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エルヴィス湖
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それから数日後、傷が残る体のままジャックさんは洞穴から出てエリスとの約束の地へと行こうとしていた。
「今日、ですか?」
「えぇ、絶対来ます」
森の中に立つジャックさんは目的地へと顔を向け真剣な顔をし、その方向を見ていた。
「あの、何処で待ち合わせなんですか?」
「エルヴィス湖です。そこに丁度お昼に会う予定です。だから早めに行って待とうと。……あなたはどうしますか?」
ここにいても危険な部分もあるため私はついて行くと答えた。
「そうですか」
返答を聞いてジャックさんは歩み始めた。
森の中をドンドンと迷いなく進んでいく。
その傍ら、私が残していった裾の切れ端が所々落ちているのが見受けられたが、それには一切目を向けず…。
(エリス、か)
先を行くジャックさんは私を待つことは無かった。
少しでも早く…そして会う事を心待ちしている様子が滲み出ているようだった。
ーーーーーー
森を抜け、街の中を進んでいくが、私は複雑だった。
周りの住人が私に気付き、なにか噂話をし始めるのではないかと気が気でなかった。
顔を俯き加減で歩く私に気づいたのか、ジャックさんは不意に歩く速度を遅くし、私の隣に並んだ。
「……なんですか?」
「バレるのが怖いですか?」
「わ、分かってるなら聞かないでください」
「オドオドしていたらそれが伝わり、そしてバレますよ。堂々としていれば何もわかりません。顔を上げた方が」
「……いいです、これで」
「余計に怪しまれますよ?」
「いいです!……これで」
私は隣を歩くジャックさんを追い越しエルヴィス湖を急いだ。
エルヴィス湖は街から程近くにあるが、あまり人が訪れる場所では無い。
周囲を森ほどでは無いが木が生え、夜になると静かなため来るのは人目を離れて逢引きする者くらいだ。
そんな湖のほとりにある白いベンチに二人は約束しているという。
「着きました。……うん、まだ早いですが」
ジャックさんは森に空いた空を見ながら時間を測ったようだ。
「……じゃあ私は」
「何処にいくんです?」
「何処って、邪魔ですよね、私。近くで座ってますよ」
「そうですか」
ジャックさんはベンチに座り出すと腕を組み、足を軽く動かしソワソワしている様子で意識は私から周りの木に向かっていた。
そんな様子を見て、私はベンチから少し離れた木の幹に座り込んだ。
約束の時間はお昼と言う事だが、日が天を迎えてもここに人が来る様子は見られなかった。
遅れているのか、と思い木の幹から顔を覗かせるとジャックさんはベンチから立ち、来るであろう方向に少し歩んではまた戻るを繰り返していた。
約束の場所がここであるから離れたくても離れられないようで見渡し人を探す様子が次第に増えている。
(やっぱり、来ないんだ……)
日が少しずつ傾いてもジャックさんはずっと待ち続けた。
その影で私はいくら約束といっても長い年月が経ってしまった事を覚えているのは難しいと納得していた。
あまり見ていたら良くないだろうと思い顔を戻し木が生える方を見ていたら眠気が襲ってきて、ついうたた寝をしてしまっていた。
「……んっ」
目を開けると辺りは真っ暗になっており、しまった!っと思った私はすぐにベンチの方に顔を向けた。
だが、エリスはおろか、ジャックさんの姿さえ無かった。
「え……まさか、来たの?」
幹から体を出し周りを見ても二人の気配は無い。
「そっかぁ、来たんだ」
ホッとしたと同時に暗くなったエルヴィス湖には静寂が訪れ、一気に怖くなった。
そんな時だった。
「……動かないで」
私の後ろから声が聞こえ背中には何かが当たっている感触を覚えた。
「今日、ですか?」
「えぇ、絶対来ます」
森の中に立つジャックさんは目的地へと顔を向け真剣な顔をし、その方向を見ていた。
「あの、何処で待ち合わせなんですか?」
「エルヴィス湖です。そこに丁度お昼に会う予定です。だから早めに行って待とうと。……あなたはどうしますか?」
ここにいても危険な部分もあるため私はついて行くと答えた。
「そうですか」
返答を聞いてジャックさんは歩み始めた。
森の中をドンドンと迷いなく進んでいく。
その傍ら、私が残していった裾の切れ端が所々落ちているのが見受けられたが、それには一切目を向けず…。
(エリス、か)
先を行くジャックさんは私を待つことは無かった。
少しでも早く…そして会う事を心待ちしている様子が滲み出ているようだった。
ーーーーーー
森を抜け、街の中を進んでいくが、私は複雑だった。
周りの住人が私に気付き、なにか噂話をし始めるのではないかと気が気でなかった。
顔を俯き加減で歩く私に気づいたのか、ジャックさんは不意に歩く速度を遅くし、私の隣に並んだ。
「……なんですか?」
「バレるのが怖いですか?」
「わ、分かってるなら聞かないでください」
「オドオドしていたらそれが伝わり、そしてバレますよ。堂々としていれば何もわかりません。顔を上げた方が」
「……いいです、これで」
「余計に怪しまれますよ?」
「いいです!……これで」
私は隣を歩くジャックさんを追い越しエルヴィス湖を急いだ。
エルヴィス湖は街から程近くにあるが、あまり人が訪れる場所では無い。
周囲を森ほどでは無いが木が生え、夜になると静かなため来るのは人目を離れて逢引きする者くらいだ。
そんな湖のほとりにある白いベンチに二人は約束しているという。
「着きました。……うん、まだ早いですが」
ジャックさんは森に空いた空を見ながら時間を測ったようだ。
「……じゃあ私は」
「何処にいくんです?」
「何処って、邪魔ですよね、私。近くで座ってますよ」
「そうですか」
ジャックさんはベンチに座り出すと腕を組み、足を軽く動かしソワソワしている様子で意識は私から周りの木に向かっていた。
そんな様子を見て、私はベンチから少し離れた木の幹に座り込んだ。
約束の時間はお昼と言う事だが、日が天を迎えてもここに人が来る様子は見られなかった。
遅れているのか、と思い木の幹から顔を覗かせるとジャックさんはベンチから立ち、来るであろう方向に少し歩んではまた戻るを繰り返していた。
約束の場所がここであるから離れたくても離れられないようで見渡し人を探す様子が次第に増えている。
(やっぱり、来ないんだ……)
日が少しずつ傾いてもジャックさんはずっと待ち続けた。
その影で私はいくら約束といっても長い年月が経ってしまった事を覚えているのは難しいと納得していた。
あまり見ていたら良くないだろうと思い顔を戻し木が生える方を見ていたら眠気が襲ってきて、ついうたた寝をしてしまっていた。
「……んっ」
目を開けると辺りは真っ暗になっており、しまった!っと思った私はすぐにベンチの方に顔を向けた。
だが、エリスはおろか、ジャックさんの姿さえ無かった。
「え……まさか、来たの?」
幹から体を出し周りを見ても二人の気配は無い。
「そっかぁ、来たんだ」
ホッとしたと同時に暗くなったエルヴィス湖には静寂が訪れ、一気に怖くなった。
そんな時だった。
「……動かないで」
私の後ろから声が聞こえ背中には何かが当たっている感触を覚えた。
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