしくお願い致します。
…【シス】さんは我が商会の食べ物に
信用が置けないという事でしょうか?』
『ごめんなさい、スカリ殿。
【シス】はまだ慣れていなくて、
わたくしたちの関係性を理解できていないの。』
『申し訳ございません。失礼を申し上げました。
商会の品を悪く言うつもりはございませんでした。
ただ、【アクア】さんの体質と合わない場合もあるので、
先に頂いてもよろしいでしょうか?』
『ふぅ、分かりました。
安全性は確認しておりますが、
【シス】さんが先に試食をしてください。』
…一時期はどうなる事かと思ったけれど、
スカリが怒りを鎮めてくれて助かったわ。
後で、お詫びの品を届けさせましょう。
簡易スープはとてもおいしかったわ。
あれは、郊外でも冒険者とかには流行るかもしれないわね。
『スカリ殿、この新商品2品を
郊外の都市に持ち出しても問題ないかしら?』
『願っても無いですよ。
わたしが行ければ問題ないのですが、
あいにくと忙しくしていて郊外まで旅をする
余裕が無いので此方からお願い致します。』
『ありがとう。
それではそれぞれ1ダースほど明日までに準備できるかしら?』
『はい。準備して明日の朝、宿に届けさせます。』
『よろしくね。
あっ、あと今後の連絡用に通使用水晶を渡しておくわ。
今後わたしへの連絡はこちらでお願い。』
『かしこまりました。旅の途中での連絡はこちらでいたします。』
『よろしくね。この後の待ち合わせもあるから、
ここで失礼させていただくわ。』
『有意義な時間をありがとうございました。』
10
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる