皇女だからって嘗めないで貰えます?

kuroneko

文字の大きさ
32 / 47
皇女様は旅に出る

皇女様は夜に動く。

しおりを挟む
『次の村までの道中で罠が発見されている様だから、
 罠に気を付けて進みましょう。』


夕食後、休憩してから例の魔物調査をするため
プサリに続く次の村へ進む街道に出た。

街道は草原の中を突っ切る形で作られているから
罠や魔物なども比較的見つかりやすいはず。
だけど、それらしい罠が無い
…街道から外れた所にあるのかしら?


『うーん、見当たりませんねぇ…
 というか常識的に考えて街道沿いに罠を張るのは
 難しいと思うのですよ。』

『確かにそうですね、
 日中は基本的に人が通りますし、
 夜は魔物がいるので罠を仕掛けるのには向いてません。』

『少し街道から逸れて歩いてみましょうか。』

『東と西どちらに行きます?』

『そうね、魔物被害が大きい東側に行ってみましょうか?』

『そうですね、被害が大きい方が可能性が有りそうです。』


地図によると街道から東側に逸れて進むと、
小さな森?林?があるようなので
そちらに向かってみる。
罠とかを隠すには平原よりも
植物がある林の方が向いているものね。

しばらく歩くと、林が見えてきた。
合わせて、目的であった罠も林と平原の境目に何個か見つかる。

境目付近に罠があるということは、
林に魔物を操るモノがいるのかしら?
もしくはフェイク?


『どうします?罠を調べて用途を確認するか、
 林の中も罠が有るか調べますか?』

『林の中は危険が多くなるし、
 もし魔物を操るモノがいたら刺激しちゃうかもしれないから
 境目の手前でキャンプしましょ。
 寝床の準備が出来たら、罠を解析しちゃいましょう。』

『了解です。それではここら辺でテントを張りますから
 アナ嬢は結界石で安地を作ってください。』

『【シス】手伝うわ。』


2手に分かれて作業を進めていく。
作業中、【シス】に小声で話す。


『林から視線を感じる?』

『ええ、アナ嬢も察しているみたいですよ。』

『魔物かしら?』

『…どうでしょう?もし魔物なら知性がある魔物だと思います。』

『そうね、林からこちらの様子を伺っているけれど
 殺気が無いから偵察かしら?』

『…襲う機会を伺っているのか、
 我々を監視しているのかでしょうね。』

『まぁ、あちらから襲ってこない限り
 こちらも様子見をしましょうか。』


テントを張り、結界石での安地作成が出来たので
焚火を焚き、夜食に持ってきていた
フルーツを少し炙って温かくしてから口に入れる。
そこですかさず、紅茶を飲んでほっと一息つく。


『おいひいー♪しあわせー。』

『お姉様好きですよね、野宿の際の夜食。』

『だって、自然の中で食べるといつもよりおいしく感じない?』

『確かにおいしく感じますよね。』

『城の中じゃあ、絶対に毒見役が毒見した時間が
 経った料理しか口にできないもの。
 出来立てを食べれること自体珍しいのよ。』

『お姉様が調理することも出来ませんものね。』

『そうなのよっ!!
 調理場に行こうとするだけで止められるんだもの。
 めんどくさい。』


出来立ての料理について話していたら、
例の視線を向けてくる奴がジリジリと近づいてくるのが
視線の圧が強くなることで察知できた。
アナが小さく合図をしてくる。


『うちもテントに入れてたフルーツ取ってこよー。』

『あんまり多く持ってきたら明日の分が無くなるわよ。』


アナは視線の元を確認してくるつもりね。
もしかしたら、捕えてくるかも…。
【シス】に共有しとかなきゃ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

【完結短編】ある公爵令嬢の結婚前日

のま
ファンタジー
クラリスはもうすぐ結婚式を控えた公爵令嬢。 ある日から人生が変わっていったことを思い出しながら自宅での最後のお茶会を楽しむ。

ねえ、今どんな気持ち?

かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた 彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。 でも、あなたは真実を知らないみたいね ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・

貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後

空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。 魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。 そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。 すると、キースの態度が豹変して……?

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~

二階堂吉乃
恋愛
 同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。  1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。  一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

処理中です...