無能と追放された大賢者様は少女と共に悠々自適な旅をする。

Coco@

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14.次の街へ

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俺達は皇帝陛下と別れアトラティアと言う街へ向かうべく帝国を離れた。
西大陸の東にある玄関口とも言われるのが水の都アトラティアだ。
海上に作られたこの街は水のエレメントスフィアがある事でも有名だ。

「楽しみだなぁ。」

アリスが呟く。
まぁ、1度は行くべき観光地として娯楽の街クリスタルパレスと並ぶ有名な街だからな。

「ここからそう遠くないからすぐに着くさ。」

俺がそう言って微笑む。
アリスは頷くと嬉しそうに笑った。

「そういえば、アトラティアには水のエレメントスフィアがあるんだよね?
エレメントスフィアって何なの?」

アリスが聞いてきた。

「エレメントスフィアって言うのはその属性の力を溜め込んだ大きな丸い宝珠って所かな。
大きさとしては8m程の球体で半透明の内部にその属性パワーが溜め込まれてるんだ。
そのパワーは凄まじく神殿内はエレメントパワーで満ち溢れる程さ。」

俺が言った。
作ったのは先代だが俺の記憶にも新しい。

「何の為に?」

「この世界を維持する為かな。
あれはね、地下を巡る龍脈の出口に作られているんだ。
龍脈の中は超強力な属性パワーが流れていてそれをそのまま龍脈から出すと危険なんだよ。
だから、一度エレメントスフィアに溜め込んでそこから溢れた分だけを周りに出しているんだ。
それくらいで丁度いいからね。」

俺が言った。
この世界の血液とも言える龍脈を巡る属性パワーは本当に凄まじい。
それこそ、スフィアが無ければこの世界はとうに壊滅していただろう。

「そんなに凄いんだ。
余計楽しみになっちゃうなぁ。」

アリスがそう言って微笑んだ。
なんやかんや言ってアリスもまだまだ子供の様だ。

「それにアトラティアは海水浴も盛んでな。
照り付ける太陽に輝くマリンブルーの海、そして白い砂浜。
とても綺麗で良い場所だよ。」

俺が言うとアリスはキラキラとした眼で俺を見つめる。

「ねぇっ!アトラティアに着いたら水着買っても良いっ!?
私も海水浴したいっ!」

「あはは、わかったわかった。
観光も旅の醍醐味だし良いよ。
好きなだけ楽しむと良い。
その間に俺は用事を済ませるから。」

俺が言った。
水の鍵が開いたなら閉じなければならないからな。

「ダメだよ。オズも一緒に海水浴しよ!」

アリスがそう言って俺の腕を掴んでぶんぶんと振る。

「わかった、わかったから離してくれ。」

「ほんとに?一緒に海水浴してくれるの?」

アリスが怪しむような眼で俺を見て言った。

「する、海水浴するから。」

「ほんとっ!?やったぁ!約束だからね?」

アリスはそう言って俺の腕を離すと駆け出す。

「ほらっ!早くいこーよ!!」

「そんな急がなくても海水浴は逃げないよ。」

「そうだけど早く海水浴してみたいの!」

アリスがそう言って俺に駆け寄ると俺の腕を引っ張って歩く。
俺は仕方なくアリスに合わせて早歩きでアトラティアへと向かうのだった。
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