38 / 40
第4章
38 取引➁
しおりを挟む
「これをどこから!」
「……海寿から」
本人に知られると思っていなかったのか、祖母は息を呑んだ。
――海寿さんは自分が売られたと知ってしまった。
これを目にした時の海寿さんの気持ちを考えたら、胸が苦しくなった。
「絶対に人目に触れないよう隠してほしいと頼んだのに……なぜ……」
「鷹沢の正妻は少しずつ心を病んでいった。紙で契約を交わし、無理やり手に入れた結婚生活と子供だったが、心まではどうにもできないと知り、不安でしかたなかったんだろうな」
コピーされた紙を玲我さんは哀れむように眺めた。
海宏さんと家の力を使って結婚したけれど、その心にいつもいたのは別の人で、子供を奪っても満たされず、いずれ海寿さんは自分の元から去っていく。
鷹沢の奥様の生活は不安と孤独が常につきまとっていた。
「心の拠り所として、この誓約書をコピーして持ち歩くようになった。それだけじゃなく、別荘の金庫にもコピーを保管していたそうだ。海寿の目に触れないほうがおかしい」
「これは鷹沢の奥様のお守りだったんですね……」
そっと紙を持ち上げ、内容を読んだ――これは、誰も幸せになれない取引だった。
「今さら被害者ぶって、早恵さんを悪者にして逃げきれるとでも?」
「悪いのは早恵ですよ! この加々見を捨てただけじゃなく、あの子のせいで潰れかけたんですからね! 何もできない子供の尻拭いを親がして、なにが悪いと言うの!」
「お母さんを悪く言わないでください。海寿さんを犠牲にして店を続けてきた加々見が、お母さんを悪く言う権利はありません」
「な、なんて生意気な子なの。夕愛までこんな……早恵の育て方が悪かったんだわ」
祖母は自分は悪くないと言い張って、認めるつもりは微塵もない。
そんな祖母に玲我さんは言った。
「そういえば、言い忘れていたが、鷹沢の正妻から毎月支払われていた援助が止まるぞ」
「なんですって?」
「海寿が鷹沢を継ぐということはそういうことだ。金欲しさに売った孫から、金をもらうつもりでいたのか?」
祖母は顔を赤くし、唇を噛み締めた。
「援助してもらった料亭も、結局潰れてしまったな」
人の気配がない料亭は、休みだからではなかった。
もう営業していないらしく、祖母だけがここで暮らしているようだ。
「よくご存じね……」
「料亭を利用することが多いもので。分家の料理人が頑張っていたのに、あなたと意見が合わず、他店に移ったとか」
「加々見らしくない見映えの悪い地味な料理だったからですよ」
「厳選した素材を使い、初代の加々見を思い出す味だと、他の料亭の女将から聞きましたが」
そういえば、桜の花が見事な料亭へ行った時、玲我さんと女将が会話していた。
その内容までわからなかったけど、二人は真面目な顔で話していたような気がする。
「夕愛。あなたは早恵とは違って、優しい子よね? 加々見を助けてくれるわね?」
今度は鷹沢ではなく、有近から祖母はお金を引き出すつもりらしい。
どれだけお金があっても、祖母がいる限り、また同じ結果になる――お店を手伝ってきた私にはそれがわかった。
「店を守りたい気持ちはわかります」
「そうでしょう? それなら……!」
「店の形だけが残っても意味がありません」
見事な庭や掛け軸、花瓶――歴史を感じるものが、加々見には多くある。
けれど――
「ここは料亭です。守るべきだったのは加々見という入れ物ではなく、味ではなかったのですか?」
祖父と私の父が亡くなり、『オグラ』を継いだ叔父さんは、修行していたフランスの店の味ではなく、『オグラ』の味に寄せて作っている。
だから、叔父さんの料理を食べると、祖父と父を思い出す。
――私が大切だと思うもの。それは、おじいちゃんとお父さんが繋いできた『オグラ』の味。
「私が『オグラ』からいなくなっても、祖父と父の味は守れていきます。もう退いて、分家の料理人にお任せしてはいかがですか」
「私が『オグラ』からいなくなっても、祖父と父の味は守られ、受け継がれていきます。それがわかるから、店を離れていいと思えたんです。加々見の味を残せる分家の料理人に、すべてをお任せしてはいかがですか」
「黙りなさいっ! 早恵と……早恵と同じことをお前も言うのね! 同じ声で同じ顔で言わないで!」
私につかみかかろうとした手を玲我さんが遮った。
「夕愛に危害を加えるなら、警察を呼ぶ」
「警察ですって!? そんなことをしたら、二度と加々見は……加々見は……!」
取り憑かれたように、祖母はぶつぶつと呟き、爪を噛んだ。
今の祖母をよく見ると、あの乱れのなかったしゃんとした祖母は、髪を振り乱し、着物の帯は歪んでいた。
「夕愛。行こうか」
玲我さんが私の手をつかみ、客間から出ようとしたのを止めた。
「玲我さん、待ってください」
私と玲我さんを見ていなかったけれど、私は言っておかなくてはと思った。
「お母さんは一度も加々見の家を悪く言いませんでした。鷹沢のことも。それだけは忘れないでください」
だから、私は過去を知らず、誰も恨まずに生きてこれた。
もし、母が恨みごとを私にいい聞かせて育てていたなら、祖母と会うことはなかったと思う。
――私に誰も恨んで欲しくなったから、過去を教えなかった。
深々とお辞儀し、私は部屋の外へ出た。
玲我さんは私の後に出て、障子戸を閉めた。
障子戸が閉まる一瞬、祖母がうずくまって子供のように泣く姿が目に入った。
その涙は後悔の涙なのか、守ってきた加々見が終わるからなのか……
どちらなのか、わからないけれど、それ以上なにも聞かなかった。
私は玲我さんと一緒に玄関から門をくぐって、料亭の外へ出た。
「これから、祖母はどうなるんでしょう?」
「後は加々見の親族がなんとかするだろう。どっちみち、ここは銀行の担保になっているから、借金を払えずに出ていくことになる」
「そうですか……」
私の記憶の中にある母はふんわりとした人で、いつも微笑んでいた。
けれど、微笑みの下にたくさんの悲しみを隠していたのだ。
――海寿さんも同じ。
似てないと思ったけど、二人は似ている。
「夕愛は話を聞いて、泣くと思ったけど泣かなかったな」
玲我さんが祖母と話す時、私の顔を時々見ていたことに気づいていた。
「なにを聞いても、絶対に泣かずに、そのまま受けとけようと覚悟してきました。そうじゃないと、玲我さんは私に話さなければよかったって、後悔するでしょう?」
当たっていたのか、玲我さんは苦笑した。
私は玲我さんの手に触れた。
――私たちが誰からも反対されずに、ここにいるのは当たり前のことじゃない。
「玲我さん。これからは一人で抱え込むのは無しですからね」
それはどうかなという顔をしたのを見逃さなかった。
「駄目ですよ。私たちは夫婦になるんですから、ちゃんと相談して決めましょう」
「……わかった」
夫婦と言ったら、玲我さんのガードが緩んだ。
玲我さんはなんでも一人でできてしまうから、相談するということがあまりない――というか、できない。
「それで、私からお願いがあるんですけど……」
「いいよ」
「まだなにも言ってません」
お願いを全部叶えるつもりでいるのか、返事が早すぎる。
「鷹沢の葬儀が終わったら、海寿さんに会って話をしたいんです。海寿さんと会えますか?」
鷹沢を継ぐ海寿さんは忙しく、社長交代の時期に、醜聞になりかねない両親の話が外部に漏れるのはまずい。
――もちろん、都久山の人々にも。
「わかった。なんとかしよう」
玲我さんしか、私と海寿さんを会わせることはできなかった。
「……海寿から」
本人に知られると思っていなかったのか、祖母は息を呑んだ。
――海寿さんは自分が売られたと知ってしまった。
これを目にした時の海寿さんの気持ちを考えたら、胸が苦しくなった。
「絶対に人目に触れないよう隠してほしいと頼んだのに……なぜ……」
「鷹沢の正妻は少しずつ心を病んでいった。紙で契約を交わし、無理やり手に入れた結婚生活と子供だったが、心まではどうにもできないと知り、不安でしかたなかったんだろうな」
コピーされた紙を玲我さんは哀れむように眺めた。
海宏さんと家の力を使って結婚したけれど、その心にいつもいたのは別の人で、子供を奪っても満たされず、いずれ海寿さんは自分の元から去っていく。
鷹沢の奥様の生活は不安と孤独が常につきまとっていた。
「心の拠り所として、この誓約書をコピーして持ち歩くようになった。それだけじゃなく、別荘の金庫にもコピーを保管していたそうだ。海寿の目に触れないほうがおかしい」
「これは鷹沢の奥様のお守りだったんですね……」
そっと紙を持ち上げ、内容を読んだ――これは、誰も幸せになれない取引だった。
「今さら被害者ぶって、早恵さんを悪者にして逃げきれるとでも?」
「悪いのは早恵ですよ! この加々見を捨てただけじゃなく、あの子のせいで潰れかけたんですからね! 何もできない子供の尻拭いを親がして、なにが悪いと言うの!」
「お母さんを悪く言わないでください。海寿さんを犠牲にして店を続けてきた加々見が、お母さんを悪く言う権利はありません」
「な、なんて生意気な子なの。夕愛までこんな……早恵の育て方が悪かったんだわ」
祖母は自分は悪くないと言い張って、認めるつもりは微塵もない。
そんな祖母に玲我さんは言った。
「そういえば、言い忘れていたが、鷹沢の正妻から毎月支払われていた援助が止まるぞ」
「なんですって?」
「海寿が鷹沢を継ぐということはそういうことだ。金欲しさに売った孫から、金をもらうつもりでいたのか?」
祖母は顔を赤くし、唇を噛み締めた。
「援助してもらった料亭も、結局潰れてしまったな」
人の気配がない料亭は、休みだからではなかった。
もう営業していないらしく、祖母だけがここで暮らしているようだ。
「よくご存じね……」
「料亭を利用することが多いもので。分家の料理人が頑張っていたのに、あなたと意見が合わず、他店に移ったとか」
「加々見らしくない見映えの悪い地味な料理だったからですよ」
「厳選した素材を使い、初代の加々見を思い出す味だと、他の料亭の女将から聞きましたが」
そういえば、桜の花が見事な料亭へ行った時、玲我さんと女将が会話していた。
その内容までわからなかったけど、二人は真面目な顔で話していたような気がする。
「夕愛。あなたは早恵とは違って、優しい子よね? 加々見を助けてくれるわね?」
今度は鷹沢ではなく、有近から祖母はお金を引き出すつもりらしい。
どれだけお金があっても、祖母がいる限り、また同じ結果になる――お店を手伝ってきた私にはそれがわかった。
「店を守りたい気持ちはわかります」
「そうでしょう? それなら……!」
「店の形だけが残っても意味がありません」
見事な庭や掛け軸、花瓶――歴史を感じるものが、加々見には多くある。
けれど――
「ここは料亭です。守るべきだったのは加々見という入れ物ではなく、味ではなかったのですか?」
祖父と私の父が亡くなり、『オグラ』を継いだ叔父さんは、修行していたフランスの店の味ではなく、『オグラ』の味に寄せて作っている。
だから、叔父さんの料理を食べると、祖父と父を思い出す。
――私が大切だと思うもの。それは、おじいちゃんとお父さんが繋いできた『オグラ』の味。
「私が『オグラ』からいなくなっても、祖父と父の味は守れていきます。もう退いて、分家の料理人にお任せしてはいかがですか」
「私が『オグラ』からいなくなっても、祖父と父の味は守られ、受け継がれていきます。それがわかるから、店を離れていいと思えたんです。加々見の味を残せる分家の料理人に、すべてをお任せしてはいかがですか」
「黙りなさいっ! 早恵と……早恵と同じことをお前も言うのね! 同じ声で同じ顔で言わないで!」
私につかみかかろうとした手を玲我さんが遮った。
「夕愛に危害を加えるなら、警察を呼ぶ」
「警察ですって!? そんなことをしたら、二度と加々見は……加々見は……!」
取り憑かれたように、祖母はぶつぶつと呟き、爪を噛んだ。
今の祖母をよく見ると、あの乱れのなかったしゃんとした祖母は、髪を振り乱し、着物の帯は歪んでいた。
「夕愛。行こうか」
玲我さんが私の手をつかみ、客間から出ようとしたのを止めた。
「玲我さん、待ってください」
私と玲我さんを見ていなかったけれど、私は言っておかなくてはと思った。
「お母さんは一度も加々見の家を悪く言いませんでした。鷹沢のことも。それだけは忘れないでください」
だから、私は過去を知らず、誰も恨まずに生きてこれた。
もし、母が恨みごとを私にいい聞かせて育てていたなら、祖母と会うことはなかったと思う。
――私に誰も恨んで欲しくなったから、過去を教えなかった。
深々とお辞儀し、私は部屋の外へ出た。
玲我さんは私の後に出て、障子戸を閉めた。
障子戸が閉まる一瞬、祖母がうずくまって子供のように泣く姿が目に入った。
その涙は後悔の涙なのか、守ってきた加々見が終わるからなのか……
どちらなのか、わからないけれど、それ以上なにも聞かなかった。
私は玲我さんと一緒に玄関から門をくぐって、料亭の外へ出た。
「これから、祖母はどうなるんでしょう?」
「後は加々見の親族がなんとかするだろう。どっちみち、ここは銀行の担保になっているから、借金を払えずに出ていくことになる」
「そうですか……」
私の記憶の中にある母はふんわりとした人で、いつも微笑んでいた。
けれど、微笑みの下にたくさんの悲しみを隠していたのだ。
――海寿さんも同じ。
似てないと思ったけど、二人は似ている。
「夕愛は話を聞いて、泣くと思ったけど泣かなかったな」
玲我さんが祖母と話す時、私の顔を時々見ていたことに気づいていた。
「なにを聞いても、絶対に泣かずに、そのまま受けとけようと覚悟してきました。そうじゃないと、玲我さんは私に話さなければよかったって、後悔するでしょう?」
当たっていたのか、玲我さんは苦笑した。
私は玲我さんの手に触れた。
――私たちが誰からも反対されずに、ここにいるのは当たり前のことじゃない。
「玲我さん。これからは一人で抱え込むのは無しですからね」
それはどうかなという顔をしたのを見逃さなかった。
「駄目ですよ。私たちは夫婦になるんですから、ちゃんと相談して決めましょう」
「……わかった」
夫婦と言ったら、玲我さんのガードが緩んだ。
玲我さんはなんでも一人でできてしまうから、相談するということがあまりない――というか、できない。
「それで、私からお願いがあるんですけど……」
「いいよ」
「まだなにも言ってません」
お願いを全部叶えるつもりでいるのか、返事が早すぎる。
「鷹沢の葬儀が終わったら、海寿さんに会って話をしたいんです。海寿さんと会えますか?」
鷹沢を継ぐ海寿さんは忙しく、社長交代の時期に、醜聞になりかねない両親の話が外部に漏れるのはまずい。
――もちろん、都久山の人々にも。
「わかった。なんとかしよう」
玲我さんしか、私と海寿さんを会わせることはできなかった。
307
あなたにおすすめの小説
私が生きていたことは秘密にしてください
月山 歩
恋愛
メイベルは婚約者と妹によって、崖に突き落とされ、公爵家の領地に倒れていた。
見つけてくれた彼は一見優しそうだが、行方不明のまま隠れて生きて行こうとする私に驚くような提案をする。
「少年の世話係になってくれ。けれど人に話したら消す。」
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
悪女の秘密は彼だけに囁く
月山 歩
恋愛
夜会で声をかけて来たのは、かつての恋人だった。私は彼に告げずに違う人と結婚してしまったのに。私のことはもう嫌いなはず。結局夫に捨てられた私は悪女と呼ばれて、あなたは遊び人となり、私を戯れに誘うのね。
地味な私を捨てた元婚約者にざまぁ返し!私の才能に惚れたハイスペ社長にスカウトされ溺愛されてます
久遠翠
恋愛
「君は、可愛げがない。いつも数字しか見ていないじゃないか」
大手商社に勤める地味なOL・相沢美月は、エリートの婚約者・高遠彰から突然婚約破棄を告げられる。
彼の心変わりと社内での孤立に傷つき、退職を選んだ美月。
しかし、彼らは知らなかった。彼女には、IT業界で“K”という名で知られる伝説的なデータアナリストという、もう一つの顔があったことを。
失意の中、足を運んだ交流会で美月が出会ったのは、急成長中のIT企業「ホライゾン・テクノロジーズ」の若き社長・一条蓮。
彼女が何気なく口にした市場分析の鋭さに衝撃を受けた蓮は、すぐさま彼女を破格の条件でスカウトする。
「君のその目で、俺と未来を見てほしい」──。
蓮の情熱に心を動かされ、新たな一歩を踏み出した美月は、その才能を遺憾なく発揮していく。
地味なOLから、誰もが注目するキャリアウーマンへ。
そして、仕事のパートナーである蓮の、真っ直ぐで誠実な愛情に、凍てついていた心は次第に溶かされていく。
これは、才能というガラスの靴を見出された、一人の女性のシンデレラストーリー。
数字の奥に隠された真実を見抜く彼女が、本当の愛と幸せを掴むまでの、最高にドラマチックな逆転ラブストーリー。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる