12 / 75
束の間の楽しみ
しおりを挟む
「ちょっと!さとしん、なんでついてくるの?どっか行ってよ!」
帰り道、ついてくる佐藤君を追い払う綾。
「えりちゃん~楽しみにしてるからね~」
手を降り意気揚々と帰っていく佐藤君。
綾がなにか私に言いたいんだろうなと言うのは薄々気付いた。
「あのさ、あや…怒ってる?」
「怒ってないけど、心配しかない。翔太君は大丈夫だと思ってるけど、さとしんがいるのが…。
あ~あ、日曜日、バイト入れるんじゃなかったなぁ」
「ごめんね…」
「でも」
「でも?何?」
「えりりん、翔太君に可愛いって思って貰いたいよね?」
「…うん」
やっぱりそう思われたい。普段は学校で会うが、
プライベートな時間に会うから少しでも良く思われたいと思うのは普通なのだから。
それに好みや趣味とか知れる良い機会だなぁと。
(翔太君の私服ってどんなのだろう)
「えりりん、土曜日時間ある?あるなら服見に行かない?色々選んであげる!」
「土曜日…。ごめん、予定があって…」
「そっかぁ…じゃあ、今から行かない?行こうよ、えりりん」
グイッと腕を引っ張り、服を買いに駆け出す。
こうやって色々考えてしてくれる綾に感謝しっぱなしだ。
駅に隣接されているショッピングモールに行き、私に合いそうな服を探してくれている。
「えりりんは綺麗より可愛い系が良いからなぁ、こっちの店かな。あ、でも、えりりんも見たい店あったら言ってね」
昔からよく遊んだりしていたからか私の特徴をよく掴んでる。
「あ、この店、良さそう。行こう行こう」
「いらっしゃいませ、何かお探しですか?」
「この子が、今度、彼氏とデートなんで合いそうな服を探してます」
「違います!あや、彼氏じゃないから…。」
「いつかはなるんじゃないの~」
ニヤニヤしながら私に話す姿はいじるのを楽しんでいるみたいだ。
店員が私を見て、合いそうな服をチョイスしてくれた。
「これなんかどうですか?」
持ってきてくれたのは
薄いピンクのワンピース、所々に花柄が刺繍されている。それにベージュのカーディガンを合わせる形。
「わぁ。可愛い、えりりん着てみて、着てみて!」
「うん」
普段が緩めのトップスにスカートばかりであり
自分では着ないような感じなので少し恥ずかしさが出てしまう。
「えりりん、着れた??」「…うん」
試着室のカーテンをシャッと開ける。
「……」
「……」
あやも店員も無言の感じだとやっぱり合わなかったんだなぁって察していたが
「…可愛い」
「…似合いすぎる」
「えりりん!可愛いすぎるよ!ズルい!」
「ズルいって言われても…」
店員も選んで良かったって顔で私達を見ている。
カシャ
突然カメラのシャッター音が響く。
見ると綾が私にカメラを向けていた。
「ちょ、ちょっと何撮ってるの!?」
「いいから、いいから」
そういいながら何枚も写真を撮り続けるので堪らず試着室のカーテンを閉めた。
「あや!怒るよ、本当に!」
「可愛いのになぁ…見てごらんよ」
そう言うからカーテンを開け、撮った写真を私に見せてくれた。
「…」
「ね。可愛いでしょ」
こんな風なんだ…って素直に思って、画面を見続けた。
「これに決めよ、いいよね?あ、良かったらそのまま帰ろうよ。周りの反応が凄いと思うなぁ~」
「ダメダメダメ!恥ずかしいから!」
そんなのお構い無しに、あやは店員に買ってこのまま帰る旨を伝えている。
「大丈夫ですか?」
横を見ると目をキラキラさせながらこっちを見るあや。
断り切れないなぁと思い、軽くため息をつき、頷く。
「良いもの買えたね、えりりん!」
満足そうな顔でいうあやに対し、私は周りからの目が痛いくらい伝わってきて…。
(おい、あの子可愛くね?)
(あんな子が彼女なら絶対手放さないなぁ)
早く家に帰りたい…。そればかり考えてしまう。
「じゃあ、私こっちだから。ナンパされたらちゃんと断るんだよ~」
「え、近くまで居てくれないの?」
「ダメダメ、頼ってばかりじゃ。じゃあね~」
そう言うと、店を出たとこで綾と別れた。
急に1人きりで心細くなり、足早に家に帰ろうと家路に向かうが
「ねぇねぇ、今1人?」
(本当にナンパされた!)
「凄い可愛いね。良かったらお茶とかどう?」
「ご、ご、ごめんなさい!」
すぐにその場から走って逃げた。
ひたすら走って家に着いたら、
ふと、綾に写真を消してもらう事忘れていた。
(誰かに見せたりする前に消してもらわないと…)
悪い予感は当たってしまう…。
帰り道、ついてくる佐藤君を追い払う綾。
「えりちゃん~楽しみにしてるからね~」
手を降り意気揚々と帰っていく佐藤君。
綾がなにか私に言いたいんだろうなと言うのは薄々気付いた。
「あのさ、あや…怒ってる?」
「怒ってないけど、心配しかない。翔太君は大丈夫だと思ってるけど、さとしんがいるのが…。
あ~あ、日曜日、バイト入れるんじゃなかったなぁ」
「ごめんね…」
「でも」
「でも?何?」
「えりりん、翔太君に可愛いって思って貰いたいよね?」
「…うん」
やっぱりそう思われたい。普段は学校で会うが、
プライベートな時間に会うから少しでも良く思われたいと思うのは普通なのだから。
それに好みや趣味とか知れる良い機会だなぁと。
(翔太君の私服ってどんなのだろう)
「えりりん、土曜日時間ある?あるなら服見に行かない?色々選んであげる!」
「土曜日…。ごめん、予定があって…」
「そっかぁ…じゃあ、今から行かない?行こうよ、えりりん」
グイッと腕を引っ張り、服を買いに駆け出す。
こうやって色々考えてしてくれる綾に感謝しっぱなしだ。
駅に隣接されているショッピングモールに行き、私に合いそうな服を探してくれている。
「えりりんは綺麗より可愛い系が良いからなぁ、こっちの店かな。あ、でも、えりりんも見たい店あったら言ってね」
昔からよく遊んだりしていたからか私の特徴をよく掴んでる。
「あ、この店、良さそう。行こう行こう」
「いらっしゃいませ、何かお探しですか?」
「この子が、今度、彼氏とデートなんで合いそうな服を探してます」
「違います!あや、彼氏じゃないから…。」
「いつかはなるんじゃないの~」
ニヤニヤしながら私に話す姿はいじるのを楽しんでいるみたいだ。
店員が私を見て、合いそうな服をチョイスしてくれた。
「これなんかどうですか?」
持ってきてくれたのは
薄いピンクのワンピース、所々に花柄が刺繍されている。それにベージュのカーディガンを合わせる形。
「わぁ。可愛い、えりりん着てみて、着てみて!」
「うん」
普段が緩めのトップスにスカートばかりであり
自分では着ないような感じなので少し恥ずかしさが出てしまう。
「えりりん、着れた??」「…うん」
試着室のカーテンをシャッと開ける。
「……」
「……」
あやも店員も無言の感じだとやっぱり合わなかったんだなぁって察していたが
「…可愛い」
「…似合いすぎる」
「えりりん!可愛いすぎるよ!ズルい!」
「ズルいって言われても…」
店員も選んで良かったって顔で私達を見ている。
カシャ
突然カメラのシャッター音が響く。
見ると綾が私にカメラを向けていた。
「ちょ、ちょっと何撮ってるの!?」
「いいから、いいから」
そういいながら何枚も写真を撮り続けるので堪らず試着室のカーテンを閉めた。
「あや!怒るよ、本当に!」
「可愛いのになぁ…見てごらんよ」
そう言うからカーテンを開け、撮った写真を私に見せてくれた。
「…」
「ね。可愛いでしょ」
こんな風なんだ…って素直に思って、画面を見続けた。
「これに決めよ、いいよね?あ、良かったらそのまま帰ろうよ。周りの反応が凄いと思うなぁ~」
「ダメダメダメ!恥ずかしいから!」
そんなのお構い無しに、あやは店員に買ってこのまま帰る旨を伝えている。
「大丈夫ですか?」
横を見ると目をキラキラさせながらこっちを見るあや。
断り切れないなぁと思い、軽くため息をつき、頷く。
「良いもの買えたね、えりりん!」
満足そうな顔でいうあやに対し、私は周りからの目が痛いくらい伝わってきて…。
(おい、あの子可愛くね?)
(あんな子が彼女なら絶対手放さないなぁ)
早く家に帰りたい…。そればかり考えてしまう。
「じゃあ、私こっちだから。ナンパされたらちゃんと断るんだよ~」
「え、近くまで居てくれないの?」
「ダメダメ、頼ってばかりじゃ。じゃあね~」
そう言うと、店を出たとこで綾と別れた。
急に1人きりで心細くなり、足早に家に帰ろうと家路に向かうが
「ねぇねぇ、今1人?」
(本当にナンパされた!)
「凄い可愛いね。良かったらお茶とかどう?」
「ご、ご、ごめんなさい!」
すぐにその場から走って逃げた。
ひたすら走って家に着いたら、
ふと、綾に写真を消してもらう事忘れていた。
(誰かに見せたりする前に消してもらわないと…)
悪い予感は当たってしまう…。
0
あなたにおすすめの小説
【短編】ちゃんと好きになる前に、終わっただけ
月下花音
恋愛
曖昧な関係を続けていたユウトとの恋は、彼のインスタ投稿によって一方的に終わりを告げた。
泣くのも違う。怒るのも違う。
ただ静かに消えよう。
そう決意してトーク履歴を消そうとした瞬間、指が滑った。
画面に表示されたのは、間の抜けたクマのスタンプ。
相手に気付かれた? 見られた?
「未練ある」って思われる!?
恐怖でブロックボタンを連打した夜。
カモメのフンより、失恋より、最後の誤爆が一番のトラウマになった女子大生の叫び。
ルピナス
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の藍沢直人は後輩の宮原彩花と一緒に、学校の寮の2人部屋で暮らしている。彩花にとって直人は不良達から救ってくれた大好きな先輩。しかし、直人にとって彩花は不良達から救ったことを機に一緒に住んでいる後輩の女の子。直人が一定の距離を保とうとすることに耐えられなくなった彩花は、ある日の夜、手錠を使って直人を束縛しようとする。
そして、直人のクラスメイトである吉岡渚からの告白をきっかけに直人、彩花、渚の恋物語が激しく動き始める。
物語の鍵は、人の心とルピナスの花。たくさんの人達の気持ちが温かく、甘く、そして切なく交錯する青春ラブストーリーシリーズ。
※特別編-入れ替わりの夏-は『ハナノカオリ』のキャラクターが登場しています。
※1日3話ずつ更新する予定です。
永遠の十七歳なんて、呪いに決まってる
鷹 綾
恋愛
永遠の十七歳――
それは祝福ではなく、三百年続く“呪い”だった。
公には「名門イソファガス家の孫娘」として知られる少女キクコ。
だがその正体は、歴史の裏側で幾度も国を救ってきた不老の元聖女であり、
王家すら真実を知らぬ“生きた時代遺産”。
政治も権力も、面倒ごとは大嫌い。
紅茶と読書に囲まれた静かな余生(?)を望んでいたキクコだったが――
魔王討伐後、王位継承問題に巻き込まれたことをきっかけに、
まさかの王位継承権十七位という事実が発覚する。
「……私が女王? 冗談じゃないわ」
回避策として動いたはずが、
誕生した新国王アルフェリットから、なぜか突然の求婚。
しかも彼は、
幼少期に命を救われた“恩人”がキクコであることを覚えていた――
年を取らぬ姿のままで。
永遠に老いない少女と、
彼女の真実を問わず選んだ自分ファーストな若き王。
王妃になどなる気はない。
けれど、逃げ続けることももうできない。
これは、
歴史の影に生きてきた少女が、
はじめて「誰かの隣」を選ぶかもしれない物語。
ざまぁも陰謀も押し付けない。
それでも――
この国で一番、誰よりも“強い”のは彼女だった。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
ことりの上手ななかせかた
森原すみれ@薬膳おおかみ①②③刊行
恋愛
堀井小鳥は、気弱で男の人が苦手なちびっ子OL。
しかし、ひょんなことから社内の「女神」と名高い沙羅慧人(しかし男)と顔見知りになってしまう。
それだけでも恐れ多いのに、あろうことか沙羅は小鳥を気に入ってしまったみたいで――!?
「女神様といち庶民の私に、一体何が起こるっていうんですか……!」
「ずっと聴いていたいんです。小鳥さんの歌声を」
小動物系OL×爽やか美青年のじれじれ甘いオフィスラブ。
※小説家になろうに同作掲載しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる