転生覚醒が遅すぎたので全力ヒキニートします!

カカオ70

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家畜化

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現実とリンクさせたからなのか、実際にお庭で家畜を飼い始めたからなのか。
「家畜化」というスキルが発生した。
牛肉が食べたくなって、ミノタウロスを狩りに行った時だ。
狩猟の選択だけではなく、家畜化という選択肢が出たのだ。
試しにタップしてみたら、いつもの、レオンがサポートしてくれるミニゲーム。
けど画面の隅に投げ縄がくるくると回っている。
ためしに敵をタップしたら、ミノタウロスの首に縄がかかって簡単に成功!…家畜化に成功してしまった。
こんなに簡単に成功するのは、おそらく猟犬がいるからなんだろう。
さて。家畜化したら、牛になるんだろうか。
家畜化の可能性を信じて、卵のためにハーピーやオウルデュークなどの鳥型モンスターも家畜化。
更にユニコーンとペガサスとオークを家畜化したところで、ちょっと待てよ と手を止める。
モンスターは基本的に凄くでかい。
ちゃんと小さくなってくれなかったら?庭に入りきるだろうか。

でかい牛かあ…牛乳はいくらあっても嬉しいし…
ドキドキしながら、まずはミノタウロスをお庭の柵の中に放したが、二足歩行のミノタウロスが、柵の中をのそのそと歩き回ることになった。
牛じゃない。こんなのの乳は搾れない。
よく見ると「子牛を産ませる」という項目が発生している。
ということは、このミノタウロスは雄か。

乳牛とミノタウロスのハーフ…?

興味がないわけではなかったけれど、説明文に「子牛が生まれるまでは牛乳がとれません」とあったので、やめておいた。
色々と不安感が増して、他の家畜は庭に放さないことにする。
まずは実際に見てからだ。

「サリナ、お庭に…ええと、大きくて…見たことない生き物がいると思うんだけど、家畜だから気にしないでね」
「家畜を追加したのですか。承知しました。」

サリナが驚かないように、念の為に声をかけておいたが、庭にお茶をしに出たところで、2人とも無言でへたりこんでしまった。
牛もでかいなーって思っていたけれど、ミノタウロスの比じゃない。庭に出た時、更に庭が広がっている気がしたが、柵が拡張されたからだろう。
ミノタウロスの説明文には身長5~6mとあったが、それってこんなにデカいものなんだろうか。
購入した平屋建てよりはるかに大きく見える。
ミノタウロスがその気になれば、柵を跨ぐなり壊すなりで簡単に出てきそうに見えた。
家畜化されたミノタウロスにその気はないのだろうか。
あぐらをかいて柵の中に座り込んだミノタウロスは、膝の上に乳牛を乗せて、優しく撫でながらブラッシングをかけてやっている。
猫を可愛がる飼い主のようだ。
可能であろうがなんだろうが、こんなの乳牛が可哀想すぎて、絶対ミノタウロスとの間に子作りなんてさせられない。

「ま、マーガレット様、あれが家畜ですか」
「うーん…そうだったんだけど、流石にやめとこうか」
「いえ!マーガレット様のなさることですもの、お世話させていただきます」
「そんな決死の表情で、覚悟決めなくてもいいのに」

サリナはズンズンと、ミノタウロスの傍まで歩いて行く。
乳牛より遥かに小さな人間とミノタウロスでは、指で捻り殺されそうな対比だ。
しかしミノタウロスは、サリナに危害を加えることはなかった。
サリナが

「私がブラッシングをしてあげましょう。さあ、ブラシをよこしなさい」

と声をかけると、なぜかブルブル震えながらブラシを差し出し、大人しくブラッシングされている。
確かに冒険ゲームの中では、私たちもなかなかの高レベルになってきている。
最近はステータスもまともに見ていなかったけれど、少なくともサリナも私もHPは数十万越え。
ミノタウロスは秒で倒せるモンスターだ。
力の差は、現実でも適応されているのかもしれない。

「言葉が通じる家畜というのは、お世話が楽でよいですね!」

サリナはミノタウロスのブラッシングを済ませ、餌入れが清潔なことを確認して、戻ってきた時にはご機嫌だ。
ミノタウロスもサリナが優しく扱ってくれるとわかったのか、途中からリラックスした表情で寝そべっていた。
仲良くやれそうで、なによりである。
上手くいくなら、乳牛じゃなくてミノタウロスのメスを捕獲して、繁殖を試みるのもいいかもしれない。
…そのうち、乳牛の繁殖が難しかったら、考えてみよう。

それにしても、どんどん新しい機能がアンロックされる。
あまりに機能が多すぎて、どれもやり込む気持ちになれず、中途半端だ。

「なんだかんだ、ゲームはシンプルな方がはまれるのかなあ…」

ベッドでゴロゴロして、ぼやきながらスマホを弄る。
生活に支障がないし、少しゲームに飽きてきた。
こないだから立て続けに外の人と接触して、他人と交流したい気持ちになっていたのかもしれない。
スマホを触るにしても、ゲームではなくブラウザを立ち上げてニュースサイトなんかを開いてみた。

「…ん?」

ズラリと並ぶニュースのタイトルに、目を止める。
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