17 / 30
17 双子15歳~お兄様の恋~
しおりを挟む秋が深まる――私たちの十五歳の誕生日が過ぎ、野菜の収穫や保存が終わる頃、ルヴェロナ王国では毎年恒例の収穫祭が始まった。
一週間続く収穫祭はルヴェロナ王国でもっとも賑やかな時期だ。ワインの樽やリンゴ酒の樽が並び、金色の麦酒を飲む姿があちらこちらで見かけるようになり、笑い声が絶えない。それは王宮でも同じ――はずだった。
「ヴィルフレード! お前の中身は男なんだぞ! 男っ!」
「あらあら。この婚約は前途多難だと星は告げているわ」
お母様の星占いじゃなくても前途多難なことはわかる。
バルレリア王国から私とお兄様が帰ってきて数週間、ずっとこの調子で両親はパニック状態。お父様たちはまさかお兄様が選ばれると思っていなかったらしく、『第一王女ヴィルジニア様がクラウディオ様の婚約者に内定!』の報を受け取った時、自分たちの耳が悪くなったと勘違いし、医者を呼んだ。
宰相に至っては持病の腰痛が悪化したとかで、いまだ寝込んでいる。
「レティツィアを身代わりにするという方法も考えたが……」
「が?」
お父様の次の言葉が気になる。私が聞き返すと、苦々しい表情で言った。
「色気というか、魅力というか」
「そうねぇ……。顔はそっくりなんだけど、別人なのよね」
「身代わりは諦めよう」
「ええ。他の手段を考えましょう」
うんうんとお兄様もうなずく。
なんだか、お兄様より女としての色気がないみたいなことを言われてしまったような気がしたけど、気のせいだろうか。
「もっと話し合うべきだろうが、今は収穫祭の時期だ。これが終わればバルレリア王国からアルド王子がルヴェロナに滞在する。その準備もある。すべて終わってから今後の相談をしよう」
収穫祭の時期は忙しい。
お父様たちは今期採れた野菜や蜂蜜の品評会、ルヴェロナ羊の毛織物コンテスト、馬の競売への参加など、公務は山積みだ。
私たちは話し合いの時間もままならず、こうして毎日、同じようなことを言って、わずかな家族団欒の時間が終わる。
「お父様たちは案を考えるどころじゃないわね……」
「今、ルヴェロナは一年で一番のお祭り中だからなぁ。冬の農閑期にゆっくり考えればいいさ」
お兄様はそう言うと、長い髪をまとめ、男物のシャツとズボンに着替えだした。そして、ごつい革のブーツを履いている。どこからどう見ても、完全に男だ。
「お兄様、なにをしてるの?」
「変装だよ。変装っていうのもおかしいか。こっちが本当の姿なんだし」
お兄様は仮面をつけて、顔を隠す。お祭り中は仮装している人が多いから、それもありだけど、お兄様は男の姿でお祭りに参加するつもりらしい。
「まっ……待って! ヴィルジニア王女が国民に男だってバレたらどうするのっ!」
「だから、ヴィルジニアだとわからないように顔を隠して男装しているんだよ」
「あ……そ、そうね」
私はヴィルフレードとしてのお兄様の姿を知っているけど、国民は知らない。なにも知らない他の人が見たらヴィルジニア王女が男装し、お忍びでお祭り来ているのを目撃した――それだけの話だ。
「お祭りへ行くけど、レティツィアはどうする?」
「行くに決まってるわよ」
お兄様がお忍びスタイルなら、私だって合わせた服装にする必要がある。
口やかましい乳母を避け、若い侍女を見つけて素朴なドレスを借りた。侍女は王女のお忍びなんてロマンチックですねと言っていた。
私は知っている。
彼女が愛読している恋愛小説『バルレリアの休日』。大国バルレリアの王女が身分の低い男と駆落ちする恋愛小説で、超人気作。
私も読んだけど、キュンキュンする二人のデートが人気の秘密らしい。
侍女はドレスだけでなく、麦わら帽子と白いエプロンまで貸してくれた。
これで、どこからどうみても私は村娘。お兄様の男の姿より馴染んでいる。……悲しいことに。
「レティツィア、似合ってるよ」
追い打ちをかけてくるお兄様の褒め言葉。村娘の服装が似合っていると言われて、お礼を言えない私はルヴェロナ王国の王女……
ちょっと複雑な気持ちになったけど、お忍びで遊びに行くのはワクワクする。
羊の群れに紛れて、王宮を抜け出すと町までの道を走る。
収穫祭の期間中、ルヴェロナ王国を訪れる旅人や行商人も多いし、酒で酔っているから、私たちがいてもわからない。
町の中はすでにお祭り騒ぎ。
市場から続く町並みには音楽の演奏や露店商、外から収穫したものを買いに来た商人たちが大勢いて、ごった返していた。
「毎日が収穫祭ならいいのに」
「レティツィア。それじゃ特別感がないよ」
お兄様の足取りは軽く、向かう場所が決まっているのか、私の前を歩く。
「お兄様。どこへ行くの?」
「んー。たしか、このあたりにいると思うんだけどなぁ」
町外れに現れた大きなテントと幌つきの馬車、檻に入った動物たち。そこには見覚えのある旅芸人一座がいた。
「まっ、まさかっ……お兄様、このために男の姿に?」
「あっ! ソニアちゃん。久しぶり~」
お兄様が明るい声で手を振った。
私たちの姿に気づいた褐色の肌にダークブラウンの瞳をした美少女がこちらへ向かってくる。
それはあのナイフ投げのソニアだった。
「お久しぶりです。ヴィルジニア様……いえ、ヴィルフレード様」
「ヴィルフレードでいいって。僕とソニアちゃんの仲じゃん!」
「えっ……? ええええ!」
あっさり正体をバラしてしまうお兄様。そのお兄様はソニアにデレデレしている。
ソニアもまんざらではない様子で、私は二人を交互に見た。
いつの間にお兄様と仲良くなったのだろう。
「ヴィルジニア様……いえ、ヴィルフレード様が私たち一座を収穫祭に招待してくださったんです」
「へ、へぇ、そうなの……」
なんて抜け目のないお兄様。私のほうはお兄様が婚約者に決まってから、しばらく魂が抜けたみたいに呆然としていたというのに。
「男の姿でいられない理由もお聞きしました」
「信じたのっ?」
「ヴィルフレード様が嘘をついているようには見えませんでした」
「君に真実しか僕の口は語れないよ。ソニア」
お兄様はスッとソニアの手を取り、王子のように(王子だけど)口づけた。
「私を含め一座全員の命を救ってくれたこと、感謝してます。協力できることがあれば、なんでもおっしゃってください」
どうやら、バルレリア王宮の一件以来、お兄様の立場は旅芸人一座の命の恩人として扱われているようだった。
ソニアはすっかりお兄様の虜で、一座の人たちもお兄様にお礼を言っている。
バルレリアにて、命の危険に晒された彼らだからこそ、お兄様の話を信じたのかもしれない。
王妃の恐ろしさ、弱者を簡単に切り捨てることのできる冷たさを味わった。
「ありがとう。心強いよ」
お兄様が私を誘ったのはソニアたち一座が味方で、すでにお兄様の正体を知っていることを教えたかったからだろう。
でも、わたしは――
「お兄様。ソニアたちを信じてないわけじゃないけど、私は心配だわ」
「そうだろうね。けど、レティツィア。あと一年しかない。僕たちで解決できない不測の事態が起きるかもしれない。そのためにまったく王国と関係ないソニアたちのような存在が必要な気がしたんだ」
「レティツィア様。私なら自由に動けます」
たしかに私とお兄様は自由に動けない。
各国の王族の動きはバルレリア王国に監視されている。
バルレリアに対抗しようにもルヴェロナに凄腕の暗殺者や剣士がいるわけでもないし、いたとしても雇えるお金もない。
「アルドは僕たちと違う関わり方をすることで変わった。あいつ、強くなったよ」
「……ええ」
「少しずつ変わっていったアルドを見て、僕たちも誰かと関わって、変化があってもいいんじゃないかって思った」
「お兄様……。そうね。信じてもらえないって、私たちは思っていたけど、信じてくれる人がいるなら、頼ってもいいわよね」
ソニアと旅芸人一座は私の言葉にうなずいた。
「ヴィルフレード様、レティツィア様。私たちはこの後、暖かい南のほうへ移動するので、またこちらへ訪れるのは春か夏になります。私たちの居場所はこちらから、お伝えするつもりですが、すぐに到着するのは難しいでしょう」
雪が降る間は南のほうで過ごすらしい。旅の一座らしい生き方だ。
「じゅうぶんだよ。すぐになにか起こるわけじゃない」
「春にはバルレリアへ向かうので、それくらいの時期にこちらへ立ち寄る予定です」
「えっ! 殺されそうになったのにバルレリアへ向かうの?」
ソニアは私の言葉に苦笑した
私は彼女の表情で気づいた。
たくさんの動物と旅芸人一座の人々。これだけの規模を抱えいるとなると、裕福で金払いのいいバルレリア王国で稼がないわけにはいかない。
支払われる報酬は私たちが支払うより、かなり多い金額だ。
バルレリア貴族の裕福さを考えれば、旅芸人一座を呼べるのは王妃だけでないだろう。
「そうね……。またバルレリア王国で会えるといいわね」
バルレリアという大国を無視できないのはソニアたちだけではない。私たちルヴェロナ王国も同じ。
「ソニア。これから、一緒に収穫祭の町を見て回ろう」
「私とですか? でも、あなたは……」
ソニアは王子でしょうと言いかけて、口をつぐんだ。お忍びなのは私の格好を見て一目瞭然。
「ルヴェロナ王国のオススメ料理が屋台に並んでるんだ。行こう!」
お兄様がソニアの手をとった。
いつもの年なら、私はお兄様と収穫祭を回って楽しんでいたけど、今回は別々のほうがいい。
幸せそうなお兄様の笑顔を久しぶりに見たような気がする。
「お兄様。大丈夫だと思うけど、気を付けてね」
お兄様がヴィルフレードに戻って、今を楽しみたいのなら私はいないほうがいい。
「私は服を借りた侍女にお礼のお菓子を買わなくちゃいけないから、珍しいお菓子がある屋台へ行くわ」
ついでに乳母のご機嫌取りのお菓子もいるわねと、心の中で付け足した。
今ごろ、私とお兄様が抜け出したのを知って、大騒ぎしているに違いない。
「ありがとう」
お兄様がお礼を言う声が聞こえた。
二人が手をとり、楽しげに人ごみの中へと消えていく。私はそれを見送る。
明るく賑やかな町の中を一人歩く。
楽隊が収穫祭を祝い、酔っぱらいが踊り、歌を歌う。
ルヴェロナの町に植えられた木々はオレンジや黄色に色づき、落ちた葉は乾いて風にさらわれる。
平和そのもの。
「……来年も同じように収穫祭を迎えることができたら」
来年、十六歳の誕生日が過ぎた時、私もお兄様も生き延びて収穫祭を楽しんでいるだろうか。
そして、国民も。
最後になるかもしれない収穫祭を目に焼き付け、冬の気配を感じる冷たい風に身を震わせた。
私たちの運命に深く関わるアルドとともに、ルヴェロナに冬がやってくる――
55
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
【本編,番外編完結】私、殺されちゃったの? 婚約者に懸想した王女に殺された侯爵令嬢は巻き戻った世界で殺されないように策を練る
金峯蓮華
恋愛
侯爵令嬢のベルティーユは婚約者に懸想した王女に嫌がらせをされたあげく殺された。
ちょっと待ってよ。なんで私が殺されなきゃならないの?
お父様、ジェフリー様、私は死にたくないから婚約を解消してって言ったよね。
ジェフリー様、必ず守るから少し待ってほしいって言ったよね。
少し待っている間に殺されちゃったじゃないの。
どうしてくれるのよ。
ちょっと神様! やり直させなさいよ! 何で私が殺されなきゃならないのよ!
腹立つわ〜。
舞台は独自の世界です。
ご都合主義です。
緩いお話なので気楽にお読みいただけると嬉しいです。
【完結】以上をもちまして、終了とさせていただきます
楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。
伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。
そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。
「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」
神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。
「お話はもうよろしいかしら?」
王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。
※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
【完結】真の聖女だった私は死にました。あなたたちのせいですよ?
時
恋愛
聖女として国のために尽くしてきたフローラ。
しかしその力を妬むカリアによって聖女の座を奪われ、顔に傷をつけられたあげく、さらには聖女を騙った罪で追放、彼女を称えていたはずの王太子からは婚約破棄を突きつけられてしまう。
追放が正式に決まった日、絶望した彼女はふたりの目の前で死ぬことを選んだ。
フローラの亡骸は水葬されるが、奇跡的に一命を取り留めていた彼女は船に乗っていた他国の騎士団長に拾われる。
ラピスと名乗った青年はフローラを気に入って自分の屋敷に居候させる。
記憶喪失と顔の傷を抱えながらも前向きに生きるフローラを周りは愛し、やがてその愛情に応えるように彼女のほんとうの力が目覚めて……。
一方、真の聖女がいなくなった国は滅びへと向かっていた──
※小説家になろうにも投稿しています
いいねやエール嬉しいです!ありがとうございます!
逆行した悪女は婚約破棄を待ち望む~他の令嬢に夢中だったはずの婚約者の距離感がおかしいのですか!?
魚谷
恋愛
目が覚めると公爵令嬢オリヴィエは学生時代に逆行していた。
彼女は婚約者である王太子カリストに近づく伯爵令嬢ミリエルを妬み、毒殺を図るも失敗。
国外追放の系に処された。
そこで老商人に拾われ、世界中を見て回り、いかにそれまで自分の世界が狭かったのかを痛感する。
新しい人生がこのまま謳歌しようと思いきや、偶然滞在していた某国の動乱に巻き込まれて命を落としてしまう。
しかし次の瞬間、まるで夢から目覚めるように、オリヴィエは5年前──ミリエルの毒殺を図った学生時代まで時を遡っていた。
夢ではないことを確信したオリヴィエはやり直しを決意する。
ミリエルはもちろん、王太子カリストとも距離を取り、静かに生きる。
そして学校を卒業したら大陸中を巡る!
そう胸に誓ったのも束の間、次々と押し寄せる問題に回帰前に習得した知識で対応していたら、
鬼のように恐ろしかったはずの王妃に気に入られ、回帰前はオリヴィエを疎ましく思っていたはずのカリストが少しずつ距離をつめてきて……?
「君を愛している」
一体なにがどうなってるの!?
逆行転生、一度目の人生で婚姻を誓い合った王子は私を陥れた双子の妹を選んだので、二度目は最初から妹へ王子を譲りたいと思います。
みゅー
恋愛
アリエルは幼い頃に婚姻の約束をした王太子殿下に舞踏会で会えることを誰よりも待ち望んでいた。
ところが久しぶりに会った王太子殿下はなぜかアリエルを邪険に扱った挙げ句、双子の妹であるアラベルを選んだのだった。
失意のうちに過ごしているアリエルをさらに災難が襲う。思いもよらぬ人物に陥れられ国宝である『ティアドロップ・オブ・ザ・ムーン』の窃盗の罪を着せられアリエルは疑いを晴らすことができずに処刑されてしまうのだった。
ところが、気がつけば自分の部屋のベッドの上にいた。
こうして逆行転生したアリエルは、自身の処刑回避のため王太子殿下との婚約を避けることに決めたのだが、なぜか王太子殿下はアリエルに関心をよせ……。
二人が一度は失った信頼を取り戻し、心を近づけてゆく恋愛ストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる