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第2章
7 帰国の噂
大学と店の仕事で忙しかった四年間。
特にデリカテッセン『オグラ』が百貨店に支店を出してからは、忙しさが増し、自分の時間が減った。
玲我さんのことを考えたり思い出したりする時間がないほうがいいと、振り切るように働いた。
でも、大学を卒業した春のこと――
「帰ってくるそうよ」
その話を聞いたのは、都久山に何代も住む方からだった。
着物姿がよく似合う年配の女性。
落ち着いた緑色の着物に、年代物のべっこうの帯留めをされていて、おっとりとした口調で私に話す。
「有近玲我さん。夕愛さんは覚えているかしら?」
「えっ……ええ。もちろんです」
「それから、鷹沢海寿さん。お二人とも本社に入るんですって」
別れてから四年が過ぎ、五年目の春が訪れようとしていた。
大学を卒業した私はデリカテッセン『オグラ』の社員として本格的に働きだした。
もちろん、大学の間も店を手伝っていたし、お客様の顔はほとんど覚えている。
お客様のほうも、私を娘か孫のように思ってくださっている方もいて、親しく声をかけてくれる。
「早いものねぇ。夕愛さんも大学を卒業して、店も大きくなって。あっという間になにもかも変わっていくわね」
「はい……」
玲我さんと一度も会わなかった四年の間。
彼の噂をなにも聞かなかったわけじゃない。
玲我さんの婚約者や恋人の噂を耳にしたこともある。
――妃莉さんと暮らしてるとか、婚約したとか……そんな噂。
「そうですね。きっと変わってます」
――あなただけじゃなく、きっと私も変わった。
それでも、名前を聞けば、いまだ胸は痛み、心は動揺する。
「卵焼きをいただいていくわね。他にも美味しいものがあるんだけど、やっぱりこれが一番美味しいわ」
「ありがとうございます」
常連のご婦人にお辞儀し、店内までついてきた運転手さんに袋を渡す。
人に頼めば、簡単に手に入るだろうけど、昔の癖で買いに来てしまうのだという。
朝一番のお客様を見送った。
「夕愛さん。明日の注文ですけど、確認してもらってもいいですか?」
「ええ。わかったわ。今、裏へ行くわね」
デリカテッセン『オグラ』の朝は忙しい。
注文書を並べ、お客様の名前を確認する。
本店を利用するのは、坂の上の都久山に住む人々で、上等なものを常に見て、贅沢に暮らしているから、こちらが手を抜けば、すぐにわかってしまう。
「夕愛さんは働き者だ。細かい部分まで、きちんと仕事をしてくれる」
「社長も夕愛さんを頼りにしているところがあるからなぁ」
厨房へ入ろうとして足を止めた。
「でも、光華さんが本店で働きたいって言ってるんだろ?」
「そうらしいな。社長は駄目だって言って、百貨店のほうへやったみたいだけどさ。正直、光華さんじゃ本店を回すのは厳しいよな」
叔父夫婦には、私を娘同然に育ててもらって感謝している。
叔父さんは光華が店を継ぎたいと言っても、それを許さなかった。
まずは外で働けるようになってからだと、光華に厳しく言っているのを聞いた。
――光華が店を継ぎたいって思っているなんて気づかなかったわ。
大学卒業後、デリカテッセン『オグラ』で働きたいと光華が言った時、叔父さんが驚いた顔をしていたのを思い出す。
『働いていもいいが、お前は支店からだ』
『夕愛は本店なのに、私は支店からなんてずるいわ! 私も本店がいい!』
そう言って光華は暴れたけど、叔父さんは絶対に首を縦に振らなかった。
本店の売り上げは都久山の人々が利用するだけあって、ずば抜けている。
だから、本店の扱いには叔父さんも慎重になる。
「みなさん、本日もよろしくお願いします」
私が頃合いを見て、バックヤードのドアを開けるとおしゃべりが止んだ。
朝の挨拶をし、注文を確認していく。
都久山本店では、土曜日や日曜日ならではの注文が入る。
明日は土曜日。
ホームパーティーを開いたり、お茶会を開くお客様が多い。
「夕愛さん。京都から取り寄せた鴨肉はローストにしますか?」
「ソースは? オレンジ? 赤ワイン?」
「先週のローストビーフは赤ワインのソースだったから、鴨肉にはオレンジソースにしましょうか」
「わかりました」
全店舗のメニューは統一されているけど、本店だけ少し違う。
本店は特別で、仕入れの状況によって、都久山だけのメニューを当日考えることもある。
中身は安さより高級感を求められることが多い。
デリカテッセン『オグラ』は都久山に住む人々の都合に合わせて、土日祝日は必ず営業し、休業日は水曜日と決まっている。
なぜなら、休日に家へお客様を招くご家庭が多いからだ。
「お洒落なケータリングやデリバリーもありますよ。でもね、やっぱり都久山は小椋さんのお料理が一番ですよ」
「慣れ親しんだ味ですものね」
「先代も腕のよろしい料理人でしたけれど、当代も腕のいい料理人ですわねぇ」
「有名ホテルのスー・シェフをなさってから、修行のためにパリの三ツ星レストランで働いて、正式に跡を継いだそうよ」
――と、デリカテッセン『オグラ』の評判は良く、安定した経営が続いている。
都久山の御用聞きをして店を大きくしてきた歴史がある坂の下の店。都久山からの注文は少し無理な話で合っても断らないという暗黙のルールがあった。
デリカテッセン『オグラ』も例外ではなく、特別な注文を引き受け、どんな面倒な注文であっても厭わず、要望に沿えるよう努力した。
その結果、都久山だけでなく奥様たちと交流のある方々からの注文も増えた。
『高級住宅地で人気のデリカテッセン』
『奥様たちお気に入りのシェフ』
――なんて、メディアでも取り上げられ、百貨店に出した支店の売り上げも好調で、今では支店をいくつも展開する有名デリカテッセンに成長した。
「夕愛さん。明日の注文はどうなってますか?」
「脇田様がホームパーティーを開かれます。お孫さんが大勢集まるそうなので、小さなお子様が楽しく食べられるようフルーツや野菜には、飾り切りをお願いします」
「わかりました」
注文書にメモを添え、次の注文書に移る。
次は未亡人でいらっしゃる八重木様の注文でお弁当を五つ。
毎週土曜日、仲のいい友人と庭を眺めながら食事をしていると聞いている。
「八重木様のお弁当には、薔薇の花に見立てたスモークサーモンが中心にくるよう入れてください」
「八重木の奥様がお喜びになられますね」
料理人たちは文句も言わず、細工を施してくれるおかげで、とても助かっている。
「気難しい八重木の奥様も、夕愛さんを気に入ってくださって、オグラの料理を褒めてくれるようになりましたね」
「以前は惣菜屋の料理は口にしない。家で作ったものだけを食べるって言ってたからなぁ」
「私というより、料理人のみなさんが工夫してくれているおかげです」
次の注文は焼き菓子だった。
最近はお菓子の注文もよく入る。
「十和田様にランチボックスを六個。大学生のお嬢さんが友人を招待されるそうなの。焼き菓子を必ずお付けしてね。十和田のお嬢様はうちの焼き菓子を特に褒めてくださっているから」
「ああ。もう大学生ですか。中学受験の時から大学受験まで、家庭教師が来るからと言って、ケーキや焼き菓子を届けたのが懐かしいですね」
「有名なパティスリーのものより素朴なケーキや焼き菓子がお好きなんですって」
焼き菓子の内容はフロランタン、マドレーヌ、フィナンシェ。
ピンクにレース地のお洒落な箱を選ぶ。
ランチの時に召し上がらなくても、ちょっとした手土産になるだろう。
昔からの付き合いだから、家の事情まで把握していて、なにも言わなくてもちょうど頃合いの物が届く――それが都久山の奥様たちの心をつかんでいる理由のひとつ。
「本店に夕愛さんがいてくれると安心だ」
「この間、開店したよその店は失敗したからな」
都久山の人間関係は、余所の人間には理解しがたいものがあるらしい。
つい先日、百貨店にも出店している有名洋菓子店が、都久山の麓に店を開いた。
けれど、都久山の名家、鷹沢のお届けを一度断っただけで、閉店に追い込まれてしまった。
断った話は、その日のうちに都久山じゅうを駆け巡り、誰も利用しなくなったのだ。
利用しなくなったのは鷹沢と仲が悪い有近も同じ。
なにかしら事情があって断るにしても、菓子折りを持って訪問し、わだかまりをなくしておかなくてはならない。
向こうの顔を立てることができるし、気にしなくていいですよという話になって、うまくいけば、そこで次の注文をいただける。
とにかく、注文されたお客様の顔を潰さないことが大事だ。
「それより、夕愛さん。結婚するんでしょ?」
「結婚? 私が?」
婚約者もいなければ、付き合っている相手もいない。
寝耳に水とはこのことだ。
なんのことかわからず、きょとんとした。
「社長が夕愛さんと結婚して店を継いでくれって、五十住さんに話をしていたのを聞いたんですよ」
「五十住さん……?」
知らない間に用意されていた私の結婚相手――それは本店で働く料理人の一人だった。
特にデリカテッセン『オグラ』が百貨店に支店を出してからは、忙しさが増し、自分の時間が減った。
玲我さんのことを考えたり思い出したりする時間がないほうがいいと、振り切るように働いた。
でも、大学を卒業した春のこと――
「帰ってくるそうよ」
その話を聞いたのは、都久山に何代も住む方からだった。
着物姿がよく似合う年配の女性。
落ち着いた緑色の着物に、年代物のべっこうの帯留めをされていて、おっとりとした口調で私に話す。
「有近玲我さん。夕愛さんは覚えているかしら?」
「えっ……ええ。もちろんです」
「それから、鷹沢海寿さん。お二人とも本社に入るんですって」
別れてから四年が過ぎ、五年目の春が訪れようとしていた。
大学を卒業した私はデリカテッセン『オグラ』の社員として本格的に働きだした。
もちろん、大学の間も店を手伝っていたし、お客様の顔はほとんど覚えている。
お客様のほうも、私を娘か孫のように思ってくださっている方もいて、親しく声をかけてくれる。
「早いものねぇ。夕愛さんも大学を卒業して、店も大きくなって。あっという間になにもかも変わっていくわね」
「はい……」
玲我さんと一度も会わなかった四年の間。
彼の噂をなにも聞かなかったわけじゃない。
玲我さんの婚約者や恋人の噂を耳にしたこともある。
――妃莉さんと暮らしてるとか、婚約したとか……そんな噂。
「そうですね。きっと変わってます」
――あなただけじゃなく、きっと私も変わった。
それでも、名前を聞けば、いまだ胸は痛み、心は動揺する。
「卵焼きをいただいていくわね。他にも美味しいものがあるんだけど、やっぱりこれが一番美味しいわ」
「ありがとうございます」
常連のご婦人にお辞儀し、店内までついてきた運転手さんに袋を渡す。
人に頼めば、簡単に手に入るだろうけど、昔の癖で買いに来てしまうのだという。
朝一番のお客様を見送った。
「夕愛さん。明日の注文ですけど、確認してもらってもいいですか?」
「ええ。わかったわ。今、裏へ行くわね」
デリカテッセン『オグラ』の朝は忙しい。
注文書を並べ、お客様の名前を確認する。
本店を利用するのは、坂の上の都久山に住む人々で、上等なものを常に見て、贅沢に暮らしているから、こちらが手を抜けば、すぐにわかってしまう。
「夕愛さんは働き者だ。細かい部分まで、きちんと仕事をしてくれる」
「社長も夕愛さんを頼りにしているところがあるからなぁ」
厨房へ入ろうとして足を止めた。
「でも、光華さんが本店で働きたいって言ってるんだろ?」
「そうらしいな。社長は駄目だって言って、百貨店のほうへやったみたいだけどさ。正直、光華さんじゃ本店を回すのは厳しいよな」
叔父夫婦には、私を娘同然に育ててもらって感謝している。
叔父さんは光華が店を継ぎたいと言っても、それを許さなかった。
まずは外で働けるようになってからだと、光華に厳しく言っているのを聞いた。
――光華が店を継ぎたいって思っているなんて気づかなかったわ。
大学卒業後、デリカテッセン『オグラ』で働きたいと光華が言った時、叔父さんが驚いた顔をしていたのを思い出す。
『働いていもいいが、お前は支店からだ』
『夕愛は本店なのに、私は支店からなんてずるいわ! 私も本店がいい!』
そう言って光華は暴れたけど、叔父さんは絶対に首を縦に振らなかった。
本店の売り上げは都久山の人々が利用するだけあって、ずば抜けている。
だから、本店の扱いには叔父さんも慎重になる。
「みなさん、本日もよろしくお願いします」
私が頃合いを見て、バックヤードのドアを開けるとおしゃべりが止んだ。
朝の挨拶をし、注文を確認していく。
都久山本店では、土曜日や日曜日ならではの注文が入る。
明日は土曜日。
ホームパーティーを開いたり、お茶会を開くお客様が多い。
「夕愛さん。京都から取り寄せた鴨肉はローストにしますか?」
「ソースは? オレンジ? 赤ワイン?」
「先週のローストビーフは赤ワインのソースだったから、鴨肉にはオレンジソースにしましょうか」
「わかりました」
全店舗のメニューは統一されているけど、本店だけ少し違う。
本店は特別で、仕入れの状況によって、都久山だけのメニューを当日考えることもある。
中身は安さより高級感を求められることが多い。
デリカテッセン『オグラ』は都久山に住む人々の都合に合わせて、土日祝日は必ず営業し、休業日は水曜日と決まっている。
なぜなら、休日に家へお客様を招くご家庭が多いからだ。
「お洒落なケータリングやデリバリーもありますよ。でもね、やっぱり都久山は小椋さんのお料理が一番ですよ」
「慣れ親しんだ味ですものね」
「先代も腕のよろしい料理人でしたけれど、当代も腕のいい料理人ですわねぇ」
「有名ホテルのスー・シェフをなさってから、修行のためにパリの三ツ星レストランで働いて、正式に跡を継いだそうよ」
――と、デリカテッセン『オグラ』の評判は良く、安定した経営が続いている。
都久山の御用聞きをして店を大きくしてきた歴史がある坂の下の店。都久山からの注文は少し無理な話で合っても断らないという暗黙のルールがあった。
デリカテッセン『オグラ』も例外ではなく、特別な注文を引き受け、どんな面倒な注文であっても厭わず、要望に沿えるよう努力した。
その結果、都久山だけでなく奥様たちと交流のある方々からの注文も増えた。
『高級住宅地で人気のデリカテッセン』
『奥様たちお気に入りのシェフ』
――なんて、メディアでも取り上げられ、百貨店に出した支店の売り上げも好調で、今では支店をいくつも展開する有名デリカテッセンに成長した。
「夕愛さん。明日の注文はどうなってますか?」
「脇田様がホームパーティーを開かれます。お孫さんが大勢集まるそうなので、小さなお子様が楽しく食べられるようフルーツや野菜には、飾り切りをお願いします」
「わかりました」
注文書にメモを添え、次の注文書に移る。
次は未亡人でいらっしゃる八重木様の注文でお弁当を五つ。
毎週土曜日、仲のいい友人と庭を眺めながら食事をしていると聞いている。
「八重木様のお弁当には、薔薇の花に見立てたスモークサーモンが中心にくるよう入れてください」
「八重木の奥様がお喜びになられますね」
料理人たちは文句も言わず、細工を施してくれるおかげで、とても助かっている。
「気難しい八重木の奥様も、夕愛さんを気に入ってくださって、オグラの料理を褒めてくれるようになりましたね」
「以前は惣菜屋の料理は口にしない。家で作ったものだけを食べるって言ってたからなぁ」
「私というより、料理人のみなさんが工夫してくれているおかげです」
次の注文は焼き菓子だった。
最近はお菓子の注文もよく入る。
「十和田様にランチボックスを六個。大学生のお嬢さんが友人を招待されるそうなの。焼き菓子を必ずお付けしてね。十和田のお嬢様はうちの焼き菓子を特に褒めてくださっているから」
「ああ。もう大学生ですか。中学受験の時から大学受験まで、家庭教師が来るからと言って、ケーキや焼き菓子を届けたのが懐かしいですね」
「有名なパティスリーのものより素朴なケーキや焼き菓子がお好きなんですって」
焼き菓子の内容はフロランタン、マドレーヌ、フィナンシェ。
ピンクにレース地のお洒落な箱を選ぶ。
ランチの時に召し上がらなくても、ちょっとした手土産になるだろう。
昔からの付き合いだから、家の事情まで把握していて、なにも言わなくてもちょうど頃合いの物が届く――それが都久山の奥様たちの心をつかんでいる理由のひとつ。
「本店に夕愛さんがいてくれると安心だ」
「この間、開店したよその店は失敗したからな」
都久山の人間関係は、余所の人間には理解しがたいものがあるらしい。
つい先日、百貨店にも出店している有名洋菓子店が、都久山の麓に店を開いた。
けれど、都久山の名家、鷹沢のお届けを一度断っただけで、閉店に追い込まれてしまった。
断った話は、その日のうちに都久山じゅうを駆け巡り、誰も利用しなくなったのだ。
利用しなくなったのは鷹沢と仲が悪い有近も同じ。
なにかしら事情があって断るにしても、菓子折りを持って訪問し、わだかまりをなくしておかなくてはならない。
向こうの顔を立てることができるし、気にしなくていいですよという話になって、うまくいけば、そこで次の注文をいただける。
とにかく、注文されたお客様の顔を潰さないことが大事だ。
「それより、夕愛さん。結婚するんでしょ?」
「結婚? 私が?」
婚約者もいなければ、付き合っている相手もいない。
寝耳に水とはこのことだ。
なんのことかわからず、きょとんとした。
「社長が夕愛さんと結婚して店を継いでくれって、五十住さんに話をしていたのを聞いたんですよ」
「五十住さん……?」
知らない間に用意されていた私の結婚相手――それは本店で働く料理人の一人だった。
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*こちらは元の小説の途中に、エピソードを追加したものです。
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