貴方に出会った幸せ〜人生初の恋〜

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不安な夜

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2人が一緒に帰ってる事は周りから見たら異様な感じだった。
あれだけザワつかせたのだから。
表面上は穏やかに見えるが、多分違う。
2人を追いかけ、近くを歩くが、話し声までは聞こえて来ない。そのため、もう少し近づこうとした。
「えりりん、あまり近づくとバレちゃうよ」
「分かってるけど…」
気持ちばかりが先走り、歩くスピードが早くなる。
2人が曲がり角を曲がったため、見失わない様に小走りをし、曲がったら2人が立ち止まっていた。
「中村さん?」
「えりちゃん?」

…バレてしまった
(どうしよう…何か言い訳を)
必死に考えたが、すぐには浮かばなかった。
「何か用?えりちゃん」
「え、いや、えっと…その」
(だめだ、全く浮かばない。どうしよう、どうしよう…)
綾が咄嗟に「どう、えりりん、猫そっちにいた?」 
「猫?」
2人が辺りを見渡す。
今はこの嘘がバレない様に必死に繕った。
「う、ううん、逃げられたみたい。急に走ったらダメだね…」
(バレない…かな?)
 
「猫追いかけていたんだね、可愛いね、えりちゃんは。見つかったら良いね~」
「あ、ありがとう…」
「邪魔してごめんね、行こ、えりりん」
すぐにその場から離れていく。
「ありがとう、あや、助かったよ」
「ったく、バレてないと思うけど、近くに私達がいるのが分かってしまったよ」
「ごめん」

これ以上追いかけると付いてきてるのがバレてしまいそうだから
何事も無い事を祈りつつ、帰る事にした。


家についてからも、2人がどんな感じか気になって仕方なかった。
(また、喧嘩になってるのかな…、それともお茶して帰るだけ?)
「そうだ」
翔太君から貰った連絡先が書いてある紙を思い出す。
丸められた紙をみると、昼間の光景が浮かんできた。
(バレているよね…綾の方見ていたけど、最後は私に渡して来たわけだし…それについて、やっぱり言い争ってるのかな…)
不安が一気に押し寄せてくる感じがして、胸が痛む。



連絡先を貰ったのだからお礼のメールでも、と思い
番号を打ち込み、メールの文章を作る。
【こんばんは。中村衣里です。今日は連絡先教えてくれてありがとうございます。】
……送信しようと思ったが、やっぱり2人でいた感じが気になり
【あの後……大丈夫でしたか?】と追加した。
(…2人の事を聞いたら迷惑かな。)

作ったメールの画面を見ているが、送信ボタンを押す勇気が無かった。
ただ、時間が過ぎ、画面を見つめる。
(やっぱり追加した文章を消そう)
そう思い、消す作業を始めようとすると
「衣里、早くお風呂入りなさい」そういいながら部屋をノックされる。
「分かった」
ドアに向かい返事をすると同時に押してしまった、送信ボタンを。
(あっ)

---送信完了しました---  

(どうしよう、送っちゃった…)
「衣里~!早くしなさい!」
「すぐ入る!」
送ってしまった以上どうすることも出来ないから
お風呂に入る事にした。
入りながら
(なんて返事が来るんだろう)
(お節介じゃなかったかな)等モヤモヤと考えていた。

お風呂上がりにすぐ携帯を見るが、返事は無かった。
ホッとした様な、残念だなという様な感じが入り混じっていた。
(夜遅いから寝ちゃったかな、明日聞けたら良いな)そう思い、寝る事にした。


翌朝、あんなことを聞くなんて思ってもいなかった。



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