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しおりを挟む 竜将たちと恋人になって早二ヶ月。ゲオルグとハリューシカが朝の挨拶代わりにキスをしてくることとベルケットから告白された以外は変わったことはなかった。
「最近セレンケレンからの報告がないな」
セレンケレンは竜将になってから一度も報告を欠いたことがない。あたりまえだと思っていたが、ここ二週間姿を見ていないのだ。なにげないクローツェルの呟きにベルケットが淡々と返した。
「セレンケレンなら成長期で東棟にある風の竜将にこもっております」
「成長期とはこもるほどつらいものなのか?」
自我が目覚めた時からすでに成竜のため成長期でこもるというのがクローツェルにはわからない。クローツェルの疑問にゲオルグが大きなあくびをした。
「個体によるんじゃねえの? 俺は痛みとかなかったし」
「ベルケットはどうだ?」
「遠い昔のことなので正直覚えておりません。ただ、覚えてないということは記憶に残るほどのことでなかった出来事かと」
「そうか……」
二匹とも竜の中では頑強な体の傾向がある。しなやかな風竜はどちらかといえば水竜と同じ部類だ。ハリューシカがいれば参考になったが、あいにく今日はハリューシカが見回り担当だ。
とはいえ、クローツェルから見ても生真面目に映るセレンケレンがそのことを報告できずに自室にこもるほどだ。よほどのことなのだろう。
「ふむ、様子を見に行くか」
「はあ? あんたが行ってどうすんだよ。放っておけよ」
「竜将を癒やすのは私の責務だ。それにセレンケレンには以前花冠をもらってるからな。ベルケット、ゲオルグが変なことをしでかさないか見張っておいてくれ」
「王の命とあれば」
背後でゲオルグが喚いていたが、その声もベルケットが一言告げれば聞こえなくなった。
「セレンケレン、入るぞ」
セレンケレンの部屋の前に声をかける。元気なセレンケレンであればすぐに応答があるはずだが、いくら待っても返答はない。
扉に触れて鍵を解き、中に入る。
はじめて入るセレンケレンの部屋は窓際に植物の鉢がおいてあり、全体的にすっきりした印象の家具で統一されていた。その中でも目立つのが大きく盛り上がったベッドだ。クローツェルが入ってきたことに気づいてないのか、かすかだが呻き声のようなものが聞こえてくる。
驚かさないようにゆっくりと近づいて掛け布団ごしに声をかけた 。
「セレンケレン、大丈夫か」
「クローツェル……様?」
かすかに掛け布団が持ち上がり少しざらついた低い声が聞き返してくる。クローツェルは目線を合わせるように膝をつくと掛け布団の中から爛々と輝く翡翠色の瞳を見つめ返した。
「ああ、私だ。ベルケットから話は聞いた。成竜への成長おめでとう。それにしても声すごいな」
「成長期の影響で喉がすごく腫れてるとハリューシカさんに言われました」
「どのくらいで落ち着きそうだ?」
「体の変化は終わってるので、あと三日もすれば大丈夫みたいです。報告できず、申し訳ありませんでした」
苦笑交じりに返してくると、もぞもぞとセレンケレンが動いた。
「あの、クローツェル様。どうして来てくださったんですか?」
「つらい思いをしている竜将を癒やすのは私の義務だからだ」
「……そう、ですよね」
あからさまに落胆している声からどうやらセレンケレンの意に沿わなかったようだ。気が紛れるかわからないが布団越しに頭だと思われる場所を優しく撫でてやる。
「せっかく来たんだ。なにか私にしてほしいことはあるか」
「それじゃあ……手を、握ってくれませんか?」
「ああ、いいとも」
「ありがとうございます、クローツェル様」
ためらいがちに差し出された手は少し節くれて独特の豆があり確かにセレンケレンの手だが、明らかにクローツェルの手より大きくなっていた。手が一回り以上大きくなったのであれば、体もそれ相応に大きくなっただろう。
感心しながらセレンケレンの手を握れば、こわごわと握り返してくる。ガラス細工に触れるような接し方がおかしくて自然と笑い声が漏れてしまう。
「セレンケレン、私はお前が思うほどやわではないぞ」
「そうは言われましても、まだ力加減がうまくできなくて……。クローツェル様を傷つけたらと思うと怖いんです」
「お前が私を傷つけることなんて起きるはずない。お前は私を気遣ってくれるじゃないか」
はっきりと言えば、かすかにセレンケレンが息を飲む音が聞こえた。ためらいがちに握られていた手に力がこもり「そんなことありません」とセレンケレンの声が震える。
「僕だってこれでも雄です。本能のままにクローツェル様を犯したいって考えてしまう時だってあります。でも、そんなことをしたらクローツェル様に嫌われる。それが怖くてしないだけなんです」
握りしめてくる手は自分の手よりも大きいのに不思議と小さく見える。小刻みに震える手を握り返せば、ビクッと跳ねた。
「セレンケレンは優しいな」
「クローツェル様、僕の話聞いてました?」
「聞いていたとも。その上で私はお前は優しい竜だと判断したのだ」
わずかに目を伏せて掛け布団越しにセレンケレンの頭を撫でた。
「お前の自己保身が結果的に私の意思を尊重しているのは事実だろう。なにを気に病む必要がある」
それで助かっているのだからクローツェルからしてみればなんの問題もない。ベッドからはみ出たセレンケレンの尻尾の先が丸まり、握る手にさらに力がこもる。
「クローツェル様、もう一つお願いしてもいいですか?」
「なんだ、言ってみろ」
気分がいいこともあって今ならたいていのことは叶えてやってもよかった。セレンケレンは意を決したようにガバッと起き上がると掛け布団を放った。
「クローツェル様を抱きしめたいです」
そう言ってきたセレンケレンはこの間までクローツェルより頭一つ分小さくあどけない竜とは思えないほど男前になっていた。クローツェルから見ても細かった腕や薄かった体と腕も雄らしく筋肉がついて引き締まっていた。下半身だってそうだ。
あどけなさを残しつつ大人びた顔立ちは記憶にあるセレンケレンの名残は残っていてももはや子竜とはいえない。あまりにも変わった姿にあっけにとられている間にためらいがちに握っている手に力が込められる。
「今の僕は嫌、ですか?」
「そうはいってないだろう」
成長期による興奮作用のせいなのかやや強引なセレンケレンに戸惑う。しばらく見つめ合った末、クローツェルは立ち上がるとベッドへと腰をかけてセレンケレンに寄りかかった。
「ク、クローツェル様?」
「私を抱きしめたいのだろう? 好きにするがいい」
ちらっと上目遣いでセレンケレンを見据えれば、セレンケレンは唇を噛みしめるとためらいがちに背後から腕を回してきた。そのままクローツェルの肩に額を押し当ててくる。
「ありがとうございます、クローツェル様」
「礼など不要だ。……恋人とはそういうものなのだろう?」
クローツェルには恋人というものがまだなにかわからない。それでも密着するのは恋人の特権だというのはほかの竜将からの行動で察することができた。それらを経験した上でセックスはまだ抵抗感があるが抱きしめられてお互いの体温を感じるのはまんざら悪くない。
かすかに息をのむ音についで腹に回された腕に力がこもる。くしゃくしゃとセレンケレンの頭を撫で、お互いの尻尾をどちらとともなく絡めるとくすぐったさもあるが充足感を覚えた。
しばらくそうしていると「クローツェル様」とセレンケレンが呼んできた。
「どうした」
「まだ先の話なんですけど、もう少し寒くなったら二匹だけで出かけませんか? クローツェル様と一緒に見たいものがあるんです」
「なら今度は雨で体を冷やさないようにしないとな」
以前一緒に出かけたときのことを思い出して呟けば、うめき声とともに「精進します」とセレンケレンが応えたのだった。
「最近セレンケレンからの報告がないな」
セレンケレンは竜将になってから一度も報告を欠いたことがない。あたりまえだと思っていたが、ここ二週間姿を見ていないのだ。なにげないクローツェルの呟きにベルケットが淡々と返した。
「セレンケレンなら成長期で東棟にある風の竜将にこもっております」
「成長期とはこもるほどつらいものなのか?」
自我が目覚めた時からすでに成竜のため成長期でこもるというのがクローツェルにはわからない。クローツェルの疑問にゲオルグが大きなあくびをした。
「個体によるんじゃねえの? 俺は痛みとかなかったし」
「ベルケットはどうだ?」
「遠い昔のことなので正直覚えておりません。ただ、覚えてないということは記憶に残るほどのことでなかった出来事かと」
「そうか……」
二匹とも竜の中では頑強な体の傾向がある。しなやかな風竜はどちらかといえば水竜と同じ部類だ。ハリューシカがいれば参考になったが、あいにく今日はハリューシカが見回り担当だ。
とはいえ、クローツェルから見ても生真面目に映るセレンケレンがそのことを報告できずに自室にこもるほどだ。よほどのことなのだろう。
「ふむ、様子を見に行くか」
「はあ? あんたが行ってどうすんだよ。放っておけよ」
「竜将を癒やすのは私の責務だ。それにセレンケレンには以前花冠をもらってるからな。ベルケット、ゲオルグが変なことをしでかさないか見張っておいてくれ」
「王の命とあれば」
背後でゲオルグが喚いていたが、その声もベルケットが一言告げれば聞こえなくなった。
「セレンケレン、入るぞ」
セレンケレンの部屋の前に声をかける。元気なセレンケレンであればすぐに応答があるはずだが、いくら待っても返答はない。
扉に触れて鍵を解き、中に入る。
はじめて入るセレンケレンの部屋は窓際に植物の鉢がおいてあり、全体的にすっきりした印象の家具で統一されていた。その中でも目立つのが大きく盛り上がったベッドだ。クローツェルが入ってきたことに気づいてないのか、かすかだが呻き声のようなものが聞こえてくる。
驚かさないようにゆっくりと近づいて掛け布団ごしに声をかけた 。
「セレンケレン、大丈夫か」
「クローツェル……様?」
かすかに掛け布団が持ち上がり少しざらついた低い声が聞き返してくる。クローツェルは目線を合わせるように膝をつくと掛け布団の中から爛々と輝く翡翠色の瞳を見つめ返した。
「ああ、私だ。ベルケットから話は聞いた。成竜への成長おめでとう。それにしても声すごいな」
「成長期の影響で喉がすごく腫れてるとハリューシカさんに言われました」
「どのくらいで落ち着きそうだ?」
「体の変化は終わってるので、あと三日もすれば大丈夫みたいです。報告できず、申し訳ありませんでした」
苦笑交じりに返してくると、もぞもぞとセレンケレンが動いた。
「あの、クローツェル様。どうして来てくださったんですか?」
「つらい思いをしている竜将を癒やすのは私の義務だからだ」
「……そう、ですよね」
あからさまに落胆している声からどうやらセレンケレンの意に沿わなかったようだ。気が紛れるかわからないが布団越しに頭だと思われる場所を優しく撫でてやる。
「せっかく来たんだ。なにか私にしてほしいことはあるか」
「それじゃあ……手を、握ってくれませんか?」
「ああ、いいとも」
「ありがとうございます、クローツェル様」
ためらいがちに差し出された手は少し節くれて独特の豆があり確かにセレンケレンの手だが、明らかにクローツェルの手より大きくなっていた。手が一回り以上大きくなったのであれば、体もそれ相応に大きくなっただろう。
感心しながらセレンケレンの手を握れば、こわごわと握り返してくる。ガラス細工に触れるような接し方がおかしくて自然と笑い声が漏れてしまう。
「セレンケレン、私はお前が思うほどやわではないぞ」
「そうは言われましても、まだ力加減がうまくできなくて……。クローツェル様を傷つけたらと思うと怖いんです」
「お前が私を傷つけることなんて起きるはずない。お前は私を気遣ってくれるじゃないか」
はっきりと言えば、かすかにセレンケレンが息を飲む音が聞こえた。ためらいがちに握られていた手に力がこもり「そんなことありません」とセレンケレンの声が震える。
「僕だってこれでも雄です。本能のままにクローツェル様を犯したいって考えてしまう時だってあります。でも、そんなことをしたらクローツェル様に嫌われる。それが怖くてしないだけなんです」
握りしめてくる手は自分の手よりも大きいのに不思議と小さく見える。小刻みに震える手を握り返せば、ビクッと跳ねた。
「セレンケレンは優しいな」
「クローツェル様、僕の話聞いてました?」
「聞いていたとも。その上で私はお前は優しい竜だと判断したのだ」
わずかに目を伏せて掛け布団越しにセレンケレンの頭を撫でた。
「お前の自己保身が結果的に私の意思を尊重しているのは事実だろう。なにを気に病む必要がある」
それで助かっているのだからクローツェルからしてみればなんの問題もない。ベッドからはみ出たセレンケレンの尻尾の先が丸まり、握る手にさらに力がこもる。
「クローツェル様、もう一つお願いしてもいいですか?」
「なんだ、言ってみろ」
気分がいいこともあって今ならたいていのことは叶えてやってもよかった。セレンケレンは意を決したようにガバッと起き上がると掛け布団を放った。
「クローツェル様を抱きしめたいです」
そう言ってきたセレンケレンはこの間までクローツェルより頭一つ分小さくあどけない竜とは思えないほど男前になっていた。クローツェルから見ても細かった腕や薄かった体と腕も雄らしく筋肉がついて引き締まっていた。下半身だってそうだ。
あどけなさを残しつつ大人びた顔立ちは記憶にあるセレンケレンの名残は残っていてももはや子竜とはいえない。あまりにも変わった姿にあっけにとられている間にためらいがちに握っている手に力が込められる。
「今の僕は嫌、ですか?」
「そうはいってないだろう」
成長期による興奮作用のせいなのかやや強引なセレンケレンに戸惑う。しばらく見つめ合った末、クローツェルは立ち上がるとベッドへと腰をかけてセレンケレンに寄りかかった。
「ク、クローツェル様?」
「私を抱きしめたいのだろう? 好きにするがいい」
ちらっと上目遣いでセレンケレンを見据えれば、セレンケレンは唇を噛みしめるとためらいがちに背後から腕を回してきた。そのままクローツェルの肩に額を押し当ててくる。
「ありがとうございます、クローツェル様」
「礼など不要だ。……恋人とはそういうものなのだろう?」
クローツェルには恋人というものがまだなにかわからない。それでも密着するのは恋人の特権だというのはほかの竜将からの行動で察することができた。それらを経験した上でセックスはまだ抵抗感があるが抱きしめられてお互いの体温を感じるのはまんざら悪くない。
かすかに息をのむ音についで腹に回された腕に力がこもる。くしゃくしゃとセレンケレンの頭を撫で、お互いの尻尾をどちらとともなく絡めるとくすぐったさもあるが充足感を覚えた。
しばらくそうしていると「クローツェル様」とセレンケレンが呼んできた。
「どうした」
「まだ先の話なんですけど、もう少し寒くなったら二匹だけで出かけませんか? クローツェル様と一緒に見たいものがあるんです」
「なら今度は雨で体を冷やさないようにしないとな」
以前一緒に出かけたときのことを思い出して呟けば、うめき声とともに「精進します」とセレンケレンが応えたのだった。
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